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ep7.神官と聖騎士団
8 わあぁ
目を閉じて契約の口付けに夢中になっていたけど、唇が離れてしまったからアルバートの耳を撫でた。自分から引き寄せるのは恥ずかしい気がして。銀の耳飾りに触れ、昔を思い出して回復と防御の魔法を指先に集める。耳飾りに魔力を込めると、アルバートは目を細めて、お返しみたいに俺の耳に唇を寄せた。
「……んっ」
「どうした?」
「く、くすぐったいよ」
耳もとで低音で囁かれるのもドキドキする。この鼓動がうるさすぎてアルバートにも聞こえてるんじゃないかと思う。
「カナ」
昔の名前を呼ばれると、本当に八百年前のアルと抱き合ってるみたいだ。
「耳飾りに魔法かけておいたよ……少しは役に立つと思う」
「これで数日離れていても平気だな」
「離れるなんて嫌だ」
ぎゅっと抱きしめたらそのままベッドに押し倒された。いつもみたいにそこから布団をかけてお休みって言われるのかと思ったけど今日は違った。離れたくないって言ったせいなのかも。アルバートが俺の耳から首筋にキスを落とす。これも契約なのかな。分からない。気持ち良くて泣きたくなる。
でも服の襟元についていた小さなボタンをアルバートが外して少しだけ我に返った。
「ア、アル?」
ボタンを外して肌があらわになる。部屋が暗いから筋肉がそんなにない事とか、あまり気にしなくて済んでるけど。
あらわになった場所にアルバートが口付けを落とす。同時に手のひらが服の下に入り込み肌を撫でた。お腹から脇、それから胸元へ。ゆっくり触られるだけで全身が熱くなった。
「あっ……あ」
どうしよう、変な声が出た。でも抑えられない。どうにか片手を口に持っていこうとしたら、胸の尖りを指で擦られて飛び跳ねそうになった。アルバートの顔が俺の胸のあたりにあって今度こそ心臓がやばい。キスって口じゃないところにもするのか!? 知らなかった。これも契約? 手の甲にすることだってあるんだから、他の場所にしたっておかしくない。
「あっ、うぁ……」
おかしくないはずだけど、俺が出してる声は絶対おかしい。何とか声を抑えよう。片手で口を塞いで、片手でアルバートの背中にしがみつく。胸なんてお医者さんや看護師さんにしか見せたことなかったし、もちろんキスされたこともない。今まで全然意識したことのなかった場所なのに、こんなに感覚が鋭いなんて思わなかった。
「あ、アル……駄目。それ……」
刺激から逃げ出したくてもアルバートの方が上にいるし力が強くて全然かなわない。下半身がむずむずして足を擦り合わせているのにやめてくれる気配もない。胸の尖りを飴みたいに口に含まれて、耐えきれず涙がポロポロ出た。
アルバートがキスするのをやめて俺の顔を覗き込む。涙を指で拭って、すごく困った顔してる。
「……悪い。やりすぎた」
腕を伸ばしてアルバートを抱き寄せたら鼻や頬にキスしてくれた。
「違うよ……涙は勝手に出るだけだから気にしないで」
「泣かしたら神官たちに殺される。でも、本当はもっと泣かせたい」
「えっ?」
「今だって感情を抑えるのに必死だ」
「アル……」
「サデの占術師が神子に全て捧げろと言ってただろ?」
アルバートは占術師に言われたから、俺とそういう事をしようと思ったのかな。そうじゃなくて、心から俺が好きだったら嬉しいのに。
いや、何考えてるんだ、俺。そもそもこの結婚がアルバートにとっては占術師と神官に強制されたものじゃないか。
「占術師に言われたからって従うことないよ……強制したくない」
「まあ、誰かの言いなりになるのは嫌だな。だが、かなめの隣で何もせず寝るのはけっこう辛い」
「え?」
「お前は美人で魔力も強いが、俺がついていないと駄目な気がする。そして一緒にいれば抱きしめたり泣かせたりしたくなる。神聖な神子さまなのにすぐ忘れてしまう。だから俺のすることが嫌だったら魔法で拘束しろ」
