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第二部 エスペローサ編 第二章 解放
15 夜明け前 ※(1)
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その夜、シュウは本当になにも分からなくなるまで何度もナリウスに抱かれ続けた。ナリウスは今まで満たされなかったすべてのものをシュウから受けとろうとするかのように、ただひたすらにその体を求め続けた。そしてシュウも、それらを何ひとつ拒まなかった。
寝床も体もお互いの放ったものですっかり汚れ、遂に意識をなくしたシュウにナリウスはガウンを着せた。そして同じように自分も羽織ると、彼を抱き上げて湯殿に向かった。
シュウの部屋の前で夜間の警護にあたっている監視兵たちが、兜の隙間からまるで不思議なものでも見るような顔でナリウスとシュウを見送っていた。
湯殿で体を清めてやる間も、シュウはまったく目を覚まさなかった。
ただすべてをナリウスの腕に預けて、すやすやと穏やかな寝息を立てているだけだった。
そのまま彼を自分の寝室に連れて戻り、寝台へ寝かせると、自分もその隣に横になってナリウスはシュウを抱きしめた。そうっと、まるでようやく見つけた珠玉の宝でも扱うように。そうして彼の頭に額を寄せ、あっという間に眠ってしまった。
◇
目を覚ますと、見たことのない寝室だった。
(ここは……)
豪華だが落ち着いた色目の調度。どっしりとした造りの暖炉。男性の部屋であることは一目瞭然だった。
鎧戸が閉まっているため時刻はよく分からない。
なんだか久しぶりによく眠れた気がした。体はかなり重怠かったが、頭の中はすっきりしている。
と、誰かに抱きしめられているのに気がついて、シュウは何の気なしに隣を見やった。
(……!)
息を飲んだ。
そこには見事なまでに豊かで美しい、銀色の絹糸が流れていた。さらにその中に、銀色に輝く長い睫に彩られた美貌の寝顔をみつけて驚いた。わざわざ確認するまでもなかった。二人とも一糸も纏っていない。
途端、一瞬で昨夜の出来事を思い出し、シュウは一人で赤面した。
(そ……そうだった)
ナリウスを起こしたくなくてそっともとの体勢に戻ると、あらためて昨夜のことを反芻してしまった。そうしたくはなかったけれども。
(ああ……。とうとう、こんなことに──)
密かに溜め息をつく。
もちろん、いつかはこんなことになるのではないかと思っていた。覚悟もしていた。この男の虜囚になったときから、ずっとだ。
昨日も考えた通りだ。ナリウスがシュウを犯そうと殺そうと、それは完全に彼の自由。捕らえた虜囚をどうするかは、すべてこの国の王たるこの男の一存に掛かっている。もっとずっと早い段階でこうなっていても何の不思議もなかったことなのだ。
むしろ、なぜ今までこうされなかったのかが不思議なぐらいだった。
いや、逆にあのレドに与えられたようなもっと酷い拷問や、奴隷や兵たちに与えられて複数の男たちから散々に犯されるといった虐待等があったとしても何の不思議もない。それどころか、特段の文句も言えない立場だというのに。
……この男一人に犯されただけならば、むしろ幸いと言うべきなのだろう。
きっとそうなのだ、まちがいなく。
(でも……)
複雑な気持ちは拭えない。
こうなってしまっても、それでも自分はあくまでもレドのものだし、今でもそのつもりでいる。
体と命をはじめ他のすべてのことについては今はナリウスのものだろうけれども、心だけはレドのものだ。これだけは譲れない。
どんなことがあってもこれだけは、たとえ命を失ったとしても明け渡すことはできない。
少なくとも、こうしてナリウスに体を許したことをレド本人が許さぬと言い「お前など要らぬ」と言うまでは──。
(陛下……)
「ごめんなさい」とまた心の中で繰り返した。
レドの反応を少し想像するだけでも恐ろしかった。考えただけであっという間に鼻の奥が痛くなり、目の裏に熱いものを覚える。が、シュウは溢れそうになったものをぐっと堪えた。
