104 / 207
ヒトのキョウカイ4巻(オレいつの間にか子持ちになっていました。)
14 (高所得者は、低所得者を理解出来無い)
しおりを挟む
8月10日…日曜日…。
「うわああ熱い…。」
トヨカズとロウが倒れ 床にへばりつく…。
「あー冷たい…。」
炭素繊維 製の床が皮膚から熱を奪って行く。
「ここに居《い》られても困るのだが…。」
クオリアが言う。
今日の気温は35℃…真夏だ。
外に出れば 空調設備とスピーカーを備えた『エアコンの木』がセミのBGMを流している…。
自然の不確定性を廃し、人がすべてを環境を操作出来る『アーコロジー』…だと言うのに8月に入ってから気温が高くなって来ている…。
この都市は 四季が再現されており、春は3~5月、夏は6~8月、秋は9~11月、冬は12~2月となっている。
この内、春と秋は15~25℃で人基準なら それなりに快適な温度のだが、夏には35℃…冬には-5℃になる。
更に季節ごとにある程度のランダム性を持たせて温度が上昇するのだが、今回は不運にも最大気温を引き当てた事になる…明日、明後日がピークとの予報されているので、この光景はまだ続きそうだ。
さて、寮内で何でトヨカズ達が暑がっているか…不運な事に このタイミングて寮の空調の冷却に必要な『液滴式ラジエーター』にトラブルが起き、停止していた…。
何でも ワーム侵攻事件後に都市全体の加熱殺菌をした影響が今 表面化し始めたらしい。
それが原因でトヨカズとロウが『エレクトロン大使館』に駆け込んで来た…。
ドアを蹴り破る勢いで叩き、必死な様子な2人の様子に『砦学園都市に何かあり、大使館に駆け込み、亡命しようとしている』とクオリアは疑ってしまい、エクスマキナ都市に事前連絡を入れたほどだ。
「ワイズ母さん こうやって 焼かれたの かな?」
特に氷点下が普通で保温が高そうな毛皮の尻尾を持っているロウには一大事だった。
『エレクトロン大使館』もサーバー用の冷却設備は自前で置いてあるが、スペースの問題もあり、最低限の物しか置いていない…。
5℃で安定していた『エレクトロン大使館』の気温が35℃になり…今は30℃だ…それでもまだ暑い。
「亡命騒ぎで急いで来て見たら、暑さで伸びているだけか…。」
クオリアが緊急通信を入れたジガがドアから入って来る。
「120℃の環境で平気なオマエ達とは違うんだよ~こっちは生身なんだ。」
干《ひか》らび かけているトヨカズが言う。
「なら…どっかの施設に入るなり すれば良いんじゃねーか?
他の建物の空調は生きてるんだろう…。」
「あ~そこに行くまでの気力が無い…。」
「未来の快適より目先の不自由を選ぶか…。
なら大浴場の水風呂に浸《つ》かって来ればどうだ?」
寮の各部屋には シャワー室が付いているが、水を溜めておく事は出来ないので湯船に浸かりたければ大浴場に行く事になる…。
「水風呂ね…。
あ?水風呂?
そうだ…砦湖だ!」
トヨカズが息を吹き返したかのようにガバッと起き上がった。
「とりでこ?」
普段聞きなれない単語だ…。
クオリアは 水関連で『とりでこ』と言うキーワードで検索…。
「ああ…貯水池の事か…。」
外周区に皆の生活用の水を溜めておく場所がある。
大きさが湖位のサイズがある為、現地呼称で『砦湖』と呼ばれているらしい。
地図では『貯水池公園』と記載されてあったいたので 分からなかった。
「水浴びに行くのか?」
「ああ…皆でな…。」
「皆でか…。」
トヨカズは調整される前の旧人類だからだろうか?
度々こう言ったレクリエーションを出し、皆を乗せてくる…。
私達なら合理的に空調の整った所へ移動したり、VRで暑さの感覚を遮断《しゃだん》して仮想空間で涼《すず》みに行ったりする。
旧人類は万能では無いからか…度々こう言った不合理なイベントを企画するのか?
