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第3話 彼女さん……待ってたんですね
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「おはよー。まだ寝てる?」
翌日の朝。
自室のベッドで寝ていた優志は、久しぶりに人の声で目を覚ました。
「……お前、寝起きいいよな」
「うん。目覚ましとして優秀」
「……起こしてくれとは言ってないけどな」
「でも起きるのこのくらいの時間じゃない?」
結衣にそう言われ、枕元にあったスマホで時間を見ようとしたところで、丁度スマホのアラームが鳴った。
「…………」
確かに、目覚ましとして優秀な幼馴染だった。
「……ってかお前もう着替えてんじゃん」
「ゆーしこの後シャワー入るから先に入っといた」
「水道代貰わないとな……」
「いいから入ってきなって」
寝ぼけ眼のまま手を引っ張られ、風呂場に向かう。
いつも通りに、目を覚ますために熱めのシャワーを体に浴びる。
制服に着替えてリビングに入ると、結衣がリスのようにパンを頬張っていた。
「ふぁふぁふぁふぁんふぁっふぁ?」
「ドレミ」
「ふぁ」
結衣は間抜けな面で言った。
「『朝はパンだった?』って聞いたんだろ」
「うん」
「そうだよ」
料理はする方だが、優志の朝はとにかく時間がない。
そのため、毎日手軽にパンを食べるか、食べずに登校するか、という生活だった。
ただ、時計を見ると、結衣のおかげかいつもよりだいぶ余裕がある。
「お前、俺のクリームクロワッサン食ったな」
「一番美味しそうだったから食べた」
「一番美味しそうな奴は俺によこせ」
今日食べようと思ってたのに、と渋々パン置き場から六本入りのスティックパンを手に取る。
いつもなら六本も食べきれない。
なのに、今日はニュース番組を見ながら呑気に咀嚼できてしまう。
忙しさなんて少しもない朝。
なんとなく、結衣のいる生活に快適さを感じて悔しい優志だった。
「ってか、そんな朝早いなら自分で料理でもしとけよ」
「二人分?」
「……いや、一人分」
もし朝食まで作られたら、追い出せなくなりそうで困る。
俺はパンのままでいいんだ。そう念じながら、優志は六本のパンを食べきった。
◇◆◇◆◇
結衣が居候してきた翌日でも、学校生活は至っていつも通りだった。
家から出る時、離れず登校しようとする結衣と少し衝突があったくらいだ。
「付き合っていることにすれば」なんて言っていた結衣のことを優志は一方的に警戒していたが、学校では特に何かしてくることもなく。
よく話すわけでも、話さないわけでもない。
いつも通りの適度な距離感で一日を過ごしていた。
そして放課後。
「結衣ーそっちのクラスさー――」
結衣が友達と扉の近くで話している間に、優志は一人寂しく教室を出ていく。
『二大クズ親』の噂が広まった影響をあまり受けなかった結衣には昔からいつも何人か友達がいた。
一方、モロに影響を受け、小中学生の頃には人の目に嫌気がさしていた優志は順調にぼっち道を突き進んでいた。
人と話さないわけではないが、仲がいいと呼べる相手は作れたことがない。
「……ちわ」
部室に入りながら、一応小さな声で挨拶する。
高校では半強制に入らなければいけなかった部活動も、周りの影響も一切受けずに、男子に全く人気のない手芸部を選んだ。
男子が少しもいなかった時は多少は後悔した。
ただ、休みも多く、拘束時間も短いため、なんだかんだで一年間問題なく活動できていた。
何気に、手先の器用さも一人暮らしで役立っている。
「……ふー」
いくつか繋げて置かれた机のうち、誰も近くにいない机を選んで座る。
当然、手芸部の部員と仲が良いわけでもない。
今日は羊毛フェルトで時間潰すか、と道具を取り出した辺りで、目の前に誰かが座った。
「……こんにちは」
「……ちわ」
思わず「誰だ」と口に出しそうになる。
しかし、見覚えがなかったため、新一年生だと察することができた。
見学にでも来たのか、とりあえず座ったという様子の一年女子は、何をすればいいかわからないという様子でキョロキョロ周りを見ている。
クールそうな顔つきなのに中身は全く落ち着きがない。
こういう時、優志は読みたくないのに、困っている相手の思考が読めてしまう人間だった。
「これ、やるか」
「……えっ」
「見学しに来たはいいけど何の準備もしてないからやることないんだろ」
「…………頷きたくないんですけど」
「別に、ただ座ってても誰も文句は言わないだろうけど」
一人だけ何もせず座っているのが嫌なら、と余っていた羊毛フェルトの生地と針を渡す。
相手の一年生はそれを渋々受け取った。
「……ありがとうございます」
「ん」
