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番外編
夫夫なのだから
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裸の理央を抱きしめながら、俺も目を閉じる。
ピッタリと寄り添う肌の感触が心地良い。
ああ、こんなにもしっくりくる相手と出会えるとは……本当に運命というのはあるのだな。
あの日、薄暗いビルの中で理央と初めて出会ってから、まだそれほど長い時間を一緒に過ごしたわけではないが、理央との距離は瞬く間に縮まった。
「まさか、こんなにもすごい城で結婚式まで挙げられるとはな……」
俺はなんて幸せなのだろうと思ったら、つい言葉が漏れてしまった。
「んっ……」
俺の声で起こしてしまったかと焦ったが、理央は嬉しそうに俺の胸元に顔を擦り寄せるだけ。
清純で可愛らしく裸で愛し合うなど全く無縁のように見える理央が、ついさっきまで俺の下で淫らに嬌声をあげているなんて誰も想像もできないだろう。
だが、それでいい。
理央が頬を紅潮させ甘い嬌声をあげる姿は俺だけが知っていれば良いんだ。
誰にも見せない、触れさせない。
理央は俺だけのものだ。
結婚式を挙げれば少しは寛容になれるかと思ったが、理央に対しての独占欲は深まるばかりだな。
もうきっとこれは変わることはないだろう。
理央……お前にしてみればとんでもない男に捕まったと思うかもしれないな。
でも、どうしようもない。
俺は理央がいない人生なんて一瞬も生きていられないのだから。
「理央……愛してるよ」
もう何度告げたかもわからない愛の言葉を囁きながら、俺も眠りに落ちた。
「きゅるる」
可愛らしい音が聞こえて目が覚めた。
理央はまだ眠っているが、理央の身体はお腹が空いたと訴えているようだ。
理央を空腹にするまで何も食べさせていなかったなんて父さんたちに知られたら、怒られるなんてものじゃないだろうな。
昨夜は初夜ということに興奮しすぎて、そこまで気遣う余裕がなかった。
すぐにでも食事をさせてやらないとな。
部屋の中に置かれた冷蔵庫にはそのままでも食べられるようなサンドイッチや果物が入っているようだったが、理央は何を食べたいというだろう。
もう一度、きゅるると音が鳴ったのが聞こえて、理央に視線を向けると、理央の目がゆっくりと開いて俺の顔を捉える。
夫になった理央が一番最初に見るものが俺。
そんなことにも幸せを感じる。
「理央、おはよう」
「りょう、やさん……おはよう」
「ふふっ。照れてるのか?」
「だってりょうやさんの、えがおがやさしいから……」
「ああ、だって理央は俺の大事な夫だからな」
「つま……ふふっ」
理央は嬉しそうに笑顔でそう呟きながら、俺に抱きついてくる。
「うれしぃ……」
「ああ、俺も嬉しいよ」
ギュッと抱きしめていると、理央のお腹が催促するようにもう一度可愛い音を立てる。
「ああ、ごめん。ずっとお腹が空いてたのに……。何が食べたい?」
そういうと理央は少し悩みながら、
「あの……僕、みんなで飲んだホットチョコレート飲みたいです」
と言ってくれた。
「ああ、あれか。じゃあすぐに頼んでこよう。少しだけ待っていられるか?」
「あの、ぎゅーしてくれたら……」
「ふふっ。可愛いおねだりだな」
理央がそうやってねだるようになってくれたことが何よりも嬉しい。
理央を優しくぎゅーっと抱きしめると、嬉しそうな声が聞こえる。
ああ、本当にこういうのを幸せだというんだろうな。
ガウンを羽織り寝室を出てベルを鳴らすとすぐにジュールさんがやってきた。
本当に彼はいつ寝ているのだろうかと心配になるほどだ。
それでも爽やかな笑顔で
『よくお休みになれましたか?』
と尋ねてくれる。
『ええ、ありがとうございます。おかげさまで幸せな時間を過ごせました』