とは言え、皆はトヨカズの不合理的なイベントを楽しんでいるし、他の皆は こう言ったイベントをやろうと言い出さないので、起爆剤としてトヨカズは かなり役に立っている。
「ウチも泳ぐのは初めてだな…。」
エクスマキナにも貯水池があるが、遊泳しているヒトは見た事が無い。
「風呂もそうだが…水に浸かる風習が馴染めないな…。」
クオリアが言う。
「水冷だと思えば、冷却としては効率が良いだろ。」
ジガが言う。
「そうなんだが…分かった参加する…。」
「おし…ロウはどうするんだ?やっぱり水に浸かるのはダメか…。」
「暑さの、為…なら、我慢する…。」
床に這いつくばっているロウがか細い声で言う。
どうやら、暑さをしのぐ事の方が優先順位が高い見たいだ。
さて、その後…。
いつものメンバーのレナ、ナオに、ロウ経由でカズナ、ヒロムも来る事になった。
が、当然ながら、私達は水着何て持っていない…。
湖水浴に向かう事が決まり、この35℃の気温の中、皆で水着を買いに向かった…。
人はメンタルによって熱耐性が強化されるらしい…クオリアはそう学習した。
砦湖には ボートなどが浮かび、その周りには 水着の女の子が水着姿で歩いている。
近くには『海の家』ならぬ『湖のデパート』があり、水着などの一式や宿泊施設…と言う名のラブホが有ったり、レストランなどのレジャー施設が多い。
この都市で景観が一番良い場所の為、裕層向用の1部屋 辺りのスペースが大きく 収容人数が少ないマンションがあり、アントニーの別荘が有るのもここになる…。
レナ達は 湖のデバートで水着などを1時間程かけてじっくり選び、アントニーの別荘を拠点にして着替えを済ませ、湖に向かった…。
赤色のビキニ姿の私が湖を見る。
水面は天井から照らされた光で反射し綺麗に輝いて見える。
流石、この都市で一番の名所…。
プールでの水泳は何度かあるけど…ここで泳ぐのは初めてだ…。
まずったかな…。
いつものノリでレナを呼んだ事に一時的に後悔はしたが、先頭を歩くレナの足取りは軽い。
レナは肌を見せたがらない…。
日常生活で肌を晒す機会は それなりにある。
体育やプールでの着替えや、夏の薄着なんかがそうだ。
この都市に来た時には本人は 気にしていなかったが、レナが肌を見せる度に周りから退かれていた…。
理由は明白なのだが、それが言えない程の威圧感がレナから出ている為、言える人はいなかった。
まず、顔の頬辺りにナイフの切り傷、腹部にの素人が埋まった弾丸を無理やりほじくり出して、縫合したような9mm痕が2つ。
胸の下の肋骨の隙間を狙って横からナイフを滑り込ませるように切られ、素人が縫合した傷…。
腕と脚に火傷の跡…それに 全身に数え切れない小さな傷…。
どうやら レナの価値観では それが普通で 大して気にしていなかったらしいが、それを理解し始めると肌が見えない厚手の服を好むようになった。
そして、半年前に実証試験をしたがっていたカレンがレナの全身の皮膚を生体皮膚に取り換え、今では風呂に堂々と裸で入れるし、今も布面積が少ないビキニを着ている。
「やっぱり女は綺麗じゃなくちゃな…。」
戦場でのボロボロの女よりこっち方がオレの好みだ。
「カズナはきれい?」
トヨカズの肩に肩車状態で座る白の子供らしいフリルのスカートが付いた水着を着るカズナがトヨカズを見下ろし言う。
「う~んカズナは可愛いだな…。」
「ぶう…カズナも、きれいになりたい。」
膨れっ面で脚をバタバタを動かす。
「やめ…落ちる…カズナ…『可愛い』は子供の特権なんだぞ。
レナはもう『可愛い』には戻れないんだから…今は可愛いで良いの…。
どうせ後 何年かで『美人さん』になるんだから…。」
「むう…。」
カズナは不満があるようだが黙った…。
後ろから親子の姿を見つつ、ナオが横を見る。
