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第一部
第六十五話 決戦の地へ
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国境を越え辿り着いた帝国領はまだ昼間だというにも拘らず、薄暗く重苦しい空気を漂わせていた。
ローレッタ軍は出陣を前にして各々が大事な人との時間を過ごしている姿が見える。愛する者の無事を祈るものや、戦いの勝利を大地の精霊に祈るもの、いつも通り軽口を交わしたりなどその様子は様々だ。
「それにしてもテオ。お前はなぜ未だに賢者へ昇格していないのだ」
「二属性の魔法を使えるから、てっきり兵種は賢者かと思っていたんだけど違うのか?」
俺は戦闘が始まったら騎兵であるオニキスやオブシディアンが離れることで守備が薄くなってしまうメテオライトの護衛として、シスル兵たちの中に混ざっている。もし竜族や合成獣がこちらに来てしまっても大丈夫なようにとマーリンもこの部隊に混ざっているので、自分のステータスを覗くと緑色に輝くステータス補正が見えた。
神器持ちの歩兵で戦場に慣れているミシェルは、同じく戦い慣れているラーグと遊撃に出てるため少し離れた場所に陣取っているせいか話しかけに行くことができない。
「僕は杖が使えないから昇格できないんだってば。マーリン様も知ってるでしょ?」
「一度だけ使って全く反応が無かったという理由だけで勉強を放り出すからだ馬鹿者。この戦いが終わったら、きっちり勉強しなおしてもらうぞ」
「うえ~。もしかしてマーリン様、暫くうちに住むんですか」
「オブシディアンが滞在場所を提供してくれるそうだからな。師の下で同じく学んだ身での体たらくは見過ごせぬし、私はシスルの神殿をゆっくり見学したい」
「おのれ叔父上」
メテオライトからは着々と家庭教師を増やしよる、と小さくぼやく声が聞こえる。おそらくだが十年以上にわたる家出による所作などの矯正も兼ねて、オブシディアンが色々と根回しをしているのだろう。聞いた話によればミスルトー家はシスル王国でもなかなかの名家だそうだから、帰ってきたばかりのメテオライトも頼りやすいはず。しかし叔父上とな? いったい誰の話をしているのだろうか。
「えっ? 叔父……えっ?」
「設定資料集とかには全く載せてなかったけど、オブシディアンは僕の母上の年の離れた弟でミスルトー侯爵家には婿養子として入ったんだ。だから叔父上」
持つべきものは信用できる身内だよね~、などと言いながら笑うメテオライトの表情は、そこはかとなく恐ろしいものがある。たぶん父王を隠居させるときにオブシディアンに何かしら工作を頼んだのだろう。
「まあ、こんな格好していても僕の兵種はまだ【吟遊詩人】だから。でも楽器持ってきていないから【奏でる】は使えないよ」
「それ【水の歌】も使えないだろ」
「あっ、そっか。僕のスキルって【魔導の心得】しか使えない状態じゃん」
「もしかしてテオは今、ステータス高めの下級職状態か」
「レベリングってあんまりしていないけど、まあそうだね。これでは僕はただの【魔導士】だ」
メテオライトの個人スキル【水の歌】は【奏でる】と併用になるスキルなのが問題になったようだ。3ターンのあいだ対象のHPが自動回復するバフを貰えるスキルなので、状況によっては凄く便利なのだが使えないものは仕方がない。
「はあ~、これじゃあ散々エリアスのこと笑ってたのがブーメランだよまったく」
「私もこの格好だと【大地の舞】が使えないから大丈夫ですよ~」
「エルナ。君の持ち場はもっと後方だろう。戻りなよ」
