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二人のダンピールのハンターとそれを巡る関係
新米ハンターは恋敵……?
しおりを挟むクロウは情報屋をやってる店の方で食事をしていた。
必要もないのにだ。
趣味の食事を取ってないとストレスがたまに出て、そのストレスでディストをあまりいじめないように自分で少し制御をかけているのだ。
今この制御をかける原因は、ディストが気にかけているアレフィードというダンピールだ。
ディストはダンピール同士と両親を事情は違うが亡くした者同士という事で色々と気にかけていた。
気にかけるだけなら我慢がまだできた。
問題はアレフィードにあった。
アレフィード、見たところディストに恋心を抱いている、劣情を抱いている。
それが少々我慢ができなかった。
アレフィードはディストのことをあまり知らないが、やはり血が似ている為なのかとクロウは少し悩んだ。
ディストは知らないがこの二人、多少ことなるがともに真祖の息子である。
この世界には四名の真祖がいた。
その内の二名がディストの父親とアレフィードの父親だ。
ディストの父親は魔族からディストと妻を守ろうとし、死亡している。
アレフィードの父親は、クロウが暴走を止める為滅ぼしたので、死亡した。
残り二名は盟約を守り続け沈黙しているのでどこで何をしてるかは知らない、調べればわかるがクロウには面倒だった。
先日あった、アレフィードの父親である真祖がやろうとしたヴァンパイアの人間を隷属される計画と教会のヴァンパイア狩りと魔女狩りはクロウが止めた。
ヴァンパイアは元通り静かな生活に戻り、教会も魔族を狩るというところと今まで通り静かに信仰を広めるという状態に戻った。
「やれやれ、最近騒がしかったからなぁ……」
ハンバーガーを食べながらクロウは呟く。
食べ終わると客がやってきて、クロウは休む暇がないと一人呟いて、情報屋として情報提供を行った。
夜、営業時間が終わるとハンターとしての時間が始まる。
その頃ディストは目を覚ます。
日中起きられて脱出されたら大騒動が起きるのが目に見えているので、念入りにディストが脱出できないようあちこちに術はかけているし、毎日ディストが意識を飛ばす程抱き続けているのでその大騒動は起きた事はない。
「……お早うハニー」
着替えているディストにクロウは声をかけた。
「……」
寝起きは抱かれまくって意識を飛ばさせられているという状況の為、やや不機嫌な雰囲気を出しながらディストは着替えていた。
「……今日の仕事はなんだ」
「あー……またあの坊ちゃんに付き合ってくれってさ」
「なるほど」
ディストが頷くと、クロウは武器を倉庫から取り出し、ディストに渡した。
「後予定外が起きるかもしれないから気をつけろってさ」
「そうか」
ディストは浄化術で編み込まれた布を二枚手にし、仕舞った。
「……じゃ、行くか」
それを何とも言えない表情で見ていたクロウは空間に穴を開けてマリーの仲介屋に繋げた。
マリーの仲介屋では、マリーが仕立てた新しい服に身を包み、マリーが作った新規ハンターのダンピール向けの剣を背負ったアレフィードが居た。
「いつまでも対魔族仕様じゃないのは問題だったから、合間を縫って作りました!」
「……デザイン一緒じゃねぇ?」
「本人の希望です!」
「そうか……」
クロウはそう言うと、依頼書を見て、空間に穴を開けた。
「ディスト、坊ちゃん気を抜くなよ」
「ああ」
「……分かった」
ディストとアレフィードが頷くと、クロウはその穴を通って目的地に移動した。
「……こんな芸当ができるなら何故最初から父の元に向かわなかった」
「ある程度座標とかがわかってないとできないんだよ、場所名指定されても、いや座標どこよ? ってなるからな。もし玉座は中心部にあるのに上層部にあると思ったらそっちに出ちまうからな? ……まぁ中心部にあったのは驚いたけどな」
「闇の城……構造が謎だったな……」
クロウの解説に、ディストが思い出すように喋った。
「さて、敵さんが登場のようだぜ?」