両隣にはクオリアとジガがいて、後ろからオレ達を追い抜いたロウとヒロムが トヨカズの肩に乗るカズナを見上げ、話しかけている。
クオリアは 腰に大きな浮き輪1つと 腕に通す浮き輪の二段構え…更に、ジガかトヨカズが悪乗りして選んだのか、紺色の旧スク(旧々型スクール水着)…。
製造年齢13歳、外見年齢10歳のクオリアが旧スクを着た事で更に幼く見える。
前にいるロウは 上は黒いスポーツブラ型の水着に下は黒の短パン型の水着…だが尻尾の関係か尻のワレメが見えるかどうかのギリギリまで短パンが下がっている。
ジガは 胸を主張するビキニに丈《たけ》が更に短い短パン…。
短パンで男ぽさをアピールしつつ…豊かな胸で女の部分を主張する彼女の製作コンセプトを生かした水着だ。
さて前のトヨカズは ウェットスーツぽい密着した生地の水着にTシャツを羽織り、下は緑色のトランクス型の水着…。
その隣にいるヒロムは そのまま泳げるTシャツに膝の上 位のズボンと一番私服に近い。
さて、オレはと言うと青色のスポーツブラぽい水着に下が短パンの言った感じで 女の子ぽかった見た目が更に女側によった気がする…。
別に上半身裸でも良かったのだが…今の時代トップレスは男女関係なくアウトらしいので 店員がすすめて来た物をそのまま買って着ている。
水の水深は1m…。
旧時代のプールに比べ少し水深が浅いが 150cm位の身長が基本の都市の人には丁度いい水深だ。
160cmのジガとトヨカズは 胸の下辺りまでしか無く…感覚を取り戻す為、軽く泳いでいる。
150cmで胸の上まで水が来ているレナは カズナが持ってきた浮き輪に掴《つか》まりつつ、慣れない泳ぎで感覚を取り戻している。
続いて140cmのオレは かろうじて肩が出る位で ジガとトヨカズに追いつこうと平泳ぎの体勢になった所で身体が沈んだ…。
「あ?あがががが…。」
沈んでパニクるオレは 駆けつけて来たクオリアが持つ浮き輪にとっさに掴《つか》まる。
「ぷあはーなんだ?身体が沈む…。」
ナオが言う。
「原因は比重だ…140cmの身体で80㎏の体重なら当然 沈むだろう…。」
浮き輪を持ち、更に両脇に浮き輪を填めているクオリアが言う。
130cmの身体でオレと同じボディなら80㎏位はあるのか…浮き輪を填めているのに浮き輪が沈み、あご下ギリギリまで水面が来ている…普通なら波によっては顔に水が掛かり呼吸に苦しくなるが、クオリアは呼吸をしないでも大丈夫なので いつもと変わらず普通にしている。
「一通り泳げるようになったら潜って見たいな…。」
クオリアが言う。
「沈むのにか?」
この湖は岸から離れると柵と大きな網で塞がれていて、そこから先は水深が100mになっている。
水深100mつまり二層の地面まで続く巨大な水槽の中には、魚の動きを真似して再現したロボット魚や…メンテ用のロボット…がいるらしい。
「いざとなったら空間ハッキングで上がってくるから問題無いさ。」
「ならオレも行くか…面白そうだしな…。」
オレはクオリアから浮き輪を借り、どうにか泳げるように練習する。
さて、120cm前後のロウ、カズナ、ヒロムは、足は付くが顔は出せ無く、浮き輪に掴《つか》まっている…特にカズナとロウは泳げないので浮き輪をレンタルしようと湖のデパートまで行く話が出始めた。
「潜るなら水中スクーターが必要だろうし、私とナオも付いて行こう。」
クオリアが湖から上がり 後を追うようにオレが出てクオリアに付いて行った。
「行っちまったな…。」
「そうね…。」
しばらく無言で浮かびつつ、ふとレナが「ありがとね…カズナを良い子にしてくれて…。」と言った。
「別に…比重的には圧倒的に都市のサポートのおかげだろう。
オレは カズナの相談に乗ったり、一緒にゲームをしてただけ…親には向いてないよ…。」
「私は それすら出来なかった。
あの子を嫌っていた事もあるんだけどね…。」
「そもそも何で嫌ってたんだ?
