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ヒトのキョウカイ7巻(シャロンの扉)
02 (ポジトロン)
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窓ディスプレイから 太陽の光を再現した光が オレに当たり目を開ける…。
見慣れた天井と殺風景な部屋にベットが1つ…。
はぁ…過去の夢を見るなんてな…。
オレの頭が記憶を整理しているのだろうか?
曖昧だった記憶が鮮明に思い出せる…一部忘れたいトラウマも一緒に…。
時間は…と 考えるだけでARウィンドウが展開され、時刻が表示される…。
まだ、学校の時間には十分にあるな…。
昨日の朝、砦学園都市に帰ってきて ゆっくりと過ごし、次の日は日曜日で学校は休み…。
そして、11月3日…月曜日…。
今日は学校へのリアル登校日だ…。
シーランド王国の護衛艦ドロフィン1にいた時に、ちょくちょく学校のサーバーにアクセスして 講義の映像を見ては 出される宿題を提出していた。
だが、リアルで出る実習と単位を貰う為のテストを受けていないので、今日の放課後に残って消化しないと行けない。
正直、目覚めてからの短期間で 命を掛けた事もあり、結構な額を稼いでいているのだが…平和になった時に 仕事が無くなるのは、かなりの問題だ…。
その為、面倒な学校も頑張らなければいけない…。
時間が空いていた事もあり、食堂で食事を取る事にした…。
「おっナオ!こっちこっち!」
聞き覚えのある やけにテンションが高い声を聞き振り向くと、金色に近い髪を持つ青年のトヨカズが 4人席に座っている。
トヨカズの向かいには 赤髪の女性で この都市のトップの娘で都市長見習いの次期都市長の肩書を持つレナ・トニー。
「おはよ~ナオ」
レナは眠そうに目をこすっている…。
「また厄介事を頼まれたのか?」
「いえ、私がいなかった間の資料に目を通してただけ~。
私は今日は 午後からだから、部屋に戻ってひと眠りするわ…。」
レナがそう言い欠伸をする…あー今、役所から帰って来たばかりなのか…。
この都市は都市長を中心とした独裁都市だ…。
一応、毎月1万トニーを支払えば 都市民なら誰でも議員になれるのだが、あくまで都市長への判断材料の提供であり、決定権は一切無い…。
こうする事で即応性が高くなり、問題に対して迅速に解決出来るメリットがある。
更に、民主主義は責任を分散させて見えにくくする事で、不正が発覚しても末端に責任を負わせる事で、上にはダメージが一切行かない…。
が、独裁政治は 民主主義と違って、責任者がはっきりしている為『ヘタな政策をすると民衆に殺されかねない』と言う一定の抑止が働き、都市長の暴走に制限をかけている…。
なので、見習いである次期都市長も相当に大変なのだ。
レナはサンドイッチを食べ、紅茶をゆっくりと飲む…。
レナは紅茶派か…と言うか そもそもレナは イギリス出身だっけか?
「レナの出身ってイギリスだったよな…どの辺りだ?」
ナオが ふと聞いてみる…。
「えーと『インダストリーワン』の位置?
どこだっけ?」
レナがARウィンドウを開き、調べる…。
「いやいや…何で自分の都市の位置を知らないんだよ…。」
トヨカズが笑いながら突っ込む…。
「だって、ここに来るまで外に出てなかったし…。
あったあった…イギリスの『リバプール』の辺り…。
今は道も荒れ放題だから原型も残って無いんだろうけど…。」
「あーシーランドの近くか…。」
先日ワームと一緒に戦ったシーランド王国軍の本国はロンドンの付近の海にある…。
リバプールまでは 200km位だ…。
「まぁもう、帰りたくないけどね…。」
レナが苦笑いしながら言う…。
「ジガとクオリアは?
まだ戻らないか…。」
元セクサロイドで現在は造顔師と言う義体整備師のジガに、オレの恋人と言うより観測者のクオリア…。
2人とも 機械出身のポストヒューマンで、彼女らの種族は『電子生命体』と言う意味から取られて電子と呼ばれている。
ちなみに、オレは人出身のポストヒューマンと言う区分なのだが、物理的には大差なく、周りからは殆ど区別されていない。
「ポジトロンだっけ?
