【完結】親の罪で売られた娼夫が、硬派な特務中尉と『自由恋愛』に至るまで

かおる

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 ただの軍人でいたかった。

 人を殺す仕事であると理解していても、自分にはそのくらいでよかった。

 親に売られた子供。
 女をいたぶる男。
 少年を買う貴婦人。
 人が人を売り買いし、命が物のように扱われる。

 教義に書かれた道徳は誰の行動も止められない。
 尊厳を奪われた彼らがどれほど救いを願っても、神は降りてこない。

 裏街に蔓延る人間はもう神を信じてはいない。

 或いはこの聖なる王国の誰も。


 それでもジェダイトは組み合わせた手を額に当てた。
 神よ、このまま彼を見逃してくれるようにと。



【6】



「お前、あの『旦那』とまだ寝てないんでしょ」


 娼夫へ供される病人食のような粥を食べたあと、部屋に戻る途中で他の娼夫に声を掛けられた。
 まさか話しかけられるとは思っていなかったロゼルは、一瞬彼を見つめ、それからざっと血の気が引いて身体が固まってしまう。
 しかし腰まである長い髪を手で絶えず梳きながらにやにやと笑うその青年は、「主人なら外に出てるよ」と事も無げに言った。誰も聞いていないと言って気楽なものだ。

 彼は先日廊下で客といるところを見掛けた娼夫だった。
 ロゼルより長くここにいるが、ロゼルよりずっと若い。不健康にも見える青白い肌と細い身体に様々な宝石を付けて、まるで貴族の妾のようだ。客から相当金をかけられているらしい。それも道理だと思えるほど、彼は美しかった。暗がりで煙管をふかす姿が様になっている。ただ、娼館に長く、若い頃からいるせいか、男なのか女なのか曖昧な空気が独特だった。


 「旦那様は……良くしてくださっていますよ」


 嘘をつくのは苦手だった。それでも、この数ヶ月で随分慣れてしまった。微笑んで口から滑らせるように言うと、彼はころころと愛らしく笑う。


「分かるよ。あたし・・・達は分かる。抱かれたら娼夫はすぐに変わっちゃう」

「……」

「金は出してくれてるんだから、抱かれないならそういう趣味なんでしょ。いいじゃない……あたしの旦那様のほうがお金はあるけどね」

「……どうか、ご主人には」

「言わないよ、あの爺さんは嫌い。色で懐柔できるならやりやすいけど、金にしか興奮しないんだから」


 どうやらそれを理由にロゼルを脅すようなつもりではないようだ。愉快そうにしている。娯楽もないこの宿で、ただお喋りの相手として選ばれただけのようだ。

 緊張が緩んでほうっと息をつくロゼルのローブの裾を引いてくる。外の世界にいればまだ学生になるような年頃だ。若い男らしい筋肉もなく、かと言って肥え太るほどの怠惰も許されず、美しいことだけに価値がある世界にいる青年は、うっすら紅すら引いた唇で蠱惑的に微笑みかけた。


「抱かれたらね、お前も分かるよ。神がどうしてこれを罪にしたか」


 ロゼルは唾液を飲み下した。ここ最近頭に過ぎることを見透かされているようだ。彼の濃い睫毛が上下すると、ロゼルでもどきっとさせられる。


「旦那様の気が入ってくる。それだけで死んでもいいッていうくらいになる。それを知ったらね、娼夫になるんだ」


 ひそひそと囁く声で言われ、煙管の煙を吹きかけられた。甘い匂いがして喉だけで咳をする。
 ロゼルがまだ知らない快楽を語る彼は、手を離してカウチに脚を伸ばして寝そべった。


「何故、そんなこと……私に」

「そりゃあ、あたしが優しいからだよ。この間廊下でさ、お前ばかりが擦り寄ってて哀れだったから!」


 ロゼルの顔がかっと熱くなる。
 芝居だ。あれは演技だ。
 それでもあの時、ロゼルの方が口付ける快楽に耐えきれなくなっていたのは事実で、それを知られていたことが堪らなく恥ずかしい。