やっぱアレか?オレの遺伝子を使ってるからか?」
試験管の中とはいえ 自分の卵子に知らない他人の精子をぶち込まれて 受精させられたんだ…。
自分の子供だと思えないのも納得は行く。
「あ~いや、それより血縁関係なく他人と思ってからね…。
ほら…私って家族がいないじゃない…。
だから一人で生きて行かないと行けないから、自分以外は敵で他人なのよ…。」
「う~ん…。」
親がいるからか?オレには分からない。
「それにあの時は『貴族』が嫌いだったから…。」
「レナから見ると都市長は貴族なのか?」
「と言うよりこの都市の人達がね…。」
「?オレら、そんなに良い暮らし してるか?」
「してる…例えば働かなくて 金が手に入る 生活保障金…。
私達が必死に働いていた金の数十倍の金が 何もしなくても手に入る…不労所得。
それにこの水…。」
「水?」
レナが湖の水を一口飲んだ。
「ええ…。
水が浴びたり 浸かったり出来るほどあって、かつそれが すべて飲料水水準の綺麗さ…。
他にも、6人殺して手に入れたミートキューブが自販機でタダで売ってた事かな…。
本当に生活水準が高すぎて苛立ってた…でも」
「でも?」
「本当の世の中には、食べきれ無い程のパンを作る能力があって…。
物も豊かで、働かなくても生活出来るほど水準が高いのが普通だって気づいたの…。」
「そりゃ…ちゃんと物を供給出来ないと、レナ 見たいな奴が生まれるからな…。
治安の為の生活水準の維持は この都市の最優先事項だから…。」
トヨカズが言う。
人は満足に物資が供給され無いで生活不安が溜まると 苛立ち、問題行動を起こす。
視野が狭くなり、長期的に不利益な犯罪行動も短期的な利益を優先して実行してしまう。
ここまで行くと理屈による説得が困難で、文明人が野生のサルに戻ってしまう。
人がちゃんと考えて行動出来るようにするには それなりのカロリーが必要なんだ…。
「そんな私が今は、次期都市長~。
凄い出世しちゃって…この先、都市長になって都市を運営出来るか心配…。
私の言葉1つで死人が出るから…。」
「でも、高所得者には 低所得者の気持ちは理解出来ないし、逆に低所得者に高所得者は理解出来無いだろ…。
高所得者が管理するシステムに低所得者を混ぜてシステムのアップグレードしようとするのは、普通に良い考えだと思うし、安定した生活を送っているオレ達には出来ない事なんだ。」
システムにバグが発生した場合、そのバグをシステムに取り込む事で 対策が明確になり、より堅牢《けんろう》なシステムになる。
これは セキュリティソフト会社にセキュリティを破る専門のハッカーを雇ったりするのと同じ考え方だ。
「だから、レナはレナが思った事をやればいい…。
間違っているならオレが止めるし、クオリアやナオもいる…。
ちゃんと皆の意見を聞いて レナが出した結論なら、都市民も文句は言わないだろう…。」
「ははは…本当に私って人材に恵まれているわね…。」
「だろ…。」
トヨカズが笑顔でレナの顔を見て言った。
「うわああ熱い…。」
トヨカズとロウが倒れ 床にへばりつく…。
「あー冷たい…。」
炭素繊維 製の床が皮膚から熱を奪って行く。
「ここに居《い》られても困るのだが…。」
クオリアが言う。
今日の気温は35℃…真夏だ。
