となりの席の変態さん

犬派のノラ猫

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二年目!三学期編!

譲渡会!

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のんびりとした土曜日
俺達は犬の譲渡会に来ていた。

「なかなかの数のワンちゃんがいるな!」

大はしゃぎする凛さん

「いっぱい、犬いる…かわいい」

うれしそうな冬花

「すごい獣臭…何だかムr…ドキドキするわね!」

よく分からない舞

と、共にやって来たのだが…


「思ってたより大規模だな!?」

屋外で行われているこのイベントは
学校の運動場くらいの広さがあった!


「ここまで来るのに長かったぜ!」

「そうなんですか?」

「あぁ、アンケートとかをネットで答えたりしなきゃならなかったからな」


「なるほど…」

確かにペットショップとはそりゃ話が違うよな


「まぁ、簡単に引き渡せてしまったらそれはそれで新たな問題を生むかも知れないしね」


「確かに」

「パパ、今日お犬様は連れて帰れるのかしら!?」

舞のテンションがすごく高い!
お犬様って何だよ!?
そうゆう怪異居そうだな!?

「いや、1週間くらいは家に来ないぞ?」

「お預けされるのね!」

「そぉ~だな!」

「凛さんも注意するか何かしませんか!?」

「いや、正直俺も聞いた時同じことを考えたしな…」

「似た者親子め!」

「ねぇ兄ちゃん」

「どうした冬花?」

「私も犬飼いたい…」

「…飼ってやりたいがぁ」

二人とも学校で家を空ける時間が長いしな…

「冬花ちゃん」

舞は冬花の肩に手をポンポンと優しく置いた
優しく慰める姿、かわいいなと思っていると
おもむろにリードを手渡し


「冬花ちゃん?犬ならここに居るじゃない!」

いい顔で親指を立てた

「悪意が無さそうなのがたち悪いな!?」

「…舞さん、お座り」

「わんっ!」

「冬花も乗るな!?そして舞!当たり前のようにやるな!」

「…」

「凛さんも羨ましそうに見ないでください!?」

そんな会話をしながら回っていると
お目当ての柴犬が集められたコーナーを発見し


「「「「………」」」」

俺達は押し黙った…だってよォ…みんな!


「「「「可愛すぎ(ないかな)んか!?」」」」


かわいいで全てが片付く
心から邪な心は消えていく
今なら路上にタバコが1000本落ちていても
笑顔で拾って捨ててあげられそうだ


「その例えはよく分からないわ秋兎くん」

「心を読まないでいただけますかな?」

「少し口調が柔らかいわね秋兎くん?」

「ははは…私はいつもこんなもんでございますよ」

「気持ち悪いわ秋兎くん」

「ははは…傷付きましたぞ舞殿」

口調は柔らかくとも心はガラスなのですぞ


「ベッドで慰めてあげるわ!」

「ははは…膝枕までですぞ?」

「兄ちゃん、キモい」

「……ワァ」

「あ、兄ちゃん泣いちゃった」

「しかし…柴犬恐るべし…ベイビーも成犬もかわいいとは…」

俺達がアホなやり取りをしている間も
一人真剣に凛さんはわんこを見ていた


「パパ、小さいのと大きいのどっちにするの?」

「…正直小さい子を引き取ろうと思っていたが…」

そう言って凛さんは成犬の方に手を伸ばし頭をなで

「大きい子はなかなか貰われないらしいからな…大きい子にしよう。」


凛さんはそう言って優しい顔をし頭から手を離すと
職員さんと話をしに行った


「何て言うか…優しいよなあの人」

「当たり前でしょ私のパパなんだから」

「そうだな。」

俺は心の底から同意した。


その後、職員さんとの話を終えた凛さんが
こちらに来て

『年頃の女の子だった!流石俺のセンサーいい反応だ!』

と、笑顔で言ってきた。

親子だなと改めて思った。





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