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第3章 学園生活 前期
9.試験
しおりを挟む今日は試験の日だ。
試験と言っても単純に今までに習った魔法を各々披露する、と言うものだ。
そしてなんとなんと、今日は特別に前年度の魔法科卒業生が指導をしに来てくれるのだ。
つまりノエルが兄、ルーベルトが卒業生として学園に指導へ来るのである。
とは言っても使う属性が違うのであまり関わることはない。だが当の本人ルーベルトはノエルに会う気満々であるらしく、昨日の晩からノエルに「明日は楽しみにしておいてね?」と何度も話しかけていた。
「リュカ……、僕なんだか凄く緊張してきた…。」
「大丈夫だよ。今まで授業では成功してただろ?」
「それはそうだけど………。」
すると奥の方から声が聞こえてきた。
「あぁ、俺招集掛かったみたい。じゃあまた後で!」
今までずっとリュカが一緒に居てくれたから良かったけど1人だと本当に心細いよ…。
そんなことを考えていると不意に肩をトントンと叩かれた。
さっと振り向くとそこには見知った顔があった。
「ルー兄さん!」
「ノエル静かに!黙って抜け出してきたからバレたら学園長に叱られるからね。」
そう言ってルーベルトは人差し指を唇に軽く押し当てた。
「ほらノエル、緊張しないで。あれからもロイと沢山練習してただろ?大丈夫だよ。ほら、ノエルにも招集掛かってる。行っておいで。」
そう言ってルーベルトはノエルの頬に軽くキスを落とし、軽く背中をぽんと押した。
振り返ると既にそこにはルーベルトの姿は無く、扉の向こうから名前を呼ばれている。
なんだかルー兄さんのおかげで勇気がでた気がする!今の僕なら頑張れる!
そしてノエルは試験会場へと足を踏み入れた。
✿✿✿
「おいルーベルト、お前どこ行ってたんだよっ!」
そう言って一人の青年がルーベルトの頭を小突いた。
「悪かったなアラン。何があったか聞くか?」
「いや、いい。どうせ可愛い弟君だろ?」
「そうなんだよ!ノエルがさ、子鹿みたいにプルプル震えてて可愛いのなんのって!本当になんであの子は……………」
「はいストップ!それ絶対長くなるから止めろ。もう試験始まるぞ?」
アランと呼ばれた青年はルーベルトの話を途中でぶった切り、今から始まる試験に話題を戻した。
アランとルーベルトは同級生であり、今回の試験において卒業生代表としてこの場に居るのである。
「本当に俺も水属性だったら良かったのに…。そしたらノエルにあれこれ指導できるし……。本当にこればかりはロイが羨ましいよ。」
「お前なぁ………そんだけの魔力持っていながら更に属性まで望むなんておこがましいにも程があるんだよ!」
アランは先程よりも強めにアランをぶっ叩いた。
「痛っ!だってノエルが…………。」
「はいはい、弟くんへの溺愛っぷりはもう十分分かったから。マジで学園長はなんでこんな奴を選んだんだか…。」
そんなこんなしていると、初めの合図である鐘が校内に響き渡った。
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