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その後、なんとビックリ! わたしの予想ではちょっと位残るかな~と思ってたのに、更にお代わりまで出したんだよ!
皆どんだけ食べるのよ!? この世界の人ってあの食欲普通なの? 今後ご飯作るとき量に注意しなきゃ。
「美味かったー。エア、デザートを!」
「初めて食べる物ばかりだったけど、どれも本当に美味しかったね」
「そうですね。こんなに沢山食べたのは初めてですが、デザートが気になります」
「……プリン美味しかった……絶対美味しい物」
〔どんな美味しい物が出てくるのか楽しみだ〕
一旦食後の片付けをしている間、皆はデザートが気になっているようで、話が盛り上がっているようだけど、ライルさんどんだけプリンが気に入ったんだろ……
でも今回のデザート、わたしはちょっと心配。みんなすごく楽しみにしてくれているけど、たぶん皆も食べたことがあると思うから……我慢してもらおう。
「ももにょこんぽーとでしゅよ~」
一人ずつに渡して回ると、
「こんぽーと? 何だそれ?」
「しゃとうみじゅでにたもにょでしゅね。なまでしょにょままおくよりも、ひもちちまちゅ」
「わ~、綺麗なピンク色してるね~」
「かわごちょにりゅといりょがちゅくんでしゅ、しょれにれものちるをしゅこしいりぇりゅと、きりぇいにゃぴんくになりゅんでしゅよ!」
レモとはこの世界のレモンの事で、見た目は金柑によく似ていて、違うのは種やあの薄い袋のないただツブツブがつまっているの!
皮は金柑ほどではないけど工夫次第で食べられるし、何より種がないのがいいの! 絞ったときに種が飛び出したり、切ったときに種も切っちゃうのが嫌だったのよね!
「へぇー、レモの汁にそんな効果があったんだねぇ」
「凄いですね。これも初めて見ました」
おや? コンポートもないの? ただのシロップ煮なのに?
「くだもにょはいちゅも、どうやっちぇたべりゅんでしゅか?」
「……生」
…………なるほど。
〔食べても良いか?〕
ハッ!! 声を掛けられ見ると、ビャクの口元がキラキラしてる!
「たべまちょう!」
〔いただきます〕
「「「「いただきます」」」」
「「「「〔(パクリ……)うまっ!〕」」」」
「今まで食べた桃の中で一番桃の旨味が強いですね」
「……とろける」
〔エア……ちょっとだけ……〕
「うふふ おいちーねー。みんにゃまだたべらりぇりゅんでしゅか?
まだありましゅけど、おふりょにょあちょにも、たにょちみがありましゅから、いまはおわりにちましぇんか?」
「風呂の後!?」
〔ごちそうさまでした〕
「ビャク、早いね……切り替えるの……」
「……楽しみにする、ごちそうさまでした」
「「「ごちそうさまでした」」」
「はい。たくしゃんたべてもらえてよかっちゃ♪ じゃ、かたじゅけちゃいましゅね。てんとにょにゃかはいってていいでしゅよ~」
「いや、全部準備してもらったから、手伝うよ。言って?」
「ん~、じゃあみんにゃ、たってくだしゃい。ありがちょう」
椅子から皆が立つのを確認。イメージをして全てをインベントリに収納……完了! 何度見ても素晴らしい瞬間。
「おわりまちた~。にゃかにはいりょう」
「「「「…………えぇぇ……」」」」
なぜかみんな急に元気がなくなった。 なぜだ? 食べ過ぎてお腹壊したか? トイレならテントにあるよ?
〔エア、違う、そうじゃない(何でエアは時々ずれてるんだ?)〕
? 何? わかってるなら教えてよー。 秘密らしいです。
ビャクから聞いただろうけど、テントの中の事もう一度わたしからも簡単に説明しとこうかな。
その前に、大事な話しなきゃ! みんながちょうどリビングにいる今が絶好のチャンスです!
『ビャク、今皆に話すよ! 転生や愛し子も言わないとダメだと思うんだよ。このテントやその他諸々、隠せない事が多いから』
〘そうだなぁ、確かにその事を話さないと説明のしようがないな。こやつ等なら大丈夫だ、心配ない〙
(ドキドキドキドキ)
心を落ち着けるようにあったかい緑茶を準備して……
「どうじょ、あったかいおちゃでしゅ」
「お~、ありがとう。ん? 初めて飲むが落ち着くな~」
「ホッとする」
「「は~~」」
緊張から体に力が入っているのが分かるのに、緊張しすぎて力が抜けない。するとビャクが気付いてくれたのか、もともと側に座っていたのに、もっと密着……いや押し倒された。
『うわ~、お腹の毛すっごいモッフモフ~』
モフモフモフモフモフモフ……
「……気持ち良さそう」
「みにゃしゃん! だいじにゃおはにゃしがありましゅ!!」
「ん? 何?」
『ビャクさん、お願いします!』
〘!? なに!? 私か? エアが自分で話すのではないのか?〙
『違います! この滑舌では大事な話なのにキチンと伝わりません。くっ!! ちゃんと喋れたら自分でするんですが…………これではとても……』
〘ほぅ……そうか……(逃げたな、絶対!)〙
何でしょうか? 呆れたような視線を感じますが、失礼な事を考えていませんか?
