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第6話 あの話は言えないなぁ
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「…………そりゃ、先に起きてるわな」
結衣が布団で寝たいと言ってきた翌日。
いつもより早く起きた優志の目には、整えられた布団が映っていた。
「……見られたか」
寝顔を見られるのも癪だからと、早めに起きようと思っていた優志だった。
起きることに成功した記念に時計を見ると時刻は六時。
徒歩で高校に行ける優志にとってはかなり早い時間。
「……もう準備してんのかな」
結衣の朝の生態を優志は知らない。
その興味が眠気に勝り、優志は一階に降りた。
一階に降りると、結衣はリビングのソファで大人しく座っていた。
準備は終えたのか既に制服姿だ。
やけに真剣な顔でスマホを覗き込んでいるように見えた。
こっそり後ろに近づいていくと、スマホの画面にはメッセージアプリ。
画面を見るだけの結衣の手は動く様子がない。
「…………」
どういう状況か、なんとなく優志にも察しがついた。
結衣とそういう話はしないが。
親とも、連絡は取れているだろうから。
「…………」
「……はぁ」
後ろに近づいても気づかない結衣。
ため息を吐く結衣を見ると、無性に脅かしたくなった。
「ふー」
「ぅひっ!? なに!? あ、ゆーし!?」
「気づかなさすぎだろ」
ソファから転がり落ちる結衣。
振り返ると、耳を押さえながら立ち上がった。
「は、はぁ……び、びっくりしたぁ……ゆーしってそういうことするっけ……」
「流行りのASMRだ」
「え、なにそれ……」
相当驚いたのか顔を赤くする結衣。
数回呼吸をした後、ようやくいつもの顔に戻る。
「ふー……あ、おはよ……」
「ん。飯食ったか」
「ゆーしのクロワッサン貰おうと思ってたよ」
「俺が食いたい奴全部食べてくな」
呆れながら、結衣の手に持ったスマホに目をやる。
「で――」
「あ! そういえばゆーしの寝顔撮ったけど見る?」
「は? そんなに追い出されたかったのか?」
「え、いや、珍しかったから」
「珍しかったからで許されるなら警察はいらないんだよ」
「何も法は犯してないよ」
「俺の家では寝顔の盗撮は十年以下の懲役か百万円以下の罰金だ」
消すからスマホ出せ、と詰め寄る優志。
に対して朝から元気に逃げ回る結衣。
結局、メッセージのことには何も触れないまま、二人は余裕をもって家を出た。
◇◆◇◆◇
「こんにちはー」
放課後。
結衣は一人で手芸部の部室へ来た。
優志は職員室に用があったのだ。
ちなみに、優志の道具がないと結衣は何もできない。
ただ、そこまで厳しい部活ではないから、結衣は何も気にせず座る。
「……こんにちは」
「ん? ……あっ、一年生の!」
「……天坂です」
席に座ると、目の前に天坂がいることに気づく。
奇遇だねーという顔で話す結衣。
いきなり向かいに座ってきた結衣に困惑する天坂。
「入部したんだ」
「一応、そうですね」
「楽だしいいよね」
「そう聞いたので」
もう入部したらしい天坂は、話しながら手元で針をぷすぷす刺していた。
羊毛フェルトが気に入ったらしい。
「もう自分のも買ったんだねー偉いねー」
「……入部するならと思って」
「せっかくなら何か作りたいしねー」
うんうん、と笑顔で頷く結衣。
そんな結衣のことを、天坂はチラチラと見始める。
「……その」
「ん? どうかした?」
何でも聞いていいよ、と結衣は先輩の雰囲気を出す。
「……先輩は、何かしないんですか」
「うん、まだしないね」
「あ、そうなんですか……」
はっきり言われては仕方がない、と天坂は自分の手元に視線を戻す。
あまり積極的には関わりたくなさそうな天坂だった。
「ゆーしが道具持ってるからさぁ。待たないといけないんだよね」
「……あぁ」
こういう時、結衣は優志について話してもいい相手か考えながら話す。
たとえば、クラスで優志についてペラペラ話すと優志は恐らく不機嫌になるから話さない。
今は、優志の知り合いが相手だからいいか、という判断をしていた。
「そうだ。レアものの写真があるんだけどさー」
「……レアもの?」
