お助けキャラは変態ストーカー!?

雪音鈴

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第1章 変態フィーバー★

第4変 先生すら病んでいる

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 教卓を中心に半円状に広がる講義室。教卓を見下ろすように階段状に設置された席の列は、まるで何かの舞台か映画でも見にきたような錯覚に陥ってしまう。今は2コマ目――朝から2つ目の授業だ。1コマ1時間半ある授業は前世に通っていた大学と同じ……。

 正直、この白い床と白い壁、茶色い机の前側面に付けられた前の席の折り畳み式のイス――講義室の造りもなんとなく前世の記憶と被る。

(まあ、前世では半円状じゃなく四角い部屋だったけど)

 そんな、なんとなく落ち着く講義室で、私は【伝承学】と書いたノートを取り出す。そう、これから始まるのは【伝承学】という講義だ。机に必要な物を出しながらも、先程からニヤニヤが止まらない。

 【伝承学】の講義は好きだ。もともと童話や神話は好きだし、単位を取るのもそれらに関するレポートをまとめるだけで良い。そして、何より……

(この時間はアイツもいない)

 アイツ――もちろん、あのシェロンと名乗る残念イケメンな変態ストーカーのことだ。アイツからの衝撃の告白を受けてから一週間が経った今、私はアイツに怯えながら過ごしている。何故って? だってあの日以来どこにいても何をしていても奴の視線を感じるのだ。そりゃあ、怯えもする。

 この時間はアイツも呪術学論の講義でいないから、安心して講義を受けられる。まあ、呪術ってだけで嫌な予感しかしない講義だが、それはひとまず置いておこう。きっと私が学内で唯一休める時間がこの講義中だけなのだから……

(ええ、ええ、そうですよ。この講義以外は見事にアイツと講義被ってるし、今まで気が休まる暇なんてありませんでしたよ……もう、アイツは何なんだ? どこに隠れてても見つかるし――ハッ! まさか、私に発信機がっ!? GPS付いちゃってたり!?)

 その考えに至り、一瞬ザワッと肌が粟立ったが、よくよく考えればそこは獣人の私だ。

(フッ、いくら能力は抑えられているとはいえ、そういった電子機器類はね、私にかかればすぐに分か――ちょっと待て、本当に分かるって言える? 獣人って確かに聴力良いけど、周波数とかってぶっちゃけ分かる? え、どうなんだ!? ここ重要なところだよ!?)

 焦りからか、背中を妙に冷たい汗が伝う。

(うん、獣人の能力検証諸々は後回しにして……とりあえず、この講義が終わったら全力疾走して裏庭に行こう)

 心なしか震える手を押さえ、私は緑であふれかえる居心地の良い裏庭を思い浮かべた。

 学園内には樹齢何千年の大樹が無数にある。裏庭は特にその大樹が多く、地元がド田舎で森の中にある私にとっては最高の場所だ。

(木の上での昼寝にはもってこいの場所だよね……)

 思わず心地の良い微睡みに思いを馳せ、締まりのない顔になってしまうのを頭をふるふると左右に振ることで取っ払う。

 通路を挟んで左隣に座っていた紫髪の男子学生が怪訝な顔でチラリとこちらを見た気がしたが、とりあえず気にしないことにしよう……。

 私は気を取り直し、ある決心をする。そう、この講義が終わったら裏庭にあるその大樹の上に少し身を隠し、アイツがいないことを確認したらゆっくりとお昼ご飯を食べようという一大決心だ。

(今までは先回りされてばかりだったけど、今日こそは逃げ切ってやる!)

 私が机の下でこぶしを握っていると、授業開始時間から少し遅れて白い軍服(先生用の制服)を着た優しそうな男の先生がやって来た。

 肩まである燃えるように赤いしなやかな髪に、夜空を照らす月のように優しく光る黄色がかった瞳、スッとした綺麗な輪郭に似合う楕円形の黒ぶち眼鏡、女子大生達がキャーキャー騒ぎそうな色気たっぷりな甘い顔……この学校は、教師までもがイケメンだ。

 私は思わずうっとりと彼――ハティ先生を見つめてしまう。ちなみに、そんな視線を送る物好きは私くらいだ。なぜなら、この学校――いや、この世界では周りが全て無駄なくらいイケメンだ。カッコイイ系、可愛い系、綺麗系、色々な路線ではあるが、皆、異常なくらい容姿が整っている。これも全て人間じゃない化物だからなのかもしれないが、私にとっては毎日が喜びに変わる良い世界だ。

