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第一部
92.もういいよ
しおりを挟むお昼ご飯を食べ、いよいよ本屋さんに行くことになった。
「本屋さんだー!」
「落ち着け、馬鹿主人」
「だって、だって、本屋さんだよ!?」
「……だから?」
「王宮図書館にはない本がいっぱいあるんだよ!」
「……だから?」
「読んだことない本がいっぱいある!」
「……はあ」
新しい本に出会える場所。
それが本屋さんだ。
わくわくを抑えられそうにない。
「ごしゅじんさま。本の購入は持ち帰れる範囲でお願いします」
「大丈夫! 空間魔法を使えば何冊でも買えるから!」
「そういう問題ではありません」
「じゃあどういう問題?」
「自重というものを知ってください」
現在、私の本棚にはこれ以上入りきらないほど本が詰まっている。
本棚に入りきらなくなった本は机の上やベッドの下に置いてるし、それでも無理な場合は空間魔法で異次元空間に安置してある。
つまり、『ユリは部屋に入りきらないのにこれ以上買うのはいかがなものか』と言いたいのだろう。
―――でも、全部大切な本なんだもん。
どれも妥協はできない。
「ユリ」
「ダメです」
―――言う前からダメって言われた……。
「何も言ってないのにダメって言うのはひどくない?」
「ですがごしゅじんさまは『魔法でなんとかできるから大丈夫』『誰にも迷惑かけない』『心配しなくて平気』と言ったことをおっしゃるつもりでしたよね?」
「えっ!? ……あっ」
そういえばユリは私の考えていることがわかるのだった。
バレて当たり前だ。
「魔力が枯渇した場合のことを考えていませんよね? 最悪頭上からの本の落下で死にますよ?」
「うぅ~……」
そこまで考えたことなかった。
さすがユリ!
とても頼りになる。
「ですからどうか、持ち帰れる範囲でお願いしますよ」
「はぁい」
というわけで本屋さんに足を踏み入れた私は、うきうきわくわくしながらお目当ての本を探す。
―――あっ!
最初に見つけたのはずっと読みたかった心理学の本だ。
見た目は8歳、中身は9歳の私が心理学の本を読むのはかっこつけだと思われるが、私は大真面目である。
人の行動は嘘や本心を見抜く鍵だ。
たとえ小さな仕草でも、人の心は表れる。
ブライト様対策として学び始めた心理学だが、案外奥が深く面白い。
周りに話せる人がユリしかいないのが悲しいけれど……。
―――他には……あっ! 『星の神子リル』シリーズの最新刊だ!
『星の神子リル』は最近私のお気に入りの小説だ。
題名の通り神話に出てくる星の神子リルが主人公の物語で、とても面白い。
レティシア様からもらった本で、お茶会ではたびたび話題になる。
ちなみに私の推しはリルの友達の花の神子カランだ。
―――最新刊出てたんだ……。
自分から頼まないと本は買ってもらえないので、新刊情報をレティシア様からもらうまでは読むことができない。
いくつかレティシア様とは本の貸し借りをしているが、『星の神子リル』は自分専用の本が欲しいので、貸し借りはしていない。
「お好きな本は見つけられましたか?」
「ユリ! ねえ聞いて! 『星の神子リル』の最新刊が出てたの!」
「それはよかったです。次の新刊はすごいそうですよ。なんと上下巻だそうです」
「えっ、上下巻!? 最高!!」
上下巻。
なんて素敵な響きだろう。
楽しさが2倍、いや、それ以上だ。
「ユリは何を見てたの?」
「そうですね……」
買う予定だという本を見せてもらうと、なんとも言えなくなってしまった。
―――『正しい武器の使い方』『一瞬で仕留める元暗殺者の護身術』……なんかヤバそうなのが含まれてる。
だが、これだけではなかった。
―――『メイドの心得』『求められる答えを出すために』『究極の可愛さ』……って、最後のは何!?
最初の2つはわかる。
おそらくメイドとして、複製体としてのスキルを上げるための本だろう。
だが最後の『究極の可愛さ』は違う。
絶対に他のものと違う。
―――ユリはもう十分可愛いと思うけど……萌えをもっと深く知りたいとか?
