〖完結〗お飾り王妃は追放されて国を創る~最強聖女を追放したバカ王~

藍川みいな

文字の大きさ
14 / 17

攫われた王妃

しおりを挟む

 どうやらセリシアは、寝ている間に馬車に乗せられ攫われたようだ。

 結界がある事で、魔物に襲われず安心して暮らせていた事が、逆に敵をも安全に侵入させていた。
 アーチル村が他国に襲われなかったのは、周りの土地に凶暴な魔物がいたから……。
 その事に慣れていたアーチルの住民は、人間にも敵がいることを予測していなかった。

 「んんー!……んんんー!」

 口に布を咥えさせられた状態で、助けを呼ぼうと必死に叫ぶ!が、セリシアの声は、馬車の音でかき消される……。

 数時間走ると馬車が止まり、セリシアの前に一人の男が姿を現した。

 「セリシア、やっと会えたな!」

 それは……亡くなったと思っていた、ジオン王だった!

 「どうして生きているのか、不思議そうだな。私はあの時、隠し部屋の存在を思い出し逃げ込んだ。あんな狭い部屋で一ヶ月もじっと隠れ、魔物がいなくなるのを待っていたんだ。」

 隠し部屋の存在は王族しか知らず、ジオン王は自分が助かるために臣下達や兵士達を囮にし、見殺しにしていた。

 城に残っていた宝石類を集め、荒くれ者を雇い、セリシアを攫わせて来たのだ。

 「お前がいればまた国が作れる!お前は私のものだ!」

 自分だけが助かればいいと思うなんて……この人は、王に相応しくない!
 


 セリシアが攫われ一時間が経った頃、プラストは部屋にセリシアがいないことに気づいた。辺りを探してみたがセリシアは見つからず……家の周りの複数の不審な足跡に気づき……

 「陛下!セリシア様が!!」

 キリト王に急いで知らせ、二人は家から続く足跡を調べ馬車の車輪の跡を馬に乗って追った!


 セリシアとジオン王を乗せた馬車は、スベマナへと向かっていた。

 「スベマナに着いたら、アーチル村の結界を消滅し、スベマナに結界を張ってもらう。お前は元々、スベマナの王妃なのだから、元に戻るだけだ。」

 自分で追放したくせに、今更スベマナの王妃に戻れだなんて……自分勝手にも程がある!
 力を使えば、逃げられるかもしれない……でも、この力は人に使いたくない……キリト様…助けて…!!

 「大変だ!!後ろからすげー勢いで男が二人、追って来る!」

 追ってきたのはもちろん、キリト王とプラストだ!

 「おい!どうにかしろッ!」

 ジオン王の声は焦っていた……それは、キリト王の実力を知っていたからだ。
 スベマナ一の騎士……いや、ボーデスト大陸一の騎士だった。

しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

婚約者の命令により魔法で醜くなっていた私は、婚約破棄を言い渡されたので魔法を解きました

天宮有
恋愛
「貴様のような醜い者とは婚約を破棄する!」  婚約者バハムスにそんなことを言われて、侯爵令嬢の私ルーミエは唖然としていた。  婚約が決まった際に、バハムスは「お前の見た目は弱々しい。なんとかしろ」と私に言っていた。  私は独自に作成した魔法により太ることで解決したのに、その後バハムスは婚約破棄を言い渡してくる。  もう太る魔法を使い続ける必要はないと考えた私は――魔法を解くことにしていた。

幸運の女神である妹を選び婚約破棄するようですが、彼女は貧乏神ですよ?

亜綺羅もも
恋愛
サラ・コリンズにはレイア・コリンズいう双子の妹がいた。 ある日のこと、彼女たちは未来を見通す占い師から、どちらかが幸運の女神でどちらかが貧乏神だと告げられた。 両親はいつからか、幸運の女神はレイアだと信じ始め、サラは貧乏神だと虐げられ始められる。 そんな日々が続き、サラが十八歳になった時、ジーク・バージリアンという男と婚約関係を結ぶ。 両親は貧乏神を追い出すチャンスだと考え、ジークに何も言わずにサラとジークとの婚約をさせていた。 しかし、ジークのことを手に入れたくなったレイアは、その事実をジークに伝え、サラから彼を奪い取ってしまう。 ジークに婚約破棄を言い渡されるサラ。 しかしジークもレイアもサラの両親も知らない。 本当の幸運の女神はサラだと言うことに。 家族に見捨てられたサラであったが、エリオ・ルトナークという男性と出逢い、幸せに向かって運命が動き出すのであった。

呪いを受けたせいで婚約破棄された令息が好きな私は、呪いを解いて告白します

天宮有
恋愛
 伯爵令嬢の私キャシーは、夜会で友人の侯爵令息サダムが婚約破棄された場面を目撃する。  サダムの元婚約者クノレラは、サダムが何者かの呪いを受けたと説明をしていた。  顔に模様が浮き出たことを醜いと言い、呪いを受けた人とは婚約者でいたくないようだ。  サダムは魔法に秀でていて、同じ実力を持つ私と意気投合していた。  呪いを解けば何も問題はないのに、それだけで婚約破棄したクノレラが理解できない。  私はサダムの呪いを必ず解き、告白しようと決意していた。

