Still heroes fighting

エイナン

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一章

炎の子モエル!

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「竜人と人間の間に生まれた子……なら炎の力を宿しているはず……何としても生かさなければ」
謎の人影は、赤ん坊を抱きかかえると冬将軍たちに見つからないように村を離れた。




「この村が凍りづけになることを皮切りに全てが眠りに着く世界が作られる……我の天下凍一の夢に近づく!!」
冬将軍はそう呟くと村に向かって斬撃を飛ばした。斬撃が村に当たると当たった場所から凍り始め、やがて村の全てが凍ってしまった。

「厄介な炎の力はなくなりました。全てが眠りにつく世界が作られるのも近いですね……」

「まぁさっきの赤ん坊も村と共に凍りついたはずですからねぇ」

「邪魔できるやつはいない」
寒鬼、冷鬼、凍鬼が順に話していく。

「ふん、もうこの村に用はない。者共行くぞ!!」

「「「「「「「「「「はっ!!」」」」」」」」」」
冬将軍の部下たちは冬将軍についていき、村には誰もいなくなった。

「行ったな……」

どうにか村のはずれまで移動した人影は冬将軍たちが行ったのを確認すると赤ん坊に目を移す。

「凍てつく力に対抗するには炎の力が必要だ……。この子が戦えるように、やつらを倒せるように鍛えなくては……」

そう言うと人影は赤ん坊を抱えたまま移動するのだった……











あれから14年もたった……

赤ん坊はお師匠と名乗る者に育てられたのであった。そして炎の力を持っていることから
モエルと名付けられた。




「お師匠--!!」

「なんだモエル。朝から大声で……」

「修行ですよ!! 昨日お師匠様が言ったんじゃないですか。明日は朝から修行だ!!ついて来い!!!って……」


「言ったかな~? 覚えてないから修行は無しだ。わかった?」

「嫌です! 今日は修行するんです。お酒たくさん飲むからそうなるんですよ」

「だって一度飲むとうまくって止まらないんだよ。子供にはわからんあのうまさ……思い出したら飲みたくなってきたなぁ……」

「駄目です!もういつもはちゃんと修業つけてくれるのに……昨日私の炎の火力が上がったとかで喜びすぎて飲みすぎて……お酒のどこがおいしいんですか!? 私も一度飲みましたけど、炎が言うこと聞かなくなって大変でしたよ」

「それはお前が子供だからだ。まだ炎も青色だしな。ちょっと飲んだだけで炎が暴走するとは修行が足りん証拠だな」

「修行が足りないと言うなら修行しましょうよ」

「……わかった。いいだろう、修行だ。やろう。やってやろう。また水と間違って酒を飲まれて暴走されたら嫌だからな。家が燃えるのも嫌だからな」

「わかってますよ。さぁ始めましょう」
モエルと師匠は外に出ると……

「さぁ構えろ」

「はい!!!」
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