「一年生の、天坂《あまさか》一乃《いちの》です」
「ん」
「……名乗らないんですね」
意外そうな顔をする天坂を無視して、優志は淡々と生地を丸める。
心の中では、自分が話さなくても話し相手には困らないだろうという勝手な判断をしていた。
「……ちなみに、これは」
「どうした」
「……どうすれば」
「生地を丸めて針でぶっ刺すと生地が固まってく。丸でも作ってれば何かやってることになる」
「……どうも」
「手刺すなよ」
「…………どうも」
生地を丸めると、危なっかしい手付きで針を刺し始めた天坂は、少し刺した後、様子を気にするように優志をチラチラ見始める。
「……先輩は、二年生ですか」
「そうだけど」
「男子、一人ですよね」
「そうだけど」
「楽な部活目当てですか」
「そうだけど」
そこまで答えると、天坂が同志を見つけたような顔をする。
「それって、実際どうなんですかね……意外と厳しいとか」
「楽だけど」
「じゃあ、皆で作品作ったりとかは」
「共同作業の強制とかはないな」
「あ……なるほど」
「ありがとうございます」と小声で言った天坂は満足げだった。
「ちなみに……一人でもいけますかね」
「いけるんじゃね」
優志自身も、誰もいなくたって問題はないと考えている。
ただ、優志の場合、実際に一人というわけではなかったが。
「……ちなみに、先輩は――」
「おまたせぃ!」
その時、部室に入ってきた結衣が、優志の隣に座るなり肩を叩いてきた。
「……あぶねーな」
「あ、針持ってた? ごめんごめん」
「机揺らすなよ」
「隣だからしょうがないじゃん」
口を尖らせながら、結衣は優志の鞄から道具を出して机に並べる。
結衣は優志が入部した後、用具を一緒に使えるからという理由で同じく手芸部に入ってきた。
「クラス離れたらあの時間しか話せなくてさ――……あれ? 針一本ない」
「今貸してる」
「え?」
結衣が驚いて周りを見ると、完全に萎縮した様子の天坂が優志の前に座っていた。
「あ、こ、これ……」
「いや、使ってていい」
「あ、うん。いいよー。優志の奪うから」
「予備のどっかにあるだろ」
鞄を指差すと結衣は躊躇なく優志の鞄を漁り出す。
なぜか教室から出て部室に入ると、結衣の態度が家にいる時と近くなる。
そのせいで手芸部の先輩から注目を集めるのが嫌なことの一つだったのだが。
「……すみません、先輩」
「何が?」
「彼女さん……待ってたんですね」
「違う。全然違う」
結衣が偽の恋人を演じようとするまでもなく、その勘違いはされるようだった。
翌日の朝。
自室のベッドで寝ていた優志は、久しぶりに人の声で目を覚ました。
「……お前、寝起きいいよな」
「うん。目覚ましとして優秀」
「……起こしてくれとは言ってないけどな」
「でも起きるのこのくらいの時間じゃない?」
結衣にそう言われ、枕元にあったスマホで時間を見ようとしたところで、丁度スマホのアラームが鳴った。
「…………」
確かに、目覚ましとして優秀な幼馴染だった。
「……ってかお前もう着替えてんじゃん」
「ゆーしこの後シャワー入るから先に入っといた」
「水道代貰わないとな……」
「いいから入ってきなって」
寝ぼけ眼のまま手を引っ張られ、風呂場に向かう。
いつも通りに、目を覚ますために熱めのシャワーを体に浴びる。
制服に着替えてリビングに入ると、結衣がリスのようにパンを頬張っていた。
「ふぁふぁふぁふぁんふぁっふぁ?」
「ドレミ」
「ふぁ」
結衣は間抜けな面で言った。
「『朝はパンだった?』って聞いたんだろ」
「うん」
「そうだよ」
料理はする方だが、優志の朝はとにかく時間がない。
そのため、毎日手軽にパンを食べるか、食べずに登校するか、という生活だった。
ただ、時計を見ると、結衣のおかげかいつもよりだいぶ余裕がある。
「お前、俺のクリームクロワッサン食ったな」
「一番美味しそうだったから食べた」
「一番美味しそうな奴は俺によこせ」
今日食べようと思ってたのに、と渋々パン置き場から六本入りのスティックパンを手に取る。
いつもなら六本も食べきれない。
なのに、今日はニュース番組を見ながら呑気に咀嚼できてしまう。
忙しさなんて少しもない朝。
なんとなく、結衣のいる生活に快適さを感じて悔しい優志だった。
「ってか、そんな朝早いなら自分で料理でもしとけよ」
「二人分?」
「……いや、一人分」
もし朝食まで作られたら、追い出せなくなりそうで困る。
俺はパンのままでいいんだ。そう念じながら、優志は六本のパンを食べきった。
◇◆◇◆◇
結衣が居候してきた翌日でも、学校生活は至っていつも通りだった。
家から出る時、離れず登校しようとする結衣と少し衝突があったくらいだ。
「付き合っていることにすれば」なんて言っていた結衣のことを優志は一方的に警戒していたが、学校では特に何かしてくることもなく。
