⊕ヒトのキョウカイ⊕【未来転生したオレは、星を軽くぶっ壊すチート機械少女と共にこの幻実(せかい)で生きて行く…。】

Nao

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ヒトのキョウカイ7巻(シャロンの扉)

03 (対策会議)

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 クオリアとジガは 砦学園都市に到着した。
 その日に 地球連合本部から エクスマキナ都市 経由で招集要請しょうしゅうようせいが掛かり、要請なので拒否しても良かったのだが 後々面倒な事になる事は明白なので、翌朝にクオリアとジガはエアトラS2を使わず、飛んで向かう…。
 大きな荷物も無いし、こちらの方が圧倒的に早いからだ…。
 砦学園都市から飛び立ち、安全高度の500mまで上がり、速度を上げて瞬時に雲を突き抜ける…1万メートルの巡航高度に到着し 進路を調整して、音速を超えて 再加速…。
 目的地は ニューヨークにある地球連合本部…通称は 国連…。
 距離は1500km…所要時間は30分程度だ。

 速度を落とし…雲の中に侵入し、管制AIのサポートで滑走路に進入するが、100mも使わず着陸してしまい また離陸許可を取るのは面倒と ジガが3km滑走路を走って駐機場に向かい、クオリアは極低空飛行でジガの後を追う…。
 入国管理官が 詰め所で営業を開始するのと同時に クオリアとジガは到達し 入国審査をクリア…。
 シャワールームで シャワーを浴びて身体に付着している細菌を洗い流し、それと同時にパイロットスーツを紫外線で除菌…。
 更にクリーンルーム用のエアシャワーが 細かなほこりを落とす…。
 防疫ぼうえきに関しては完璧だな…。
 エアロックを開けて すぐ近くにある電気自動車エレカが止まっている駐車場に向かう。
 クオリアが右の運転席で ジガが左の助手席だ…。
 その後ろには3人分の後部座席があり、空の状態になっている。
 運転席側には ハンドルなどの操縦機器が無く、砦学園都市のドラムの間接自動運転では無く、完全な自動運転だ…。
 運転席と助手席の間には クレジットカードの処理端末が設置されて、値段は1人100UMで距離関係無く、固定金額になっている…。
 これは 都市民の車での移動を加速させ、移動が活発になる事で様々な物を買われ、経済が効率良く回るようにする為だ…良い都市だ…。
 クオリアは目的地を指定し、手をかざして まとめて支払いを完了…。
『シートベルトを付けて下さい』とエレカから指示され、シートベルトを付けると低加速で静かに進みだした…。

 午後1時前…円を描くように 机と椅子が並び、段差を付けた ひなだん式になっている会議室に入り、一番前の席にクオリアとジガが座る…。
 大半の席には人は座っておらず、席の机の上にはディスプレイがあり、人の顔が映し出されている…。
 仕組みは学校の講義システムと同じで、ネット経由によるリモート参加だ…。
 リアルで参加している人は 近隣の都市が多く、距離からして私達が最長距離でのリアル参加者だ。
 午後1時になり、周りが静まり地球連合事務総長の『グレイス』が壇上だんじょうに上がる…。
 まずは、いつもの長ったらしい前置きを入れ、その後、やっと本題に入る…。
「さて、今回の議題は先日のEHO都市のテロリストを消滅させたエレクトロンについてだ。
 それについて、エレクトロンの説明を行った後、その後の対応を各都市で検討して貰いたい。」
 グレイスは言う。
 クオリアが壇上だんじょうに上がり、後ろの大きな壁紙ディスプレイに壇上の光景が拡大されて映る…。
「砦学園都市エレクトロン大使館の外交官、クオリア・エクスマキナです。
 今回は私が現場のエレクトロンの代理として説明をさせて貰います…。
 まずは、先ほどのグレース事務総長の発言を訂正ていせいしてもらいたい…。
 テロリスト部隊を消滅させたのは我々エレクトロンでは無い…。
 私達とは別の組織で、私達以上の技術を持つポストヒューマンだ。」
 周りがざわつく…大方おおかた エレクトロンへの批判材料にするつもりだったのだろう…。
「なら、あのポストヒューマンは無関係だと…。」
「ああ…ここで公式に否定する…こちらとは別組織だ。
 まず、以降『未確認ポストヒューマン』の名前を『ポジトロン』とする。
 これは、名前を聞いた際に相手が返して来た言葉からだ…。」
 ARウィンドウを開いて操作し、クオリアを映していた壁紙ディスプレイが 現場の映像に切り替わる。
「ポジトロンの能力は 基本エレクトロンと同等だ。
 高度100kmから秒速8kmで降下…。
 外套がいとう姿で顔や骨格の確認は出来ないが 身長が130cmなので、私と同じ小型汎用モデルの可能性が高い…。
 この義体の特徴は身体が小さいので 空間ハッキングの処理が大幅に下がるという利点がある…。」
 私は次の映像に切り替える。
 ガンマレイバーストのシーンだ。
「続いて、ポジトロンのガンマレイバーストにて解説する。
 ご存じの通り、ガンマレイバーストは巨大恒星を極超新星に切り替える事で起きる現象だ。
 今回は、中性子星と白色矮星はくしょくわいせいのガンマレイバーストになる。」
「だが、太陽系内には何処どこにも、中性子星も白色矮星も無い…。」
「ああ…だが、ここを見て欲しい。」
 私は ポジトロンの手のひらをアップで映す。
 手のひらには丸いボールが浮かんでいる。
「右手には中性子星、左手には白色矮星が入っている…。
 つまり、手のひらに疑似ぎじ宇宙を作り上げている…。
 これは 私達には まだ出来ない技術だ…。」
 ザワザワ…。
 リモート通信をしている同士が話始める…。
 私達ですら対処出来ない脅威に動揺しているのだろう…。