外に出れば 空調設備とスピーカーを備えた『エアコンの木』がセミのBGMを流している…。
自然の不確定性を廃し、人がすべてを環境を操作出来る『アーコロジー』…だと言うのに8月に入ってから気温が高くなって来ている…。
この都市は 四季が再現されており、春は3~5月、夏は6~8月、秋は9~11月、冬は12~2月となっている。
この内、春と秋は15~25℃で人基準なら それなりに快適な温度のだが、夏には35℃…冬には-5℃になる。
更に季節ごとにある程度のランダム性を持たせて温度が上昇するのだが、今回は不運にも最大気温を引き当てた事になる…明日、明後日がピークとの予報されているので、この光景はまだ続きそうだ。
さて、寮内で何でトヨカズ達が暑がっているか…不運な事に このタイミングて寮の空調の冷却に必要な『液滴式ラジエーター』にトラブルが起き、停止していた…。
何でも ワーム侵攻事件後に都市全体の加熱殺菌をした影響が今 表面化し始めたらしい。
それが原因でトヨカズとロウが『エレクトロン大使館』に駆け込んで来た…。
ドアを蹴り破る勢いで叩き、必死な様子な2人の様子に『砦学園都市に何かあり、大使館に駆け込み、亡命しようとしている』とクオリアは疑ってしまい、エクスマキナ都市に事前連絡を入れたほどだ。
「ワイズ母さん こうやって 焼かれたの かな?」
特に氷点下が普通で保温が高そうな毛皮の尻尾を持っているロウには一大事だった。
『エレクトロン大使館』もサーバー用の冷却設備は自前で置いてあるが、スペースの問題もあり、最低限の物しか置いていない…。
5℃で安定していた『エレクトロン大使館』の気温が35℃になり…今は30℃だ…それでもまだ暑い。
「亡命騒ぎで急いで来て見たら、暑さで伸びているだけか…。」
クオリアが緊急通信を入れたジガがドアから入って来る。
「120℃の環境で平気なオマエ達とは違うんだよ~こっちは生身なんだ。」
干《ひか》らび かけているトヨカズが言う。
「なら…どっかの施設に入るなり すれば良いんじゃねーか?
他の建物の空調は生きてるんだろう…。」
「あ~そこに行くまでの気力が無い…。」
「未来の快適より目先の不自由を選ぶか…。
なら大浴場の水風呂に浸《つ》かって来ればどうだ?」
寮の各部屋には シャワー室が付いているが、水を溜めておく事は出来ないので湯船に浸かりたければ大浴場に行く事になる…。
「水風呂ね…。
あ?水風呂?
そうだ…砦湖だ!」
トヨカズが息を吹き返したかのようにガバッと起き上がった。
「とりでこ?」
普段聞きなれない単語だ…。
クオリアは 水関連で『とりでこ』と言うキーワードで検索…。
「ああ…貯水池の事か…。」
外周区に皆の生活用の水を溜めておく場所がある。
大きさが湖位のサイズがある為、現地呼称で『砦湖』と呼ばれているらしい。
地図では『貯水池公園』と記載されてあったいたので 分からなかった。
「水浴びに行くのか?」
「ああ…皆でな…。」
「皆でか…。」
トヨカズは調整される前の旧人類だからだろうか?
度々こう言ったレクリエーションを出し、皆を乗せてくる…。
私達なら合理的に空調の整った所へ移動したり、VRで暑さの感覚を遮断《しゃだん》して仮想空間で涼《すず》みに行ったりする。
旧人類は万能では無いからか…度々こう言った不合理なイベントを企画するのか?