司祭服姿のまま勢いよくメテオライトに抱き着きながらエルナは「えへへ~」とはにかむ。しかし彼女の場合は司祭服の裾がもっと広がりやすいものだったら普通に踊りだしそうなものである。
それにしてもなんでエルナはこちらに寄ってきたのだろうか。原作ゲームでは本人の加入時と、メテオライトの仲間加入時以外では特にセリフのないキャラクターだったのでいまいちキャラがつかめていないのだ。
「こんなに遠出するのは初めてなんですから、メテオライト様のおそばに居たいんですよう」
「はいはい。平和になったら視察とかのついでになるだろうけど色々連れて行ってあげるから、今は安全な場所で大人しくしていてくれ」
「は~い。デート三十回でお願いしますよ~!」
少しむくれ気味だったが約束を取り付けたことで満足したのか、少し後ろにいた護衛役の兵士に連れられて衛生兵たちに合流してくれたようだ。兵種【司祭】は癒しの杖以外はなにも装備できない兵種なので、魔導士や弓兵よりも後ろに配置するのが基本である。
しかしデート三十回ともなるとメテオライトの立場的には向こう一年以上は掛かるんじゃないかと思う。視察のついでも混ざるにしても、彼女は彼女で神殿の仕事もあるだろうし。
「騒がせてすまないね」
「いや。別に構わないがエルナってなんか見た目より幼い感じするの何でなんだ?」
原作ゲームではもう少し落ち着きがあったと思うのだが、この世界のエルナは成人女性とは思えないというか精神年齢低めに見える。原作だとメテオライトを追って国を出た後に旅芸人の一座で苦労したみたいな話があったから、それで落ち着いたのだろうか。
「うちの司祭長は箱入りなんだよ」
「へ~、司祭長……司祭長!?」
「驚いたでしょ。僕もビックリだよ。まさか国を出ないだけで司祭長まで上り詰めるだなんてね。エルナの実家は子爵家だし家柄的には難しいはずなんだけど……」
シスル王国の神殿と言えば女神を祀っている神殿だろう。騎士団は実力主義だと聞いているが、メテオライトの言い方からして宗教関連は流石にそうはいかないようだ。いったい何がどうしてエルナが司祭長になったのだろう。いろいろと心配になる。
まさかこれもオニキスの仕業か。オブシディアンに情報を流していたとすれば、これくらいどうにかなりそうだし。
そうして出撃の合図が出るまで話し込んでいると、夜明けとともにルイス王子の声が響く。ローレッタの軍勢は雄叫びと共に進軍を開始した。
「メテオライト様。これより我らは先行いたします。ご武運を」
「エリアス殿~。なんかあったらメテオライト様のこと担いで逃げてくださいね」
直前まで近くに控えていたオニキスたちも騎馬を駆り戦場へと走り去っていく。
オニキスの持つ神槍ゲイレルルにより貫かれた竜族が、オブシディアンの神斧ランドグリーズによって切り裂かれるのが見えた。一番手柄ともいえるこの戦いっぷりに兵たちの士気も上がり、徐々に戦線を押し上げて行くかのように見られたが、マーリンは難しい表情で戦場を見渡している。
「エリアス、テオ。お前たちの持つ前世の記憶とやらでは、ここでキルケと決着を付けるのだったな」
「城門を護っているのがキルケだったはずだが」
「もしかして向こうから来ちゃったりとかですか?」
騎兵たちが討ち漏らした敵兵を屠りながら進んでいると、何かに気が付いたマーリンがゆっくりと帝国城の方角を指さす。上空には飛行系の敵の姿が見えた。
しかし竜騎士も天馬騎士も味方になっている今、敵軍に飛行ユニットが居るとは思えない。
「どうやら新種の合成獣のようだ。奇妙な兵を運ばせている」
「奇妙な兵? 兵種はなんですか?」
「運ばれているのは歩兵系上級職の混成部隊だな。賢者に狙撃手、勇士と剣聖に司祭、固有職だと王妃という珍しいのが混ざっているが……」
