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十月
文化祭の前に
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文化祭といっても、別に全てのクラスが模擬店や発表などをするわけではない。氷川のクラスは、教室内に研究成果を並べるだけの予定なので、準備はさして多くなかった。研究テーマは福島県の伝統工芸品。歴史についてだったり、品物そのものについてだったりを、グループ単位でまとめ、模造紙に書いて、実物があったら当日にはそれも展示する。事前の準備は研究内容をとりまとめ、模造紙へ書き写すだけだ。
「というわけで、放課後の準備に参加できなくなったから」
放課後になってそう告げると、同じグループの白沢と文月が頭の痛そうな表情になった。部活で発表をする生徒はそちらにかかり切りなので、クラス展示側の人数がさして多くはないと知ってはいる。白沢が呆れた顔で頭を掻いた。
「ふらふらしてると思ったら離脱通知とか……」
「いやだって、逆らえなかったんだよ。それに、準備はほとんどできてるから、俺いなくても大丈夫でしょ?」
「そういう問題じゃない。責任感はないのか」
文月が苛立った風に詰る。文化祭実行委員は運営側だから、クラス展示は文月が指揮を執っている。そこで一人欠ければ予定が狂うこともあるだろう。安請負を悔やんだが、今更仕方がない。
「そう言われても……うちのところはもう下書きまでできてるから平気じゃない? なんなら、明日とか早めに来て、模造紙に写す作業やっとく?」
「……まあ、それなら」
暫時思案して、文月が了承してくれた。どうやら、氷川が考えているよりも、クラス展示も大変らしい。修学旅行のまとめから引用抜粋すればいい程度のものではないのだろうか。十日もあるのに、と不思議に思った。
「クラス展って、意外と大変なんだ?」
「大変というか……やる気があるのはいいことだよな、文月」
「まあな」
「どういうこと?」
眉をひそめて問い質すと、白沢は俳優のように肩をすくめた。
「ちょっと、気合い入りすぎて収集つかなくなってる奴がいるだけ。おまえは心配しないで、生徒会の手伝い行っていいよ」
にこりと笑って手を振られる。ほとんど追い出されるようにして、氷川は賑やかな教室を後にした。
翌朝、約束通り普段よりも早く登校した。朝のホームルームが八時二十分から始まるため、普段は八時十五分までには登校する程度の気軽さでいる。そのため、学校に着けば既に校舎は賑やかだ。しかし、普段よりも一時間近く早い、七時半前に登校すると、校舎はしんとしていた。朝の部活動を行なっている生徒もいるため、校庭や体育館には人も多いだろう。私道などを走っている生徒もいた。しかし彼らは校舎の中にはいない。
静かすぎて足音がいやに大きく響くような気がする廊下と階段を抜けて、教室に入る。予想通り、まだ誰もいなかった。
机の上に研究ノートを広げ、シャープペンシル片手に内容を確認していく。はみ出した席にはいつの間にか慣れた。一席だけはみ出す構成を変えることもできたはずだし、夏木からはその提案も受けたが、なんだか面倒でそのままだ。隣に誰もいないのは気楽でいい。
問題がないことを確かめて、模造紙を広げる。マジックで書き込む前に、当たりを付ける意味も兼ねてシャープペンシルで下書きをしていく。見出しの文字の大きさや、写真を貼るスペースなどは、新聞の紙面構成を思い出すと考えやすい。三割ほど下書きができたところで、教室の後ろの扉ががらりと開かれた。
「おはよう」
「おはよう、文月くん。早いね」
耳に馴染んだ声に手を止め、顔を上げる。文月はまっすぐ自分の机に向かうと、鞄を置いた。それからこちらへやってくる。
「様子を見に来た。順調みたいだな」
「うん。まあもう書き写すだけだし」
文月が、氷川の前の席に勝手に座る。氷川は作業を再開した。赤べこの発祥、由来、意味合い、作り方などを順に書いていく。ここで飾るために、制作体験までしたのだから、相応に手間もかけてはいる。いかにもトップクラスの進学校めいた内容ではないが、そういうものは研究系の部活動の分野らしい。各クラスでまではやらない。
氷川の作業を監督しながら――手伝ってはくれないらしい――文月が疲れたように息を吐いた。
「どこもこうだったら良かったんだがな」
「難航してるの?」
「熱心すぎて脱線したがる奴がいるんだ。歴史、文化、風土の違いその他諸々が、工芸品の成り立ちに影響を与えているってな。それ自体は悪くない、研究したいならすればいい。だが、前日には展示を完成させる必要がある。研究結果をまとめて、こうして書き写す時間まで考慮してない。発表できる段階まで進める必要があることをすぐに忘れるんだ」
「それは……なかなか……」
白沢が昨日言っていたのはそういうことかと納得した。やる気があるのはいいが、見通しが甘い、というところか。
一段落書き終えて、氷川は顔を上げた。
「でもそれなら、俺がいてもいなくても変わらないね。書き写す段階まで行ったら、また手伝うよ」
自分に出来ることと言えばその程度だ。毎日居残っていたとしても、やはりその程度だろう。そう思って言ったのに、文月はなんだか複雑そうに顔をしかめた。
「クラスより生徒会の優先か。役員でもないのに」
「だって埋め合わせだから。忙しい神森くんを、知ってたのに連れ回しちゃったお詫びだし」
文月には、睡蓮の絵の一件について、神森が思い入れのある絵だったから一緒に調べていたと説明した。事実とさして乖離していないから、ボロは出ないはずだ。丸山と大原、赤田は、岩根の叔父が作者だったから気になったのだと説明したら納得してくれた。持つべきものは素直な友人だ、と思ってしまうのは氷川がひねてくれているからかもしれない。