 それじゃあ、この世界の良い男基準は何かと言うと、【力】と言うことになる。魔力が大きい、膨大な知力の持ち主といった力を持つ者が、この世界のモテ男なのだ。もちろん、男性側も女性のことを同じように見る。つまり、この世界は容姿や性格ではなく、力がものをいう。皆は先生にうっとりなんてしている間に、良い子孫を残すため、勉学に励むのだ。

 ちなみに、良い子孫を残すとその親は一族から優遇される。一族に貢献したのだから、まあ当然だ。ただし、異種族間では少し問題もあるため、子供は偶数人産むということが暗黙の了解になっている。

 そんな訳で、皆さん良い伴侶を求めて日々の努力を惜しまないのだ。正直、私は前世の大学ではわりとのんびりしていたため、未だにこの雰囲気には慣れていない……。

(うん、ここまで鬼気迫るような講義……まるで受験前みたいだ)

 ちらりと周りを見ると、みんな真剣にノートを取ったり、質問をしたりしている。居眠りなんかをしている学生は見当たらない。

(私は少し眠くなってきたのに、皆はすごいなあ……)

 今はちょうど前の講義で習ったところの復習中。ちなみに前の講義は、魔族の服従契約についての伝承だった。

 本来のゲームでは、精霊王攻略時にこの契約が使われている。もちろん、主人公が下僕的な立ち位置で、精霊王に絶対服従という状態だ。元々は魔族由来の契約なのに正反対の立ち位置にいる精霊王がそれを使うなんて、なかなかに皮肉がきいている。

(まあ、正直あんな下僕になり果てたくはないな……)

 精霊王の無理難題な命令の数々を思い出し、思わずぶるりと身を震わせてしまう。

「それじゃあ、今日の講義に移るか……。今日は【龍族の姫巫女】についての伝承を題材にして講義を進める。皆は童話【姫巫女】について知っているか?」

 ハティ先生の言葉に、学生達は皆頷いた。そう、その童話はこの世界においてそれほどまでに有名な話だ。ハティ先生は満足そうに頷いた後、「念のため皆の見解が揃えられるように資料を配布する」と言い、姫巫女の童話を刷ったプリントをくれた。

 微量の魔力を含んだ風に乗り、プリントがふわりと生徒の元へ自主的に飛んでいく姿は面白いが、いまだに慣れない……。

「皆も知っているように、姫巫女は龍族が選んだ王族の嫁、もしくは婿だ。もしかしたら他の講義で習った学生もいるかもしれないが、念のため説明を加える」

 先生は緑色の黒板に白いチョークで【同種族交配】という文字を書く。ここは普通の学校らしいところではあるのだが、先生が使うチョークにはそれをコーティングするような魔力が帯びているため、永久的に使えるというところが一味違う。

「これは非常に危険な行為だ。なぜなら、同族間だけで交配を進めていくと、血が近すぎて奇形が生まれたり、ある特定の魔力抗体を持てずに寿命が短い子供が生まれたりする原因になるからだな。これは特に狭いコミュニティにおいて起こりやすい現象だ。近年、種族の減少からこの同種族交配が起こり、種族の絶滅が起こりやすくなっているため、学校という形で君ら学生に種族の絶滅を食い止めてもらおうとしている。これが――」

 【異種族交配】という文字が黒板に書かれ、私も心の中で頷く。

(私達が未来の種族を背負っているってわけだね。だから、その種族の精鋭達がこの学校に集められたわけだけど……)

「そして、龍族は極端に数が少ないのも皆知っているだろ? ようは、超レア――激レアな奴らだ。その分、すごく長寿なんだが、この【同種族交配】の例は彼らにも適用できる。彼らはそれを知っていて、これらに必要な要素を持つ者を嫁または婿に迎える。その制度が【姫巫女制度】だ。この姫巫女は代々龍族の中に生まれる未来を見通す【占心眼せんしんがん】の持ち主が王族を見て、その【予言】で決まる」

 ゲームをやっていた時には一度も出てこなかった単語がポンポン出てきたが、先生の説明が分かりやすいのかすごくよく頭の中に入ってきた。

「また、この王族というのは代々受け継ぐものではなく、力の大きさによって決まる。簡単に説明すると、この学校に来る時に皆が使用した【魔晶石】によって潜在能力を数値で表し、一番王の適性の高い者が王族となるシステムになっている。これは非常に理にかなってはいるものの少し不満が残るシステムでもあるな。まあ、もともと本能的に力の強い者に魅かれる傾向があるから、理論的には良い方法だと思う。先生はこの専門じゃないから、この話については他の講義を通して自分の考えを見つけてほしい」

 【魔晶石】は学校への入学検査の際、全員が受けた言わば適性検査のことだ。能力値が基準よりも高い者であれば入学可能だし、私のようにある特定の能力だけずば抜けている場合も入学できる。