ゾンビのような魔族たちが姿を見せる。
「そういや坊ちゃんは銃は――そうか持てないんだったな」
「……」
剣のみのアレフィードにクロウは何か言おうとしたが、情報を見たのを思い出し、言うのを止めた。
「……こいつらなら頭と体を分断した後頭をつぶすか、頭だけ潰すか……いや、剣なら真っ二つにした方がいいな」
ディストはそう言って、魔族の群れに突っ込んだ。
頭部と体を切断し、頭に弾丸を撃ち込んで浄化する。
「全くハニーは……しょうがないなぁ」
クロウもそう言いながら、魔族の頭を弾丸で吹き飛ばしていた。
アレフィードは言われた通り、魔族を真っ二つに切りながら浄化していく。
魔族が全て浄化されると、ディストは浄化の術を展開しようとしたがその魔法陣が突如砕かれ魔樹が生えてくる。
「嫌な予感は当たるってのか!」
クロウがそう吐き捨てるように言うと、ディストは急いでアレフィードの口と鼻を浄化術が編み込まれた布で覆い、その後、自分も口と鼻を覆った。
魔樹の成長はすさまじく、非常に濃い瘴気を吐き出していた。
「ディスト! アレフィード連れてここから離れろ!!」
既に瘴気にやられ、激しくせき込むアレフィードに肩を貸すと、ディストはそのままその場所から離れていった。
魔樹から獣のような魔族が生まれ出ると、すぐさまクロウに襲い掛かってきた。
「さっさと終わらせねぇと面倒なんだよ!!」
手を異形化させ、一体目の魔族の首を引きちぎりコアをえぐり取って握りつぶし浄化すると、異形化した両手を振りかざし、炎をもって魔族を燃やし尽くし浄化した。
そしてそのまま魔樹の幹に手をねじりこむ。
魔樹に亀裂が入り、そのまま一気に燃え上がり消失した。
目を黒くし、ディスト達の様子を見ると、ディストがアレフィードを守る為、結界を張り魔族の攻撃に耐えているのが見えた。
魔族も瘴気がなくとも生きれるタイプのものなのが分かり、クロウは急いでディストの元に向かう。
ディストは結界をはりながら神経をとがらせ、魔族の攻撃に必死に耐える。
瘴気でぐったりしているアレフィードが自分の腕の中にいる。
結界が破られたらディストはアレフィードを守り切れない。
だからこそ、必死に守る必要があった。
「ディストー!!」
クロウが魔族を切りつけ浄化すると、残りの魔族も銃弾を撃ち込んで浄化した。
周囲に魔族が居なくなると、ディストは息を吐き、結界を解いた。
「大丈夫か、ディスト?」
「……ああ、俺よりアレフィードだ……」
「坊ちゃんは瘴気少しすった影響で気を失ってるだけだよ、まだ慣れてないハンターだとよくある。ディストも――いや、お前は瘴気の中でも無理に動こうとしてたな」
クロウはそう言うと、アレフィードの肺がある部分に異形の手を当てる。
「おらよ」
手が沈み、何かを握りつぶすと、アレフィードは大きく咳き込み、そして目を覚ました。
「げほ!! っ……ま、魔族は?!」
「後から出てきたのはみんな俺が退治したぜ」
「……そうか、礼を言う」
「別に構わねぇよ、しかし少しずつ慣らしたほうがいいぜ、今後瘴気が出てるところに行く可能性があるんだからな」
「……ああ」
「まだ慣れてないんだ、お前はゆっくり慣れるといい」
ディストはアレフィードに静かに言う。
そこには静かな優しさがこもっていた。
クロウは、アレフィードに優しくするディストに少しばかりイラついた。
嫉妬しているのだ、アレフィードに。
ダンピール同士思うところがあるのは分かるが、それでもやっぱり嫉妬するし、自分への態度と異なるディストにイラつくところがあった。
「……マリーのところに戻るぞ、んで追加報酬請求だ。魔樹が生えてきたんだからな」
「分かった」
クロウは空間に穴を開けると、移動した。
マリーの店に戻り、報告して追加報酬をもぎ取ると振り込むように言って、ディストと共に自宅に戻った。
アレフィードはマリーの瘴気への抵抗力を上げるハーブティーを飲んで少しずつ瘴気対策をしていくということで別れた。
マリーの家でマリーの手伝いをしつつ暮らしているアレフィードを気にしているのかディストの表情はどこか心ここにあらずだった。