「あたしはもうすぐ落籍ひかしてもらうんだ。うちの旦那様は主人にも金払いが良くて気に入られてるからね。だから優しくしてあげる」


 高い声で笑う娼夫。ロゼルは小さく礼を呟いて、鈴をみっともなく鳴らしながら部屋へ帰った。
 背後では「お前も早く抱かれてしまえ!」という、吊り橋から突き落としてくるような声がしていた。



 ジェダイトは時々宿に帰るのが遅くなる夜がある。当然任務がある日で、今夜がそれだった。

 近頃はジェダイトも巡礼者の宿ドムス・クレドの上客扱いをされ始め、宿の主人からの覚えめでたく、あれこれと『娯楽』の誘いを受けるらしい。宿を経営する裏稼業は娼館の他にも様々な非合法の商売をしており、それは大抵一見の客をとることはない。法に触れる商売ということはろくなものでは無いことは確かだが、主人に招待された集まりに出られるということは、ジェダイトが裏側の信用を得ている証だった。任務は上々に進んでいるのだろう。

 部屋に戻っても一人きりのベッドに入る気にはなれない。窓を開けて裏街のくすんだ通りを眺めながら、ロゼルはやはりジェダイトのことを考えていた。彼がやつれてきていることを案じていた。
 少し前までは気のせいかと思っていたが、やはり痩せてきているのだ。ここでの食事は共に摂っているのだが、それでも頬から顎が鋭角になっている気がする。出会った当初より頬の丸みが戻ってきたロゼルとは真逆で、あんなに逞しかったジェダイトなのに。

 それから先程言われたことを考える。ロゼルがジェダイトの『気』を受けていないことは、本当の意味で娼夫になっていないことは、見るものが見れば分かるのだという。その事に負い目など感じなくていいはずが、何故だかとても虚しくなる。

 教義に拠れば、男には陽の気が、女には陰の気があるのだ。陰陽合わさることは完全な交わりである。
 しかし、陽の気同士が混ざり合うと陰に転じ、それが男の身体に宿ることが穢れであるのだと。これはある程度の年頃になれば誰でも知っていることだった。先程の娼夫の退廃的な色気は陰の気を孕んでいるからだろうか。
 ロゼルにはない色気だ。ああなりたいとも、なりたくないとも思わないが、抱かれるとあんなにも色が出る。
 そうなれば、ジェダイトもロゼルの前で衣服を乱すようになるだろうか。


「っ……愚かなことを」


 自分が思い至った事にぞっとして目を見開き、窓枠を強く握る。恐ろしくて、ジェダイトに酷いことを考えてしまった。
 ロゼルを抱くとジェダイトも戻れなくなる。一緒に堕ちろと言っているようなものだ。それはあんまりではないのか。

 いくらロゼルが彼に依存まがいの執着をおぼえているといっても、彼にそれは背負わせられない。


「……恋じゃない」


 言い聞かせるように呟いた。
 これはそんなに綺麗なものではない。
 元より、家族も極刑に処され、一族は没落し、自らは娼館に堕ち、もはや家名を名乗ることすら許されないロゼルは特赦が出ても生き続けていくつもりはなかった。
 様々なことが降りかかる人生より、土に還ってしまいたい。この場所で死ねば燃やされるだけだ……ロゼルはもう一度森のしっとりした土を踏みたいだけ。

 その為にジェダイトに縋り付いている。望んだ死の為と思えばなんでも出来ると覚悟して協力者になったのだ。
 それなのに今彼に乞うのを必死で耐える行為があることが信じられない。
 まるでこの世に未練でもあるような、浅ましい願いだ。

 毛織物を引き上げて、冷える空気から身を隠した。
 ジェダイトの熱い肌がないととても寒い。
 言い訳しか出てこない己は、やはり浅ましい罪人の子だった。


「ロゼル!おいロゼル!」


 乱暴な声が廊下から聞こえ、雑な足音が近付いてきて慌てて窓を閉めた。ジェダイトが訪れた時の呼び掛けとは雰囲気が違い、心臓が急に早鐘を打ち始める。何もしていないはずだ。あの若い娼夫と話しただけ――やはり彼が何か言ったのか?