(ごめんなさい……陛下。でも……それでも)
昨夜はどうしても、この人を放り出すことができなかった。
小さな子供が悪夢を見て、怖くてたまらずに母親の寝床にやってくる。それを追い返せる母親は多くないだろう。たとえ他人であったとしても、心ある人ならばそうするだろう。昨夜の自分の感情は、恐らくそういうものに近い。
あのとき、シュウが自分にできる限り精一杯の力で抱きしめてあげなければ、この人の心のどこかがまた壊れてしまいそうな気がしたのだ。これ以上壊れる場所もないほどに脆く崩れかかっている心が。
(でも……ごめんなさい)
ナリウスの心は、脆い。
この人はこれまで、これ以上壊れることを恐れるあまりにあの氷のような仮面を被り、真冬の冷気のような鎧を纏ってこの城で生きてきたのだろう。そうでなければ、きっとここまで生き残ることすらできなかったのに違いない。いつ襲ってくるとも知れない陰謀や暗殺の危機からわが身と最愛の妹を守りながら。
一見すると、冷酷で皮肉屋で頭の回転も速く、権謀術数にも長けた王に見える。その美貌も相まって近寄りがたい雰囲気のある男だ。だがシュウでさえ、もしもナリウスと同じ境遇で生きてきたなら、もしかするとこんな人間になっていたかも知れない……と思うのだ。
初めて会った時から、ずっとそんな気がしていた。
もちろんナリウスの心の奥底にある深い闇や孤独などと呼ばれるようなものは、シュウがこうして体を与えたぐらいのことで埋められるほど軽いものではないだろうけれども。
シュウは、じっと自分の手のひらを見た。
生きものの傷と病を癒すこの能力。
こんな力があったとしても、彼の心は癒せない。
人の心を癒すのは、そんな力でできることとは違うのだ。
自分は、無力だ。
こんな力があったとしても、やっぱり無力なただの人間だ。
なぜなら目の前にいるこの人を、底の知れない孤独に悲鳴を上げているこの魂を、救ってあげることすらできないからだ。
「……泣いているのか」
隣から静かな声がしてはっとした。
ナリウスが目を開けていた。薄氷の色を映した瞳がこちらを覗きこんでいる。
シュウは微笑んで見せた。
「いいえ? おはようございます……」
ナリウスの指が伸びてきて、シュウの目元をそっと拭った。それをそのままナリウスがぺろりと舐めた。笑ってその手を取ると、シュウは自分でもそっと舐めてみせる。
「……しょっぱいですね」
くすくす笑うと、その口をまたふさがれた。啄ばむようなキスからまた舌を絡められるキスへ。
「ん……んん」
頭に腕を回すとナリウスが覆いかぶさってきて、額やこめかみ、頬、項へと次々に口づけを落としてくる。シュウも黙って腕に力を込め、ナリウスを抱きしめてそれを受けた。
寝床も体もお互いの放ったものですっかり汚れ、遂に意識をなくしたシュウにナリウスはガウンを着せた。そして同じように自分も羽織ると、彼を抱き上げて湯殿に向かった。
シュウの部屋の前で夜間の警護にあたっている監視兵たちが、兜の隙間からまるで不思議なものでも見るような顔でナリウスとシュウを見送っていた。
湯殿で体を清めてやる間も、シュウはまったく目を覚まさなかった。
ただすべてをナリウスの腕に預けて、すやすやと穏やかな寝息を立てているだけだった。
そのまま彼を自分の寝室に連れて戻り、寝台へ寝かせると、自分もその隣に横になってナリウスはシュウを抱きしめた。そうっと、まるでようやく見つけた珠玉の宝でも扱うように。そうして彼の頭に額を寄せ、あっという間に眠ってしまった。
◇
目を覚ますと、見たことのない寝室だった。
(ここは……)
豪華だが落ち着いた色目の調度。どっしりとした造りの暖炉。男性の部屋であることは一目瞭然だった。
鎧戸が閉まっているため時刻はよく分からない。
なんだか久しぶりによく眠れた気がした。体はかなり重怠かったが、頭の中はすっきりしている。
と、誰かに抱きしめられているのに気がついて、シュウは何の気なしに隣を見やった。
(……!)