人側からしてみれば エレクトロン以上の敵対組織だからね…。」
レナが言う。
エレクトロンの大半は、そのスペックの高さから人では到達できないレベルの思考になっているらしく、人と道端の石ころが誤差に感じる程の処理能力で有り、興味すらない…クオリア達が特殊なんだ。
でも、人は自分達で対処の出来ない存在に恐怖し、潰そうとしてしまう…。
そこで、その恐怖が人類にウイルスのように感染したのが、人間VSヒューマノイドの『大戦』で 人類は50年ほど自立の為にエレクトロンに管理されていた事もあり、仲が悪い。
さて、そこに第三勢力のポジトロンだ。
EHO(地球保健機関)を襲撃しに来た大量のDLを一気に蒸発させたあの技…。
「ガンマレイバーストの出力を下げての小型化…。
エレクトロンが探知出来ないステルス技術…。
しかも名前がポジトロン…陽電子。」
「確かエレクトロンの反粒子だったか…。」
オレの言葉にトヨカズが答える…。
「そう…で、国連にエレクトロンの代表として招集されたと…。
国連側は、対消滅による共倒れを期待しているんだろう からな…電子と陽電子だし…。」
「わあ…自分達じゃ倒せないからって…。」
「でも、ワームと違って、話は通じそうだ…。
なにせ ポジトロンは英語だからな…。
向こうは英語を理解している可能性が高い。
これなら、話合いによる解決も出来るかもしれない…。」
オレがARのサンドイッチを食べながらレナに言う…。
「そこは頑張んないとね…。」
時間になりオレとトヨカズは登校…レナは寝に部屋に戻った。
登校中にポジトロンの事を考える…。
優れた知能を持っていればいる程、無駄な事はしない…。
一見無駄に見える事もあるが それは こっちが理解していないだけで、向こうからすれば無駄では無いはずだ…。
テロリストを消滅させた事で EHO側には助けて貰った利益が…。
エレクトロン側には、限られた時間内で目的を達成する為に殺傷をするか議論していた時に ポジトロンが敵を消してくれたので、最低限のロスで ワーム戦に復帰出来た…。
双方にメリットがある…現在は中立と考えるべきだろうな…。
「せめてドンパチは止めて欲しいな…。」
ナオがそう呟きながら、学校に向かって歩き出した…。
見慣れた天井と殺風景な部屋にベットが1つ…。
はぁ…過去の夢を見るなんてな…。
オレの頭が記憶を整理しているのだろうか?
曖昧だった記憶が鮮明に思い出せる…一部忘れたいトラウマも一緒に…。
時間は…と 考えるだけでARウィンドウが展開され、時刻が表示される…。
まだ、学校の時間には十分にあるな…。
昨日の朝、砦学園都市に帰ってきて ゆっくりと過ごし、次の日は日曜日で学校は休み…。
そして、11月3日…月曜日…。
今日は学校へのリアル登校日だ…。
シーランド王国の護衛艦ドロフィン1にいた時に、ちょくちょく学校のサーバーにアクセスして 講義の映像を見ては 出される宿題を提出していた。
だが、リアルで出る実習と単位を貰う為のテストを受けていないので、今日の放課後に残って消化しないと行けない。
正直、目覚めてからの短期間で 命を掛けた事もあり、結構な額を稼いでいているのだが…平和になった時に 仕事が無くなるのは、かなりの問題だ…。
その為、面倒な学校も頑張らなければいけない…。
時間が空いていた事もあり、食堂で食事を取る事にした…。
「おっナオ!こっちこっち!」
聞き覚えのある やけにテンションが高い声を聞き振り向くと、金色に近い髪を持つ青年のトヨカズが 4人席に座っている。
トヨカズの向かいには 赤髪の女性で この都市のトップの娘で都市長見習いの次期都市長の肩書を持つレナ・トニー。
「おはよ~ナオ」
レナは眠そうに目をこすっている…。
「また厄介事を頼まれたのか?」
「いえ、私がいなかった間の資料に目を通してただけ~。
私は今日は 午後からだから、部屋に戻ってひと眠りするわ…。」
レナがそう言い欠伸をする…あー今、役所から帰って来たばかりなのか…。
この都市は都市長を中心とした独裁都市だ…。
一応、毎月1万トニーを支払えば 都市民なら誰でも議員になれるのだが、あくまで都市長への判断材料の提供であり、決定権は一切無い…。
こうする事で即応性が高くなり、問題に対して迅速に解決出来るメリットがある。
更に、民主主義は責任を分散させて見えにくくする事で、不正が発覚しても末端に責任を負わせる事で、上にはダメージが一切行かない…。
が、独裁政治は 民主主義と違って、責任者がはっきりしている為『ヘタな政策をすると民衆に殺されかねない』と言う一定の抑止が働き、都市長の暴走に制限をかけている…。
なので、見習いである次期都市長も相当に大変なのだ。
レナはサンドイッチを食べ、紅茶をゆっくりと飲む…。
レナは紅茶派か…と言うか そもそもレナは イギリス出身だっけか?