 客が居ないためノックもなしにドアを開けたのは耳番だ。痩せて、隈の濃い目元がぎょろついた男。いつでも客からチップをせびろうとする男だった。


「てめぇに客だが、今夜はあの旦那は来んのか」

「お客?ぼ――わたし・・・に?なぜ……」

「そうだッて言ってんだよ!いつもの旦那が来るんなら上げねェが」

「……あ、来ます。旦那様は今夜もお帰りになると」

「チッ……とっととそれだけ言やァいいんだ!ケツの中まで男好きなバカ娼夫が」


 バチンとドアが閉められ、その音に身を竦めた。埃が落ち終わるまでしばらくそのまま動けず、廊下になんの気配もしなくなってから腰が抜けたようにへたり込む。罵声が恐ろしいわけではないが、これまでに無いことで動揺して妙に緊張してしまった。さっきまで寒さを感じていたというのに急に暑くなってくる。

 ロゼルに客が来たことはない。途切れないようジェダイトが居座っているからというのもあるが、そもそも彼がロゼルの元を訪れるまでも、ロゼルを指名する者はいなかった。
 ここが高級と言われる部類の娼館であるということもあるが、単に歳が行きすぎているのだ。娼夫にしては、の話だが。ロゼルはドムス・クレドに買われる程には整った淑やかな姿だったが、やはり――おぞましいことに、大抵の客には若い方が悦ばれる。だからこのように一見の客が買いに来ることもなく、ジェダイトが居着いてからは毎夜彼を待つだけでよかった。
 それだけでよかったのだ。






「ロゼル」


 その晩、部屋に着いた途端にジェダイトが顎を掴み顔を上向かせてきた。一瞬キスかと思って身を委ねかけ、思い直して慎重に視線を向ける。ジェダイトの、いつも険しい眉間がいつにも増して深く皺を刻んでいた。
 ロゼルの桃色の瞳が小さく揺れた。唇も僅かに開閉して、何をされるのかと細い喉仏が上下した。


「……報告することがあるな?」


 詰問される予感に身体が緊張する。不味かったのは、『どれのことだ』と一瞬考えてしまったこと。
 ジェダイトは立ち位置をくるりと入れ替え、ロゼルの腰に手を当ててぐっと身体をドアに押し付けた。彼の左手はロゼルの顔の横から扉に突き立てられ、背後から身体で圧をかけられたロゼルは飴色の木目を見るしかなくなる。
 弱い拘束だ。しかし抜けようとした途端にもっと押さえ付けられるのは想像できた。それでも、背中にジェダイトの体温を感じてしまうだけで抵抗の気が失せるのを感じてロゼルは静かに自分を嫌悪する。


「別の客が来たと耳番から聞いた。奴は恩着せがましく、俺の為に断ったと言ってきたが」

「あ、の……、はい。何故か僕を、指名して」

「どこで見初められたんだ」

「わかりませ……、っひ、ぁ」


 ジェダイトの大きな掌がロゼルの尻を掴み、揉んでいく。肉の薄いそこは少し形を変えるだけで窄んだ場所が顔を見せるようで、ドアに張り付いたままその知らない感覚を受ける。指が割れ目にかかりそうになる度に肺が震えて、逃げようとしても扉を開けることも出来ずに身動ぐだけだ。まるで悶えるようにして、ロゼルの腰がしなる。


