血に濡れた約束は廃墟に眠る

まちにゃ

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仲間

同居

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___掃除開始   レヴィア視点

「入る前に全身の埃を払え。靴の裏も確認しろ。そこ、指紋がついてるだろうが」

レヴィアがピシッと指差すたび、ラナードとイリナが凍りつく。
2人の手には掃除用具――雑巾、バケツ、ブラシ。まるで処刑場に向かうかのような顔で立ち尽くしていた。

「ま、マジかよ……こんな潔癖な人、見たことねぇ……」
イリナがぼそっと呟いた。

「マチルダ、よく4年も耐えられたな……」
ラナードは感心というか、若干同情混じりの顔でマチルダを見た。

「……何か言ったか?」
レヴィアの声が低く落ちる。

「な、何でもねぇ!!」
イリナはバッと敬礼するように背筋を伸ばす。

「掃除掃除~♪はいはい真面目にやりますとも!」
ラナードが即座に調子を合わせた。

「舐めた掃除したら即追い出すぞ」
レヴィアがピシャリ。

「レヴィア、きびし~」

マチルダはいつも通りのんびりと掃除モップを持って、床を滑らせている。

その姿は明らかに慣れたものだった。

「……マチルダはもう4年このルールで生きてんのか……尊敬するわ……」

イリナが床に這いつくばりながらぶつぶつ言っていた。

「まぁ、最初の1ヶ月は毎日叱られてたけどね~」

マチルダが楽しげに言うと、ラナードとイリナが目を見開く。

「1ヶ月で慣れたのかよ……」
「いや、マチルダってやっぱおかしいだろ……」

「お前ら、口より手を動かせ」
レヴィアが無感情に言う。が、その目はわずかに柔らかい。

(口では厳しく言ってるが、内心は楽しんでるんだろうな……)
マチルダは少しだけ、そう思っていた。

レヴィアはマチルダの動きをチラリと確認し、無言で近づくと、彼女の肩をトンと軽く叩いた。

「手つきが雑になってる。気を抜くな」

「え~~ん、バレた~」

マチルダは子どもっぽくおどけて見せたが、表情には安心と信頼がにじんでいた。

「よし、次は窓だ。ラナード、外側拭け」

「外側!?落ちたら死ぬだろ!?」

「落ちたら終わりだな。死ぬ気でやれ」

「レヴィア厳しすぎるぅぅぅ!!」

「おいイリナ、隅の埃取りこぼしてんぞ。目ん玉飾りか?」

「ぎゃー!すみません兄貴ぃ!!」

「兄貴呼ばわりすんな!!」

今日から始まった、新しい共同生活。
ドタバタで、うるさくて、でも――どこか温かい。

マチルダは、ちらりとレヴィアの背中を見て、そっと笑った。
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