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不安にさせないために…… 4
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これまでは運転手付きの車で会社に向かっていたが、遙くんたちのことがあって何かあった時にすぐに動ける方がいいだろうということで自分の車で通勤するようになった。
運転手がいれば、会社に着くまでの間に今日のスケジュールについて確認したり会議資料に目を通したりする時間が増えるがそれが無くなってもさしたる問題はない。
社長専用の駐車場に車を止めて社長室に向かうとすぐに久瀬くんがやってきた。
「社長。本日の午後二時からの綿貫社長との会合ですが、キャンセルになりました」
「そうか、何かあったのか?」
「綿貫社長が体調を崩されたそうで大事をとってしばらく休養されるそうです」
綿貫社長ももう七十近いからな。そろそろ世代交代だろうが、私より年下の息子がまだ勉強中だと仰っていたからまだまだ退くのは難しいのだろう。早く息子さんに任せられるようになったら安心なんだろうがな。
綿貫社長との会合は、お互いの近況報告の場でもあったからかなりの時間を割いていた。
午後が丸々すっぽりと抜けたわけだが、他に予定が入らなければ今日は早く戻ってもいいか。
仕事なら家でもできることはたくさんあるからな。
あの話をしたことで遥くんを少なからず不安にさせてしまったから、少しでもそばにいて安心させてやりたい。
私は気合を入れて仕事に取り掛かった。
「社長。コーヒーをお持ちしましょうか」
久瀬くんの声に顔をあげれば、すでに数時間が経っていた。
遥くんたちのことを思えばこんなにも集中できるのかと改めて驚いてしまう。
久瀬くんからコーヒーを受け取り、少しの間プライベートルームで休憩を取ることにした。
部屋に入り、自宅の映像をタブレットに流しつつ私は磯山に連絡を入れた。
<例の件だが、週明け火曜日に彼の息子の病院の予定が入っている。その受診後に計画を決行しよう。確実に奴を捕まえられるように打ち合わせがしたい。連絡を待っている。西条悠臣>
琳くんの怪我の様子は日に日に良くなっているのを風呂で確認している。
碧斗がつきっきりで世話をして徹底的に右手を使わせていないから治りが早いのだろう。
八雲先生が一週間後に様子を見たいと仰っていたから、その受診で四人で出かけたときに、奴が遥くんと琳くんに近づくほんのわずかな隙を作ればいい。あとは私たちの手で捕まえてやる。
遥くんと琳くんには怖い思いだけはさせたくないが、はっきりともう二度と会うことがないとわかった方が安心だろう。そして遥くんに憂いがなくなったところで、私の思いを打ち明けよう。
今、打ち明けて遥くんの不安に漬け込んでOKせざるを得ないような状況にはしたくない。
それまでの間は、磯山たちに言われた通りに私のことを意識させるだけでいい。
今日は少し意識してくれていたような感じがした。この調子でいい。
昨夜から今朝のことを思い出しながら、コーヒーを口にする。
視線はもちろんタブレットに映る家族の様子だ。
碧斗と琳くんはサークルの中で仲良く遊んでいるようだ。
遥くんは、午前中のこの時間が忙しいんだろう。
書き物をしていたかと思ったら脱衣所に行き洗濯機を回す。
私たちの下着を手洗いしているのはいつ見ても少し照れてしまうが、遥くんが私の使用した下着に触れているだけで興奮してしまう。
それが終わったらサークルの中にあるシーツを外しテラスに布団を干しに行く。
本当に忙しそうに動いているのが見える。
その時、スマホに通知が来た。
タブレットから目を離し、スマホを見ると画面表示には磯山の名前。
私は急いでそのメッセージを開いた。
<了解。早速村山と計画を立てて明日にでも連絡を入れる。できれば直接話がしたいから時間を作っておいてくれると助かる。磯山>
明日か。久瀬くんにスケジュールを調整してもらってからだな。
そっとタブレットに視線を向けると、碧斗と琳くんが嬉しそうな声をあげているのが見える。
「りんくんのえ、あおとがかいたのー!」
「あおとくんは、りんがかいたよー!」
「「ねーっ!!」」
お互いの絵を描いたらしい。本当に仲がいいな。
「すごいね! とっても上手!!」
二人を褒めている遥くんの表情がなんとなく暗く見えたが、きっと私の気のせいだろうな。
遥くんに褒められて嬉しかったのか、碧斗と琳くんは二人でまた絵を描き始めた。
そんな二人を見守りつつ、遥くんはコンシェルジュからの連絡を受けデリバリーボックスに向かった。
さっき私にも買い物リストが送られてきていたが、遥くんの買い物は実に考えられていることがわかる。
しかも買い物に行くコンシェルジュのことを考えた内容に驚くばかりだ。
これもSSランクと言われる所以なのかもしれない。
片付けを済ませた遥くんが二人の元に向かう。
「碧斗くん、琳。ちょっと休憩にしようか。ジュース飲もう!」