「本当に客かも怪しい。警戒しろ」

「っあ、わか、っ……!」

「あまり窓からも顔を見せるな」

「はい、……は、ぃ、……やっ」

「こんなことをされたくなければ」


 これ以上は感じてはいけないものを感じてしまいそうになる。しかし逃げたくとも脚の間にジェダイトの膝が割り込み、背中は硬い胸板が退路を塞いでいる。恥ずかしさから頭に血が上り、息が上がってくらくらした。


「はあ、ぁ、ジェダイト……さん、ぁ、ここは」

「なんだ」

「声、こえっ……そと、聞こえ、あぁ、!」


 ロゼルの肩に顔を乗せたジェダイトが鼻で笑い、あわいの窄んだ場所に親指を食い込ませた。布越しでもその場所に触れられると腰がびくっと跳ねて、自分から扉に下腹部を擦り付けるようにしてしまう。ジェダイトの呼吸が耳の産毛を撫でるだけで僅かに芯を持っていたそこは、待っていたとばかりにその圧を悦んでさらに服を押し上げる。
 ジェダイトの左手がロゼルの胸を撫でた。それだけで背中が反る。もう、そこを弄られるとどう疼くかを覚えてしまっている。


「普段から何をしているか、忘れたのか」

「あぅ……!はぁ、は、むね、だめです」

「この声を聞かせたくて……君は身体を張っているのに。今更だな」

「い、あ――!」


 強く摘み上げられ、捻られた粒にびりびりと快感をおぼえてしまい腰が抜ける。
 ジェダイトの脚に座り込んでしまうとそのまま抱えられて、ベッドに運ばれた。仰向けになってシーツに沈むと股座が主張しているのが目立ち、恥ずかしくなってうつ伏せになり隠す。
 ジェダイトもまたベッドに乗り上げると、軋んで揺れた。


「隠したつもりか?」

「うぁ、……だめ、そこ……されると」


 却って腰を差し出すようにしてしまったせいで、また掴まれ、きつく閉ざされたそこが僅かに形を変える程度の力で肉の薄い尻を揉まれる。手で除けようとしても敵わず、脚に力を込めて閉ざしても隙間で指先が蠢く。

 のぼせそうに熱い。己の内心を覗いてみると、この攻防はお遊びのようだ。このまま中を探られたって心は傷つかない、むしろ――そう思う自分がいることをロゼルは自覚してしまっている。

 いつも疲れきってしまうような快感で溺れさせるジェダイトの手に、自分を丸ごと委ねる癖がついてしまったせいだ。彼に任せればいいのだと身体が囁く。こんなことを知ってしまえばもっと欲深になると頭が警告する。


「……いつもの、……使って、ください……」


 か細く呟いた。サイドテーブルの方に手を伸ばし、そこに置いてあるオイルの小瓶を示す。
 ロゼルからの明確な「許し」だった。

 背後でジェダイトが深く息を吸う音が一度だけして、身体から手が外される。うつ伏せたままのロゼルの視界から小瓶が消えた。辛うじて身を隠していたローブがたくし上げられ、下半身が顕にされる。
 その姿勢でとても顔は見られなくて、物音と気配だけに過敏になった。手にオイルを馴染ませるねばっこい音がする。小瓶を閉じる硬質な音も。
 ぬるつく指先が閉じた場所に触れた。きゅう、と反応したのは、その意味は、ジェダイトには言えない。


「んぅ、……ぁ、……ぁ」


 節くれの目立つ指が押し入ってくる。
 足が跳ねて、鈴が鳴る。
 筋肉もないロゼルの肉体ではジェダイトの力強い指を食い締めても止めることは出来ず、ゆっくりと、抜き差しが始まった。


「はぁ……はぁ……、あぁ……!」


 抜かれる時は呼吸をし、押し込まれると詰まった声を上げる。舌の震えが声に伝わる。
 痺れるほどいいわけではない。ただ、ジェダイトがロゼルの中を探るだけ。
 彼の指が一番深いところに触れているだけだ。