よく話すわけでも、話さないわけでもない。
いつも通りの適度な距離感で一日を過ごしていた。
そして放課後。
「結衣ーそっちのクラスさー――」
結衣が友達と扉の近くで話している間に、優志は一人寂しく教室を出ていく。
『二大クズ親』の噂が広まった影響をあまり受けなかった結衣には昔からいつも何人か友達がいた。
一方、モロに影響を受け、小中学生の頃には人の目に嫌気がさしていた優志は順調にぼっち道を突き進んでいた。
人と話さないわけではないが、仲がいいと呼べる相手は作れたことがない。
「……ちわ」
部室に入りながら、一応小さな声で挨拶する。
高校では半強制に入らなければいけなかった部活動も、周りの影響も一切受けずに、男子に全く人気のない手芸部を選んだ。
男子が少しもいなかった時は多少は後悔した。
ただ、休みも多く、拘束時間も短いため、なんだかんだで一年間問題なく活動できていた。
何気に、手先の器用さも一人暮らしで役立っている。
「……ふー」
いくつか繋げて置かれた机のうち、誰も近くにいない机を選んで座る。
当然、手芸部の部員と仲が良いわけでもない。
今日は羊毛フェルトで時間潰すか、と道具を取り出した辺りで、目の前に誰かが座った。
「……こんにちは」
「……ちわ」
思わず「誰だ」と口に出しそうになる。
しかし、見覚えがなかったため、新一年生だと察することができた。
見学にでも来たのか、とりあえず座ったという様子の一年女子は、何をすればいいかわからないという様子でキョロキョロ周りを見ている。
クールそうな顔つきなのに中身は全く落ち着きがない。
こういう時、優志は読みたくないのに、困っている相手の思考が読めてしまう人間だった。
「これ、やるか」
「……えっ」
「見学しに来たはいいけど何の準備もしてないからやることないんだろ」
「…………頷きたくないんですけど」
「別に、ただ座ってても誰も文句は言わないだろうけど」
一人だけ何もせず座っているのが嫌なら、と余っていた羊毛フェルトの生地と針を渡す。
相手の一年生はそれを渋々受け取った。
「……ありがとうございます」
「ん」
「一年生の、天坂《あまさか》一乃《いちの》です」
「ん」
「……名乗らないんですね」
意外そうな顔をする天坂を無視して、優志は淡々と生地を丸める。
心の中では、自分が話さなくても話し相手には困らないだろうという勝手な判断をしていた。
「……ちなみに、これは」
「どうした」
「……どうすれば」
「生地を丸めて針でぶっ刺すと生地が固まってく。丸でも作ってれば何かやってることになる」
「……どうも」
「手刺すなよ」
「…………どうも」
生地を丸めると、危なっかしい手付きで針を刺し始めた天坂は、少し刺した後、様子を気にするように優志をチラチラ見始める。
「……先輩は、二年生ですか」
「そうだけど」
「男子、一人ですよね」
「そうだけど」
「楽な部活目当てですか」
「そうだけど」
そこまで答えると、天坂が同志を見つけたような顔をする。
「それって、実際どうなんですかね……意外と厳しいとか」
「楽だけど」
「じゃあ、皆で作品作ったりとかは」
「共同作業の強制とかはないな」
「あ……なるほど」
「ありがとうございます」と小声で言った天坂は満足げだった。
「ちなみに……一人でもいけますかね」
「いけるんじゃね」
優志自身も、誰もいなくたって問題はないと考えている。
ただ、優志の場合、実際に一人というわけではなかったが。
「……ちなみに、先輩は――」
「おまたせぃ!」
その時、部室に入ってきた結衣が、優志の隣に座るなり肩を叩いてきた。
「……あぶねーな」
「あ、針持ってた? ごめんごめん」
「机揺らすなよ」
「隣だからしょうがないじゃん」
口を尖らせながら、結衣は優志の鞄から道具を出して机に並べる。
結衣は優志が入部した後、用具を一緒に使えるからという理由で同じく手芸部に入ってきた。
「クラス離れたらあの時間しか話せなくてさ――……あれ? 針一本ない」
「今貸してる」
「え?」
結衣が驚いて周りを見ると、完全に萎縮した様子の天坂が優志の前に座っていた。
「あ、こ、これ……」
「いや、使ってていい」
「あ、うん。いいよー。優志の奪うから」
「予備のどっかにあるだろ」
鞄を指差すと結衣は躊躇なく優志の鞄を漁り出す。
なぜか教室から出て部室に入ると、結衣の態度が家にいる時と近くなる。
そのせいで手芸部の先輩から注目を集めるのが嫌なことの一つだったのだが。
「……すみません、先輩」
「何が?」
「彼女さん……待ってたんですね」
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