 私は無視して次の映像に切り替える。
「続いて、この疑似宇宙を両手を組む事で融合…両手を伸ばして解放し、ガンマレイバーストを照射…。」
 照射され海水が瞬時に蒸発し、テロリストの乗るDL部隊も残骸も残らず一瞬で消えた。
「そしてブラックホール化した疑似宇宙を周辺の空間を巻き込まずに消滅させた…。
 これにより威力が高すぎて使い所が無かった ガンマレイバーストが、戦略兵器レベルの火力になった事になる…。」
 ザワザワ…。
「対抗手段は?」
「現状では無理だろう…。
 私達が 半年かけて放ったガンマレイバーストの処理をたった10秒で演算仕切った…。
 威力が低いとは言え、この熱量に耐えられる素材は現行素材や理論素材含めて無い。
 空間ハッキングなら熱の無力化も出来るだろうが、この熱量だと処理能力が足りなくて無効化仕切しきれなくなり、義体が融解すると想定されてる。
 それに そもそも これは、対ラプラス用の兵器だ。
 大前提として ヒトが防げる代物しろものじゃない…。」
 ガンマレイバーストの最大温度は1テラケルビン…おおよそ1兆℃で ほぼ物理限界だ。
 この環境だと 水素そのものや、原子核の中の陽子や中性子も溶かされてしまう…。
 つまり我々が3次元物質で構成されている以上…絶対に耐える事は出来ない…。
 これは 同じく高次元物質と3次元物質で構成されているラプラスも同じで、ラプラスの場合、過去や確率世界にある無事な個体から、自分の身体にデていた事からも明らかだ…。
「以上で説明を終わります…。
 現状では 敵か味方か分かれる所ですが、各都市で対応をお願いします。
 ご清聴せいちょうどうも…。」
 省略敬礼をして舞台から降りジガの隣の席に付く…。
 とりあえずの出番は終わりだ…。
 続いて、ネスト攻略作戦での報告の話が出た。

 投入したDLの全機は すべてロスト…パイロットの生存は7割程度だが 怪我で戦闘に復帰が出来ない者が多く、戦闘に耐えられる生き残りは おおよそ半数と言った所…。
 地球上のワームは 探知出来る範囲で潰したので、しばらくは安全だが、今後の襲来しゅうらいそなえてワームへの外交のアプローチやDLの戦力強化、防衛強化が重要であるとした…。
 特に木星は高重力地帯な為、空間の歪みを見て航路を決める都合上、太陽系の目印にされやすく、ここに現れる可能性が高くなっている…。
 各コロニーと連携しての警備の強化も必要だろう…。
 ただ、宇宙は国連の管轄かんかつじゃ無いので、太陽系連合と直接行っての交渉が必要になるだろうが…。
 2時間程ですべての報告が終わり、各都市の意見や要望を聞いて行く…。
 各都市の軍備増強とエレクトロンへの警戒度が上がった位で済んだのか?

 更に1時間で話は終わり、解散となった…。
 私とジガは、国連の来客用のホテルで手厚い歓迎を受けつつ一晩過ごし、翌日2人は、会議に参加していなかった都市がネットの風評被害に巻き込まれない為に 直接 説明に向かった…。
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