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〜可愛い理央のために〜 <中編> side凌也
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IFの世界おまとめ記念に理央編に中編を加えてみました。
理央を見つけた後の旅館でのお話です。
楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
その後、診療所では入院施設もないということで理央はそのまま俺たちと旅館に向かうことになった。
このまま長い時間をかけて車で自宅に戻るよりは、今日は旅館で早く休ませたほうがいいという判断だったが、あのレストランの母さんの友人がもう使わないチャイルドシートを譲ってくれたおかげで、父さんの車にチャイルドシートを取り付けて向かうことができた。
診療所で点滴をしたのが効いているのか、車の中ではずっと眠ったままだった。
落ち着いた旅館では未就学児が入れないところもあるようだが、父さんが懇意にしているこの旅館はすべての部屋に防音が施されていて、しかも今日の宿泊部屋は離れだから問題ないということで理央も一緒に泊まることができた。
車から降りてからはずっと俺が抱っこしているが、あまりにも軽いこの身体にただただ心配しかない。
理央は二歳だという話だったけれど、どうみても一才やそこらにしか見えないくらい小さな身体だ。
あの診療所の先生が言っていたように本当に栄養を与えられていなかったのだろう。
こんな小さな身体で、よくここまで頑張ったなと褒めてやりたい。
「凌ちゃん、理央くんと部屋で待っていてちょうだい。私たち、旅館のお店で理央くんの洋服を買ってくるわ」
「わかった」
「あと、女将さんに理央くんのミルクを用意してもらっているから起きたら飲ませてあげて」
「わかった」
母さんたちが部屋を出てすぐに女将さんがミルクとバナナ、それにオムツなどの必要なものを持ってきてくれた。
しばらくすると俺の胸の上で寝ていた理央が
「んっ」
と可愛い声をあげた。
その声を聞いた途端、なんとも言えない感情が込み上げてきた。
これって……。
ドキドキしながら理央を見つめていると、ゆっくりと目が開いていく。
そして、理央の可愛くて大きな目に見つめられた瞬間、さっきの感情の意味がわかった。
ああ、この子が俺の大事な子だったんだ。
だから、あの時理央の助けを求める声が俺の耳に届いたんだな。
「やっ……」
嬉しくてたまらない俺とは対照的に理央の目は不安でいっぱいだ。
それは仕方がない。
目を覚ましたらみたこともない俺が抱っこしているのだから。
しかもみたことのない場所で。
「大丈夫、怖がらなくていいよ。俺はりょうや。理央を助けに来たんだ」
「りょーや?」
「そう。理央は何も心配はいらないよ。安心して」
「あんちん?」
「そう。ほら、みてごらん。洋服も綺麗になってるだろう?」
「ふぇ? ほんちょら」
「理央はこれからずっと俺と一緒に暮らすんだ」
「りょーやと?」
「ああ。他に、理央のパパとママもいるよ」
「ぱぱと、まま?」
「今、理央の新しい服を買いに行ってるからね」
「???」
「ふふっ。ちょっと難しかったか。ああ、喉乾いているだろう。ミルクを飲もうか」
二歳の子だと聞いていたからだろう。
ストロー付きのマグだったから、理央が飲めるか心配だったけれど、それを渡すと理央は両手でそれをしっかり掴み、嬉しそうに飲み干していた。
「理央、バナナもあるよ」
「ななな?」
「ふふっ。バナナ。喉に詰まらないようによく噛んで。ゆっくり食べるんだよ」
喉を詰まらせないように念の為にだろう。
スライスされたバナナを理央に持たせると、理央は不思議そうに口に入れた。
そして一度噛んだ途端、目を輝かせた。
「んっ!!」
どうやら気に入ったようだが、今の反応は初めて食べたようだったな。
バナナすら与えられていなかったことに衝撃を受けながらも、半本分ほどのバナナを美味しそうに平らげる理央を見てホッとした。
食べ物を食べさせてもらったからだろうか。