とは言え、皆はトヨカズの不合理的なイベントを楽しんでいるし、他の皆は こう言ったイベントをやろうと言い出さないので、起爆剤としてトヨカズは かなり役に立っている。
「ウチも泳ぐのは初めてだな…。」
エクスマキナにも貯水池があるが、遊泳しているヒトは見た事が無い。
「風呂もそうだが…水に浸かる風習が馴染めないな…。」
クオリアが言う。
「水冷だと思えば、冷却としては効率が良いだろ。」
ジガが言う。
「そうなんだが…分かった参加する…。」
「おし…ロウはどうするんだ?やっぱり水に浸かるのはダメか…。」
「暑さの、為…なら、我慢する…。」
床に這いつくばっているロウがか細い声で言う。
どうやら、暑さをしのぐ事の方が優先順位が高い見たいだ。
さて、その後…。
いつものメンバーのレナ、ナオに、ロウ経由でカズナ、ヒロムも来る事になった。
が、当然ながら、私達は水着何て持っていない…。
湖水浴に向かう事が決まり、この35℃の気温の中、皆で水着を買いに向かった…。
人はメンタルによって熱耐性が強化されるらしい…クオリアはそう学習した。
砦湖には ボートなどが浮かび、その周りには 水着の女の子が水着姿で歩いている。
近くには『海の家』ならぬ『湖のデパート』があり、水着などの一式や宿泊施設…と言う名のラブホが有ったり、レストランなどのレジャー施設が多い。
この都市で景観が一番良い場所の為、裕層向用の1部屋 辺りのスペースが大きく 収容人数が少ないマンションがあり、アントニーの別荘が有るのもここになる…。
レナ達は 湖のデバートで水着などを1時間程かけてじっくり選び、アントニーの別荘を拠点にして着替えを済ませ、湖に向かった…。
赤色のビキニ姿の私が湖を見る。
水面は天井から照らされた光で反射し綺麗に輝いて見える。
流石、この都市で一番の名所…。
プールでの水泳は何度かあるけど…ここで泳ぐのは初めてだ…。
まずったかな…。
いつものノリでレナを呼んだ事に一時的に後悔はしたが、先頭を歩くレナの足取りは軽い。
レナは肌を見せたがらない…。
日常生活で肌を晒す機会は それなりにある。
体育やプールでの着替えや、夏の薄着なんかがそうだ。
この都市に来た時には本人は 気にしていなかったが、レナが肌を見せる度に周りから退かれていた…。
理由は明白なのだが、それが言えない程の威圧感がレナから出ている為、言える人はいなかった。
まず、顔の頬辺りにナイフの切り傷、腹部にの素人が埋まった弾丸を無理やりほじくり出して、縫合したような9mm痕が2つ。
胸の下の肋骨の隙間を狙って横からナイフを滑り込ませるように切られ、素人が縫合した傷…。
腕と脚に火傷の跡…それに 全身に数え切れない小さな傷…。
どうやら レナの価値観では それが普通で 大して気にしていなかったらしいが、それを理解し始めると肌が見えない厚手の服を好むようになった。
そして、半年前に実証試験をしたがっていたカレンがレナの全身の皮膚を生体皮膚に取り換え、今では風呂に堂々と裸で入れるし、今も布面積が少ないビキニを着ている。
「やっぱり女は綺麗じゃなくちゃな…。」
戦場でのボロボロの女よりこっち方がオレの好みだ。
「カズナはきれい?」
トヨカズの肩に肩車状態で座る白の子供らしいフリルのスカートが付いた水着を着るカズナがトヨカズを見下ろし言う。
「う~んカズナは可愛いだな…。」
「ぶう…カズナも、きれいになりたい。」
膨れっ面で脚をバタバタを動かす。
「やめ…落ちる…カズナ…『可愛い』は子供の特権なんだぞ。
レナはもう『可愛い』には戻れないんだから…今は可愛いで良いの…。
どうせ後 何年かで『美人さん』になるんだから…。」
「むう…。」
カズナは不満があるようだが黙った…。
後ろから親子の姿を見つつ、ナオが横を見る。
