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第一章「チュートリアルダンジョン」
第三話「佳乃のレベル上げ」
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「佳乃、ダンジョンに行く前にステータスの確認と中での動き方を軽く教えておくね、怪我をするかもしれないからちゃんと覚えてよ?」
「う、うん!わかった!」
「じゃあまずはステータスからいくよ。」
「鑑定」
-------鑑定結果-------
名前:伊吹佳乃
年齢:15
職業:なし
LV0
HP:10
MP:10
STR:2
DEX:2
INT:4
AGI:2
LUC:5
スキル
なし
-------鑑定終了-------
鑑定した結果を紙に書き出して佳乃へ見せる。
「これが佳乃のステータスだよ。」
佳乃はなんともいえない顔をしている。
「うわぁ、私ステータスだけ見たら絶対魔法系だよ...」
「とりあえず、ウサギを倒すために僕が鼓舞でSTR上げてあげるから頑張ってみようか。」
「うん!」
待ってました!と言わんばかりの勢いで佳乃は返事をしてくるけれど、大事な事を忘れているようだ。
「その前に中での動き方、教えるよ?」
「うっ、忘れてた・・・」
「動き方は簡単、最初だけ通用する方法だと思うけど壁際に沿って歩いて行ってウサギが出てきたら壁を後ろにしてウサギの攻撃を避けるんだ、そうすればウサギの角が壁に当たってウサギが自滅してくれるから、バットで一気に角を砕く!って感じかな?」
僕はさっきの戦闘の経験からこれが一番安全だと思ったのでそれを佳乃に教えた。
「お、お兄ちゃん?ガチ勢みたいな動き方だと思うな?」
「相手も命を奪おうと来るんだから本気にならないとだめだよ?」
「う、うん、頑張る!」
「じゃあ、行こうか。」
僕は妹を連れて再びダンジョンに入るのだった。
「う、うぅー暗いはずなのに前がしっかり見える不思議だよぉ・・・」
確かに薄暗くはあるけどしっかりと自分の前は見えるこの感覚は言われてみれば不思議かもしれない。
「奥が見えるわけじゃないから離れちゃだめだよ?トラップとかもあるかもしれないから慎重にね?」
流石に1層目から出るような事は無いと思うけど警戒するにこしたことはないからね、僕も気をつけていくよ。
「う、うん!でも少しワクワクしちゃうな!」
「気持ちは分かるけどここはダンジョンだよ?気を引き締めてね?」
怪我をしたらと思うと気が気じゃないから一回だけで満足してくれるといいんだけど・・・
すると前のように地面を蹴るような音が聴こえてきた。
「ん?お兄ちゃん何か聴こえない?」
佳乃も早速反応したようだ。
「僕も今気付いた、そろそろ来るよ?構えて!」
「うん!」
ぴょんぴょんとこちらへホーンラビットが近付いてきた。
「ほ、ほんとにウサギなんだ・・・でも何か可愛く無いね。」
「鳴き声もっと可愛くないよ?」
「えー・・・」
こちらを見つけたホーンラビットは僕らに威嚇をしてくる。
「ヴー!ヴー!」
「ね?」
「何か夢を壊された音がするよ・・・」
佳乃が遠い目をしながら答える。
「ウサギが脚に力を入れたら横に飛んで!」
「うん!」
「ヴー!!」
そして前と全く同じように突進してくるホーンラビット。
でももうその動きを知っていれば避けるのは容易い。
「よっと!」
反復横跳びの要領でささっと避ける佳乃、攻撃を避けられたホーンラビットは・・・
「ヴ!」
気絶していた。
「じゃあ佳乃、トドメさしちゃおうか。」
「少し罪悪感あるけど、ごめんね?」
そう言って佳乃はバットを思い切り振り下ろした。
「おぉ!結構脆いんだね!」
「というかお兄ちゃん?このウサギ倒したらどうするの?」
「放っておけばドロップアイテムに変わるみたいだから少し待とうか。」
「わかった!」
少し待つとホーンラビットの死体は消え、角と魔石が残っていた。
「おぉーゲームみたい!」
「この瞬間だけは僕もそう思うよ。」
「ん?レベルアップ?」
佳乃も無事レベルアップしたみたいだ。
「とりあえず、今日は一旦戻ろうか?」
僕は佳乃へ提案する。
「らじゃー!」
相変わらず元気いい返事だ。
ちなみに佳乃曰く、入った時に声は聞こえなかったらしい。
もう先駆者称号は埋まってしまったみたいだった。
-------??????-------
この地球は魔力が爆発寸前になっていた。
それは何故か?
魔力は地球が無尽蔵に生み出しているから。
でも使われなさすぎたらそれは貯まり続けいつかは爆発する。
今は異常気象などで済んでいるけれどいつ悪化してもおかしくない。
ボクの兄弟とも言える存在はみんな魔力の暴走によって恒星になってしまったり氷漬けになってしまったりしてしまった。
ボクは孤独だった。
そしていつかボクもそうなると思っていた。
他の惑星や恒星なんかでは魔力を扱う可能性のある生物すらいない星が殆どで、ボクは運がいいんだろう。
人間と言う知的生物が生まれてくれた。
ボクはこの星に生きる人間から色々な事を学び、魔力の使い道を考え出した。
そしてボクが、ダンジョンを作った。
このダンジョンは魔力を消費しながら活動している。
でも、モンスターの存在はボクにはどうにも出来ない。
モンスターを生み出すおかげで魔力は消費されていく。
だから、頑張って発展しておくれよ?