理央の俺に対しての警戒が一気に薄らいだ気がする。
頭の包帯とネットが痛々しいが、本人は本当に楽しそうにしているのが嬉しい。
しばらく理央を抱きかかえて部屋を散策していると、
「凌ちゃん、帰ったわよ」
と母さんの声が聞こえた。
「理央。理央のパパとママが帰ってきたよ」
そう声をかけて二人の元に向かうと、目が合った瞬間に
「理央くん、目が覚めたのね。ふふっ。可愛いわ!!」
と少し興奮気味の母さんが近寄ってきた。
その声にびっくりしたのか、身体をびくつかせるのを感じて、
「母さん、理央を怖がらせないでくれ」
というと、
「あら、ごめんなさい。理央くん、今日から私がママよ」
と理央に笑顔を向けた。
その笑顔に反応するように理央が笑顔を見せる。
「――っ、ああ、なんて可愛いのかしら!」
どうやらすっかり母さんは理央にメロメロになってしまったみたいだ。
「父さん、洋服だけじゃなかったのか? すごい荷物だな」
「ああ、お風呂のおもちゃやぬいぐるみなんかも揃っていたから、買ってきたんだよ。こっちで使わない分は配送してもらうことにした」
今持っているだけでも大きな紙袋二袋はあるのに、配送もしたのか……。
どうやら父さんも理央を気に入ったみたいだな。
「食事を頼んでいるから、お前は風呂にでも入ってこないか? 理央くんは私たちが見ておくよ」
「ああ、そうだな」
と言ったけれど、理央が俺からまだ離れたがらない。
「せっかくだから理央と一緒に温泉に入ってくるよ。ここはぬるいのもあったから大丈夫だろう?」
「そうだな。ここの温泉は皮膚炎にも効くから理央くんにはいいだろう。何かあったらブザーを鳴らしてくれたら手伝いに行くよ」
「わかった」
「ああ、これお風呂のおもちゃだ。一緒に遊んでやるといい」
そう言って手渡されたのは昔からあるだろう、アヒルのおもちゃ。
こんなので喜ぶか? と思ったけれど、理央はもうすでに興味津々だ。
まぁ、理央が喜んでいるのならそれでいいか。
タオルと着替え、そして塗り薬を脱衣所に準備して、裸にした理央を連れて露天風呂に行く。
この露天風呂は俺が泊まる部屋についている風呂だから母さんたちからは見えない。
もちろん、父さんたちの部屋には別の露天風呂がついていて俺からは見えない。
だからこの旅館は好きなんだ。
皮膚の炎症がひどいからあまり触れないようにしないとな。
さっと身体を洗い流して、理央を抱っこして岩風呂に浸かる。
「ふぇ……っ」
慣れない感触に驚いたのか、一瞬泣きそうになっていたけれど、
「大丈夫だからな」
と声をかけると安心しているように見えた。
「ほら、理央。アヒルさんだよ」
「きゃっ! きゃっ!!」
水面を泳ぎながら近づいてくるアヒルを見て楽しそうにしている。
俺は後で一人で入ればいい。
とりあえず理央を温めて外に出て、理央の身体を拭いて薬を塗ってやる。
このおかげで少しは痛みが和らいだのがわかっているのか、理央は大人しく薬を塗られていた。
理央の着替えと俺の着替えを済ませて、父さんたちのいる部屋に戻ると、母さんが理央を受け取りに来た。
理央はもうここは怖くないとわかったんだろう。
大人しく母さんの胸に抱かれていた。
ああ、本当の家族みたいだ。
これを幸せというのだろう。
夕食が届き、理央が食べられそうなものを俺たちから分けながら、楽しい食事の時間は過ぎていった。
「俺が理央と寝るよ」
「大丈夫か? 夜、何度か起きるかもしれないぞ」
「構わないよ」
「わかった。何か困ったことがあったら声をかけなさい」
父さんはそう言って母さんと二人で部屋に戻っていった。
俺は理央と二人で布団に入る。
お尻が痛いだろうから、俺が抱きしめたまま横向きで眠らせる。
背中をトントンと叩いて、母さんが昔よく聞かせてくれた歌を歌ってやると、理央はあっという間に眠りについた。
この小さな理央を助けられて本当に良かった。
腕の中ですやすやと眠る理央の温もりを感じながら俺も眠りについた。
そうして、翌日。
観光もそこそこに理央を連れて急いで自宅に戻り、母さんが張り切って理央の部屋を準備したところ、天蓋付きのベッドとレースのカーテン、可愛いぬいぐるみが揃えられ、まるでお姫さまのような部屋が出来上がった。