息を飲んだ。
そこには見事なまでに豊かで美しい、銀色の絹糸が流れていた。さらにその中に、銀色に輝く長い睫に彩られた美貌の寝顔をみつけて驚いた。わざわざ確認するまでもなかった。二人とも一糸も纏っていない。
途端、一瞬で昨夜の出来事を思い出し、シュウは一人で赤面した。
(そ……そうだった)
ナリウスを起こしたくなくてそっともとの体勢に戻ると、あらためて昨夜のことを反芻してしまった。そうしたくはなかったけれども。
(ああ……。とうとう、こんなことに──)
密かに溜め息をつく。
もちろん、いつかはこんなことになるのではないかと思っていた。覚悟もしていた。この男の虜囚になったときから、ずっとだ。
昨日も考えた通りだ。ナリウスがシュウを犯そうと殺そうと、それは完全に彼の自由。捕らえた虜囚をどうするかは、すべてこの国の王たるこの男の一存に掛かっている。もっとずっと早い段階でこうなっていても何の不思議もなかったことなのだ。
むしろ、なぜ今までこうされなかったのかが不思議なぐらいだった。
いや、逆にあのレドに与えられたようなもっと酷い拷問や、奴隷や兵たちに与えられて複数の男たちから散々に犯されるといった虐待等があったとしても何の不思議もない。それどころか、特段の文句も言えない立場だというのに。
……この男一人に犯されただけならば、むしろ幸いと言うべきなのだろう。
きっとそうなのだ、まちがいなく。
(でも……)
複雑な気持ちは拭えない。
こうなってしまっても、それでも自分はあくまでもレドのものだし、今でもそのつもりでいる。
体と命をはじめ他のすべてのことについては今はナリウスのものだろうけれども、心だけはレドのものだ。これだけは譲れない。
どんなことがあってもこれだけは、たとえ命を失ったとしても明け渡すことはできない。
少なくとも、こうしてナリウスに体を許したことをレド本人が許さぬと言い「お前など要らぬ」と言うまでは──。
(陛下……)
「ごめんなさい」とまた心の中で繰り返した。
レドの反応を少し想像するだけでも恐ろしかった。考えただけであっという間に鼻の奥が痛くなり、目の裏に熱いものを覚える。が、シュウは溢れそうになったものをぐっと堪えた。
(ごめんなさい……陛下。でも……それでも)
昨夜はどうしても、この人を放り出すことができなかった。
小さな子供が悪夢を見て、怖くてたまらずに母親の寝床にやってくる。それを追い返せる母親は多くないだろう。たとえ他人であったとしても、心ある人ならばそうするだろう。昨夜の自分の感情は、恐らくそういうものに近い。
あのとき、シュウが自分にできる限り精一杯の力で抱きしめてあげなければ、この人の心のどこかがまた壊れてしまいそうな気がしたのだ。これ以上壊れる場所もないほどに脆く崩れかかっている心が。
(でも……ごめんなさい)
ナリウスの心は、脆い。
この人はこれまで、これ以上壊れることを恐れるあまりにあの氷のような仮面を被り、真冬の冷気のような鎧を纏ってこの城で生きてきたのだろう。そうでなければ、きっとここまで生き残ることすらできなかったのに違いない。いつ襲ってくるとも知れない陰謀や暗殺の危機からわが身と最愛の妹を守りながら。
一見すると、冷酷で皮肉屋で頭の回転も速く、権謀術数にも長けた王に見える。その美貌も相まって近寄りがたい雰囲気のある男だ。だがシュウでさえ、もしもナリウスと同じ境遇で生きてきたなら、もしかするとこんな人間になっていたかも知れない……と思うのだ。
初めて会った時から、ずっとそんな気がしていた。
もちろんナリウスの心の奥底にある深い闇や孤独などと呼ばれるようなものは、シュウがこうして体を与えたぐらいのことで埋められるほど軽いものではないだろうけれども。
シュウは、じっと自分の手のひらを見た。
生きものの傷と病を癒すこの能力。
こんな力があったとしても、彼の心は癒せない。
人の心を癒すのは、そんな力でできることとは違うのだ。
自分は、無力だ。
こんな力があったとしても、やっぱり無力なただの人間だ。
なぜなら目の前にいるこの人を、底の知れない孤独に悲鳴を上げているこの魂を、救ってあげることすらできないからだ。
「……泣いているのか」
隣から静かな声がしてはっとした。
ナリウスが目を開けていた。薄氷の色を映した瞳がこちらを覗きこんでいる。
シュウは微笑んで見せた。
「いいえ? おはようございます……」
ナリウスの指が伸びてきて、シュウの目元をそっと拭った。それをそのままナリウスがぺろりと舐めた。笑ってその手を取ると、シュウは自分でもそっと舐めてみせる。
「……しょっぱいですね」
くすくす笑うと、その口をまたふさがれた。啄ばむようなキスからまた舌を絡められるキスへ。
「ん……んん」
頭に腕を回すとナリウスが覆いかぶさってきて、額やこめかみ、頬、項へと次々に口づけを落としてくる。シュウも黙って腕に力を込め、ナリウスを抱きしめてそれを受けた。
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