「どうした? なんかあったのか? 大事な話ってなんだ?」
〔ふぅ……私から話す。最初に話しておくが私はエアと契約していることで、念話はもちろんだがエアの心が分かるのだ。
それで、大事な話とは家族になるかの件だ〕
「「「「!!」」」」
ビャクの話の切り出しを聞き、4人の顔が引き締まる。
〔実は移動中にも真剣に考えていたのだが、私もエアもあの提案はとても嬉しかったのだ。
だが、エアにはまだお前達に話していない事があるため抵抗があったのも事実。そんな中でもお前達は常にエアを心配し気にかけていただろう?
エアもきちんとその事は感じていた。それで随分悩んでいたが、このテントに入ることを許したのだ。
これから話すことはとても大切なことで、お前達を信じて話すがもし受け入れる事が出来ず、あの提案が無かった事になった場合でも他言してはならん。その約束が出来るか?〕
ビャクの本当に真剣な様子を見て、4人は互いを確認後、確固たる意志をもって力強くうなづいた。
「どんな事であろうと、俺達の気持ちは変わらない。そしてこれから聞く話は全員が他言はしないと誓う」
〘この声が聞こえるか、今お前たちの頭にだけ話しかけている。よく聞け。神獣として、エアを守る者としてこの約束を違えれば、我はお前たちの命を取る。忘れるなそして違えるな〙
『分かりました。必ず』
〔お前達も薄々感じていると思うが、エアの魔法はこの幼さでは考えられない程のものだ。ただ、これは魔法だけではない。テントやあらゆる準備を見てどう思う?
いや答えずとも良いぞ、今から話すのはその事だ。
エアは神々に見守られし者であり、愛し子としてこの世界にやってきた異世界からの転生者なのだ〕
「「「「神……愛し子? ……転生者!?」」」」
えぇぇ~ ビャクさん、簡潔にまとめすぎではありません?
皆どんだけ食べるのよ!? この世界の人ってあの食欲普通なの? 今後ご飯作るとき量に注意しなきゃ。
「美味かったー。エア、デザートを!」
「初めて食べる物ばかりだったけど、どれも本当に美味しかったね」
「そうですね。こんなに沢山食べたのは初めてですが、デザートが気になります」
「……プリン美味しかった……絶対美味しい物」
〔どんな美味しい物が出てくるのか楽しみだ〕
一旦食後の片付けをしている間、皆はデザートが気になっているようで、話が盛り上がっているようだけど、ライルさんどんだけプリンが気に入ったんだろ……
でも今回のデザート、わたしはちょっと心配。みんなすごく楽しみにしてくれているけど、たぶん皆も食べたことがあると思うから……我慢してもらおう。
「ももにょこんぽーとでしゅよ~」
一人ずつに渡して回ると、
「こんぽーと? 何だそれ?」
「しゃとうみじゅでにたもにょでしゅね。なまでしょにょままおくよりも、ひもちちまちゅ」
「わ~、綺麗なピンク色してるね~」
「かわごちょにりゅといりょがちゅくんでしゅ、しょれにれものちるをしゅこしいりぇりゅと、きりぇいにゃぴんくになりゅんでしゅよ!」
レモとはこの世界のレモンの事で、見た目は金柑によく似ていて、違うのは種やあの薄い袋のないただツブツブがつまっているの!
皮は金柑ほどではないけど工夫次第で食べられるし、何より種がないのがいいの! 絞ったときに種が飛び出したり、切ったときに種も切っちゃうのが嫌だったのよね!
「へぇー、レモの汁にそんな効果があったんだねぇ」
「凄いですね。これも初めて見ました」
おや? コンポートもないの? ただのシロップ煮なのに?
「くだもにょはいちゅも、どうやっちぇたべりゅんでしゅか?」
「……生」
…………なるほど。
〔食べても良いか?〕
ハッ!! 声を掛けられ見ると、ビャクの口元がキラキラしてる!
「たべまちょう!」
〔いただきます〕
「「「「いただきます」」」」
「「「「〔(パクリ……)うまっ!〕」」」」
「今まで食べた桃の中で一番桃の旨味が強いですね」
「……とろける」
〔エア……ちょっとだけ……〕
「うふふ おいちーねー。みんにゃまだたべらりぇりゅんでしゅか?