萌えは私もあんまり詳しくないから自分で調べるしか方法がないのだろう。
しかし、それにしったって不思議なものだ。
こんなにもたくさんの種類の本があるとはさすが本屋さんだ。
「ルアは?」
「ルア様は様々な本をひたすらめくって読んでますよ。大抵の本はざっと読めば覚えられるそうなので、いい本だと思ったものだけ買うようにしているらしいです」
―――ざっと読めば覚えられるって……。
じっくり読むのも楽しみだと思うが、人には人の楽しみ方があるのだろう。
ルアのスペックが高い……。
主要人物だからか?
それともルアだからか……?
―――どちらにせよ、すごいね。私にはできない。
私はじっくり読まないと内容をよく理解できない。
速読は苦手なのだ。
「では私はもう少し本を探しますゆえ、失礼します」
「ん、わかった」
ユリは恭しくお辞儀をし、他の本棚を見に行った。
―――さて、次は何があるかなぁ……。
心を躍らせながら本を探そうとしたその時だ。
「おねえちゃん」
つたない声だった。
幼少期特有の高い声だった。
振り返った先には―――幼い女の子がいた。
黒髪黒目の、おさげの子だ。
服からしてこの街に住む子だろう。
服の裾を掴んでこちらを見ている。
どこか焦っているような、そんな気がした。
「どうしたの? 迷子?」
だが、そうではなかった。
「…………さい」
「え?」
「たすけて、ください……っ!」
女の子はそう言うと、私の手を強く引っ張って店の外に連れ出した。
そして、私を連れて走った。
「えっ、ちょっ、ちょっと、待って……!」
―――私より絶対年下なのに私より力が強いってどゆこと!? てか、本を持ったまま外に出ると泥棒になっちゃうんだけど!?
だけど女の子は止まらない。
私はフル回転で考える。
―――な、なんなのこの子……? いや、その前に考えなきゃいけないのは、優先順位的に今一番すべきなのは……【空間指定】【転移】!
私は持っていた本を本屋に返し、片手を空ける。
そして、両手で女の子の腕を掴んで走るのをやめさせた。
「ストップ! ストップストップストップ!」
「っ……!」
気づけば暗い路地裏に来ていた。
やけに広い場所だ。
ここはどこなのだろう。
はぁ、はぁ……と息を整える。
女の子も疲れているようで、息が荒かった。
「ちゃんと、せつめい、して」
息を整えながら私は言った。
「どうして『たすけてください』って言ったの? 誰を助けてほしいの? 言ってくれなきゃ、わからないよ」
「……ね、ねこ、さが、してる」
「猫? 初めて会ったはずの私と猫探し?」
「~~っ」
―――嘘か。
女の子の目的がわからない。
一体何がしたいんだ?
そう思っていると、女の子は急に泣き出した。
「……ごめん、なさい……ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……っ」
―――な、泣いちゃった……。
女の子は涙を零して謝る。
「ごめ、なさいっ、ごめん、なさい……っ」
「あー、えっと、泣かないで? ね……?」
「ごめっ、なさい……っ!」
―――どうすりゃいいんだ、私は。
見知らぬ女の子が「助けてほしい」と言って路地裏に連れ出されたと思えば泣かれたのだ。
おかしなことが一気に起こったので、対応できずにいるのが現実である。
―――この子が私に謝る理由はなに? 『たすけてほしい』って言うのは、誰のこと? なんで私を連れ出した?
あたりを軽く見渡す。
―――路地裏に来たのは偶然? さっきからやけに静かなのは気のせい?