両隣にはクオリアとジガがいて、後ろからオレ達を追い抜いたロウとヒロムが トヨカズの肩に乗るカズナを見上げ、話しかけている。
クオリアは 腰に大きな浮き輪1つと 腕に通す浮き輪の二段構え…更に、ジガかトヨカズが悪乗りして選んだのか、紺色の旧スク(旧々型スクール水着)…。
製造年齢13歳、外見年齢10歳のクオリアが旧スクを着た事で更に幼く見える。
前にいるロウは 上は黒いスポーツブラ型の水着に下は黒の短パン型の水着…だが尻尾の関係か尻のワレメが見えるかどうかのギリギリまで短パンが下がっている。
ジガは 胸を主張するビキニに丈《たけ》が更に短い短パン…。
短パンで男ぽさをアピールしつつ…豊かな胸で女の部分を主張する彼女の製作コンセプトを生かした水着だ。
さて前のトヨカズは ウェットスーツぽい密着した生地の水着にTシャツを羽織り、下は緑色のトランクス型の水着…。
その隣にいるヒロムは そのまま泳げるTシャツに膝の上 位のズボンと一番私服に近い。
さて、オレはと言うと青色のスポーツブラぽい水着に下が短パンの言った感じで 女の子ぽかった見た目が更に女側によった気がする…。
別に上半身裸でも良かったのだが…今の時代トップレスは男女関係なくアウトらしいので 店員がすすめて来た物をそのまま買って着ている。
水の水深は1m…。
旧時代のプールに比べ少し水深が浅いが 150cm位の身長が基本の都市の人には丁度いい水深だ。
160cmのジガとトヨカズは 胸の下辺りまでしか無く…感覚を取り戻す為、軽く泳いでいる。
150cmで胸の上まで水が来ているレナは カズナが持ってきた浮き輪に掴《つか》まりつつ、慣れない泳ぎで感覚を取り戻している。
続いて140cmのオレは かろうじて肩が出る位で ジガとトヨカズに追いつこうと平泳ぎの体勢になった所で身体が沈んだ…。
「あ?あがががが…。」
沈んでパニクるオレは 駆けつけて来たクオリアが持つ浮き輪にとっさに掴《つか》まる。
「ぷあはーなんだ?身体が沈む…。」
ナオが言う。
「原因は比重だ…140cmの身体で80㎏の体重なら当然 沈むだろう…。」
浮き輪を持ち、更に両脇に浮き輪を填めているクオリアが言う。
130cmの身体でオレと同じボディなら80㎏位はあるのか…浮き輪を填めているのに浮き輪が沈み、あご下ギリギリまで水面が来ている…普通なら波によっては顔に水が掛かり呼吸に苦しくなるが、クオリアは呼吸をしないでも大丈夫なので いつもと変わらず普通にしている。
「一通り泳げるようになったら潜って見たいな…。」
クオリアが言う。
「沈むのにか?」
この湖は岸から離れると柵と大きな網で塞がれていて、そこから先は水深が100mになっている。
水深100mつまり二層の地面まで続く巨大な水槽の中には、魚の動きを真似して再現したロボット魚や…メンテ用のロボット…がいるらしい。
「いざとなったら空間ハッキングで上がってくるから問題無いさ。」
「ならオレも行くか…面白そうだしな…。」
オレはクオリアから浮き輪を借り、どうにか泳げるように練習する。
さて、120cm前後のロウ、カズナ、ヒロムは、足は付くが顔は出せ無く、浮き輪に掴《つか》まっている…特にカズナとロウは泳げないので浮き輪をレンタルしようと湖のデパートまで行く話が出始めた。
「潜るなら水中スクーターが必要だろうし、私とナオも付いて行こう。」
クオリアが湖から上がり 後を追うようにオレが出てクオリアに付いて行った。
「行っちまったな…。」
「そうね…。」
しばらく無言で浮かびつつ、ふとレナが「ありがとね…カズナを良い子にしてくれて…。」と言った。
「別に…比重的には圧倒的に都市のサポートのおかげだろう。
オレは カズナの相談に乗ったり、一緒にゲームをしてただけ…親には向いてないよ…。」
「私は それすら出来なかった。
あの子を嫌っていた事もあるんだけどね…。」
「そもそも何で嫌ってたんだ?
