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仲間
制圧
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――マチルダ視点
(……この部屋が、“幹部”の本拠か)
気配と動線、薬品の保管量――すべての条件が整っていた。
私は無防備なふりをしながら、幹部の男に身体を預ける。
媚びるように笑って、言葉を選ぶ。
「おじさん、優しいね……さっきの人よりずっと……」
「フフ、そうかい。やっぱり、お前は“育てがい”があるな」
(……その“笑顔”、あと数分で潰すけどね)
幹部は警戒していた。けれど、マチルダの表情と声色、そして“注射によってぼんやりした演技”に惑わされていた。
私はじっと耳をすませる。
遠くで、小さな足音。
(……来た)
「ッ!」
その瞬間、私は関節を鳴らさずに外した。
ガチャ――
部屋の扉が開く。
「……何だ!?誰だ!!」
幹部が怒鳴った瞬間、私は背後に跳躍しながら拘束を断ち切り、着地と同時に肘を幹部の顎に叩き込んだ。
「がはッ……!!」
そのまま片手で机を蹴飛ばし、別の手下の膝を砕く。
――直後、レヴィアが飛び込んできた。
「てめぇら、まとめて地獄行きだ」
その声に続き、拳が一閃。
手下が一人、壁に叩きつけられて沈んだ。
ラナードも続いたが、勢い余って敵の鉄パイプを喰らい、よろける。
「ぐっ……!」
「ったく……」
マチルダが素早く蹴り飛ばし、敵の手を弾いた。
「もうちょっと後ろで見ててくれていいよ、ラナード」
「ご、ごめん!!」
制圧はわずか数分。
男たちは全員、表に引きずり出され、身動き取れないよう拘束された。
レヴィアは幹部の顔面に一撃喰らわせ、口の中の歯が飛んだ。
「このゴミ共が……地下の恥さらしだ」
薬品と書類は持ち出され、被害者たちには解毒剤を配布。
そのまま憲兵団が見回りに来る表通りへ、目立つように縛りつけて晒しておいた。
◆
――制圧後。路地裏。
「マチルダ!」
ラナードが駆け寄り、息を切らしながら叫ぶ。
「ごめん、俺が突っ走ったせいで……!」
マチルダはきょとんとした顔で、いつもの調子。
「ん?平気だよ。想定内☆」
「は、はぁ!?いやいや、あんな危ない場所で――!」
レヴィアが割って入った。
「怪我は?」
「大丈夫。注射で薬を何本か打たれたくらい」
その言葉に、レヴィアの眉がぴくりと動いた。
「チッ、見せろ」
マチルダは素直に袖をまくり、腕を差し出す。
無数の針跡に、レヴィアは一瞬だけ目を細めた。
「効きはしねぇだろうが、よくもまあ……」
ラナードは凍りついていた。
「え、薬……!?お前、やばいんじゃ……!?」
「薬、効かないんだよね。だから平気」
マチルダはケロッと笑って言った。
ラナードはその場にへたり込んだ。
「は……?マジで……?え、なにそれ、なにその設定……」
「設定じゃないもーん」
レヴィアは小さくため息をついた。
「……いい加減慣れろ。そういう女なんだよ、あいつは」
マチルダはふふっと笑った。
(私はレヴィアの“あいつ”で、ラナードの“えっ”な奴)
それでいい。それが、ちょっとだけ嬉しい。
(……この部屋が、“幹部”の本拠か)
気配と動線、薬品の保管量――すべての条件が整っていた。
私は無防備なふりをしながら、幹部の男に身体を預ける。
媚びるように笑って、言葉を選ぶ。
「おじさん、優しいね……さっきの人よりずっと……」
「フフ、そうかい。やっぱり、お前は“育てがい”があるな」
(……その“笑顔”、あと数分で潰すけどね)
幹部は警戒していた。けれど、マチルダの表情と声色、そして“注射によってぼんやりした演技”に惑わされていた。
私はじっと耳をすませる。
遠くで、小さな足音。
(……来た)
「ッ!」
その瞬間、私は関節を鳴らさずに外した。
ガチャ――
部屋の扉が開く。
「……何だ!?誰だ!!」
幹部が怒鳴った瞬間、私は背後に跳躍しながら拘束を断ち切り、着地と同時に肘を幹部の顎に叩き込んだ。
「がはッ……!!」
そのまま片手で机を蹴飛ばし、別の手下の膝を砕く。
――直後、レヴィアが飛び込んできた。
「てめぇら、まとめて地獄行きだ」
その声に続き、拳が一閃。
手下が一人、壁に叩きつけられて沈んだ。
ラナードも続いたが、勢い余って敵の鉄パイプを喰らい、よろける。
「ぐっ……!」
「ったく……」
マチルダが素早く蹴り飛ばし、敵の手を弾いた。
「もうちょっと後ろで見ててくれていいよ、ラナード」
「ご、ごめん!!」
制圧はわずか数分。
男たちは全員、表に引きずり出され、身動き取れないよう拘束された。
レヴィアは幹部の顔面に一撃喰らわせ、口の中の歯が飛んだ。
「このゴミ共が……地下の恥さらしだ」
薬品と書類は持ち出され、被害者たちには解毒剤を配布。
そのまま憲兵団が見回りに来る表通りへ、目立つように縛りつけて晒しておいた。
◆
――制圧後。路地裏。
「マチルダ!」
ラナードが駆け寄り、息を切らしながら叫ぶ。
「ごめん、俺が突っ走ったせいで……!」
マチルダはきょとんとした顔で、いつもの調子。
「ん?平気だよ。想定内☆」
「は、はぁ!?いやいや、あんな危ない場所で――!」
レヴィアが割って入った。
「怪我は?」
「大丈夫。注射で薬を何本か打たれたくらい」
その言葉に、レヴィアの眉がぴくりと動いた。
「チッ、見せろ」
マチルダは素直に袖をまくり、腕を差し出す。
無数の針跡に、レヴィアは一瞬だけ目を細めた。
「効きはしねぇだろうが、よくもまあ……」
ラナードは凍りついていた。
「え、薬……!?お前、やばいんじゃ……!?」
「薬、効かないんだよね。だから平気」
マチルダはケロッと笑って言った。
ラナードはその場にへたり込んだ。
「は……?マジで……?え、なにそれ、なにその設定……」
「設定じゃないもーん」
レヴィアは小さくため息をついた。
「……いい加減慣れろ。そういう女なんだよ、あいつは」
マチルダはふふっと笑った。
(私はレヴィアの“あいつ”で、ラナードの“えっ”な奴)
それでいい。それが、ちょっとだけ嬉しい。
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