そしてあまり素直ではない友人、文月凉太は、氷川の説明に仕方ないなと言いたげな苦笑を浮かべた。子供にするように、髪をそっと撫でられる。
「ちゃんとこっちも手伝えよ」
不服そうな要請に、無言で頷いた。
「というわけで、放課後の準備に参加できなくなったから」
放課後になってそう告げると、同じグループの白沢と文月が頭の痛そうな表情になった。部活で発表をする生徒はそちらにかかり切りなので、クラス展示側の人数がさして多くはないと知ってはいる。白沢が呆れた顔で頭を掻いた。
「ふらふらしてると思ったら離脱通知とか……」
「いやだって、逆らえなかったんだよ。それに、準備はほとんどできてるから、俺いなくても大丈夫でしょ?」
「そういう問題じゃない。責任感はないのか」
文月が苛立った風に詰る。文化祭実行委員は運営側だから、クラス展示は文月が指揮を執っている。そこで一人欠ければ予定が狂うこともあるだろう。安請負を悔やんだが、今更仕方がない。
「そう言われても……うちのところはもう下書きまでできてるから平気じゃない? なんなら、明日とか早めに来て、模造紙に写す作業やっとく?」
「……まあ、それなら」
暫時思案して、文月が了承してくれた。どうやら、氷川が考えているよりも、クラス展示も大変らしい。修学旅行のまとめから引用抜粋すればいい程度のものではないのだろうか。十日もあるのに、と不思議に思った。
「クラス展って、意外と大変なんだ?」
「大変というか……やる気があるのはいいことだよな、文月」
「まあな」
「どういうこと?」
眉をひそめて問い質すと、白沢は俳優のように肩をすくめた。
「ちょっと、気合い入りすぎて収集つかなくなってる奴がいるだけ。おまえは心配しないで、生徒会の手伝い行っていいよ」
にこりと笑って手を振られる。ほとんど追い出されるようにして、氷川は賑やかな教室を後にした。
翌朝、約束通り普段よりも早く登校した。朝のホームルームが八時二十分から始まるため、普段は八時十五分までには登校する程度の気軽さでいる。そのため、学校に着けば既に校舎は賑やかだ。しかし、普段よりも一時間近く早い、七時半前に登校すると、校舎はしんとしていた。朝の部活動を行なっている生徒もいるため、校庭や体育館には人も多いだろう。私道などを走っている生徒もいた。しかし彼らは校舎の中にはいない。
静かすぎて足音がいやに大きく響くような気がする廊下と階段を抜けて、教室に入る。予想通り、まだ誰もいなかった。
机の上に研究ノートを広げ、シャープペンシル片手に内容を確認していく。はみ出した席にはいつの間にか慣れた。一席だけはみ出す構成を変えることもできたはずだし、夏木からはその提案も受けたが、なんだか面倒でそのままだ。隣に誰もいないのは気楽でいい。
問題がないことを確かめて、模造紙を広げる。マジックで書き込む前に、当たりを付ける意味も兼ねてシャープペンシルで下書きをしていく。見出しの文字の大きさや、写真を貼るスペースなどは、新聞の紙面構成を思い出すと考えやすい。三割ほど下書きができたところで、教室の後ろの扉ががらりと開かれた。
「おはよう」
「おはよう、文月くん。早いね」
耳に馴染んだ声に手を止め、顔を上げる。文月はまっすぐ自分の机に向かうと、鞄を置いた。それからこちらへやってくる。
「様子を見に来た。順調みたいだな」
「うん。まあもう書き写すだけだし」
文月が、氷川の前の席に勝手に座る。氷川は作業を再開した。赤べこの発祥、由来、意味合い、作り方などを順に書いていく。ここで飾るために、制作体験までしたのだから、相応に手間もかけてはいる。いかにもトップクラスの進学校めいた内容ではないが、そういうものは研究系の部活動の分野らしい。各クラスでまではやらない。
氷川の作業を監督しながら――手伝ってはくれないらしい――文月が疲れたように息を吐いた。
「どこもこうだったら良かったんだがな」
「難航してるの?」
「熱心すぎて脱線したがる奴がいるんだ。歴史、文化、風土の違いその他諸々が、工芸品の成り立ちに影響を与えているってな。それ自体は悪くない、研究したいならすればいい。だが、前日には展示を完成させる必要がある。研究結果をまとめて、こうして書き写す時間まで考慮してない。発表できる段階まで進める必要があることをすぐに忘れるんだ」
「それは……なかなか……」
白沢が昨日言っていたのはそういうことかと納得した。やる気があるのはいいが、見通しが甘い、というところか。
一段落書き終えて、氷川は顔を上げた。
「でもそれなら、俺がいてもいなくても変わらないね。書き写す段階まで行ったら、また手伝うよ」
自分に出来ることと言えばその程度だ。毎日居残っていたとしても、やはりその程度だろう。そう思って言ったのに、文月はなんだか複雑そうに顔をしかめた。
「クラスより生徒会の優先か。役員でもないのに」
「だって埋め合わせだから。忙しい神森くんを、知ってたのに連れ回しちゃったお詫びだし」
文月には、睡蓮の絵の一件について、神森が思い入れのある絵だったから一緒に調べていたと説明した。事実とさして乖離していないから、ボロは出ないはずだ。丸山と大原、赤田は、岩根の叔父が作者だったから気になったのだと説明したら納得してくれた。持つべきものは素直な友人だ、と思ってしまうのは氷川がひねてくれているからかもしれない。
そしてあまり素直ではない友人、文月凉太は、氷川の説明に仕方ないなと言いたげな苦笑を浮かべた。子供にするように、髪をそっと撫でられる。
「ちゃんとこっちも手伝えよ」
不服そうな要請に、無言で頷いた。
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