やっぱアレか?オレの遺伝子を使ってるからか?」
試験管の中とはいえ 自分の卵子に知らない他人の精子をぶち込まれて 受精させられたんだ…。
自分の子供だと思えないのも納得は行く。
「あ~いや、それより血縁関係なく他人と思ってからね…。
ほら…私って家族がいないじゃない…。
だから一人で生きて行かないと行けないから、自分以外は敵で他人なのよ…。」
「う~ん…。」
親がいるからか?オレには分からない。
「それにあの時は『貴族』が嫌いだったから…。」
「レナから見ると都市長は貴族なのか?」
「と言うよりこの都市の人達がね…。」
「?オレら、そんなに良い暮らし してるか?」
「してる…例えば働かなくて 金が手に入る 生活保障金…。
私達が必死に働いていた金の数十倍の金が 何もしなくても手に入る…不労所得。
それにこの水…。」
「水?」
レナが湖の水を一口飲んだ。
「ええ…。
水が浴びたり 浸かったり出来るほどあって、かつそれが すべて飲料水水準の綺麗さ…。
他にも、6人殺して手に入れたミートキューブが自販機でタダで売ってた事かな…。
本当に生活水準が高すぎて苛立ってた…でも」
「でも?」
「本当の世の中には、食べきれ無い程のパンを作る能力があって…。
物も豊かで、働かなくても生活出来るほど水準が高いのが普通だって気づいたの…。」
「そりゃ…ちゃんと物を供給出来ないと、レナ 見たいな奴が生まれるからな…。
治安の為の生活水準の維持は この都市の最優先事項だから…。」
トヨカズが言う。
人は満足に物資が供給され無いで生活不安が溜まると 苛立ち、問題行動を起こす。
視野が狭くなり、長期的に不利益な犯罪行動も短期的な利益を優先して実行してしまう。
ここまで行くと理屈による説得が困難で、文明人が野生のサルに戻ってしまう。
人がちゃんと考えて行動出来るようにするには それなりのカロリーが必要なんだ…。
「そんな私が今は、次期都市長~。
凄い出世しちゃって…この先、都市長になって都市を運営出来るか心配…。
私の言葉1つで死人が出るから…。」
「でも、高所得者には 低所得者の気持ちは理解出来ないし、逆に低所得者に高所得者は理解出来無いだろ…。
高所得者が管理するシステムに低所得者を混ぜてシステムのアップグレードしようとするのは、普通に良い考えだと思うし、安定した生活を送っているオレ達には出来ない事なんだ。」
システムにバグが発生した場合、そのバグをシステムに取り込む事で 対策が明確になり、より堅牢《けんろう》なシステムになる。
これは セキュリティソフト会社にセキュリティを破る専門のハッカーを雇ったりするのと同じ考え方だ。
「だから、レナはレナが思った事をやればいい…。
間違っているならオレが止めるし、クオリアやナオもいる…。
ちゃんと皆の意見を聞いて レナが出した結論なら、都市民も文句は言わないだろう…。」
「ははは…本当に私って人材に恵まれているわね…。」
「だろ…。」
トヨカズが笑顔でレナの顔を見て言った。
0
あなたにおすすめの小説
才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!
にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。
そう、ノエールは転生者だったのだ。
そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
異世界日帰りごはん 料理で王国の胃袋を掴みます!
ちっき
ファンタジー
【書籍出ました!】
異世界に行った所で政治改革やら出来るわけでもなくチートも俺TUEEEE!も無く異世界での日常を全力で楽しむ女子高生の物語。
暇な時に異世界ぷらぷら遊びに行く日常にちょっとだけ楽しみが増える程度のスパイスを振りかけて。そんな気分でおでかけしてるのに王国でドタパタと、スパイスってそれ何万スコヴィルですか!
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
ゴミスキルと追放された【万物鑑定】の俺、実は最強でした。Sランクパーティが崩壊する頃、俺は伝説の仲間と辺境で幸せに暮らしています
黒崎隼人
ファンタジー
Sランク勇者パーティのお荷物扱いされ、「ゴミスキル」と罵られて追放された鑑定士のアッシュ。
失意の彼が覚醒させたのは、森羅万象を見通し未来さえも予知する超チートスキル【万物鑑定】だった!
この力を使い、アッシュはエルフの少女や凄腕の鍛冶師、そして伝説の魔獣フェンリル(もふもふ)といった最強の仲間たちを集め、辺境の町を大発展させていく。
一方、彼を追放した勇者たちは、アッシュのサポートを失い、ダンジョンで全滅の危機に瀕していた――。
「今さら戻ってこい? お断りだ。俺はこっちで幸せにやってるから」
底辺から駆け上がる痛快逆転ファンタジー、ここに開幕!
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる