神童と言われてきた俺は、爪を隠しモブに徹します。……ってあれ?気付けば主人公がやりそうなラブコメが始まってる件

狼狼3

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慌てる香織

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「ゲームセットぉぉぉぉぉ~!!」

 台から流れる勢いのある声がゲームセンターに響く中、突如自動ドアから現れた香織の知り合いと思われる女子を目の前に俺は固まる。

 おいおいどうするんだよこれ。
 俺、香織との彼氏に思われているのか?
 てかイケメンって俺?………ってそんな誤解されたくないし、さっさと何か言ってくれよ香織。
 …ってえ?
 何嬉しそうにブルブル体を震わせてるんだ?
 おいっ!早く言えって。
 マジで誤解されるぞ。

 香織の知り合いの女子と思われる女子に、俺が香織の彼氏と言われたことで、ブルブルと体を震わせる香織を目の前に、アイコンタクトでさっきのことを香織に訴える。ブルブルと震える香織を見てみると、凄く頬が紅く染まっており、目もトロンとしていて、冷静な対応を取れなさそうな香織に、俺は不安を覚える。

「なっ!!?わたしなんかが徳君なんかと、カップルなわけぇ無いでしょぉ?」
「うわっ!!滅茶恥ずかしそうに言ってる!!こんな香織見たことないけど、本当に彼氏君じゃないのそこに居るの?」
「違いましゅ!!」
「可愛よぉぉ!!何その滅茶苦茶慌てた顔に、軽く噛んだ声。クラスの皆にこれ見せたら、もっと香織ちゃんのこと好きになるやろな。」
「俺、こいつとの彼女じゃないですからね。誤解しないで下さいよ?たまたま連れてこられただけの友達です。」
「へぇ~?香織になんて居たんだ。それに、控えめな香織から来たんだ。それじゃあ、二人とも楽しんでね。同士♪」
 
 そう言うと、急に現れた香織の知り合いの女子は手を振りながら、自動ドアをくぐって帰っていった。何やら嬉しそうに歩いて行ったのが気になるが、とりあえず危機を潜り抜けたことに俺はホットする。

「大丈夫か香織?」
「……………うん。」
「本当に大丈夫か?」
「………それじゃあ、一つ言ってもいい?」
「あぁ、良いぞ。」

 一回、香織は深呼吸のような物をして息を整える。
 何を言うのだろうか?
 香織の言おうとしている言葉に、俺は軽く身構える。

「徳君は私が彼じ……いや、プリグラをやりにいかない?」
「うん?じゃあ、やりにいくか。」

 香織が最初に言おうとした言葉が気になったが、特に触れずにスルーして了承する。言おうとした言葉を聞き返しても、言うのを躊躇ためらったんだから、本当のことは教えてくれないだろう。

 顔がまだ紅く染まった香織に、俺は後ろから付いていく。さっきの香織の目がトロンとしてた時、何故か香織の顔をじっと見つめてしまったが、あの時何故俺はじっと見つめてしまったのだろうか?

 さっき自分のした行動に疑問を持ちながら、俺は黙ってプリグラのある場所へと突き進む香織に付いていく。付いていく最中、プリグラをするのって楽しいのかなと思ってしまったが、どうしてそんなこと考えてしまうんだろうか。

 次々に変な考えが浮かんでくるなんて、俺のくせに可笑しいなと思いながら歩いていると、気が付けばプリグラの目の前に俺と香織は立っていた。
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