声をかけると、碧斗と琳くんは描いていたものが遥くんに見えないように自分たちの身体で隠し始めた。
どうやら完成するまで見せたくないらしい。何を描いているのか私のカメラでも確認できない。
一体何を描いているんだろう。気になるな。
運転手がいれば、会社に着くまでの間に今日のスケジュールについて確認したり会議資料に目を通したりする時間が増えるがそれが無くなってもさしたる問題はない。
社長専用の駐車場に車を止めて社長室に向かうとすぐに久瀬くんがやってきた。
「社長。本日の午後二時からの綿貫社長との会合ですが、キャンセルになりました」
「そうか、何かあったのか?」
「綿貫社長が体調を崩されたそうで大事をとってしばらく休養されるそうです」
綿貫社長ももう七十近いからな。そろそろ世代交代だろうが、私より年下の息子がまだ勉強中だと仰っていたからまだまだ退くのは難しいのだろう。早く息子さんに任せられるようになったら安心なんだろうがな。
綿貫社長との会合は、お互いの近況報告の場でもあったからかなりの時間を割いていた。
午後が丸々すっぽりと抜けたわけだが、他に予定が入らなければ今日は早く戻ってもいいか。
仕事なら家でもできることはたくさんあるからな。
あの話をしたことで遥くんを少なからず不安にさせてしまったから、少しでもそばにいて安心させてやりたい。
私は気合を入れて仕事に取り掛かった。
「社長。コーヒーをお持ちしましょうか」
久瀬くんの声に顔をあげれば、すでに数時間が経っていた。
遥くんたちのことを思えばこんなにも集中できるのかと改めて驚いてしまう。
久瀬くんからコーヒーを受け取り、少しの間プライベートルームで休憩を取ることにした。
部屋に入り、自宅の映像をタブレットに流しつつ私は磯山に連絡を入れた。
<例の件だが、週明け火曜日に彼の息子の病院の予定が入っている。その受診後に計画を決行しよう。確実に奴を捕まえられるように打ち合わせがしたい。連絡を待っている。西条悠臣>
琳くんの怪我の様子は日に日に良くなっているのを風呂で確認している。
碧斗がつきっきりで世話をして徹底的に右手を使わせていないから治りが早いのだろう。
八雲先生が一週間後に様子を見たいと仰っていたから、その受診で四人で出かけたときに、奴が遥くんと琳くんに近づくほんのわずかな隙を作ればいい。あとは私たちの手で捕まえてやる。
遥くんと琳くんには怖い思いだけはさせたくないが、はっきりともう二度と会うことがないとわかった方が安心だろう。そして遥くんに憂いがなくなったところで、私の思いを打ち明けよう。
今、打ち明けて遥くんの不安に漬け込んでOKせざるを得ないような状況にはしたくない。
それまでの間は、磯山たちに言われた通りに私のことを意識させるだけでいい。
今日は少し意識してくれていたような感じがした。この調子でいい。
昨夜から今朝のことを思い出しながら、コーヒーを口にする。
視線はもちろんタブレットに映る家族の様子だ。
碧斗と琳くんはサークルの中で仲良く遊んでいるようだ。
遥くんは、午前中のこの時間が忙しいんだろう。
書き物をしていたかと思ったら脱衣所に行き洗濯機を回す。
私たちの下着を手洗いしているのはいつ見ても少し照れてしまうが、遥くんが私の使用した下着に触れているだけで興奮してしまう。
それが終わったらサークルの中にあるシーツを外しテラスに布団を干しに行く。
本当に忙しそうに動いているのが見える。
その時、スマホに通知が来た。
タブレットから目を離し、スマホを見ると画面表示には磯山の名前。
私は急いでそのメッセージを開いた。
<了解。早速村山と計画を立てて明日にでも連絡を入れる。できれば直接話がしたいから時間を作っておいてくれると助かる。磯山>
明日か。久瀬くんにスケジュールを調整してもらってからだな。
そっとタブレットに視線を向けると、碧斗と琳くんが嬉しそうな声をあげているのが見える。
「りんくんのえ、あおとがかいたのー!」
「あおとくんは、りんがかいたよー!」
「「ねーっ!!」」
お互いの絵を描いたらしい。本当に仲がいいな。
「すごいね! とっても上手!!」
二人を褒めている遥くんの表情がなんとなく暗く見えたが、きっと私の気のせいだろうな。
遥くんに褒められて嬉しかったのか、碧斗と琳くんは二人でまた絵を描き始めた。
そんな二人を見守りつつ、遥くんはコンシェルジュからの連絡を受けデリバリーボックスに向かった。
さっき私にも買い物リストが送られてきていたが、遥くんの買い物は実に考えられていることがわかる。
しかも買い物に行くコンシェルジュのことを考えた内容に驚くばかりだ。
これもSSランクと言われる所以なのかもしれない。
片付けを済ませた遥くんが二人の元に向かう。
「碧斗くん、琳。ちょっと休憩にしようか。ジュース飲もう!」
声をかけると、碧斗と琳くんは描いていたものが遥くんに見えないように自分たちの身体で隠し始めた。
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