モンスターになんて負けないでおくれよ?
「ボクの子供たち。」
「う、うん!わかった!」
「じゃあまずはステータスからいくよ。」
「鑑定」
-------鑑定結果-------
名前:伊吹佳乃
年齢:15
職業:なし
LV0
HP:10
MP:10
STR:2
DEX:2
INT:4
AGI:2
LUC:5
スキル
なし
-------鑑定終了-------
鑑定した結果を紙に書き出して佳乃へ見せる。
「これが佳乃のステータスだよ。」
佳乃はなんともいえない顔をしている。
「うわぁ、私ステータスだけ見たら絶対魔法系だよ...」
「とりあえず、ウサギを倒すために僕が鼓舞でSTR上げてあげるから頑張ってみようか。」
「うん!」
待ってました!と言わんばかりの勢いで佳乃は返事をしてくるけれど、大事な事を忘れているようだ。
「その前に中での動き方、教えるよ?」
「うっ、忘れてた・・・」
「動き方は簡単、最初だけ通用する方法だと思うけど壁際に沿って歩いて行ってウサギが出てきたら壁を後ろにしてウサギの攻撃を避けるんだ、そうすればウサギの角が壁に当たってウサギが自滅してくれるから、バットで一気に角を砕く!って感じかな?」
僕はさっきの戦闘の経験からこれが一番安全だと思ったのでそれを佳乃に教えた。
「お、お兄ちゃん?ガチ勢みたいな動き方だと思うな?」
「相手も命を奪おうと来るんだから本気にならないとだめだよ?」
「う、うん、頑張る!」
「じゃあ、行こうか。」
僕は妹を連れて再びダンジョンに入るのだった。
「う、うぅー暗いはずなのに前がしっかり見える不思議だよぉ・・・」
確かに薄暗くはあるけどしっかりと自分の前は見えるこの感覚は言われてみれば不思議かもしれない。
「奥が見えるわけじゃないから離れちゃだめだよ?トラップとかもあるかもしれないから慎重にね?」
流石に1層目から出るような事は無いと思うけど警戒するにこしたことはないからね、僕も気をつけていくよ。
「う、うん!でも少しワクワクしちゃうな!」
「気持ちは分かるけどここはダンジョンだよ?気を引き締めてね?」
怪我をしたらと思うと気が気じゃないから一回だけで満足してくれるといいんだけど・・・
すると前のように地面を蹴るような音が聴こえてきた。
「ん?お兄ちゃん何か聴こえない?」
佳乃も早速反応したようだ。
「僕も今気付いた、そろそろ来るよ?構えて!」
「うん!」
ぴょんぴょんとこちらへホーンラビットが近付いてきた。
「ほ、ほんとにウサギなんだ・・・でも何か可愛く無いね。」
「鳴き声もっと可愛くないよ?」
「えー・・・」
こちらを見つけたホーンラビットは僕らに威嚇をしてくる。
「ヴー!ヴー!」
「ね?」
「何か夢を壊された音がするよ・・・」
佳乃が遠い目をしながら答える。
「ウサギが脚に力を入れたら横に飛んで!」
「うん!」
「ヴー!!」
そして前と全く同じように突進してくるホーンラビット。
でももうその動きを知っていれば避けるのは容易い。
「よっと!」
反復横跳びの要領でささっと避ける佳乃、攻撃を避けられたホーンラビットは・・・
「ヴ!」
気絶していた。
「じゃあ佳乃、トドメさしちゃおうか。」
「少し罪悪感あるけど、ごめんね?」
そう言って佳乃はバットを思い切り振り下ろした。
「おぉ!結構脆いんだね!」
「というかお兄ちゃん?このウサギ倒したらどうするの?」
「放っておけばドロップアイテムに変わるみたいだから少し待とうか。」
「わかった!」
少し待つとホーンラビットの死体は消え、角と魔石が残っていた。
「おぉーゲームみたい!」
「この瞬間だけは僕もそう思うよ。」
「ん?レベルアップ?」
佳乃も無事レベルアップしたみたいだ。
「とりあえず、今日は一旦戻ろうか?」
僕は佳乃へ提案する。
「らじゃー!」
相変わらず元気いい返事だ。
ちなみに佳乃曰く、入った時に声は聞こえなかったらしい。
もう先駆者称号は埋まってしまったみたいだった。
-------??????-------
この地球は魔力が爆発寸前になっていた。
それは何故か?
魔力は地球が無尽蔵に生み出しているから。
でも使われなさすぎたらそれは貯まり続けいつかは爆発する。
今は異常気象などで済んでいるけれどいつ悪化してもおかしくない。
ボクの兄弟とも言える存在はみんな魔力の暴走によって恒星になってしまったり氷漬けになってしまったりしてしまった。
ボクは孤独だった。
そしていつかボクもそうなると思っていた。
他の惑星や恒星なんかでは魔力を扱う可能性のある生物すらいない星が殆どで、ボクは運がいいんだろう。
人間と言う知的生物が生まれてくれた。
ボクはこの星に生きる人間から色々な事を学び、魔力の使い道を考え出した。
そしてボクが、ダンジョンを作った。
このダンジョンは魔力を消費しながら活動している。
でも、モンスターの存在はボクにはどうにも出来ない。
モンスターを生み出すおかげで魔力は消費されていく。
だから、頑張って発展しておくれよ?
モンスターになんて負けないでおくれよ?
「ボクの子供たち。」
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