世界最高の悪役は実はクズ雑魚~勘違いは勘違いを呼び組織(ハーレム)は出来上がった~

亜・ナキ

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第壱章 偽聖女~空と宇宙の境界はどこにあるか~

第二十二話 中々の脳破壊

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 893が振りかぶった拳を止める。別に力入れてないけど添えただけで止まってくれた。


「やめなよ」

「ああん?あんちゃん。今のうちに引き下がるんなら俺も何もしねぇ。ただこれ以上何かしようってんなら!」


 怖い…だが大丈夫だ!
 幻術発動!


「弱いものいじめして楽しいか?クソザコナメクジ」

「ああん?お前、怒らせたな?若い頃、最強の傭兵といわれたこの俺を!」


 え?幻術効いてない?
 最強の傭兵さんってもしかして俺より魔力がすごくお強い?

 やべぇ。


「最強?見習いの間違いじゃないか?歳いっても中身が子供の癇癪持ち」


 くそ!止まれ!俺の煽りスキル!


「てめぇ…!」


 うわ!拳が来る!痛そう!いやあ!


「ぶが!」


 その瞬間、男は血反吐吐き垂らしながら倒れていた。
 汚ねぇ。

 エイリがウィンクしてくる。
 エイリ…神!

 エイリが近づいてきてこしょこしょ話してきた。


「あのゴミクズがアク様に触れるのが嫌で、つい手出しをしてしまいましたが問題なかったでしょうか?」

「うん。問題ない」


 こしょっと返す。
 そして怖さからか座り込んでいる青年と同じ目線になるようにかがみ込む。


「大丈夫かい?少年」

「あ、ありがとうございます!強いんですね」


 うん?この少年かなり美青年じゃないか?
 金髪に青い目。主人公じゃん!
 もう主人公じゃん!


「な、なにかお礼を!」

「いや、いいんだよ。見返りが欲しくてやってるわけじゃないからね」


 めっちゃ欲しい。ちょうだい。


「でも本当に、本当に助かりました…」


 そこはもっかい聞けよ。
 仕方ないから貰ってやるよって感じにしたかったのに。

 よく見たらこの青年、涙目。
 そりゃあ、怖かったろう。
 よし!ここは大人の男の包容力をエイリに見せつける時だな!

 青年を抱きしめ、背中をトントンとする。


「怖かった?もう大丈夫だからねー」


 優しく諭すように言う。
 これでエイリにアピールよ!

 ビクッと身体を震わせて逃げようとしていたが、こいつには俺の優しさアピールの為に犠牲になってもらわなくては。
 大衆の前で慰められるのは恥ずかしいと思うが我慢してくれ。
 残念ながら安心で力が抜けたお前なら俺でも抑えられるんだよね。



 -------アクは知らなかった。朝に付けた香水は、男を発情、そして惚れさせる媚薬兼惚れ薬であり、少しでも自分に感情がある人ならばたちまち落とせてしまうものであることを。

 それはアクの父が危険と判断して封印したものだと。

 危険度から既に販売中止されている事を。

 それが一滴でも十分な効果を発揮することを。
 ドバドバかけた後に抱きつくなんてやられたら脳破壊が過ぎると…






「も、もう大丈夫ですから!」


 赤面の青年。まじウケる。


「はわわわわ」


 エイリがうるさい。なんでかな?はわわって何?


「そうだ!家の店、来ません?割引しますよ」

「だからお礼は…」 


 一応1回は断る。


「たまたまセールしてただけですよ」
  

 よっしゃ!
 高いもん買ったろ!
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