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海辺の町で、あなたと
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應汰との再会から3か月が過ぎた。
「芙佳、こっち終わった」
「それじゃ次はこっちね」
私と應汰はせっせとペンションの掃除をする。
調理場では今日も両親が仲良く宿泊客の食事の支度をしている。
突然の再会と両親の前でのプロポーズから1か月後、應汰は会社を辞めて私のアパートに引っ越して来て、私のバイトしているスーパーに就職した。
もし私と結婚することになったら、会社を辞めてこちらに引っ越すつもりでプロポーズしに来たのだそうだ。
小さな町なので、應汰が私の婚約者だと言うことは瞬く間に広まった。
そして先月、私と應汰はたくさんの人たちに祝福されて結婚した。
結婚式はこちらに身内だけを呼んでこの町の結婚式場でこぢんまりと済ませ、式の後はうちのペンションに泊まってもらい、両親の作った豪華な料理を振る舞った。
息子の突然の結婚に應汰の両親も驚いていたようだけど、お義母さんは高校時代の私の事を覚えていたようで、いつも應汰から話を聞いていたと言っていた。
式の翌日、一体なんの話をしていたのかとこっそり尋ねると、お義母さんは笑いながらこう言った。
『めちゃくちゃ好きな子がいる。将来絶対に芙佳を俺の嫁にする、って言ってたのよ』
有言実行だ。
私を嫁にすると10年以上も前から決めていたなんて、実に應汰らしい。
両親との約束通り、應汰は私をとても大事にしてくれる。
そして私だけでなく、私の両親の事もとても大事にしてくれる。
スーパーの仕事が休みの日は楽しそうにペンションの手伝いをして、将来は私と一緒に両親のペンションを継ぎたいと言って、最近は父から料理を教わったりもしている。
ちょっと口は悪いけど、とても優しい。
それはずっと前から知っている。
結婚することになってからは、更に優しくなった。
朝早くから夜遅くまでペンションで働く私を労って進んで家事をしたり、お風呂上がりには丁寧にマッサージまでしてくれる。
そして私の休みの日の前の夜には、全身くまなく目一杯愛してくれる。
両親は孫の誕生を心待ちにしているようだし、いずれ子供は欲しいけど、片想いが長かった分だけ芙佳を独り占めにしたいから、もうしばらくは二人だけの時間を楽しみたいと應汰は言う。
それは私も同じ気持ちだ。
年齢や周りの声に焦ったり、結果を急いだりせず、二人が望んだ時に自然に授かればいいなと思う。
いつか子供ができたら、應汰はきっと目尻を下げて溺愛するんだろうな。
應汰の優しい父親ぶりが容易に目に浮かぶ。
そう遠くないにぎやかな未来を思い描いたり、二人で将来の夢を語り合う事ができる関係は、なんて幸せなんだろう。
目を閉じても、勲とのつらくて悲しかった恋の記憶はもう蘇らない。
ただ、かつて私を愛してくれた人の幸せを心から願う。
不毛な恋に疲れ果ててすさみきっていた私を、こんな風に思えるほど変えてくれたのは、間違いなく應汰だった。
これまでは知らなかった一面を知るたびに、どんどん應汰を好きになる。
私は今日も、應汰に誰よりも愛されている幸せと、應汰と共に生きている喜びをかみしめる。
この先ずっと、應汰を誰よりも愛して生きていきたい。
應汰の仕事が休みの日、予約客が一組しかいなかったので、両親が『たまには二人でゆっくりしなさい』と言って休みをくれた。
1日しかないからあまり遠出はできないし、こちらに来てから慌ただしかった應汰はこの辺りをあまり知らないので、案内がてら近場の温泉に行ってゆっくりしようということになった。
早速その温泉施設に電話して、温泉と海鮮料理が楽しめる日帰りパックを予約した後、タオルや着替えを用意して車に乗り込む。
「芙佳、こっち終わった」
「それじゃ次はこっちね」
私と應汰はせっせとペンションの掃除をする。
調理場では今日も両親が仲良く宿泊客の食事の支度をしている。
突然の再会と両親の前でのプロポーズから1か月後、應汰は会社を辞めて私のアパートに引っ越して来て、私のバイトしているスーパーに就職した。
もし私と結婚することになったら、会社を辞めてこちらに引っ越すつもりでプロポーズしに来たのだそうだ。
小さな町なので、應汰が私の婚約者だと言うことは瞬く間に広まった。
そして先月、私と應汰はたくさんの人たちに祝福されて結婚した。
結婚式はこちらに身内だけを呼んでこの町の結婚式場でこぢんまりと済ませ、式の後はうちのペンションに泊まってもらい、両親の作った豪華な料理を振る舞った。
息子の突然の結婚に應汰の両親も驚いていたようだけど、お義母さんは高校時代の私の事を覚えていたようで、いつも應汰から話を聞いていたと言っていた。
式の翌日、一体なんの話をしていたのかとこっそり尋ねると、お義母さんは笑いながらこう言った。
『めちゃくちゃ好きな子がいる。将来絶対に芙佳を俺の嫁にする、って言ってたのよ』
有言実行だ。
私を嫁にすると10年以上も前から決めていたなんて、実に應汰らしい。
両親との約束通り、應汰は私をとても大事にしてくれる。
そして私だけでなく、私の両親の事もとても大事にしてくれる。
スーパーの仕事が休みの日は楽しそうにペンションの手伝いをして、将来は私と一緒に両親のペンションを継ぎたいと言って、最近は父から料理を教わったりもしている。
ちょっと口は悪いけど、とても優しい。
それはずっと前から知っている。
結婚することになってからは、更に優しくなった。
朝早くから夜遅くまでペンションで働く私を労って進んで家事をしたり、お風呂上がりには丁寧にマッサージまでしてくれる。
そして私の休みの日の前の夜には、全身くまなく目一杯愛してくれる。
両親は孫の誕生を心待ちにしているようだし、いずれ子供は欲しいけど、片想いが長かった分だけ芙佳を独り占めにしたいから、もうしばらくは二人だけの時間を楽しみたいと應汰は言う。
それは私も同じ気持ちだ。
年齢や周りの声に焦ったり、結果を急いだりせず、二人が望んだ時に自然に授かればいいなと思う。
いつか子供ができたら、應汰はきっと目尻を下げて溺愛するんだろうな。
應汰の優しい父親ぶりが容易に目に浮かぶ。
そう遠くないにぎやかな未来を思い描いたり、二人で将来の夢を語り合う事ができる関係は、なんて幸せなんだろう。
目を閉じても、勲とのつらくて悲しかった恋の記憶はもう蘇らない。
ただ、かつて私を愛してくれた人の幸せを心から願う。
不毛な恋に疲れ果ててすさみきっていた私を、こんな風に思えるほど変えてくれたのは、間違いなく應汰だった。
これまでは知らなかった一面を知るたびに、どんどん應汰を好きになる。
私は今日も、應汰に誰よりも愛されている幸せと、應汰と共に生きている喜びをかみしめる。
この先ずっと、應汰を誰よりも愛して生きていきたい。
應汰の仕事が休みの日、予約客が一組しかいなかったので、両親が『たまには二人でゆっくりしなさい』と言って休みをくれた。
1日しかないからあまり遠出はできないし、こちらに来てから慌ただしかった應汰はこの辺りをあまり知らないので、案内がてら近場の温泉に行ってゆっくりしようということになった。
早速その温泉施設に電話して、温泉と海鮮料理が楽しめる日帰りパックを予約した後、タオルや着替えを用意して車に乗り込む。
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