これは流石にやり過ぎかと思ったが、理央本人が嬉しそうにしていたからまぁいいか。
これから理央と俺たち家族の新しい生活が始まる。
理央を見つけた後の旅館でのお話です。
楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
その後、診療所では入院施設もないということで理央はそのまま俺たちと旅館に向かうことになった。
このまま長い時間をかけて車で自宅に戻るよりは、今日は旅館で早く休ませたほうがいいという判断だったが、あのレストランの母さんの友人がもう使わないチャイルドシートを譲ってくれたおかげで、父さんの車にチャイルドシートを取り付けて向かうことができた。
診療所で点滴をしたのが効いているのか、車の中ではずっと眠ったままだった。
落ち着いた旅館では未就学児が入れないところもあるようだが、父さんが懇意にしているこの旅館はすべての部屋に防音が施されていて、しかも今日の宿泊部屋は離れだから問題ないということで理央も一緒に泊まることができた。
車から降りてからはずっと俺が抱っこしているが、あまりにも軽いこの身体にただただ心配しかない。
理央は二歳だという話だったけれど、どうみても一才やそこらにしか見えないくらい小さな身体だ。
あの診療所の先生が言っていたように本当に栄養を与えられていなかったのだろう。
こんな小さな身体で、よくここまで頑張ったなと褒めてやりたい。
「凌ちゃん、理央くんと部屋で待っていてちょうだい。私たち、旅館のお店で理央くんの洋服を買ってくるわ」
「わかった」
「あと、女将さんに理央くんのミルクを用意してもらっているから起きたら飲ませてあげて」
「わかった」
母さんたちが部屋を出てすぐに女将さんがミルクとバナナ、それにオムツなどの必要なものを持ってきてくれた。
しばらくすると俺の胸の上で寝ていた理央が
「んっ」
と可愛い声をあげた。
その声を聞いた途端、なんとも言えない感情が込み上げてきた。
これって……。
ドキドキしながら理央を見つめていると、ゆっくりと目が開いていく。
そして、理央の可愛くて大きな目に見つめられた瞬間、さっきの感情の意味がわかった。
ああ、この子が俺の大事な子だったんだ。
だから、あの時理央の助けを求める声が俺の耳に届いたんだな。
「やっ……」
嬉しくてたまらない俺とは対照的に理央の目は不安でいっぱいだ。
それは仕方がない。
目を覚ましたらみたこともない俺が抱っこしているのだから。
しかもみたことのない場所で。
「大丈夫、怖がらなくていいよ。俺はりょうや。理央を助けに来たんだ」
「りょーや?」
「そう。理央は何も心配はいらないよ。安心して」
「あんちん?」
「そう。ほら、みてごらん。洋服も綺麗になってるだろう?」
「ふぇ? ほんちょら」
「理央はこれからずっと俺と一緒に暮らすんだ」
「りょーやと?」
「ああ。他に、理央のパパとママもいるよ」
「ぱぱと、まま?」
「今、理央の新しい服を買いに行ってるからね」
「???」
「ふふっ。ちょっと難しかったか。ああ、喉乾いているだろう。ミルクを飲もうか」
二歳の子だと聞いていたからだろう。
ストロー付きのマグだったから、理央が飲めるか心配だったけれど、それを渡すと理央は両手でそれをしっかり掴み、嬉しそうに飲み干していた。
「理央、バナナもあるよ」
「ななな?」
「ふふっ。バナナ。喉に詰まらないようによく噛んで。ゆっくり食べるんだよ」
喉を詰まらせないように念の為にだろう。
スライスされたバナナを理央に持たせると、理央は不思議そうに口に入れた。
そして一度噛んだ途端、目を輝かせた。
「んっ!!」
どうやら気に入ったようだが、今の反応は初めて食べたようだったな。
バナナすら与えられていなかったことに衝撃を受けながらも、半本分ほどのバナナを美味しそうに平らげる理央を見てホッとした。
食べ物を食べさせてもらったからだろうか。
理央の俺に対しての警戒が一気に薄らいだ気がする。
頭の包帯とネットが痛々しいが、本人は本当に楽しそうにしているのが嬉しい。
しばらく理央を抱きかかえて部屋を散策していると、
