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「あのさ……クリス」
「ん?」
「えっと……。途中でダメんなるかもしんねーけど。……や、やって、みよっか……??」
「健人──」
囁きながらも俺の耳にキスしてた皇子が、ぱっと顔を離してまじまじとこっちを見た。さすがにびっくりしたらしい。
「本当か?」
「けっ、けど、ほんとちゃんと準備させてな? わかってると思うけど、俺、はじめてだし。まったく……ミジンコほども自信はねーから」
自分で言ってて情けねえ。
「うん。わかっている」
「あ、あとっ。途中で『ムリぃ!』ってなっても、その……」
「大丈夫だ。そなたを嫌いになったりしない」
「いやそこまで言ってねー」
むくれて見せたら、逆に「ありがとう」なんて言われるし。
「へ、凹むのもナシな? 別にあんたが悪いわけじゃねーんだから」
「ああ。……だが、そなたもだぞ? 健人」
「へ」
「そなたは意外と、すぐに『自分が悪い』という方向へ思考をもっていきがちだろう。だからそれはナシにしてくれ」
「んん? そっかなあ?」
基本的に、そこまでネガ思考はしねえほうだと思ってたのに。
でもあれだな。あっちの世界にいる時から、そんでこの人のことが好きって気づいてからは、結構ネガっぽかったかもしんない。
皇子が俺のせいで、魔族に捕まって人質になって、とんでもねえ目に遭わされたときもそうだった。魔法があったおかげでどうにかなったし、今じゃあの傷は跡形もなくなって肌も爪もキレイなもんだけど。
あの時の、ズタボロで血まみれで生きてることが不思議なぐらいだった皇子。急に生々しく、あのときの姿が目に浮かんだ。あれは本当にひどかった。
ああ。思い出したら凹んできたかも。
皇子はこう言うけど、あれは本当に俺のせいだったんだし。
「ほら。思い出してしまったんだろう」
「あっ。いや……」
「だから、そんな目をしないでくれ。思い出させて悪かった」
「いや、別に……」
「そなたは本当に優しいな」
「え──」
「今はただ楽しもう。そなたには、ただただ気持ちよく過ごしてほしい」
次にはもう返事もできなくなった。すぐに深いキスで口を塞がれちゃったから。
「んふ……っん、おう、じ……」
舌を絡ませあっているだけで、再び下腹のほうに熱が集まりはじめる。皇子のそれもぐっと質量を増して、俺の腰あたりを刺激している。
さっきイッたばっかなのに元気なもんだ。
ま、若いしな。
気がつくと、どこから取り出したのか、皇子の手には「いかにも!」な感じのチューブが握られていた。どろりとしたそれ専用のジェルが絞りだされて、元気になった俺のモノにとろとろと落とされる。
うう。なんかぬるぬるするう!
「ひえっ!」
と、皇子の手が俺のものを一度ぬるりとしごいてから、ゆっくりとその下へと撫でるように下りていく。
「ひあ、あ……っ」
竿をなぞって、袋をやわやわされる。その手つきが優しくてエロい。エロすぎ。そんだけでもう、俺のモノは恥ずかしいぐらいビンビンに戻っていく。皇子の目がそれを見て笑みを浮かべる。
はっ、恥ずっ。これ何回目よ。
「いいか……? 健人」
「お、おう。どんと来いや」
うーん。色気の欠片もねえな。自分で言うのもアレだけど!
でももう、俺もそんな余裕ねえし。
皇子の指がそのままそろそろと後ろへ動いていき、その場所を探り当ててゆるゆると回される。
「ん、んんっ……」
正直、ちょい気持ち悪い。
そこは基本的に、挿れるとこじゃなくて出すとこだから!
