女だからって舐めないで

佐藤なつ

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決意の光

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 轟音と閃光が学院を包み、空が裂ける。
 風と光の竜が咆哮し、ゼルヴァンの闇を押し返していく。

「馬鹿な……! これほどの力を制御するだと──!」

 ゼルヴァンの叫びが響く。
 けれど私は震えていなかった。
 胸の奥に確かな熱がある。
(これは私ひとりの力じゃない。みんなが信じてくれたから……!)



 背後からレオンの声が飛ぶ。
「リディア! 行け!」
 彼は迫る魔獣を剣で斬り払い、道を開いた。

「任せなさいな♡」
 先生が光の結界を張り、闇の奔流を防ぐ。

 仲間の声が、支えが、私の背中を押してくれる。



「ゼルヴァン……!」
 私は剣を握り、跳躍した。
 風が翼となり、光が刃を包む。

「私は、この力を──守るために使う!」

 渾身の一撃を叩き込む。
 光が闇を裂き、ゼルヴァンの胸を貫いた。



 爆ぜるような衝撃。
 ゼルヴァンの身体が崩れ落ち、地面に膝をつく。

「……なるほど……王家の血脈……守る意思が……力を……」
 途切れ途切れの声を残し、彼の身体は闇に呑まれて消えた。



 静寂が訪れる。
 崩れた戦場に、光が差し込む。
 生徒たちが呆然と立ち尽くし──やがて拍手と歓声が広がった。

「リディアが……学院を救った!」
「すごい……!」

 その声に、胸が熱くなった。



 肩で息をしながら、私は剣を下ろした。
 レオンが駆け寄り、支える。
「無茶しやがって……でも、よくやった」
 その瞳に涙が滲んでいるのを見て、胸が締めつけられた。

 先生も扇子を閉じて微笑む。
「おめでとう、お嬢様。あなたはもう……立派な戦士よ」

 その言葉に、私はようやく自分の足で立てた気がした。



 空を見上げる。
 戦いは終わった。
 でも──これは始まりでもある。

(私の力は、これから何のために使うのか。
 答えを見つける旅は、まだ続いていくんだ)

 そう心に刻み、私は静かに剣を握り直した。
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