「レナの出身ってイギリスだったよな…どの辺りだ?」
ナオが ふと聞いてみる…。
「えーと『インダストリーワン』の位置?
どこだっけ?」
レナがARウィンドウを開き、調べる…。
「いやいや…何で自分の都市の位置を知らないんだよ…。」
トヨカズが笑いながら突っ込む…。
「だって、ここに来るまで外に出てなかったし…。
あったあった…イギリスの『リバプール』の辺り…。
今は道も荒れ放題だから原型も残って無いんだろうけど…。」
「あーシーランドの近くか…。」
先日ワームと一緒に戦ったシーランド王国軍の本国はロンドンの付近の海にある…。
リバプールまでは 200km位だ…。
「まぁもう、帰りたくないけどね…。」
レナが苦笑いしながら言う…。
「ジガとクオリアは?
まだ戻らないか…。」
元セクサロイドで現在は造顔師と言う義体整備師のジガに、オレの恋人と言うより観測者のクオリア…。
2人とも 機械出身のポストヒューマンで、彼女らの種族は『電子生命体』と言う意味から取られて電子と呼ばれている。
ちなみに、オレは人出身のポストヒューマンと言う区分なのだが、物理的には大差なく、周りからは殆ど区別されていない。
「ポジトロンだっけ?
人側からしてみれば エレクトロン以上の敵対組織だからね…。」
レナが言う。
エレクトロンの大半は、そのスペックの高さから人では到達できないレベルの思考になっているらしく、人と道端の石ころが誤差に感じる程の処理能力で有り、興味すらない…クオリア達が特殊なんだ。
でも、人は自分達で対処の出来ない存在に恐怖し、潰そうとしてしまう…。
そこで、その恐怖が人類にウイルスのように感染したのが、人間VSヒューマノイドの『大戦』で 人類は50年ほど自立の為にエレクトロンに管理されていた事もあり、仲が悪い。
さて、そこに第三勢力のポジトロンだ。
EHO(地球保健機関)を襲撃しに来た大量のDLを一気に蒸発させたあの技…。
「ガンマレイバーストの出力を下げての小型化…。
エレクトロンが探知出来ないステルス技術…。
しかも名前がポジトロン…陽電子。」
「確かエレクトロンの反粒子だったか…。」
オレの言葉にトヨカズが答える…。
「そう…で、国連にエレクトロンの代表として招集されたと…。
国連側は、対消滅による共倒れを期待しているんだろう からな…電子と陽電子だし…。」
「わあ…自分達じゃ倒せないからって…。」
「でも、ワームと違って、話は通じそうだ…。
なにせ ポジトロンは英語だからな…。
向こうは英語を理解している可能性が高い。
これなら、話合いによる解決も出来るかもしれない…。」
オレがARのサンドイッチを食べながらレナに言う…。
「そこは頑張んないとね…。」
時間になりオレとトヨカズは登校…レナは寝に部屋に戻った。
登校中にポジトロンの事を考える…。
優れた知能を持っていればいる程、無駄な事はしない…。
一見無駄に見える事もあるが それは こっちが理解していないだけで、向こうからすれば無駄では無いはずだ…。
テロリストを消滅させた事で EHO側には助けて貰った利益が…。
エレクトロン側には、限られた時間内で目的を達成する為に殺傷をするか議論していた時に ポジトロンが敵を消してくれたので、最低限のロスで ワーム戦に復帰出来た…。
双方にメリットがある…現在は中立と考えるべきだろうな…。
「せめてドンパチは止めて欲しいな…。」
ナオがそう呟きながら、学校に向かって歩き出した…。
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