王妃ときいてメテオライトの視線が鋭くなる。マーリンと同じように相手を視界に入れ軍師の眼でステータスを覗き見ているのだろう、ある一点で動いていた視線が止まる。
遠目でも解るほどに戦場には似つかわしくない姿――一目で高貴な身分であると解る煌びやかなドレスを身に纏い、少し崩れてはいるが手間暇をかけて結い上げたとみられる髪型の女性の姿が見えた。
「ヘレン……」
忌々し気に呟く声が聞こえる。この名前は確か、メテオライトを国外追放にまで追いやった継母の名前。シスル王国がリンデン帝国に協力せざるを得ない状態にするための人質にして、メテオライトが隠居させた父王の後妻のことだ。
なんだかんだ触れてはいけない話題の気がして、最初に聞いた以降は全く話を聞いていなかったがメテオライトには腹違いの弟もいた筈だ。その彼はシスル王国で名前すら聞かなかったという事は同じく人質となっているはずだが、もしや二人とも敵として立ち塞がるのだろうか。だとしたら帰国早々にしてメテオライトは兄弟殺しの名を被ることになるのではないか。幾ら不仲な関係でも、それは余りにも残酷だ。
合成獣に運ばれ連れてこられた兵たちは、生身の人間が飛び降りたら無事では済まない高さから飛び降りると周囲の兵たちを襲い始める。襲われたのは前線の騎兵たちではなく、すぐ後ろの俺たち歩兵部隊だ。心なしかマーリンを目指して進んできている気がしなくもない。
剣を交えつつ観察してみると奇妙な兵たちは動きこそ遅いものの攻撃の一撃一撃が重く、その虚ろな目は毒々しい光を放っている。普通の武器による攻撃が通っていないという事は、合成獣と同じくあの奇妙な石が関わっているのだろう。
一歩下がると聖剣テミスを構える。相手の動きをよく観察し、打ち込んでくるタイミングを狙って隙だらけになった横っ腹から一気に切りつける。
一撃で倒れた敵の身体から血は吹き出ない。合成獣を倒した時と同じ黒っぽい泥と、怪しく光る小石が一つ転がり出てきただけであった。
ローレッタ軍は出陣を前にして各々が大事な人との時間を過ごしている姿が見える。愛する者の無事を祈るものや、戦いの勝利を大地の精霊に祈るもの、いつも通り軽口を交わしたりなどその様子は様々だ。
「それにしてもテオ。お前はなぜ未だに賢者へ昇格していないのだ」
「二属性の魔法を使えるから、てっきり兵種は賢者かと思っていたんだけど違うのか?」
俺は戦闘が始まったら騎兵であるオニキスやオブシディアンが離れることで守備が薄くなってしまうメテオライトの護衛として、シスル兵たちの中に混ざっている。もし竜族や合成獣がこちらに来てしまっても大丈夫なようにとマーリンもこの部隊に混ざっているので、自分のステータスを覗くと緑色に輝くステータス補正が見えた。
神器持ちの歩兵で戦場に慣れているミシェルは、同じく戦い慣れているラーグと遊撃に出てるため少し離れた場所に陣取っているせいか話しかけに行くことができない。
「僕は杖が使えないから昇格できないんだってば。マーリン様も知ってるでしょ?」
「一度だけ使って全く反応が無かったという理由だけで勉強を放り出すからだ馬鹿者。この戦いが終わったら、きっちり勉強しなおしてもらうぞ」
「うえ~。もしかしてマーリン様、暫くうちに住むんですか」
「オブシディアンが滞在場所を提供してくれるそうだからな。師の下で同じく学んだ身での体たらくは見過ごせぬし、私はシスルの神殿をゆっくり見学したい」
「おのれ叔父上」
メテオライトからは着々と家庭教師を増やしよる、と小さくぼやく声が聞こえる。おそらくだが十年以上にわたる家出による所作などの矯正も兼ねて、オブシディアンが色々と根回しをしているのだろう。聞いた話によればミスルトー家はシスル王国でもなかなかの名家だそうだから、帰ってきたばかりのメテオライトも頼りやすいはず。しかし叔父上とな? いったい誰の話をしているのだろうか。