その態度にカチンと来て、クロウはディストを寝室に連れて行く。
そしてベッドに押し倒す。
「ハニー、何でそんなにあの坊ちゃんの事気にしてるんだ?」
「……弟、のような感じがしてな」
ディストの言葉にクロウは面食らう、と同時に優越感があった。
弟という事は近しく感じているのがわかる。
だが弟という状態と、無自覚に自分に甘え続け、体を開いているという状態では自分の方が無自覚であっても良かった。
優越感に笑みを浮かべる。
「……何を笑っている」
「いや、何気にすんな」
クロウはそう言ってディストの服に手をかけた。
ディストは少し眉をひそめたが抵抗する様子は見られなかった。
服を全て脱がし美しく引き締まった肉体を愛撫する。
ローションを注ぎこまれ、ぐちゅぐちゅと後孔をほぐされるとディストは熱っぽい息を吐いた。
「今日はちょっと遊んでみるか?」
穴が無数に空いた、突起がついたバイブをクロウは取り出した。
「まさかソレは……」
「以前使ったダンピール用の媚薬が出る奴のバイブ版。俺のより小さいから入るだろ?」
「本当道具はやめろ……」
「たまにはいいだろ?」
「……加減しないと口を聞かんからな……」
ディストがそう言うと、クロウは笑って、ほぐれた後孔にバイブをゆっくりと押し込んだ。
突起とカリが肉壁をえぐるが、異物感しか今のところディストは感じなかった。
こういうのを入れられるたびに、薬も使ってないのにクロウに抱かれると絶頂に追い込まれ、何度も射精させられるのが理解できなかった。
「じゃあ、スイッチ入れるな」
クロウがスイッチを入れると腸内に液体が満たされていき、バイブが動く。
ダンピール用の媚薬だろう、即効性も高いのが分かった。
ガチガチと歯が鳴る。
バイブの振動と、クロウがバイブを動かすたび、カリと突起が腸内を刺激し、どろどろに蕩かすように柔らかくしていき、腸内はバイブを締め付け、それが抜き差しにより刺激されるため、絶頂を繰り返す。
「~~!!」
声にならない声を上げて絶頂を繰り返す。
男根は勃ち上がり、びくびくと震えていた。
何度目かの絶頂でようやくバイブが引き抜かれた。
「んぐぅ!!」
めくられるような刺激に、また絶頂する。
「じゃあ、そろそろ本番な」
「本番は無しじゃダメか……?」
「ダメだろ」
ディスト熱っぽい息をして否定的な意見を言うが、体は玩具ではなく本物を欲しがっていた。
クロウはディストのぽっかりと開いてひくつく後孔に自身の男根をゆっくりと挿れた。
バイブによってほぐれ、柔らかくなっているが、締め付け絡みついてくるナカを堪能すると、ばちゅんばちゅんと腰を動かして突く。
ディストはシーツを掴んで、熱っぽい呼吸を繰り返す。
それでも必死に声を押し殺している。
いまだに喘ぎ声をあげるのはみっともないと感じているのか、それだけは中々してくれない、だからそれに答えてやるように口づけをする。
深く口づけて、舌を絡ませる。
甘い口内を味わいながら、絡ませてくる舌に満足して口づけを続ける。
腹の奥に熱を吐き出すと、ディストは体を震えさせて絶頂し、男根から白く濁った液体を吐き出した。
まだ腸壁はぎゅうぎゅうと締め付け、熱を欲しがるように絡みついてくる。
絡みついてくるソコを突き、刺激し、ディストを絶頂に何度も追い込み、腹の奥で吐き出す。
ごぷりと精液が零れるころ、ようやくクロウは抱くのを止めた。
ディストは何度も絶頂に上らされた影響で意識を飛ばしている。
汚れを落とすために、いつものようにバスルームへと向かい、シャワーで汚れを落として、体を拭き、服を着せて寝かせる。
自分も服を着替えて、隣で横になる。
意識のない、ディストの頭を優しく撫でる。
「嫉妬深くて独占欲の強い男でごめんな」
そう言ってからクロウも眠りに落ちた。
弟のように思っているアレフィードに慕われ、愛されているのを知らず、ディストは無自覚にクロウを受け入れ、無自覚に求める。
果たして自覚する日は訪れるのか――
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