34 / 87
番外編
ビュッフェに行こう <前編>
しおりを挟む
1話で終わらなかったので分けます。
楽しんでいただけると嬉しいです♡
✳︎ ✳︎ ✳︎
とりあえず俺はすぐにビュッフェのあるレストランに連絡を入れた。
ーはい。『ヴォル ド ニュイ』でございます。
ースイートに宿泊している観月だが、30分後に2名で席の予約を頼みたい。
ーはい。観月凌也さま。30分後でございますね。お席のご用意承ります。お料理はコースになさいますか? それともビュッフェをご利用でございますか?
ービュッフェを頼むよ。
ー畏まりました。それでは30分後にお待ち致しております。
ふぅ。
ここのメートルドテルに頼んでおけばとりあえずは安心だろう。
着替えをさせようとクローゼットを開けると、俺と理央のリンクコーデを意識したような服が用意されていた。
ふふっ。
これは佳都くんのアイディアか?
ペアルックは流石に理央も恥ずかしがるかもしれないが、テイストが似ているくらいなら喜んで着てくれそうだ。
結婚式に選んだスーツも同じような感じだったしな。
全く同じではないが、見る人が見れば確実にカップルだと思われるだろう服を選び、理央を着替えさせた。
俺が昨夜から激しく抱き潰したせいで歩くこともままならない状態だが、人前で思う存分抱っこできるし、ビュッフェも問題ないだろう。
理央から絶対に目を離さないようにしないとな。
理央を抱きかかえ、エレベーターに乗りビュッフェレストランのある階で降りると、
「あっ! 悠木!!」
同じように空良くんを抱っこしてレストランへと入ろうとしている悠木を見かけた。
「なんだ、お前も今来たのか?」
「ああ、まぁな」
「ふーん、なるほどな。やっぱり」
「お前も人のこと言えないだろうが!」
そう言いあう俺たちの下で理央と空良君は互いに顔を見合わせて少し照れあっているようだ。
同じように抱きかかえられて流石に察したか。
俺たちが理央と空良くんを抱きかかえながらレストランに入ると、すぐに奥からメートルドテルがやってきた。
「悠木さま。観月さま。お待ちしておりました。お席は別々でご用意致しましたが、ご希望でしたら同じお部屋でお召し位上がりいただくことも可能でございますが、いかがされますか?」
「そうだな、空良。どうする? 理央くんと一緒がいいか?」
「うん、僕一緒がいい」
「観月、一緒でいいか?」
「ああ。頼むよ」
メートルドテルは5分ほどこちらでお待ちくださいと入り口近くのソファーに案内して、すぐに部屋を準備しに行ってくれたようだ。
「まさかお前もこの時間だと思わなかったから、わかっていたら最初から4人で予約取ったんだがな」
「流石に綾城までは来ないだろう?」
「なんだ、お前スマホ見てないのか?」
「なんだ? 何かあったのか?」
「綾城たちはとっくにチェックアウトして、そのままヨーロッパに新婚旅行に向かったぞ。チェックアウトした時に俺たちの延泊を頼んでくれたみたいだ」
「ああ、そうだったのか。そこまで読んでなかったな」
そういうと悠木がニヤリと笑いながら耳元に顔を近づけてきた。
「ふふっ。どうせ、理央くんに夢中になってそのままがっついてたんだろう。理央くんの首筋、キスマーク見えてるぞ」
「――っ!」
一応確認はしてきたつもりだったが、流石に全部隠すのは難しかったんだよな。
「あのお前がな……恋人にキスマークつけて牽制しまくるとか変わったな」