全てを諦めた私は、自由になります

天宮有
恋愛
 侯爵令嬢の私ルリサには特殊な力があって、国を繁栄させていた。  私の力で国が繁栄していたから、ゼノラス王子が婚約者になる。  その後――私の力は危険だと思い込んだ国王に、私は国外追放を言い渡されてしまう。  ゼノラスは私の妹サレアを好きになったようで、私との婚約が破棄されることを喜んでいた。  私が消えれば大変なことになると話しても、誰も信じようとしない。  誰も信じてくれず全てを諦めた私は、国を出て自由になります。

【完結】王太子に婚約破棄され、父親に修道院行きを命じられた公爵令嬢、もふもふ聖獣に溺愛される〜王太子が謝罪したいと思ったときには手遅れでした

まほりろ
恋愛
【完結済み】 公爵令嬢のアリーゼ・バイスは一学年の終わりの進級パーティーで、六年間婚約していた王太子から婚約破棄される。 壇上に立つ王太子の腕の中には桃色の髪と瞳の|庇護《ひご》欲をそそる愛らしい少女、男爵令嬢のレニ・ミュルべがいた。 アリーゼは男爵令嬢をいじめた|冤罪《えんざい》を着せられ、男爵令嬢の取り巻きの令息たちにののしられ、卵やジュースを投げつけられ、屈辱を味わいながらパーティー会場をあとにした。 家に帰ったアリーゼは父親から、貴族社会に向いてないと言われ修道院行きを命じられる。 修道院には人懐っこい仔猫がいて……アリーゼは仔猫の愛らしさにメロメロになる。 しかし仔猫の正体は聖獣で……。 表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。 「Copyright(C)2021-九頭竜坂まほろん」 ・ざまぁ有り(死ネタ有り)・ざまぁ回には「ざまぁ」と明記します。 ・婚約破棄、アホ王子、モフモフ、猫耳、聖獣、溺愛。 2021/11/27HOTランキング3位、28日HOTランキング2位に入りました! 読んで下さった皆様、ありがとうございます! 誤字報告ありがとうございます! 大変助かっております!! アルファポリスに先行投稿しています。他サイトにもアップしています。

【完結】「お前に聖女の資格はない!」→じゃあ隣国で王妃になりますね

ぽんぽこ@3/28新作発売!!
恋愛
【全7話完結保証!】 聖王国の誇り高き聖女リリエルは、突如として婚約者であるルヴェール王国のルシアン王子から「偽聖女」の烙印を押され追放されてしまう。傷つきながらも母国へ帰ろうとするが、運命のいたずらで隣国エストレア新王国の策士と名高いエリオット王子と出会う。 「僕が君を守る代わりに、その力で僕を助けてほしい」 甘く微笑む彼に導かれ、戸惑いながらも新しい人生を歩み始めたリリエル。けれど、彼女を追い詰めた隣国の陰謀が再び迫り――!? 追放された聖女と策略家の王子が織りなす、甘く切ない逆転ロマンス・ファンタジー。

親に捨てられた長女ですが両親と王子は失脚したようです┐( ^_^;)┌

頭フェアリータイプ
恋愛
クリームランド公爵の長女ルカは神の愛し子である妹アンジェラを悲しませたという理由で戒律が厳しいことで有名な北の修道院に送られる。しかし、その3年後彼女は妹の望みで還俗することになって??? 投稿後3日以内にお気に入り10で短編に変更連載続行します。 お気に入りありがとうございました。短編に変更し連載を続行します。完結までどうぞお付き合い下さいませ。 イイカンジノカオモジを発見したのでタイトルを微変更 どうにかこうにか完結。拙作お付き合い下さりありがとうございました。

【完結】転生の次は召喚ですか? 私は聖女なんかじゃありません。いい加減にして下さい!

金峯蓮華
恋愛
「聖女だ! 聖女様だ!」 「成功だ! 召喚は成功したぞ!」 聖女? 召喚? 何のことだ。私はスーパーで閉店時間の寸前に値引きした食料品を買おうとしていたのよ。 あっ、そうか、あの魔法陣……。 まさか私、召喚されたの? 突然、召喚され、見知らぬ世界に連れて行かれたようだ。 まったく。転生の次は召喚? 私には前世の記憶があった。どこかの国の公爵令嬢だった記憶だ。 また、同じような世界に来たとは。 聖女として召喚されたからには、何か仕事があるのだろう。さっさと済ませ早く元の世界に戻りたい。 こんな理不尽許してなるものか。 私は元の世界に帰るぞ!! さて、愛梨は元の世界に戻れるのでしょうか? 作者独自のファンタジーの世界が舞台です。 緩いご都合主義なお話です。 誤字脱字多いです。 大きな気持ちで教えてもらえると助かります。 R15は保険です。

処理中です...