とても嫌な予感がする。
風がザワザワと吹いた。
だんだんと大きな音が近づくのを感じた。
―――50……いや、60はいるな。
暗い、暗い影が現れた。
鈍色の刃物が視界に映る。
体躯のいい大男たちの登場だ。
「こんなに軽く釣れるとは思わなかったぜ」
「やっぱ子供《ガキ》は使えるな」
「公爵令嬢様も一人にさせればただの子供。攫うなんて簡単すぎる」
―――そういうことか。
状況が見えてきた。
「ほら、約束だ。受け取れ」
「っ……おにいちゃん!!」
男が怪我をした少年を投げた。
女の子はかけ寄り、泣きながら揺する。
意識はあるようで、か細い声が聞こえた。
―――『おにいちゃん』って言ってたから2人は兄妹か。……このままだと命が危ないわね。
私は少年に触れ、傷を治す。
「【治癒】【回復】【修復】」
「! きずが……!」
これならもう大丈夫だろう。
数日で全回復するはずだ。
「っ……ごめんなさい、おねえちゃん。わたし、わたし……っ!」
「私をここに連れてこなきゃ、お兄ちゃんを殺すって言われたの?」
「っ……」
女の子はこくりと頷いた。
「そう。なら、あなたは悪くないわ。他に何か脅されてる?」
「う、ううん。おにいちゃんいがい、ない」
「わかった。じゃあ、私の後ろに隠れててくれる? ……すぐにこの人たちをやっつけるから」
そう言うと、男たちは笑い出した。
「俺らをやっつけるって? 面白い冗談だなぁ。あぁ?」
「冗談なんかじゃないわ。本気よ」
「そんなこと言ってられんのは今のうちだよっ……と」
「っ……!」
男が地面に何かを打ちつけた。
そこを中心に、魔法が展開される。
大きな魔法陣だ。
周りへの魔力行使を遮断される感覚があった。
【変色】が解かれて髪が白色に戻っている。
この魔法陣……まさか。
―――魔力封じ……!
「びっくりしたか? これであんたを無力化できる。魔法が使えなきゃ、あんたは無力らしいからな! あーっはっはっはっ!」
「っ……」
男たちの笑い声が響く。
とても気持ち悪い。
―――嗚呼、どうして。
どうして、どうしてこんなにも―――
「ふふ、ふふふふふ、あははははははっ」
私の笑い声が響く。
男たちは私の方を怪しげに見た。
「なんだ、こいつ……」
「気でも狂ったかの?」
「ははっ、あはははっ……あーおもしろい」
笑いすぎて涙が出てきた。
横腹が痛い。
「何がおもしろいんだ? あぁ? 今から誘拐される公爵令嬢様よ」
「いや、だって、ねぇ……おもしろいものはおもしろいからおもしろいのよ」
「はぁ?」
だから思わず嗤ってしまったのだ。
「のこのこやってきて馬鹿だとでも思ったの? 馬鹿なのはあなたたちのほうよ」
公爵令嬢に生まれて一度も狙われなかったわけじゃない。
正面から向かってくる時もあればルアの時みたいに暗殺者がくる時もある。
だから護衛が必要とされているし、私自身も護身術を学んでいる。
「公爵令嬢が護衛をつけずに一人でくるはずがないでしょ。これだから脇役は早くいなくなるのよね」
「……何が言いたい」
「簡単なことよ。頭の足りない計画だとすぐに失敗するわよって言ってるの。そんなこともわからないの?」
「なっ……!」
そろそろ我慢の限界みたいだ。
力が有り余ってる人たちの暴れる時間だ。
「いい加減、その口黙らせるぞ。……野郎ども、行くぞ!」
「「「 うおおおおおおおっ! 」」」
男たちが四方から攻めてくる。
絶体絶命のピンチ―――なわけがない。
私にはその人たちを吹っ飛ばす魔法の言葉を知っている。
「―――もういいよ」
それはかくれんぼの開始の合図。
だけど私の『もういいよ』は違う。
出てきていいよの『もういいよ』だ。
次の瞬間、四方から攻めてきた男たちが後方に吹っ飛んだ。
上空から二つの人影が現れた。
一つはボブの髪に大きな斧を振った影。
もう一つは無駄のない剣撃を放った影。
私は、それが誰かを知っている。
「武力行使の許可を。ごしゅじんさま」
黒髪黒目の有能で最高なメイドさんと。
「こいつらぶっ倒していいよな。馬鹿主人」
不器用だけど優秀な努力家の従者である。
――――――――――――
著者から/
そろそろ新章に入る予定です。ユリアーナが女の子に攫われるシーンはもうちょっとゆっくり丁寧に書きたかったのですが、話数の関係で短縮しています。
雑に感じてしまった方、申し訳ございません。著者の力不足です。
解説/
ユリアーナの世界には創造神が世界をつくったというところから始まる神話があります。『星の神子リル』はそんな神話をもとに書かれた物語です。
『星の神子リル』には神子と神子の守護者と呼ばれる者がいます。主人公のリルは題名の通り星の神子です。花の神子のカランはアンリィリル語に直しているためカタカナ表記ですが、本当は花蘭です。
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