「俺もびっくりしてるんだよ。無意識につけまくってて、風呂場で気づいて自分で引いた」
「ははっ。そうなのか」
「だが、お前も同じようなもんだろ? 空良くん抱きかかえてるってことは」
「まぁな。俺もきっと同じくらいつけてるぞ、キスマーク。どうやら俺たち執着心も同じみたいだな」
楽しそうに笑う悠木の姿に、ああ、俺たち本当に幸せになれたんだと心から思えた。
「悠木さま。観月さま。お席のご用意ができました」
メートルドテルに案内されレストランの奥へと進む間、俺たち4人には夥しい視線が注がれていた。
『あの抱きかかえられてる子たち、可愛すぎないか?』
『あれ、絶対デキてるよな?』
『えーっ、あのイケメンたちが勿体無くない?』
『いや、あれだけ可愛ければアリだろ』
『あの小さな身体に突き入れて喘がすとかマジ男のロマンだろ』
『ああ、わかるわぁー。ぐずぐずにして喘がせたいよな』
『お前、エロすぎだろ!』
理央と空良くんの纏う色気にやはり狼たちはすぐに気づいた。
あいつらの頭の中で理央と空良くんがどんな状態になっているか……すぐに想像できる。
俺と悠木がジロリと声のした方に睨みを利かせると
「ヒィーーっ!!!」
と恐怖に満ちた声が聞こえ、狼どもは一気に表情を青ざめさせた。
これで何もしてこなければこれで許してやるが、理央や空良くんに手を出そうとでもしたらただじゃ置かないぞ。
その意味を込めて俺はもう一度威嚇の視線を送っておいた。
部屋に着くと俺たちの席のすぐ近くに長い机がセッティングされている。
「これは?」
「はい。ビュッフェのお料理を全てこちらにご用意致しますので、こちらからお好きなものをお取りください」
俺は悠木と顔を見合わせた。
ああ、さすがこのホテルのメートルドテルだ。
ここなら、理央たちを席に残したままビュッフェが楽しめる。
俺たちが席に座るとすぐに次々と料理が運ばれてくる。
理央と空良くんは目を輝かせてその様子を見つめていた。
前菜からメイン、スープにデザートまであちらに置いてあるのと同じ料理がものの数分でセッティングされ、俺と悠木は理央と空良くんを抱きかかえたまま料理が並べられている場所に向かった。
「これ、本当にどれでも食べていいんですか?」
「ああ、もちろんだよ。どれがいい?」
「じゃあ、僕……これと……これ。それからこれも!」
「ああ。わかった」
理央を席に座らせて、皿を手に取り理央の食べたいものを載せていく。
いろんな種類を食べられるように少量ずつ、綺麗にさらに盛り付けて理央の前に置くと
「わぁー! 美味しそう!!」
と感嘆の声をあげていた。
楽しんでいただけると嬉しいです♡
✳︎ ✳︎ ✳︎
とりあえず俺はすぐにビュッフェのあるレストランに連絡を入れた。
ーはい。『ヴォル ド ニュイ』でございます。
ースイートに宿泊している観月だが、30分後に2名で席の予約を頼みたい。
ーはい。観月凌也さま。30分後でございますね。お席のご用意承ります。お料理はコースになさいますか? それともビュッフェをご利用でございますか?
ービュッフェを頼むよ。
ー畏まりました。それでは30分後にお待ち致しております。
ふぅ。
ここのメートルドテルに頼んでおけばとりあえずは安心だろう。
着替えをさせようとクローゼットを開けると、俺と理央のリンクコーデを意識したような服が用意されていた。
ふふっ。
これは佳都くんのアイディアか?
