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嬉しいプレゼント
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あれから夕飯を食べて、後片付けを俺と創さんで終わらせた。
俺は子供達を連れ、外の露天風呂で子供達の身体を洗ったりして、解放されたのは21時過ぎ。
ぐったりして離れに戻ると、眼鏡をしてパソコンに向かう創さんの姿。
ネット環境が無い山奥で、創さんは此処でも出来る事は此処で済ますように仕事をしているようだった。
部屋の奥に布団を並べて敷いていると、創さんが俺に気付いて眼鏡を外すと
「子供達は寝たの?」
そう言って大きく身体を伸ばし、創さんはゆっくりと立ち上がって秘密の引き出しから潤滑剤とコンドームを取り出して枕元に置いた。
この一連の流れが、いかにも「今からやります!」みたいで苦手だったりする。
オドオドしながら視線を外すと、枕元にハルさんが創さんに手渡していた小さな包みが目に飛び込んできた。
「?」
疑問に思って見ていると
「はじめ、開けてごらん」
そう言われた。
緑色のリボンと金色の包装紙に綺麗に包装された包みを開けると箱が入っていて、その箱の蓋を開けると、ぴょこんと熊のぬいぐるみが2つの指輪を抱えて出てきた。
すると創さんは
「これか……ハルさんが言ってた仕掛けって」
そう言って笑い出した。
そして俺の手を掴み、熊が抱えている指輪を一つ取り出して俺の薬指にはめると
「本当は……来週の誕生日に渡すつもりだったんだけど」
そう言って、指輪をはめた俺の薬指にキスを落とした。
「え?……じゃあ……」
「そう。誕生日プレゼントに指輪をプレゼントする話をハルさんのお店でしたら、4人もそれに加担したいって言われて……」
と呟くと
「多分、この箱が4人からじゃないかな?包装はハルさんがしたらしいよ。下手でごめんねって、何度も言われて……。俺は、はじめがこんなに大切に思われて嬉しかったよ」
そう続けた。
「え?じゃあ、ハルさんに渡した手紙は?」
もう、疑ってはいなかったけど、気になっていた事を聞くと
「手紙?……あぁ!指輪の代金を入れた封筒か。婆ちゃんが、立て替えしてくれた人にお金を返すのに、そのままなんて失礼だ!って封筒を渡して来たから使ったんだよ」
と、創さんが苦笑いして答えた。
真実を知ってみると、嫉妬した事が申し訳無くなる。
(ハルさん、少しでも疑ってごめんなさい)
俺は心の中で、穏やかに微笑むハルさんを思い浮かべて謝罪した。
いつだって、俺達を心配してくれていたハルさん。
今回だって、この指輪が入っていた箱は凄く綺麗にラッピングされていて、気持ちがこもっていた。
俺は創さんを見つめて
「創さん、素敵なプレゼントをありがとう」
と微笑んだ。
すると創さんが俺に左手を差し出して来て、俺も創さんの左薬指に指輪をはめた。
「はじめ。嫉妬してもらえるのは嬉しいが、ちゃんと俺にぶつける事!」
そう言って、創さんがゆっくりと俺を抱き締めた。
「これから未来永劫、僕は、はじめを愛し続ける事を誓うよ」
その言葉に俺も頷いて
「俺も、未来永劫、創さんを愛し続ける事を誓います!」
と答えて、瞳に込み上がる涙を拭った。
創さんは俺の右瞼にキスをして
「たくさん喧嘩して、その度仲直りして……俺達のペースで生きて行こう」
そう言って微笑んだ。
俺も創さんに頷いて、微笑み返した。
そんな俺に、創さんの顔が近付いて来る。
「はじめ。2人だけの、誓いのキスをしよう」
指輪をはめた左手を握り締め、俺と創さんは永遠の愛を誓うためのキスをした。
そう…これからずっと、2人で手を取り合って生きて行く為に……。
俺は子供達を連れ、外の露天風呂で子供達の身体を洗ったりして、解放されたのは21時過ぎ。
ぐったりして離れに戻ると、眼鏡をしてパソコンに向かう創さんの姿。
ネット環境が無い山奥で、創さんは此処でも出来る事は此処で済ますように仕事をしているようだった。
部屋の奥に布団を並べて敷いていると、創さんが俺に気付いて眼鏡を外すと
「子供達は寝たの?」
そう言って大きく身体を伸ばし、創さんはゆっくりと立ち上がって秘密の引き出しから潤滑剤とコンドームを取り出して枕元に置いた。
この一連の流れが、いかにも「今からやります!」みたいで苦手だったりする。
オドオドしながら視線を外すと、枕元にハルさんが創さんに手渡していた小さな包みが目に飛び込んできた。
「?」
疑問に思って見ていると
「はじめ、開けてごらん」
そう言われた。
緑色のリボンと金色の包装紙に綺麗に包装された包みを開けると箱が入っていて、その箱の蓋を開けると、ぴょこんと熊のぬいぐるみが2つの指輪を抱えて出てきた。
すると創さんは
「これか……ハルさんが言ってた仕掛けって」
そう言って笑い出した。
そして俺の手を掴み、熊が抱えている指輪を一つ取り出して俺の薬指にはめると
「本当は……来週の誕生日に渡すつもりだったんだけど」
そう言って、指輪をはめた俺の薬指にキスを落とした。
「え?……じゃあ……」
「そう。誕生日プレゼントに指輪をプレゼントする話をハルさんのお店でしたら、4人もそれに加担したいって言われて……」
と呟くと
「多分、この箱が4人からじゃないかな?包装はハルさんがしたらしいよ。下手でごめんねって、何度も言われて……。俺は、はじめがこんなに大切に思われて嬉しかったよ」
そう続けた。
「え?じゃあ、ハルさんに渡した手紙は?」
もう、疑ってはいなかったけど、気になっていた事を聞くと
「手紙?……あぁ!指輪の代金を入れた封筒か。婆ちゃんが、立て替えしてくれた人にお金を返すのに、そのままなんて失礼だ!って封筒を渡して来たから使ったんだよ」
と、創さんが苦笑いして答えた。
真実を知ってみると、嫉妬した事が申し訳無くなる。
(ハルさん、少しでも疑ってごめんなさい)
俺は心の中で、穏やかに微笑むハルさんを思い浮かべて謝罪した。
いつだって、俺達を心配してくれていたハルさん。
今回だって、この指輪が入っていた箱は凄く綺麗にラッピングされていて、気持ちがこもっていた。
俺は創さんを見つめて
「創さん、素敵なプレゼントをありがとう」
と微笑んだ。
すると創さんが俺に左手を差し出して来て、俺も創さんの左薬指に指輪をはめた。
「はじめ。嫉妬してもらえるのは嬉しいが、ちゃんと俺にぶつける事!」
そう言って、創さんがゆっくりと俺を抱き締めた。
「これから未来永劫、僕は、はじめを愛し続ける事を誓うよ」
その言葉に俺も頷いて
「俺も、未来永劫、創さんを愛し続ける事を誓います!」
と答えて、瞳に込み上がる涙を拭った。
創さんは俺の右瞼にキスをして
「たくさん喧嘩して、その度仲直りして……俺達のペースで生きて行こう」
そう言って微笑んだ。
俺も創さんに頷いて、微笑み返した。
そんな俺に、創さんの顔が近付いて来る。
「はじめ。2人だけの、誓いのキスをしよう」
指輪をはめた左手を握り締め、俺と創さんは永遠の愛を誓うためのキスをした。
そう…これからずっと、2人で手を取り合って生きて行く為に……。
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