『ふふっ。それは何よりでございます』
『あの、それで理央がホットチョコレートが飲みたいと言っているのですが……』
『承知しました。すぐにお持ちいたします』
にこやかな笑顔を浮かべながら去っていったかと思えば、すぐに扉が叩かれた。
みれば、大きなトレイには頼んだホットチョコレートだけでなく、焼きたてだろうクロワッサンとコーヒーも載っていた。
『これ……』
『先ほどユヅルさまもホットチョコレートを頼まれましたので、その時にクロワッサンを焼いたのですよ。ホットチョコレートに浸してお召し上がりくださいませ』
『ありがとうございます!!』
さすがジュールさんだな。
理央がきっと喜ぶことだろう。
俺はトレイを受け取り、寝室にいる理央のもとに運んだ。
「わぁ、良い匂いがします」
「ホットチョコレートと一緒にクロワッサンを用意してくれたんだよ。弓弦くんも同じものを食べているようだ」
「わぁ、お揃い! 嬉しいです!」
ベッド用のテーブルをおき、その上にトレイごと載せると、理央は嬉しそうに鼻をすんすんさせていた。
「甘くて美味しそうな匂いがします」
「ホットチョコレートに浸して食べるのが美味しいそうだよ」
「わぁ、楽しそう!」
焼きたてで熱いクロワッサンを持ち、ホットチョコレートに浸してふうふうと冷ましてから口に運ぶと、理央が小さな口を一生懸命開けてくれた。
もぐもぐと美味しそうに食べる理央の唇の端からホットチョコレートが垂れるのをみて、すぐに舌でなめとると理央は真っ赤になりながらも
「ありがとうございます」
と言ってくれた。
「夫夫なんだから当然のことだよ」
「ふふっ。そうですね」
ああ、もうこれからは夫夫なんだからという言葉だけでなんでもできそうだ。
クロワッサンひとつとホットチョコレート、そして果物をいくつか食べた理央は満足そうにお腹をさする。
まだまだ食は細いがこれでもたくさん食べられるようになった方だ。
これからもじっくりと時間をかけて食事が摂れるようにしないとな。
ピッタリと寄り添う肌の感触が心地良い。
ああ、こんなにもしっくりくる相手と出会えるとは……本当に運命というのはあるのだな。
あの日、薄暗いビルの中で理央と初めて出会ってから、まだそれほど長い時間を一緒に過ごしたわけではないが、理央との距離は瞬く間に縮まった。
「まさか、こんなにもすごい城で結婚式まで挙げられるとはな……」
俺はなんて幸せなのだろうと思ったら、つい言葉が漏れてしまった。
「んっ……」
俺の声で起こしてしまったかと焦ったが、理央は嬉しそうに俺の胸元に顔を擦り寄せるだけ。
清純で可愛らしく裸で愛し合うなど全く無縁のように見える理央が、ついさっきまで俺の下で淫らに嬌声をあげているなんて誰も想像もできないだろう。
だが、それでいい。
理央が頬を紅潮させ甘い嬌声をあげる姿は俺だけが知っていれば良いんだ。
誰にも見せない、触れさせない。
理央は俺だけのものだ。
結婚式を挙げれば少しは寛容になれるかと思ったが、理央に対しての独占欲は深まるばかりだな。
もうきっとこれは変わることはないだろう。
理央……お前にしてみればとんでもない男に捕まったと思うかもしれないな。
でも、どうしようもない。
俺は理央がいない人生なんて一瞬も生きていられないのだから。
「理央……愛してるよ」
もう何度告げたかもわからない愛の言葉を囁きながら、俺も眠りに落ちた。
「きゅるる」
可愛らしい音が聞こえて目が覚めた。
理央はまだ眠っているが、理央の身体はお腹が空いたと訴えているようだ。
理央を空腹にするまで何も食べさせていなかったなんて父さんたちに知られたら、怒られるなんてものじゃないだろうな。
昨夜は初夜ということに興奮しすぎて、そこまで気遣う余裕がなかった。
すぐにでも食事をさせてやらないとな。