ペアルックは流石に理央も恥ずかしがるかもしれないが、テイストが似ているくらいなら喜んで着てくれそうだ。
結婚式に選んだスーツも同じような感じだったしな。
全く同じではないが、見る人が見れば確実にカップルだと思われるだろう服を選び、理央を着替えさせた。
俺が昨夜から激しく抱き潰したせいで歩くこともままならない状態だが、人前で思う存分抱っこできるし、ビュッフェも問題ないだろう。
理央から絶対に目を離さないようにしないとな。
理央を抱きかかえ、エレベーターに乗りビュッフェレストランのある階で降りると、
「あっ! 悠木!!」
同じように空良くんを抱っこしてレストランへと入ろうとしている悠木を見かけた。
「なんだ、お前も今来たのか?」
「ああ、まぁな」
「ふーん、なるほどな。やっぱり」
「お前も人のこと言えないだろうが!」
そう言いあう俺たちの下で理央と空良君は互いに顔を見合わせて少し照れあっているようだ。
同じように抱きかかえられて流石に察したか。
俺たちが理央と空良くんを抱きかかえながらレストランに入ると、すぐに奥からメートルドテルがやってきた。
「悠木さま。観月さま。お待ちしておりました。お席は別々でご用意致しましたが、ご希望でしたら同じお部屋でお召し位上がりいただくことも可能でございますが、いかがされますか?」
「そうだな、空良。どうする? 理央くんと一緒がいいか?」
「うん、僕一緒がいい」
「観月、一緒でいいか?」
「ああ。頼むよ」
メートルドテルは5分ほどこちらでお待ちくださいと入り口近くのソファーに案内して、すぐに部屋を準備しに行ってくれたようだ。
「まさかお前もこの時間だと思わなかったから、わかっていたら最初から4人で予約取ったんだがな」
「流石に綾城までは来ないだろう?」
「なんだ、お前スマホ見てないのか?」
「なんだ? 何かあったのか?」
「綾城たちはとっくにチェックアウトして、そのままヨーロッパに新婚旅行に向かったぞ。チェックアウトした時に俺たちの延泊を頼んでくれたみたいだ」
「ああ、そうだったのか。そこまで読んでなかったな」
そういうと悠木がニヤリと笑いながら耳元に顔を近づけてきた。
「ふふっ。どうせ、理央くんに夢中になってそのままがっついてたんだろう。理央くんの首筋、キスマーク見えてるぞ」
「――っ!」
一応確認はしてきたつもりだったが、流石に全部隠すのは難しかったんだよな。
「あのお前がな……恋人にキスマークつけて牽制しまくるとか変わったな」
「俺もびっくりしてるんだよ。無意識につけまくってて、風呂場で気づいて自分で引いた」
「ははっ。そうなのか」
「だが、お前も同じようなもんだろ? 空良くん抱きかかえてるってことは」
「まぁな。俺もきっと同じくらいつけてるぞ、キスマーク。どうやら俺たち執着心も同じみたいだな」
楽しそうに笑う悠木の姿に、ああ、俺たち本当に幸せになれたんだと心から思えた。
「悠木さま。観月さま。お席のご用意ができました」
メートルドテルに案内されレストランの奥へと進む間、俺たち4人には夥しい視線が注がれていた。
『あの抱きかかえられてる子たち、可愛すぎないか?』
『あれ、絶対デキてるよな?』
『えーっ、あのイケメンたちが勿体無くない?』
『いや、あれだけ可愛ければアリだろ』
『あの小さな身体に突き入れて喘がすとかマジ男のロマンだろ』
『ああ、わかるわぁー。ぐずぐずにして喘がせたいよな』
『お前、エロすぎだろ!』
理央と空良くんの纏う色気にやはり狼たちはすぐに気づいた。
あいつらの頭の中で理央と空良くんがどんな状態になっているか……すぐに想像できる。
俺と悠木がジロリと声のした方に睨みを利かせると
「ヒィーーっ!!!」
と恐怖に満ちた声が聞こえ、狼どもは一気に表情を青ざめさせた。
これで何もしてこなければこれで許してやるが、理央や空良くんに手を出そうとでもしたらただじゃ置かないぞ。
その意味を込めて俺はもう一度威嚇の視線を送っておいた。
部屋に着くと俺たちの席のすぐ近くに長い机がセッティングされている。
「これは?」
「はい。ビュッフェのお料理を全てこちらにご用意致しますので、こちらからお好きなものをお取りください」
俺は悠木と顔を見合わせた。
ああ、さすがこのホテルのメートルドテルだ。
ここなら、理央たちを席に残したままビュッフェが楽しめる。
俺たちが席に座るとすぐに次々と料理が運ばれてくる。
理央と空良くんは目を輝かせてその様子を見つめていた。
前菜からメイン、スープにデザートまであちらに置いてあるのと同じ料理がものの数分でセッティングされ、俺と悠木は理央と空良くんを抱きかかえたまま料理が並べられている場所に向かった。