「えっ? 叔父……えっ?」
「設定資料集とかには全く載せてなかったけど、オブシディアンは僕の母上の年の離れた弟でミスルトー侯爵家には婿養子として入ったんだ。だから叔父上」
持つべきものは信用できる身内だよね~、などと言いながら笑うメテオライトの表情は、そこはかとなく恐ろしいものがある。たぶん父王を隠居させるときにオブシディアンに何かしら工作を頼んだのだろう。
「まあ、こんな格好していても僕の兵種はまだ【吟遊詩人】だから。でも楽器持ってきていないから【奏でる】は使えないよ」
「それ【水の歌】も使えないだろ」
「あっ、そっか。僕のスキルって【魔導の心得】しか使えない状態じゃん」
「もしかしてテオは今、ステータス高めの下級職状態か」
「レベリングってあんまりしていないけど、まあそうだね。これでは僕はただの【魔導士】だ」
メテオライトの個人スキル【水の歌】は【奏でる】と併用になるスキルなのが問題になったようだ。3ターンのあいだ対象のHPが自動回復するバフを貰えるスキルなので、状況によっては凄く便利なのだが使えないものは仕方がない。
「はあ~、これじゃあ散々エリアスのこと笑ってたのがブーメランだよまったく」
「私もこの格好だと【大地の舞】が使えないから大丈夫ですよ~」
「エルナ。君の持ち場はもっと後方だろう。戻りなよ」
司祭服姿のまま勢いよくメテオライトに抱き着きながらエルナは「えへへ~」とはにかむ。しかし彼女の場合は司祭服の裾がもっと広がりやすいものだったら普通に踊りだしそうなものである。
それにしてもなんでエルナはこちらに寄ってきたのだろうか。原作ゲームでは本人の加入時と、メテオライトの仲間加入時以外では特にセリフのないキャラクターだったのでいまいちキャラがつかめていないのだ。
「こんなに遠出するのは初めてなんですから、メテオライト様のおそばに居たいんですよう」
「はいはい。平和になったら視察とかのついでになるだろうけど色々連れて行ってあげるから、今は安全な場所で大人しくしていてくれ」
「は~い。デート三十回でお願いしますよ~!」
少しむくれ気味だったが約束を取り付けたことで満足したのか、少し後ろにいた護衛役の兵士に連れられて衛生兵たちに合流してくれたようだ。兵種【司祭】は癒しの杖以外はなにも装備できない兵種なので、魔導士や弓兵よりも後ろに配置するのが基本である。
しかしデート三十回ともなるとメテオライトの立場的には向こう一年以上は掛かるんじゃないかと思う。視察のついでも混ざるにしても、彼女は彼女で神殿の仕事もあるだろうし。
「騒がせてすまないね」
「いや。別に構わないがエルナってなんか見た目より幼い感じするの何でなんだ?」
原作ゲームではもう少し落ち着きがあったと思うのだが、この世界のエルナは成人女性とは思えないというか精神年齢低めに見える。原作だとメテオライトを追って国を出た後に旅芸人の一座で苦労したみたいな話があったから、それで落ち着いたのだろうか。
「うちの司祭長は箱入りなんだよ」
「へ~、司祭長……司祭長!?」
「驚いたでしょ。僕もビックリだよ。まさか国を出ないだけで司祭長まで上り詰めるだなんてね。エルナの実家は子爵家だし家柄的には難しいはずなんだけど……」
シスル王国の神殿と言えば女神を祀っている神殿だろう。騎士団は実力主義だと聞いているが、メテオライトの言い方からして宗教関連は流石にそうはいかないようだ。いったい何がどうしてエルナが司祭長になったのだろう。いろいろと心配になる。