まだありましゅけど、おふりょにょあちょにも、たにょちみがありましゅから、いまはおわりにちましぇんか?」
「風呂の後!?」
〔ごちそうさまでした〕
「ビャク、早いね……切り替えるの……」
「……楽しみにする、ごちそうさまでした」
「「「ごちそうさまでした」」」
「はい。たくしゃんたべてもらえてよかっちゃ♪ じゃ、かたじゅけちゃいましゅね。てんとにょにゃかはいってていいでしゅよ~」
「いや、全部準備してもらったから、手伝うよ。言って?」
「ん~、じゃあみんにゃ、たってくだしゃい。ありがちょう」
椅子から皆が立つのを確認。イメージをして全てをインベントリに収納……完了! 何度見ても素晴らしい瞬間。
「おわりまちた~。にゃかにはいりょう」
「「「「…………えぇぇ……」」」」
なぜかみんな急に元気がなくなった。 なぜだ? 食べ過ぎてお腹壊したか? トイレならテントにあるよ?
〔エア、違う、そうじゃない(何でエアは時々ずれてるんだ?)〕
? 何? わかってるなら教えてよー。 秘密らしいです。
ビャクから聞いただろうけど、テントの中の事もう一度わたしからも簡単に説明しとこうかな。
その前に、大事な話しなきゃ! みんながちょうどリビングにいる今が絶好のチャンスです!
『ビャク、今皆に話すよ! 転生や愛し子も言わないとダメだと思うんだよ。このテントやその他諸々、隠せない事が多いから』
〘そうだなぁ、確かにその事を話さないと説明のしようがないな。こやつ等なら大丈夫だ、心配ない〙
(ドキドキドキドキ)
心を落ち着けるようにあったかい緑茶を準備して……
「どうじょ、あったかいおちゃでしゅ」
「お~、ありがとう。ん? 初めて飲むが落ち着くな~」
「ホッとする」
「「は~~」」
緊張から体に力が入っているのが分かるのに、緊張しすぎて力が抜けない。するとビャクが気付いてくれたのか、もともと側に座っていたのに、もっと密着……いや押し倒された。
『うわ~、お腹の毛すっごいモッフモフ~』
モフモフモフモフモフモフ……
「……気持ち良さそう」
「みにゃしゃん! だいじにゃおはにゃしがありましゅ!!」
「ん? 何?」
『ビャクさん、お願いします!』
〘!? なに!? 私か? エアが自分で話すのではないのか?〙
『違います! この滑舌では大事な話なのにキチンと伝わりません。くっ!! ちゃんと喋れたら自分でするんですが…………これではとても……』
〘ほぅ……そうか……(逃げたな、絶対!)〙
何でしょうか? 呆れたような視線を感じますが、失礼な事を考えていませんか?
「どうした? なんかあったのか? 大事な話ってなんだ?」
〔ふぅ……私から話す。最初に話しておくが私はエアと契約していることで、念話はもちろんだがエアの心が分かるのだ。
それで、大事な話とは家族になるかの件だ〕
「「「「!!」」」」
ビャクの話の切り出しを聞き、4人の顔が引き締まる。
〔実は移動中にも真剣に考えていたのだが、私もエアもあの提案はとても嬉しかったのだ。
だが、エアにはまだお前達に話していない事があるため抵抗があったのも事実。そんな中でもお前達は常にエアを心配し気にかけていただろう?
エアもきちんとその事は感じていた。それで随分悩んでいたが、このテントに入ることを許したのだ。
これから話すことはとても大切なことで、お前達を信じて話すがもし受け入れる事が出来ず、あの提案が無かった事になった場合でも他言してはならん。その約束が出来るか?〕
ビャクの本当に真剣な様子を見て、4人は互いを確認後、確固たる意志をもって力強くうなづいた。
「どんな事であろうと、俺達の気持ちは変わらない。そしてこれから聞く話は全員が他言はしないと誓う」
〘この声が聞こえるか、今お前たちの頭にだけ話しかけている。よく聞け。神獣として、エアを守る者としてこの約束を違えれば、我はお前たちの命を取る。忘れるなそして違えるな〙
『分かりました。必ず』
〔お前達も薄々感じていると思うが、エアの魔法はこの幼さでは考えられない程のものだ。ただ、これは魔法だけではない。テントやあらゆる準備を見てどう思う?
いや答えずとも良いぞ、今から話すのはその事だ。
エアは神々に見守られし者であり、愛し子としてこの世界にやってきた異世界からの転生者なのだ〕
「「「「神……愛し子? ……転生者!?」」」」
えぇぇ~ ビャクさん、簡潔にまとめすぎではありません?
応援ありがとうございます!
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