「これ、本当にどれでも食べていいんですか?」
「ああ、もちろんだよ。どれがいい?」
「じゃあ、僕……これと……これ。それからこれも!」
「ああ。わかった」
理央を席に座らせて、皿を手に取り理央の食べたいものを載せていく。
いろんな種類を食べられるように少量ずつ、綺麗にさらに盛り付けて理央の前に置くと
「わぁー! 美味しそう!!」
と感嘆の声をあげていた。
282
あなたにおすすめの小説
夜が明けなければいいのに(洋風)
万里
BL
大国の第三皇子・ルシアンは、幼い頃から「王位には縁のない皇子」として育てられてきた。輝く金髪と碧眼を持つその美貌は、まるで人形のように完璧だが、どこか冷ややかで近寄りがたい。
しかしその裏には、誰よりも繊細で、愛されたいと願う幼い心が隠されている。
そんなルシアンに、ある日突然、国の命運を背負う役目が降りかかる。
長年対立してきた隣国との和平の証として、敵国の大公令嬢への婿入り――実質的な“人質”としての政略結婚が正式に決まったのだ。
「名誉ある生贄」。
それが自分に与えられた役割だと、ルシアンは理解していた。
部屋に戻ると、いつものように従者のカイルが静かに迎える。
黒髪の護衛騎士――幼い頃からずっと傍にいてくれた唯一の存在。
本当は、別れが怖くてたまらない。
けれど、その弱さを見せることができない。
「やっとこの退屈な城から出られる。せいせいする」
心にもない言葉を吐き捨てる。
カイルが引き止めてくれることを、どこかで期待しながら。
だがカイルは、いつもと変わらぬ落ち着いた声で告げる。
「……おめでとうございます、殿下」
恭しく頭を下げるその姿は、あまりにも遠い。
その淡々とした態度が、ルシアンの胸に鋭く突き刺さる。
――おめでとうなんて、言わないでほしかった。
――本当は、行きたくなんてないのに。
和風と洋風はどちらも大筋は同じようにしようかと。ところどころ違うかもしれませんが。
お楽しみいただければ幸いです。
今日もBL営業カフェで働いています!?
卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ
※ 不定期更新です。
バツイチ上司が、地味な僕を特別扱いしてくる
衣草 薫
BL
理性的でクールなバツイチ上司・桐原恒一は、過去の失敗から、もう誰も必要としないと決めて生きてきた。
男が好きだという事実を隠し、「期待しなければ傷つかない」と思い込んできた部下・葉山直。
すれ違いと誤解の果てに、直が職場を去ろうとしたとき、恒一は初めて“追いかける”ことを選ぶ。
選ばれないと信じてきた直と、逃げないと決めた恒一。
二人の距離が近づくことで、直は「ここにいていい」と思える場所を見つけていく。
元ノンケ上司×自己肯定感低め部下の社会人BL。※ハッピーエンド保証。
病弱の花
雨水林檎
BL
痩せた身体の病弱な青年遠野空音は資産家の男、藤篠清月に望まれて単身東京に向かうことになる。清月は彼をぜひ跡継ぎにしたいのだと言う。明らかに怪しい話に乗ったのは空音が引き取られた遠縁の家に住んでいたからだった。できそこないとも言えるほど、寝込んでばかりいる空音を彼らは厄介払いしたのだ。そして空音は清月の家で同居生活を始めることになる。そんな空音の願いは一つ、誰よりも痩せていることだった。誰もが眉をひそめるようなそんな願いを、清月は何故か肯定する……。
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
アイドルくん、俺の前では生活能力ゼロの甘えん坊でした。~俺の住み込みバイト先は後輩の高校生アイドルくんでした。
天音ねる(旧:えんとっぷ)
BL
家計を助けるため、住み込み家政婦バイトを始めた高校生・桜井智也。豪邸の家主は、寝癖頭によれよれTシャツの青年…と思いきや、その正体は学校の後輩でキラキラ王子様アイドル・橘圭吾だった!?
学校では完璧、家では生活能力ゼロ。そんな圭吾のギャップに振り回されながらも、世話を焼く日々にやりがいを感じる智也。
ステージの上では完璧な王子様なのに、家ではカップ麺すら作れない究極のポンコツ男子。
智也の作る温かい手料理に胃袋を掴まれた圭吾は、次第に心を許し、子犬のように懐いてくる。
「先輩、お腹すいた」「どこにも行かないで」
無防備な素顔と時折見せる寂しげな表情に、智也の心は絆されていく。
住む世界が違うはずの二人。秘密の契約から始まる、甘くて美味しい青春ラブストーリー!
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる