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違うんです!
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「碧斗くん、琳。あの……パパにお風呂に入るか、先にご飯食べるか聞いてきてもらえるかな?」
「うん! いーよー!」
なんで? とか言われたらどうしようかと思ったけど、素直に聞いてもらえてホッとした。
二人をサークルから出すと、嬉しそうに二人で西条さんの自室に走って行った。
少し離れた場所で見守っていると、二人は扉を叩きながらパパーと呼びかけた。
「どうした? 何かあったのか?」
二人の呼びかけにすぐに扉が開き、西条さんが二人の前にしゃがみ込んで優しく尋ねる。
本当に子どもたちに慣れてきたな。
最初に会った時は、立ったまま碧斗くんと話をしていて少し怖がらせていたのに……。
「あのねー、はるかちゃんがー、えっと……ぱぱとおふろにはいりたいってー!」
「えっ?」
驚愕した表情を向けられるけど、僕のほうがもっと驚いている。
なんで? なんでそんなことになった?
「りんくん、ちがうよー! みんなではいるんだよー! ねぇー、はるかちゃん!」
キラッキラの笑顔で振り向いた碧斗くんに尋ねられてハッと我に返った。
「ち、ちがっ! 違うんです!」
僕は慌てて三人の元に駆け寄り、まだ驚愕の表情のままの西条さんに必死に声をかけた。
「あの、お風呂に入るか先にご飯を食べるか聞きたくて……」
「あ、ああ。なるほど。そういうことか……ちょっと驚いたな」
「すみません……」
まだ三歳と四歳の子どもたちに頼んだ僕が悪かったんだ。
こんなことなら気まずくても自分で聞きに行けばよかった。
「じゃあ、碧斗と琳くん。先に風呂に入ろうか」
「うん! ねぇー、はるかちゃんもいっしょにはいろー! そのほうがたのしーよ!」
「えっ? いや、それはちょっと……」
西条さんと二人で入るのはとんでもないけど、四人でもとんでもないことに変わりはない。
「りん……はるかちゃんといっしょにはいりたい……」
「琳……」
ここに来るまでは毎日一緒に入っていた。
もしかしたら二人で住んでいたあの部屋で過ごして、懐かしく思ってしまったのかもしれない。
訴えかけるような目で見つめられて、うんと言ってあげたいけれどどうしていいかわからない。
「それじゃあ今日は碧斗は私と、琳くんは遥くんと一緒に入ればいい」
「えーっ! あおと、りんくんといっしょがいいー!」
琳のことが好きな碧斗くんはやっぱり反対しちゃうよね。
そう思ったけれど、西条さんが碧斗くんに耳打ちすると一気に表情が明るくなった。
「うん! わかったー! あおと、ぱぱとはいるから、りんくんははるかちゃんとはいってー!」
「えっ? 碧斗くん、いいの?」
あまりの変わりように驚きしかない。
「うん! ねぇ、ぱぱー、はやくおふろはいろー!」
「わかった、わかった。そういうことだから遥くんは気にしないで琳くんと一緒に入って。食後にゆっくり入ったらいいよ」
「は、はい」
西条さんは碧斗くんを抱きかかえて笑顔で立ち上がると、そのまま脱衣所に向かった。
二人を見送り、僕と琳は少しの間茫然としてしまっていたけれど、二人が出てきたらご飯だ。
用意しておかないと!
「琳。碧斗くんとパパが出てきたらご飯にするから、お手伝いしてもらえる?」
「うん! りん、やるー!!」
ああ、こういうのも久しぶりだ。
いつも食事の支度を手伝ってくれていたもんね。
「あれ、つけるー!」
あれ、というのはこの前碧斗くんとお揃いでつけたエプロンだ。
それをさっとつけてやり、ダイニングテーブルにある琳の椅子に座らせた。
そして、琳の前に碧斗くんと琳のプレート、そして西条さんと僕のお皿を置いた。
「今日はコロッケだから、このお皿にちぎったレタスとトマトを並べてくれる?」
「うん! できるー!」
小さなボウルにちぎったレタスとミニトマトを入れて渡すと、綺麗に盛り付けてくれる。
「はるかちゃんのころっけ、りん、だーいすき! あおとくんもすきだっていうよー!」
「そうだね。喜んでくれたらいいね」
「ぱぱも、はるかちゃん、すきだよー!」
「えっ? わっ!」
琳から突然そんなことを言われて、びっくりして菜箸を落としてしまった。
「な、なに?」
「はるかちゃんのころっけ、おいしーもんね! ぱぱもすきだよー!」
ああ、コロッケの話か……。
「そ、そうだね」
どうしても変なふうに考えてしまう。
本当に僕は、おかしくなってしまっているみたいだ。
そろそろかな……。
コロッケを油に入れてしばらくしたら、いいタイミングで西条さんと碧斗くんが脱衣所から出てきた。
「いい匂いだな。これは何の揚げ物かな?」
「あ、えっとコロッケです」
「揚げたてのコロッケが家で食べられるとは最高だな。碧斗、今日の夕食も美味しいぞ!」
「わぁーい! はやくたべたーい!」
二人っきりのお風呂が楽しかったのか、なぜかすごくご機嫌な西条さんは、同じようにご機嫌な碧斗くんをさっと椅子に座らせた。
「うん! いーよー!」
なんで? とか言われたらどうしようかと思ったけど、素直に聞いてもらえてホッとした。
二人をサークルから出すと、嬉しそうに二人で西条さんの自室に走って行った。
少し離れた場所で見守っていると、二人は扉を叩きながらパパーと呼びかけた。
「どうした? 何かあったのか?」
二人の呼びかけにすぐに扉が開き、西条さんが二人の前にしゃがみ込んで優しく尋ねる。
本当に子どもたちに慣れてきたな。
最初に会った時は、立ったまま碧斗くんと話をしていて少し怖がらせていたのに……。
「あのねー、はるかちゃんがー、えっと……ぱぱとおふろにはいりたいってー!」
「えっ?」
驚愕した表情を向けられるけど、僕のほうがもっと驚いている。
なんで? なんでそんなことになった?
