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エピローグ
しおりを挟む「おいおい。あれ見ろよ。凄い美男美女カップルだぞ。」
「うわぁ、あの女の子のトロンとした顔めっちゃ可愛い。隣の男に代わりたい。」
「イケメン過ぎでしょ。何あの女の子を見る時の、本当に幸せそうな表情。あの女の子になりたかったなぁ~」
「リア充爆発しろ。」
ショッピングモールの中を香織と手を繋いで歩いていると、物凄い視線が集まっているのを感じる。人に見られている感覚は好きになれないが、こうして香織と一緒に楽しく歩けているので、そこまで辛くはない。
「あのお店だよ♪あのお店♪あのお店に新しい新作の服が売ってるの。」
「あの店か。確かに、可愛い香織がもっと可愛くなりそうな服や美しくなりそうな服が沢山置いてあるな。」
「もう////あのお店は女性用の服以外にも、世界的に有名なファンションデザイナーが設計した男性用の服もあるから、徳君がもっと格好良くなる服も売ってるよ。」
「へぇ~髪切った状態で格好いい服着るの久し振りだから、楽しみだな。」(もしメイド服あったら、真っ先に着させよ。)
「私も楽しみ♪」(徳君のスーツ姿に……猫耳付きのパーカーに……タキシードを着た徳君。早く行きたい♪)
「「めっちゃデート楽しい。」」
香織にどんな服を着させようか、香織と話しながら考えていると、目的地へと着く。香織の話や遠くから見ていた通り、そこには多種多様な様々な男女の服があり、本物の花が付けられているのかと思う程精巧に作られた、リアリティーのあるバラの花がついた服や、童話の王子様が着てそうなキラキラとした宝石のような物があちこちに散りばめられた、千円や二千円で売っている服とは格が一つや二つ違うもいった服など、ファッションセンスがいいものばかり。メイド服はあるかなと周りを見渡すと、香織はお目当ての新しい新作の服を見つけたらしい。
「ねぇねぇ。これが私が欲しかった新作の服だよ。可愛い?」
「あぁ、可愛いぞ。滅茶苦茶可愛い香織を更に引き立てるような、香織専用と言ってもいい服だ。」
「ありがと///それじゃあ、ちょっと試着室で試着してみるね。」
「分かった。楽しみにしてるぞ。」
香織は羽毛のような物が肩の部分にヒラヒラと付いた、天使とがハープを持って着てそうな服を持って、ランランと言いながら試着室へ向かう。
その姿は、まるで欲しかった物が買えたような子供のようで、お淑やかな香織がすると、ギャップのような物を感じて襲いたくなる程可愛い。
試着室の前で待つこと少し、香織は着替えることが出来たようで、「OK」との、暇さえあればずっと聞いていたいような可愛い声が聞こえる。
試着室が開くことを待ち望んだ自分。
だが、何故か開かない。
何かあったのか聞いてみると、香織は恥ずかしげな様子で試着室の中から言ってきた。
「中に入って来てほしいな♪私徳君専用だから、徳君以外には見られたくない!!」
勿論のこと試着室で見た香織は、二重の意味で天使のようで可愛いかった。
だけど、それよりもさっきの俺専用と言ってくれたことが嬉しすぎて、俺に可愛いと言われて嬉しそうにする香織を撫でたり、抱き付くのに必死だった。
……店員に何をやっているんだと、長く使っていたこともあり怒られたが、別に悔いはなかった。
様々な服を着せ合いっこして、数時間。
俺と香織はお互いの格好いい姿や可愛い姿を見れて満足すると、一番目に香織が服を買って店を出た。
店を出て、香織との楽しい会話をしながら歩くこと数分。
俺達は少し遅めの昼食を取ることにした。
「それじゃあ、あ~ん♪」
「ん♪美味しい。香織にして貰うだけで、凄く美味しく感じる。」
「じゃあ、私も。」
「言われなくてもそうするつもりだ。ほら、あ~ん。」
