これから君と

レインボー

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第一章 始まり

12、

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俺の腕の中で眠っているレイを確認し、正面を向いた。

こいつらはレイを誘拐する話をしていた。
馬鹿だよなぁ、聞こえないと思ってんのか?

確かに距離はあるけど絶対聞こえないってわけではないのにな。
もっと場所を考えろよな。

どうやって正当化してあぶりだすかな。
こいつらのほかにもいろいろやってきそうなやつらはいるしどうしようか。

いま行動してもきっとまた後でやってくる奴らが出てくるかもしれないからしばらくは様子見か?

まぁ、とにかく今行動するのは早いな、時期を待つとするか、とにかく例に手を出す奴は絶対に潰していかなきゃなんねぇな。

アルはこちらを見てにやにやしている奴らに向かって、気づかれないように隠し持っていたナイフを投げた。

「っっあ゛ぁ゛ぁ゛」

投げたナイフは五人のうち一人の目に刺さった。

男はあまりの痛さにのたうちまわった。

この場の奴らは動揺しあたりは騒がしくなった。

男の仲間は周りの奴らにポーションをよこすように言っていたが渡すものはいなかった。

よっぽどこいつらは嫌われているみたいだな。
アルの顔は笑みを浮かべていた。

「お、おいそこのお前なに笑っているんだよ!この状況を見てわかってんだろポーションを全部よこせ!」

あぁ、俺は笑っていたのか。
全部か、一つで間に合うと思うんだがな、それにケガしてない奴までケガしてふりをしているしな。

「わかりました。しかし、先ほどケガしていたのは一人だった気がしたのですがとりあえずケガの確認をしてもよろしいでしょうか?」

アルが尋ねた瞬間男とその仲間は焦ったような顔をした。

「その必要はねぇ!ケガしてるやつがいるんだいいからさっさとよこせ。」

はぁ、本当に馬鹿だな、周りを見てみろよみんながお前らを怪しい目で見ているぞ?

「はぁ、ポーションは貴重だと知っているのですか?あいにくですが私が持っているのは自分と恋人の分ですので一本しか譲ることができないんですよ。」

嘘だ、本当はかなりあるしかしこいつらがケガしているのは自業自得だし、おまけに嘘までついているとはな。

「俺は全部よこせと言ったんだ。それができないならお前の恋人をかわいがってもいいんだぞ?」

男はニヤニヤしながらレイに手を伸ばしてきた。

「は?誰が誰をかわいがるって?」

低く唸るような声がアルから発せられた。
なぜ?お前程度がレイに触れていいわけがないだろう。

「ひっ、と、とにかくポーションをよこせ」

「ほら、これでいいだろ。二度と俺らにかかわるなよ。俺らの邪魔をする奴は誰であろうと潰すいいな?」

男らはポーションをもって逃げた。
警告はこれくらいでいいか。

これである程度は安全になるといいな。

レイを抱きしめて宿に向かった。
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