「りんくん、ちがうよー! みんなではいるんだよー! ねぇー、はるかちゃん!」
キラッキラの笑顔で振り向いた碧斗くんに尋ねられてハッと我に返った。
「ち、ちがっ! 違うんです!」
僕は慌てて三人の元に駆け寄り、まだ驚愕の表情のままの西条さんに必死に声をかけた。
「あの、お風呂に入るか先にご飯を食べるか聞きたくて……」
「あ、ああ。なるほど。そういうことか……ちょっと驚いたな」
「すみません……」
まだ三歳と四歳の子どもたちに頼んだ僕が悪かったんだ。
こんなことなら気まずくても自分で聞きに行けばよかった。
「じゃあ、碧斗と琳くん。先に風呂に入ろうか」
「うん! ねぇー、はるかちゃんもいっしょにはいろー! そのほうがたのしーよ!」
「えっ? いや、それはちょっと……」
西条さんと二人で入るのはとんでもないけど、四人でもとんでもないことに変わりはない。
「りん……はるかちゃんといっしょにはいりたい……」
「琳……」
ここに来るまでは毎日一緒に入っていた。
もしかしたら二人で住んでいたあの部屋で過ごして、懐かしく思ってしまったのかもしれない。
訴えかけるような目で見つめられて、うんと言ってあげたいけれどどうしていいかわからない。
「それじゃあ今日は碧斗は私と、琳くんは遥くんと一緒に入ればいい」
「えーっ! あおと、りんくんといっしょがいいー!」
琳のことが好きな碧斗くんはやっぱり反対しちゃうよね。
そう思ったけれど、西条さんが碧斗くんに耳打ちすると一気に表情が明るくなった。
「うん! わかったー! あおと、ぱぱとはいるから、りんくんははるかちゃんとはいってー!」
「えっ? 碧斗くん、いいの?」
あまりの変わりように驚きしかない。
「うん! ねぇ、ぱぱー、はやくおふろはいろー!」
「わかった、わかった。そういうことだから遥くんは気にしないで琳くんと一緒に入って。食後にゆっくり入ったらいいよ」
「は、はい」
西条さんは碧斗くんを抱きかかえて笑顔で立ち上がると、そのまま脱衣所に向かった。
二人を見送り、僕と琳は少しの間茫然としてしまっていたけれど、二人が出てきたらご飯だ。
用意しておかないと!
「琳。碧斗くんとパパが出てきたらご飯にするから、お手伝いしてもらえる?」
「うん! りん、やるー!!」
ああ、こういうのも久しぶりだ。
いつも食事の支度を手伝ってくれていたもんね。
「あれ、つけるー!」
あれ、というのはこの前碧斗くんとお揃いでつけたエプロンだ。
それをさっとつけてやり、ダイニングテーブルにある琳の椅子に座らせた。
そして、琳の前に碧斗くんと琳のプレート、そして西条さんと僕のお皿を置いた。
「今日はコロッケだから、このお皿にちぎったレタスとトマトを並べてくれる?」
「うん! できるー!」
小さなボウルにちぎったレタスとミニトマトを入れて渡すと、綺麗に盛り付けてくれる。
「はるかちゃんのころっけ、りん、だーいすき! あおとくんもすきだっていうよー!」
「そうだね。喜んでくれたらいいね」
「ぱぱも、はるかちゃん、すきだよー!」
「えっ? わっ!」
琳から突然そんなことを言われて、びっくりして菜箸を落としてしまった。
「な、なに?」
「はるかちゃんのころっけ、おいしーもんね! ぱぱもすきだよー!」
ああ、コロッケの話か……。
「そ、そうだね」
どうしても変なふうに考えてしまう。
本当に僕は、おかしくなってしまっているみたいだ。
そろそろかな……。
コロッケを油に入れてしばらくしたら、いいタイミングで西条さんと碧斗くんが脱衣所から出てきた。
「いい匂いだな。これは何の揚げ物かな?」
「あ、えっとコロッケです」
「揚げたてのコロッケが家で食べられるとは最高だな。碧斗、今日の夕食も美味しいぞ!」
「わぁーい! はやくたべたーい!」
二人っきりのお風呂が楽しかったのか、なぜかすごくご機嫌な西条さんは、同じようにご機嫌な碧斗くんをさっと椅子に座らせた。
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