(そういえば私、体力と腕力だけで魔晶石が使い物にならないくらいに振り切れて壊しちゃったんだっけ)

 手のひらにスッポリと収まる程度の大きさのアメジストのように綺麗な薄紫色の魔晶石。その中に、各能力値が横棒グラフのように出てくるのだが、上から二番目にある体力とその下の腕力の2つの項目の数値上昇が止まらず、魔晶石にひびが入っていき、最終的に粉々に砕けた時には、弁償させられるかと思ってかなり焦ったものだ。

「よし、じゃあ話を童話の【姫巫女】に戻すぞ。占心眼を持つ者による【予言】で半ば呪いのように姫巫女を愛した龍王だが、娘は皮肉にも他の男と恋に落ちてしまうっていうのがこの話だ」

 愛した人が他の誰かと……というのは悲恋だ。

 私は前世でも今いるこの世界でも、あの人じゃなきゃダメだという誰かを見つけたことがないので、その胸の痛みは想像するしかできないが……そんな誰かを見つけられたなら、悲恋で終わらせたくはないなあと漠然と思ってしまう。

「龍王は姫巫女を愛するあまり離れることができず、彼女の傍に騎士として遣えることにした。何十年かが過ぎた頃、娘の愛する男が死に絶え、子供もできなかった娘はあまりの寂しさに自分の殻に閉じこもってしまう。そこで、龍王は娘の騎士として、娘の心が安らぐまでずっと傍に居続け、娘はその龍王の優しい心に応え、百年後、ようやく龍王の妻になったという話だな」

 百年……前世だとそんなに待ってたらヨボヨボどころかもうお亡くなりになっているところだが、こちらの世界の寿命は総じて長い。

 私の種族――猫の獣人は他の種族に比べて繁殖力が高いためか(うん、本当は色々ツッコミたいが、兄弟&親戚が多すぎて反論要素がまったく出てこないのでツッコミを入れるのはやめておく)、総じて寿命は短いが、それでも600年経って尻尾が二股に別れてからもう400年ほどは元気に過ごせている。

「娘が本当に龍王を愛していたのかは定かではないが、ここはとりあえず龍王の粘り勝ちだと思うのが良いだろう。龍族は総じて愛情が深い。例え他の男と添い遂げようとしていてもそれごと愛せるっていうのは、先生には到底真似できない優しさだよ。……まあ、雑談はこれくらいにして、今回は龍王が娘の騎士になったことに注目してほしい」

 先生は軽く咳払いした後、【服従契約】という文字を黒板に書いた。

「先週やった講義で出てきた【服従契約】がここで使われていたとされている。この契約が主側と従者側の両方の承諾を得て呪い契約が成り立つものと、従者側のみの承諾で呪い契約が成り立つものの二つあることは覚えているはずだ。ここではもちろん、後者――」

 ハティ先生が黒板に書いた【服従契約】と【従者側のみ】の白い文字に手をかざすと、先生の魔力にチョークのコーティングで使用されていた魔力が反応し、先生の髪と同じように鮮やかな赤色に変化した。今はハティ先生が魔力に火の属性を付加させたため赤色だったが、魔力に他の属性を付加させると青になったり黄色になったり色が変化するのが面白いところだ。

 まあ、ほとんどの先生が赤しか使わないけど……。

「従者側ーーつまりは、騎士になった龍王が単独でこの契約を成り立たせたんだ。そして数十年もの間、娘が他の男と愛を育む様子を見守った後、今度は百年もの間何の反応も返さない娘の傍に寄り添い続けた。愛というのはここまで深いものかと、先生、思わず恐ろしくなっちゃったのを覚えているよ……どの文献を見ても娘には特別な能力なんかはなかったと記されていたけど、龍王はそんな娘のどこに魅かれたんだろうねぇ? それとも、やっぱり【予言】のせいなのかねぇ?」

 ニコニコと朗らかに笑っていた先生が、一瞬ニタリと口角を釣り上げる。

「理由はどうあれ、先生もそんな情熱的な恋とやらを誰かとしてみたいよ。そう、自分の心臓をささげてもいいと思えるような誰かと……ね」

 先生の言葉と眼鏡の奥でスッと細められた視線に、心臓がドクンッと嫌な音を立てる。

(…………うん。ハティ先生も間違いなく【キスイタ】という世界のキャラだ。だって――発言がいちいち病んでて怖いよ! 心臓ささげるって何!? ささげられても困るんですけど!?)

 攻略対象やサブキャラでは見かけなかったハティ先生だが、この時私は間違いなく、ここが【キスイタ】の世界だと再認識させられた。
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