っていう、ごく常識的で理性的なことも考えるんだけどやっぱりもう余裕ないかも。
つぷり、と指が一本侵入してきて、びくんと腰が跳ねる。
「うわっ」
「大丈夫か?」
「ん……だいじょぶ、だけど……」
正直、違和感しかねえ。皇子の指が入口のところでゆっくり抜き挿しされるのが、ちょっと怖いし気持ち悪い感じ。感覚としては、やっぱり本能的に「排泄」しちまいたくなるような──
「んあうっ!」
と思ったら、ぐっと指を進められて変な声が出た。
ぐぽ、ぐちゅっと下半身から聞こえるのはエロい音ばかり。皇子の指が俺の内側をゆっくりこすって、中を丁寧に調べている。入り口のところにもしっかりジェルを塗りつけて、傷つけないようにゆっくりと押し広げてる。
「あ、あ……あう」
「指を増やすぞ。いいか?」
優しくて低い声を耳に流し込まれると、無意識にぶんぶん首を縦にふってしまう。
ぬぷっと指が増えた感覚があって、腰にじいんと何かが走った。
「あうっ……ん!」
こんなん、大丈夫か俺。
指二本入ったぐらいで、なんか……なんか下腹のところにじんわりとなんかが溜まってきた感じがする。
「健人……」
「んうっ……はあ」
また深いキスをされて、舌を絡められた。
それで気を紛らわされるみたいな感じ。あったかくて濡れた舌で惑わされているうちに、下ではまた指が増やされたみたいだった。
さすがにちょっと苦しいかも。
そんなでかいの、あんましねえもん俺。
便秘なんてしたことねえし、基本的に快便型だからさあ。
あ、下ネタすんません。
ぐぽ、ぐちゅ、ぐぽ、ぐぽってエロい音に耳まで犯されてる気分。
「ふあ、あ……あっ。あんっ……」
仰向けになって足を広げられて、男にあんな場所をいじられてるなんて、想像するだけで気絶もんなのに。
なんで俺、こんなイヤじゃねえんだろ。
どのぐらいの間そうしていたか。
やがて皇子が、とある場所をくんっと押した。
瞬間、ビリッと電撃が腰から先端までを貫いた。
「んひゃっ!?」
「……うん。ここだな」
「なっ……なな、なにがよおっ!」
いや。知ってるぞ。
恥ずかしながら姉貴の薄い本で、変な知識だきゃあ豊富だかんな!
「ん?」
「えっと……。途中でダメんなるかもしんねーけど。……や、やって、みよっか……??」
「健人──」
囁きながらも俺の耳にキスしてた皇子が、ぱっと顔を離してまじまじとこっちを見た。さすがにびっくりしたらしい。
「本当か?」
「けっ、けど、ほんとちゃんと準備させてな? わかってると思うけど、俺、はじめてだし。まったく……ミジンコほども自信はねーから」
自分で言ってて情けねえ。
「うん。わかっている」
「あ、あとっ。途中で『ムリぃ!』ってなっても、その……」
「大丈夫だ。そなたを嫌いになったりしない」
「いやそこまで言ってねー」
むくれて見せたら、逆に「ありがとう」なんて言われるし。
「へ、凹むのもナシな? 別にあんたが悪いわけじゃねーんだから」
「ああ。……だが、そなたもだぞ? 健人」
「へ」
「そなたは意外と、すぐに『自分が悪い』という方向へ思考をもっていきがちだろう。だからそれはナシにしてくれ」
「んん? そっかなあ?」
基本的に、そこまでネガ思考はしねえほうだと思ってたのに。
でもあれだな。あっちの世界にいる時から、そんでこの人のことが好きって気づいてからは、結構ネガっぽかったかもしんない。
皇子が俺のせいで、魔族に捕まって人質になって、とんでもねえ目に遭わされたときもそうだった。魔法があったおかげでどうにかなったし、今じゃあの傷は跡形もなくなって肌も爪もキレイなもんだけど。
あの時の、ズタボロで血まみれで生きてることが不思議なぐらいだった皇子。急に生々しく、あのときの姿が目に浮かんだ。あれは本当にひどかった。
ああ。思い出したら凹んできたかも。
皇子はこう言うけど、あれは本当に俺のせいだったんだし。
「ほら。思い出してしまったんだろう」
「あっ。いや……」
「だから、そんな目をしないでくれ。思い出させて悪かった」
「いや、別に……」
「そなたは本当に優しいな」
「え──」
「今はただ楽しもう。そなたには、ただただ気持ちよく過ごしてほしい」
次にはもう返事もできなくなった。すぐに深いキスで口を塞がれちゃったから。
「んふ……っん、おう、じ……」
舌を絡ませあっているだけで、再び下腹のほうに熱が集まりはじめる。皇子のそれもぐっと質量を増して、俺の腰あたりを刺激している。
さっきイッたばっかなのに元気なもんだ。
ま、若いしな。
気がつくと、どこから取り出したのか、皇子の手には「いかにも!」な感じのチューブが握られていた。どろりとしたそれ専用のジェルが絞りだされて、元気になった俺のモノにとろとろと落とされる。
うう。なんかぬるぬるするう!