部屋の中に置かれた冷蔵庫にはそのままでも食べられるようなサンドイッチや果物が入っているようだったが、理央は何を食べたいというだろう。
もう一度、きゅるると音が鳴ったのが聞こえて、理央に視線を向けると、理央の目がゆっくりと開いて俺の顔を捉える。
夫になった理央が一番最初に見るものが俺。
そんなことにも幸せを感じる。
「理央、おはよう」
「りょう、やさん……おはよう」
「ふふっ。照れてるのか?」
「だってりょうやさんの、えがおがやさしいから……」
「ああ、だって理央は俺の大事な夫だからな」
「つま……ふふっ」
理央は嬉しそうに笑顔でそう呟きながら、俺に抱きついてくる。
「うれしぃ……」
「ああ、俺も嬉しいよ」
ギュッと抱きしめていると、理央のお腹が催促するようにもう一度可愛い音を立てる。
「ああ、ごめん。ずっとお腹が空いてたのに……。何が食べたい?」
そういうと理央は少し悩みながら、
「あの……僕、みんなで飲んだホットチョコレート飲みたいです」
と言ってくれた。
「ああ、あれか。じゃあすぐに頼んでこよう。少しだけ待っていられるか?」
「あの、ぎゅーしてくれたら……」
「ふふっ。可愛いおねだりだな」
理央がそうやってねだるようになってくれたことが何よりも嬉しい。
理央を優しくぎゅーっと抱きしめると、嬉しそうな声が聞こえる。
ああ、本当にこういうのを幸せだというんだろうな。
ガウンを羽織り寝室を出てベルを鳴らすとすぐにジュールさんがやってきた。
本当に彼はいつ寝ているのだろうかと心配になるほどだ。
それでも爽やかな笑顔で
『よくお休みになれましたか?』
と尋ねてくれる。
『ええ、ありがとうございます。おかげさまで幸せな時間を過ごせました』
『ふふっ。それは何よりでございます』
『あの、それで理央がホットチョコレートが飲みたいと言っているのですが……』
『承知しました。すぐにお持ちいたします』
にこやかな笑顔を浮かべながら去っていったかと思えば、すぐに扉が叩かれた。
みれば、大きなトレイには頼んだホットチョコレートだけでなく、焼きたてだろうクロワッサンとコーヒーも載っていた。
『これ……』
『先ほどユヅルさまもホットチョコレートを頼まれましたので、その時にクロワッサンを焼いたのですよ。ホットチョコレートに浸してお召し上がりくださいませ』
『ありがとうございます!!』
さすがジュールさんだな。
理央がきっと喜ぶことだろう。
俺はトレイを受け取り、寝室にいる理央のもとに運んだ。
「わぁ、良い匂いがします」
「ホットチョコレートと一緒にクロワッサンを用意してくれたんだよ。弓弦くんも同じものを食べているようだ」
「わぁ、お揃い! 嬉しいです!」
ベッド用のテーブルをおき、その上にトレイごと載せると、理央は嬉しそうに鼻をすんすんさせていた。
「甘くて美味しそうな匂いがします」
「ホットチョコレートに浸して食べるのが美味しいそうだよ」
「わぁ、楽しそう!」
焼きたてで熱いクロワッサンを持ち、ホットチョコレートに浸してふうふうと冷ましてから口に運ぶと、理央が小さな口を一生懸命開けてくれた。
もぐもぐと美味しそうに食べる理央の唇の端からホットチョコレートが垂れるのをみて、すぐに舌でなめとると理央は真っ赤になりながらも
「ありがとうございます」
と言ってくれた。
「夫夫なんだから当然のことだよ」
「ふふっ。そうですね」
ああ、もうこれからは夫夫なんだからという言葉だけでなんでもできそうだ。
クロワッサンひとつとホットチョコレート、そして果物をいくつか食べた理央は満足そうにお腹をさする。
まだまだ食は細いがこれでもたくさん食べられるようになった方だ。
これからもじっくりと時間をかけて食事が摂れるようにしないとな。
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