ごめんね、でも好きなんだ

オムライス

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25話 蓮side

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イライラする。












最近花と一緒に花の作った弁当を食べるようになって、花とは距離はさらに縮まった気がする。いつもうるさいあいつも最近は見かけないし、いいことづくめだ。

…それなのになぜかイライラする。いや、本当は原因は分かっている。…あいつ、悠のせいだ。




最近あいつは変わった……らしい。




ていうのもさっきも言ったが、花とあいつは別々に登校している為、あいつには会っていないので俺自身はあいつの変化は知らない。だが、周りの奴らがあいつの話で持ちきりなのだ。笑顔が可愛いだの、喋り方が可愛いだの…それを聞いた俺は信じられなかった。だって俺はあいつの笑顔なんて大昔に見たくらいで今は鋭い目をしたあいつしか見たことがない。それに喋り方が可愛い??はっ、どこが可愛いんだ?あいつとは毎朝言いあいしてたが口が悪いにほどがある。俺の知ってるあいつと周りが言うあいつは全く違って信じることはできなかった。


しかし、花と一緒に出掛けた時、俺は目を疑った。あいつが笑顔で知らない奴と仲良さげに話していた。何を話してるかは聞こえなかったが、不機嫌そうに頬を膨らませているあいつを愛おしそうに見るその隣のやつになぜか腹が立つ。…いや、なんで俺は腹が立ってんだ??自分でも理解できないこの感情はより一層俺をいらつかせる。

すると、あいつと目があった。あいつは一瞬すごく辛そうな目をした、…気がした。花が話しかけるとすぐに、いつもの花にする兄貴の目に変わったから分からない。…あいつに花との時間を邪魔されたのは最悪だったが、それよりもあいつの友達の態度が最悪だった。



だからあいつに思ったまんまのことを言った。別に悪いとか、言いすぎたとかは思わなかった。だってあいつならいつものように俺に言い返してきて結局ただの喧嘩になるから。


しかし、あいつはなんとも言わず、ただ俯いていた。泣いていたようにも見えた。そのあいつの姿は俺をひどく焦らせた。傷ついたのか…?もしかして泣かせた?…嫌いなあいつのことなんかどうでもいいのに、あいつを心配する俺は確かにいて、それを俺は信じたくなくてあいつから目を逸らし、花を無理やり引っ張ってその場所から逃げた。



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