「ひえっ!」
と、皇子の手が俺のものを一度ぬるりとしごいてから、ゆっくりとその下へと撫でるように下りていく。
「ひあ、あ……っ」
竿をなぞって、袋をやわやわされる。その手つきが優しくてエロい。エロすぎ。そんだけでもう、俺のモノは恥ずかしいぐらいビンビンに戻っていく。皇子の目がそれを見て笑みを浮かべる。
はっ、恥ずっ。これ何回目よ。
「いいか……? 健人」
「お、おう。どんと来いや」
うーん。色気の欠片もねえな。自分で言うのもアレだけど!
でももう、俺もそんな余裕ねえし。
皇子の指がそのままそろそろと後ろへ動いていき、その場所を探り当ててゆるゆると回される。
「ん、んんっ……」
正直、ちょい気持ち悪い。
そこは基本的に、挿れるとこじゃなくて出すとこだから!
っていう、ごく常識的で理性的なことも考えるんだけどやっぱりもう余裕ないかも。
つぷり、と指が一本侵入してきて、びくんと腰が跳ねる。
「うわっ」
「大丈夫か?」
「ん……だいじょぶ、だけど……」
正直、違和感しかねえ。皇子の指が入口のところでゆっくり抜き挿しされるのが、ちょっと怖いし気持ち悪い感じ。感覚としては、やっぱり本能的に「排泄」しちまいたくなるような──
「んあうっ!」
と思ったら、ぐっと指を進められて変な声が出た。
ぐぽ、ぐちゅっと下半身から聞こえるのはエロい音ばかり。皇子の指が俺の内側をゆっくりこすって、中を丁寧に調べている。入り口のところにもしっかりジェルを塗りつけて、傷つけないようにゆっくりと押し広げてる。
「あ、あ……あう」
「指を増やすぞ。いいか?」
優しくて低い声を耳に流し込まれると、無意識にぶんぶん首を縦にふってしまう。
ぬぷっと指が増えた感覚があって、腰にじいんと何かが走った。
「あうっ……ん!」
こんなん、大丈夫か俺。
指二本入ったぐらいで、なんか……なんか下腹のところにじんわりとなんかが溜まってきた感じがする。
「健人……」
「んうっ……はあ」
また深いキスをされて、舌を絡められた。
それで気を紛らわされるみたいな感じ。あったかくて濡れた舌で惑わされているうちに、下ではまた指が増やされたみたいだった。
さすがにちょっと苦しいかも。
そんなでかいの、あんましねえもん俺。
便秘なんてしたことねえし、基本的に快便型だからさあ。
あ、下ネタすんません。
ぐぽ、ぐちゅ、ぐぽ、ぐぽってエロい音に耳まで犯されてる気分。
「ふあ、あ……あっ。あんっ……」
仰向けになって足を広げられて、男にあんな場所をいじられてるなんて、想像するだけで気絶もんなのに。
なんで俺、こんなイヤじゃねえんだろ。
どのぐらいの間そうしていたか。
やがて皇子が、とある場所をくんっと押した。
瞬間、ビリッと電撃が腰から先端までを貫いた。
「んひゃっ!?」
「……うん。ここだな」
「なっ……なな、なにがよおっ!」
いや。知ってるぞ。
恥ずかしながら姉貴の薄い本で、変な知識だきゃあ豊富だかんな!
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