まさかこれもオニキスの仕業か。オブシディアンに情報を流していたとすれば、これくらいどうにかなりそうだし。
そうして出撃の合図が出るまで話し込んでいると、夜明けとともにルイス王子の声が響く。ローレッタの軍勢は雄叫びと共に進軍を開始した。
「メテオライト様。これより我らは先行いたします。ご武運を」
「エリアス殿~。なんかあったらメテオライト様のこと担いで逃げてくださいね」
直前まで近くに控えていたオニキスたちも騎馬を駆り戦場へと走り去っていく。
オニキスの持つ神槍ゲイレルルにより貫かれた竜族が、オブシディアンの神斧ランドグリーズによって切り裂かれるのが見えた。一番手柄ともいえるこの戦いっぷりに兵たちの士気も上がり、徐々に戦線を押し上げて行くかのように見られたが、マーリンは難しい表情で戦場を見渡している。
「エリアス、テオ。お前たちの持つ前世の記憶とやらでは、ここでキルケと決着を付けるのだったな」
「城門を護っているのがキルケだったはずだが」
「もしかして向こうから来ちゃったりとかですか?」
騎兵たちが討ち漏らした敵兵を屠りながら進んでいると、何かに気が付いたマーリンがゆっくりと帝国城の方角を指さす。上空には飛行系の敵の姿が見えた。
しかし竜騎士も天馬騎士も味方になっている今、敵軍に飛行ユニットが居るとは思えない。
「どうやら新種の合成獣のようだ。奇妙な兵を運ばせている」
「奇妙な兵? 兵種はなんですか?」
「運ばれているのは歩兵系上級職の混成部隊だな。賢者に狙撃手、勇士と剣聖に司祭、固有職だと王妃という珍しいのが混ざっているが……」
王妃ときいてメテオライトの視線が鋭くなる。マーリンと同じように相手を視界に入れ軍師の眼でステータスを覗き見ているのだろう、ある一点で動いていた視線が止まる。
遠目でも解るほどに戦場には似つかわしくない姿――一目で高貴な身分であると解る煌びやかなドレスを身に纏い、少し崩れてはいるが手間暇をかけて結い上げたとみられる髪型の女性の姿が見えた。
「ヘレン……」
忌々し気に呟く声が聞こえる。この名前は確か、メテオライトを国外追放にまで追いやった継母の名前。シスル王国がリンデン帝国に協力せざるを得ない状態にするための人質にして、メテオライトが隠居させた父王の後妻のことだ。
なんだかんだ触れてはいけない話題の気がして、最初に聞いた以降は全く話を聞いていなかったがメテオライトには腹違いの弟もいた筈だ。その彼はシスル王国で名前すら聞かなかったという事は同じく人質となっているはずだが、もしや二人とも敵として立ち塞がるのだろうか。だとしたら帰国早々にしてメテオライトは兄弟殺しの名を被ることになるのではないか。幾ら不仲な関係でも、それは余りにも残酷だ。
合成獣に運ばれ連れてこられた兵たちは、生身の人間が飛び降りたら無事では済まない高さから飛び降りると周囲の兵たちを襲い始める。襲われたのは前線の騎兵たちではなく、すぐ後ろの俺たち歩兵部隊だ。心なしかマーリンを目指して進んできている気がしなくもない。
剣を交えつつ観察してみると奇妙な兵たちは動きこそ遅いものの攻撃の一撃一撃が重く、その虚ろな目は毒々しい光を放っている。普通の武器による攻撃が通っていないという事は、合成獣と同じくあの奇妙な石が関わっているのだろう。
一歩下がると聖剣テミスを構える。相手の動きをよく観察し、打ち込んでくるタイミングを狙って隙だらけになった横っ腹から一気に切りつける。
一撃で倒れた敵の身体から血は吹き出ない。合成獣を倒した時と同じ黒っぽい泥と、怪しく光る小石が一つ転がり出てきただけであった。
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