「凌ちゃん、帰ったわよ」
と母さんの声が聞こえた。
「理央。理央のパパとママが帰ってきたよ」
そう声をかけて二人の元に向かうと、目が合った瞬間に
「理央くん、目が覚めたのね。ふふっ。可愛いわ!!」
と少し興奮気味の母さんが近寄ってきた。
その声にびっくりしたのか、身体をびくつかせるのを感じて、
「母さん、理央を怖がらせないでくれ」
というと、
「あら、ごめんなさい。理央くん、今日から私がママよ」
と理央に笑顔を向けた。
その笑顔に反応するように理央が笑顔を見せる。
「――っ、ああ、なんて可愛いのかしら!」
どうやらすっかり母さんは理央にメロメロになってしまったみたいだ。
「父さん、洋服だけじゃなかったのか? すごい荷物だな」
「ああ、お風呂のおもちゃやぬいぐるみなんかも揃っていたから、買ってきたんだよ。こっちで使わない分は配送してもらうことにした」
今持っているだけでも大きな紙袋二袋はあるのに、配送もしたのか……。
どうやら父さんも理央を気に入ったみたいだな。
「食事を頼んでいるから、お前は風呂にでも入ってこないか? 理央くんは私たちが見ておくよ」
「ああ、そうだな」
と言ったけれど、理央が俺からまだ離れたがらない。
「せっかくだから理央と一緒に温泉に入ってくるよ。ここはぬるいのもあったから大丈夫だろう?」
「そうだな。ここの温泉は皮膚炎にも効くから理央くんにはいいだろう。何かあったらブザーを鳴らしてくれたら手伝いに行くよ」
「わかった」
「ああ、これお風呂のおもちゃだ。一緒に遊んでやるといい」
そう言って手渡されたのは昔からあるだろう、アヒルのおもちゃ。
こんなので喜ぶか? と思ったけれど、理央はもうすでに興味津々だ。
まぁ、理央が喜んでいるのならそれでいいか。
タオルと着替え、そして塗り薬を脱衣所に準備して、裸にした理央を連れて露天風呂に行く。
この露天風呂は俺が泊まる部屋についている風呂だから母さんたちからは見えない。
もちろん、父さんたちの部屋には別の露天風呂がついていて俺からは見えない。
だからこの旅館は好きなんだ。
皮膚の炎症がひどいからあまり触れないようにしないとな。
さっと身体を洗い流して、理央を抱っこして岩風呂に浸かる。
「ふぇ……っ」
慣れない感触に驚いたのか、一瞬泣きそうになっていたけれど、
「大丈夫だからな」
と声をかけると安心しているように見えた。
「ほら、理央。アヒルさんだよ」
「きゃっ! きゃっ!!」
水面を泳ぎながら近づいてくるアヒルを見て楽しそうにしている。
俺は後で一人で入ればいい。
とりあえず理央を温めて外に出て、理央の身体を拭いて薬を塗ってやる。
このおかげで少しは痛みが和らいだのがわかっているのか、理央は大人しく薬を塗られていた。
理央の着替えと俺の着替えを済ませて、父さんたちのいる部屋に戻ると、母さんが理央を受け取りに来た。
理央はもうここは怖くないとわかったんだろう。
大人しく母さんの胸に抱かれていた。
ああ、本当の家族みたいだ。
これを幸せというのだろう。
夕食が届き、理央が食べられそうなものを俺たちから分けながら、楽しい食事の時間は過ぎていった。
「俺が理央と寝るよ」
「大丈夫か? 夜、何度か起きるかもしれないぞ」
「構わないよ」
「わかった。何か困ったことがあったら声をかけなさい」
父さんはそう言って母さんと二人で部屋に戻っていった。
俺は理央と二人で布団に入る。
お尻が痛いだろうから、俺が抱きしめたまま横向きで眠らせる。
背中をトントンと叩いて、母さんが昔よく聞かせてくれた歌を歌ってやると、理央はあっという間に眠りについた。
この小さな理央を助けられて本当に良かった。
腕の中ですやすやと眠る理央の温もりを感じながら俺も眠りについた。
そうして、翌日。
観光もそこそこに理央を連れて急いで自宅に戻り、母さんが張り切って理央の部屋を準備したところ、天蓋付きのベッドとレースのカーテン、可愛いぬいぐるみが揃えられ、まるでお姫さまのような部屋が出来上がった。
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