イケメンスパダリ弁護士に助け出されて運命が変わりました

波木真帆

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番外編

クリスマス2日前の楽しい家族デート 2

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「髪の長さは変えないで柔らかい雰囲気にしたいわ。トリートメントもよろしくね」

「承知しました」

理央を一人にすると不安だろうからと私も隣で理央が可愛らしく変わっていく様を楽しむ。
理容師さんの技術は素敵だけど、やっぱり今回だけは女性らしさを加えてみたい。

「麗花さま。こちらでいかがでしょう?」

ほんのりパーマを当てた髪は柔らかくふわりとしていて小顔な理央を引き立たせている。

「まぁっ! 素敵だわっ! 私が思い描いていた髪型通り! さすがね、寺島てらしまさん」

「いえ、本当に理央さまの髪質がとても綺麗でしたからそれを活かすようにしただけなのですよ。理央さま、いつもお手入れをしっかりなさっていらっしゃるのですね」

「えっ……お手入れ?」

「ええ、髪を洗った後にオイルをつけて乾かしたり、トリートメントをしたり……」

「あっ、それはいつも凌也さんが……」

やっぱり、そうだと思った。
うんうん、私の可愛い息子である理央をさらに可愛くするのは凌也の務めだものね。

「理央、これからも毎日凌也に髪のお手入れは任せるのよ。それが凌也のためでもあるんだから」

「凌也さんのため、ですか? はい、じゃあ僕全部お願いしますっ!!」

「ふふっ。それでいいわ」

これで今日、連れ回したことはきっと帳消しになるはず。

久嗣さんと凌也はきっかり2時間で店に戻ってきた。

帰って早々、凌也は脇目もふらずにまっすぐ理央の元に行き

「理央、とっても可愛いよ」

と声をかけてあげる凌也みて、育て方に間違いはなかったと安心してしまったわ。

凌也はこの店のトリートメントが気に入ったようで、たっぷりと買うついでに私の分も買ってくれようとしたけれど、そこは久嗣さんが買ってくれた。

ふふっ。
うちの男たちは、どちらもいい男に間違いないわね。


「さぁ、理央。お腹空いたでしょう? 美味しいご飯、食べにいきましょうね。理央の大好きな苺もたくさんあるところよ」

「わぁーっ! 苺~っ!!」

ふふっ。
凌也が幼い時でさえ、こんな反応されたことはなかったわ。
やっぱり理央がうちの息子になってくれて本当によかった。

理央と手を繋いで歩いていると、凌也よりも年下だと思われる二人組の男が近づこうとしてきたけれど、その男たちが声をかけてくるよりも早く、私と理央を挟むように久嗣さんと凌也が守りに来てくれた。

あまりにもさりげないその動きに理央は自分が声をかけられようとしていたことも気づいていない。

いつもこうして守っているのね。
うん、やっぱり久嗣さんの子だわ。


到着したのはさっきの美容院から数分の場所にある行きつけのホテル。
今日はここでビュッフェを食べる予定。

理央が好きなだけ好きなものを食べられるように考えたらここかなって思ったのよね。
ちょうど苺フェアもやってるし、バッチリね。

大人料金3万円のここのスイーツビュッフェはスイーツだけでなく、料理も用意されているから久嗣さんも気に入っているのよね。

オーダーして席まで持ってきてもらうことももちろんできるのだけど、料理が並んだテーブルを見て目を輝かせている理央を見ると、やっぱり自分で取らせる方が良さそうね。

「凌也、しっかり守るのよ」

「ああ、もちろんだよ」

自信満々な息子の姿に頼もしいとしか思えない。


「理央、なんでも好きなものを取っていいんだぞ。欲しいのがあったら、このトングでこのお皿に乗せてくれ」

「はーい。あっ、お母さんっ! これ、美味しそうですっ!」

「ああ、これは理央が好きだと思うわよ。このピンクのクリームもイチゴが入ってるの」

「わっ! 美味しそうっ!!」

危なっかしい手つきで一生懸命料理を取る理央を、嬉しそうにサポートしながらお皿に乗せてあげる凌也を見るのが楽しい。
食べたいものを一口ずつ取った理央は満足そうな顔で席についた。

いつの間に取ったのだろう。
私たちのサポートをしてくれていたはずの久嗣さんと凌也の席にはたくさんの料理が並んでいる。
この早技は結婚してから数十年経つ今でもわからないままだ。

「んっ、おいひい」

「ふふっ。よかった」

あっ、理央の口元に苺ソースがと思った瞬間、凌也がそれをぺろっと舐めとった。

「あっ――!」

思わず声が出てしまって、慌てて口を押さえるとどうやら理央には聞こえていなかったようでホッとした。
理央は恥ずかしがることもなく、凌也にお礼を言っている。

どうやら二人の中では当然のことらしい。

「いいね、私たちもしようか」

久嗣さんが耳元で囁いてきたけれど、流石に私たちがやるのはね……。
羨ましいけれど、それはお家だけにしておきましょうか。

テーブルの下でキュッと手を握ると久嗣さんは嬉しそうに握り返してくれた。

「ほら、理央。口開けて」

スイーツの合間に美味しそうな料理も食べさせてあげるその甲斐甲斐しいお世話っぷりに微笑ましく思いながら、あっという間に楽しい食事の時間は終わった。

久嗣さんと凌也とどちらが個々の料金を払うかで揉めているみたいだけど、どうやら凌也に譲ったみたい。
ふふっ。その分、たっぷりと理央の洋服を久嗣さんに買ってもらおうかしら。
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