アルバートは起きあがると俺のはいていたズボンの紐を解き、足首までずり下げた。暗い部屋といってももう目も慣れてるし、至近距離だから下着をはいてても硬くなってるのがバレてしまう。
「ち、ちょっと待って……!」
「なんだ、今日は普通の下着だな。まあ、こんな辺境にきわどい下着なんてあるはずないか。それに」
手で隠すより速くアルバートが下着に手をかける。
「どうせ脱がすんだからいいか」
下着も足首までおろされて、ベッドの中とはいえ興奮している急所を人前に晒してしまった。
「わあぁ」
「おい、叫ぶな」
アルバートに口を押さえられてついでに二人で布団を被って周囲が真っ暗になる。
「ロジェや爺さんが入ってきたらどうする」
「それはやだ……でも恥ずかしいよ」
「八百年前から生きてるのにお子様だな。神子だから仕方ないのか」
「さ、触ったら……駄目」
「どうせ興奮しすぎて眠れないだろ。慰めてやるよ」
アルバートは俺の硬くなっている部分を握り込んだ。
「ひゃっ……あっ、や、やだっ」
ゆっくり手を動かされて、生まれて初めての強制的な快楽が身体の中心から波のように押し寄せた。信じられない。
「駄目……! 何かでそう……だから、アル……!」
アルバートの手の動きに翻弄されて腰が勝手に動く。止めようと思って手を伸ばしたのに、押さえられて足まで広げられてしまった。暗闇でもそんな格好をしてる自分が恥ずかしくて、でもアルバートの手の動きが気持ち良すぎて止められない。
何の抵抗もできないまま全身を電流のように快感が駆け巡り、すぐにあっさりイってしまった。
「はぁ……はぁ」
「喘いでいる時も可愛いな」
「あ、アルの馬鹿っ……」
恥ずかしさでキレても相手にもされず、濡れタオルみたいなもので丁寧に拭かれる。出した後だから敏感になっててタオルの感触ですらびくびくしてしまう。
「どうする? 今からでも魔法で拘束するか?」
涙目で見上げたアルバートはやけに嬉しそうに見えた。アルバートを拘束なんてできるはずない。
「しないよ。でも今日はもう寝る!」
そっぽを向いたら、笑いながら抱きしめられた。
「……んっ」
「どうした?」
「く、くすぐったいよ」
耳もとで低音で囁かれるのもドキドキする。この鼓動がうるさすぎてアルバートにも聞こえてるんじゃないかと思う。
「カナ」
昔の名前を呼ばれると、本当に八百年前のアルと抱き合ってるみたいだ。
「耳飾りに魔法かけておいたよ……少しは役に立つと思う」
「これで数日離れていても平気だな」
「離れるなんて嫌だ」
ぎゅっと抱きしめたらそのままベッドに押し倒された。いつもみたいにそこから布団をかけてお休みって言われるのかと思ったけど今日は違った。離れたくないって言ったせいなのかも。アルバートが俺の耳から首筋にキスを落とす。これも契約なのかな。分からない。気持ち良くて泣きたくなる。
でも服の襟元についていた小さなボタンをアルバートが外して少しだけ我に返った。
「ア、アル?」
ボタンを外して肌があらわになる。部屋が暗いから筋肉がそんなにない事とか、あまり気にしなくて済んでるけど。
あらわになった場所にアルバートが口付けを落とす。同時に手のひらが服の下に入り込み肌を撫でた。お腹から脇、それから胸元へ。ゆっくり触られるだけで全身が熱くなった。
「あっ……あ」
どうしよう、変な声が出た。でも抑えられない。どうにか片手を口に持っていこうとしたら、胸の尖りを指で擦られて飛び跳ねそうになった。アルバートの顔が俺の胸のあたりにあって今度こそ心臓がやばい。キスって口じゃないところにもするのか!? 知らなかった。これも契約? 手の甲にすることだってあるんだから、他の場所にしたっておかしくない。
「あっ、うぁ……」