「……これは、どうした」

「っうぁ、今、そこだめ」

「オイルなど要らなかったな」


 揶揄するでもなく、事実を述べるようななだらかな声のジェダイトがロゼルの陽物を握りこんだ。しとしとと先走りを垂らして、一番正直にロゼルの期待を表している、その部分。そちらまでゆるゆると扱かれ始めると尚更締め付けてしまい、腰を引いても押しても弱火で煮られるような快感が身体に行き渡っていく。
 力を込めると、指の節が何かに到達する。だからまた締め付けて、中が何かを欲するように動く。ロゼルの声はあまくて、よわくなった。ぐずるような力の入らない喘ぎになっていく。


「あ……あぁ……、はぁ、はぁ……んぁ、中、あつ……」

「……ここだろう。ロゼル」

「ふぅ……!や、押したらぁ……!」


 ゆっくりと出入りするだけだった指がくっと曲げられた。腰が自然と上に突き出されて、先走りがぴゅっと飛ぶ。
 下半身は来る快感に、開かれるそこに張り詰めていくのに、上半身はくたくたと力が入らずシーツに半分顔が埋まってしまう。涎が唇を伝い布が湿っていく。


「あぁ、ああ、あぅ、あぁ……ッ!
 だ、め、つよ……っ!んっ!んっ!んッ!」

「強いか?……君が離さないからだ」

「やぁっ……!あぁ、!あぁぁっ!んあぁぁ……!」


 こり、こり、と中の何かを弾くように指が動いて、ロゼルの薄い腹がへこんで腰がガクガク震えた。声が抑えられなくて、泣き声のような弱々しい反応になる。思い切り逃げ出したいような、押さえつけられてもっと強く擦られたいような、相反する願望がすべてこの性感帯に詰まっていた。自分でもどうされたいのか言葉にならない。それでも容赦なく曲げた指で掻き出すようなピストンをするジェダイトは、正解をたたき出していた。
 どんな顔でロゼルを責め立てているのかは分からない。声だけは不自然に平静に、しかしその手は前も後ろも力強く動きだす。


「あっあっ!出ちゃう、だめだめだめっ!もう、出るぅ……!」

「こら、暴れるな」

「イく、つよ……っ!つよ、ぃ、のっ!いく、いくっ!
 あぁいくぅ……ッ!」

「……出していい。……っ、は」


 ちゅこちゅこと前を扱かれ、後ろはしこりをしつこくしつこく弾きまわされる。 いつの間にか背に被さるようになっていたジェダイトの息継ぎを合図に、はじけた。


「出、ぅ、っっう……!……ッ!……ッふぅ……!」


 痙攣に合わせた不規則な鈴の音。血の多く通う部分からぱっと肌が赤くなっていき、既に先走りで汚れていたシーツに白濁が散った。いつもよりだらだらと溢れるような勢いで、しかしそれが長く続く。漏らして、止まらないような吐精にぐずり泣きをする。
 指は止まっていても、きゅんきゅんと勝手に後ろが締まるせいで腰のビクつきが止まらなかった。唇から舌がこぼれて、涙目の視界がちかちか眩む。

 少しは落ち着いた頃に指が抜かれると、それだけであぅ、と甘えた声が出た。それに何か感じるような理性ももう煮崩れており、力尽きたように全身で倒れ込むだけだ。


「は……、……」


 重い身体を半分だけ転がして、ジェダイトの方を見た。下瞼に力みがあり、眉が険しい。唇が薄く開いているのが目について仕方なくて、弱った力で服の裾を引いた。

 ゆっくり、身体が被さってくる。
 唾液でベタつく口許にも涙で濡れた目元にも髪が幾筋か張り付いていたが、ロゼルはそれよりジェダイトを溶けた目で見つめ、肩に腕を引っ掛ける。

 舌から絡み合うような口付けは甘くて、混ざったジェダイトの吐息は嘘のように熱かった。

 
 
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