「ん♪美味しぃし、幸せ。」
「俺もだ。」
「「「リア充爆発しろ」」」
不穏な視線を感じながらも、俺は香織といちゃつきながら食事を楽しんだ。
そして、食事を終えた後。
俺は香織を連れてショッピングモールの綺麗な噴水とバラをモチーフにして作られたハートがあるデートスポットと言われている場所へ向かう。
服の着せ合いっこや食べさせ合いっこに時間をかなり使ったので、昼ぐらいに来たというのにもう夕方。
暗くなってしまわないようにと、急ぎ目に俺は香織を連れてくる。
「それじゃあ香織。目を瞑ってくれ。」
「ん?こうでいい?」(ドキドキ。何されるんだろう。多分これから行くのデートスポットだし、二人でバラのハートの前で写真を撮るのかな?でも、それじゃあ私が目を瞑る理由が………)
「よし、それじゃあ目を開けてくれ。」
いつもなら、デートスポットとして沢山のカップルがいる場所。
だけど、そんなデートスポットは俺が予約したこともあり、俺達以外には誰も居らず、邪魔もされない。
目をモジモジとさせながら瞑っている香織の前で俺はビシッと膝をつき、用意しておいた大切な物が入った箱をポッケから取り出し、取り出した箱を持った手を香織へと差し出す。 目を開けてと言うことを忘れないようにして。
「香織。もしよかったら、この箱を開けてくれ。」
「う、うん。(もしかして、もしかしなくてもプロポーズなのかな?ヤバい。滅茶苦茶嬉しい。これ、本当に開けていいんだよね?それに、こうして地面に膝をついて私の目を真剣に見つめる徳君も格好いい。生きてて良かった。)
香織は、緊張した様子で俺の用意した黒い箱を開ける。
香織の綺麗な白くて細い指が震えながら、黒い箱を慎重に開けているのを見ると、俺も緊張する。
さぁ、どういう反応をしてくれるんだ?
「これって、もしかししなくても指輪だよね?」
「あぁそうだ。俺が二日間徹夜してダイヤモンドを数字の0になるように彫った指輪だ。是非受け取ってくれ。」
「指輪まで作っちゃうなんて……私の為にありがとう。」
「香織!!」
「はい!!」
「俺は、香織に救われた。人間不信の俺が、人を信じようともう一度思うことが出来るようになった。香織の彼氏になってから、まだ指で数えても指の数が余裕で足りる程しか経ってないが、そんな短い間でもとても幸せで楽しかったし、これがずっと続けばいいと思えた。俺は香織が俺から離れるとは思えないけど、離れてしまうのではないかと考えてしまうと、もの凄く不安になるし胸が痛くなる。だから、付き合ってから早いけど、俺の指輪を受け取って俺の婚約者になってください。婚約者の証を俺に下さい。こんな俺だけど、どうか一生支えて下さい。」
「………」
「もしかして、嫌だった?なら、ごめ………」
「こちらこそよろしく。でも、一生支えて下さいって言ったんだから、徳君こそ私から逃げたら怒るんだからね。」
「あ、ありがとう。」
「それじゃあ♪早く薬指に入れて欲しいな。徳君♪」
先程の香織のように、俺はブルブルと震えながら香織の細くて白い薬指に指輪を付ける。そんな俺に香織は、泣きないなら好きなだけないていいよと言って、プロポーズを断られたらどうしようという恐怖と、プロポーズを受け取ってもらえた嬉しさで気付けば泣いていた俺を、そっと豊満な部分に俺の頭をおいて、俺の頭を優しく撫でてくれた。
薬指にはめられている指輪の0という数字。
その数字の永遠という意味の通り、この二人は永遠に愛し合いながら、幸せなことや苦しいことを支え合ってこれからの残りの人生を歩んでいく。
男の泣き声が響く中、指輪はダイヤモンドの名の通り、辺りが暗くなるまで光を反射して二人を照らしていた。
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