おかしくないはずだけど、俺が出してる声は絶対おかしい。何とか声を抑えよう。片手で口を塞いで、片手でアルバートの背中にしがみつく。胸なんてお医者さんや看護師さんにしか見せたことなかったし、もちろんキスされたこともない。今まで全然意識したことのなかった場所なのに、こんなに感覚が鋭いなんて思わなかった。
「あ、アル……駄目。それ……」
刺激から逃げ出したくてもアルバートの方が上にいるし力が強くて全然かなわない。下半身がむずむずして足を擦り合わせているのにやめてくれる気配もない。胸の尖りを飴みたいに口に含まれて、耐えきれず涙がポロポロ出た。
アルバートがキスするのをやめて俺の顔を覗き込む。涙を指で拭って、すごく困った顔してる。
「……悪い。やりすぎた」
腕を伸ばしてアルバートを抱き寄せたら鼻や頬にキスしてくれた。
「違うよ……涙は勝手に出るだけだから気にしないで」
「泣かしたら神官たちに殺される。でも、本当はもっと泣かせたい」
「えっ?」
「今だって感情を抑えるのに必死だ」
「アル……」
「サデの占術師が神子に全て捧げろと言ってただろ?」
アルバートは占術師に言われたから、俺とそういう事をしようと思ったのかな。そうじゃなくて、心から俺が好きだったら嬉しいのに。
いや、何考えてるんだ、俺。そもそもこの結婚がアルバートにとっては占術師と神官に強制されたものじゃないか。
「占術師に言われたからって従うことないよ……強制したくない」
「まあ、誰かの言いなりになるのは嫌だな。だが、かなめの隣で何もせず寝るのはけっこう辛い」
「え?」
「お前は美人で魔力も強いが、俺がついていないと駄目な気がする。そして一緒にいれば抱きしめたり泣かせたりしたくなる。神聖な神子さまなのにすぐ忘れてしまう。だから俺のすることが嫌だったら魔法で拘束しろ」
アルバートは起きあがると俺のはいていたズボンの紐を解き、足首までずり下げた。暗い部屋といってももう目も慣れてるし、至近距離だから下着をはいてても硬くなってるのがバレてしまう。
「ち、ちょっと待って……!」
「なんだ、今日は普通の下着だな。まあ、こんな辺境にきわどい下着なんてあるはずないか。それに」
手で隠すより速くアルバートが下着に手をかける。
「どうせ脱がすんだからいいか」
下着も足首までおろされて、ベッドの中とはいえ興奮している急所を人前に晒してしまった。
「わあぁ」
「おい、叫ぶな」
アルバートに口を押さえられてついでに二人で布団を被って周囲が真っ暗になる。
「ロジェや爺さんが入ってきたらどうする」
「それはやだ……でも恥ずかしいよ」
「八百年前から生きてるのにお子様だな。神子だから仕方ないのか」
「さ、触ったら……駄目」
「どうせ興奮しすぎて眠れないだろ。慰めてやるよ」
アルバートは俺の硬くなっている部分を握り込んだ。
「ひゃっ……あっ、や、やだっ」
ゆっくり手を動かされて、生まれて初めての強制的な快楽が身体の中心から波のように押し寄せた。信じられない。
「駄目……! 何かでそう……だから、アル……!」
アルバートの手の動きに翻弄されて腰が勝手に動く。止めようと思って手を伸ばしたのに、押さえられて足まで広げられてしまった。暗闇でもそんな格好をしてる自分が恥ずかしくて、でもアルバートの手の動きが気持ち良すぎて止められない。
何の抵抗もできないまま全身を電流のように快感が駆け巡り、すぐにあっさりイってしまった。
「はぁ……はぁ」
「喘いでいる時も可愛いな」
「あ、アルの馬鹿っ……」
恥ずかしさでキレても相手にもされず、濡れタオルみたいなもので丁寧に拭かれる。出した後だから敏感になっててタオルの感触ですらびくびくしてしまう。
「どうする? 今からでも魔法で拘束するか?」
涙目で見上げたアルバートはやけに嬉しそうに見えた。アルバートを拘束なんてできるはずない。
「しないよ。でも今日はもう寝る!」
そっぽを向いたら、笑いながら抱きしめられた。
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