「見る?」
「見ていいなら、見ますけど」
「一生に一度見れるかどうかって代物なんだけど」
暇になってスマホを触っていた結衣は、そう言って待受に設定した優志の写真を見せた。
朝撮ったばかりの、新鮮な優志の寝顔だった。
「レアでしょー」
と、結衣は面白い写真としてそれを見せたのだが。
見せられた天坂は写真を見て固まっていた。
「……え……と」
「ん?」
「……二人は、一緒に住んでるんですか」
今度は結衣が固まった。
「…………いやいやそんなわけ! ははは! これは遊びに行ったら優志が昼寝してたから撮っただけだから! 大丈夫大丈夫! 安全だから!」
「あぁ……そうなんですか」
「そうそう! 優志三時間くらい昼寝するからさぁ!」
「えぇ……」
引き気味の天坂を見て結衣はさすがに言い過ぎたかと反省した。
「ま、まあ……だから特別な写真じゃないんだよ……うん……」
「……そうなんですね」
「そうなんですよ」
うまく誤魔化せた、と結衣は心の中で自画自賛した。
「……聞いていいのかわからないですけど」
「ん?」
「二人は……なんでそんなに仲が良いんですか」
ずっと気になっていたという様子の天坂。
付き合ってはいないと最初に会った時に話したから、それは知っているはずだ。
「1、幼馴染だから 2、優志が優しいから 3、実は仲良くない」
「……クイズですか」
「一つだけ外れがあります」
「3……ですか」
「ピンポーン」
正解した天坂は呆れたような顔をした。
「まあ、幼馴染だからじゃないかな。それ以外ないもん、繋がりって」
「でも、幼馴染って……そんなに続きますかね、普通」
「そこで2だよ」
結衣は指を二本立てた。
いきなりピースした結衣を天坂はまた呆れたような顔で見る。
「ゆーしは優しいからね。……名前も」
「名前……ああ、『ゆーし』って、そういう字なんですか」
「そうそう」
スマホに『木船優志』と漢字で入力して見せる。
天坂はありがたそうな、迷惑そうな顔をした。
「私は結構迷惑をかける人間だっていう自覚があるんだけど」
「自覚してるなら……」
「ゆーしは優しい人間だから付き合ってくれるんだよ」
ちょうど今、家がなくなった結衣を泊めてくれていることも。
迷惑だということは結衣も当然理解している。
自分は優志の優しさに甘えているのだと。
「ゆーしは人に優しくすることに快感を憶える人類だから――」
「俺の名前が聞こえたのは気のせいだよな」
「あ」
「うっ」
そこで振り向くと、気づかないうちに優志が後ろに立っていた。
あと、同時に天坂が針を指に刺した。
「お前、俺がいないところで――……『うっ』?」
「あ、いえ、何でも……」
「あー! 血出てる! ゆーしのせいだ!」
「あ……はぁ? いや……俺はただ来ただけ……」
「針持ってるのに脅かすなんて酷いんじゃない? ねぇ」
「お前……」
明らかに何か言いたそうな優志。
しかしそれ以上は何も言わず、鞄から絆創膏を取り出した。
「え、あの、自分で」
「……俺のせいらしいし」
結衣を睨みながら、優志は天坂の指に絆創膏を巻く。
ただ、そんな二人を見て結衣は、
「ね?」
優しいでしょ? と天坂に目で言う。
それに対して微かに頷いた天坂を見て、優志は不思議そうに首を傾げた。
「……なんか仕込まれたのか」
「私は何も…………指、もう離してください」
「あ、悪い」
「絆創膏貼るフリして触りたかっただけなんじゃない?」
「お前今日余計なことしか言わないな……」
結衣に今にも掴みかかりそうな勢いで隣までやってくると、優志は鞄を出して、結衣の分の道具を渡す。
「……どうせ何も活動してなかったんだろ、手芸部員」
「ありがとう」
「なんだその素直なお礼」
「ふへへ」
キモチワルッと口から漏らす優志。
優志に言ったら否定されるだろうけど、この通り優志は優しい。名前の通り。
だから、つい頼りすぎてしまう時がある。
優志は全く気にしていないだろうけど、その分自分が何も返せないことが結衣は申し訳なくなる。
「感謝は大事だからね」
――あの話は言えないなぁ。
『こっちに来てもいいよ』という離れた親からのメッセージ。
どんな状況でもなんだかんだで優しくしてくれる優志を想像しながら、結衣は相談したい気持ちを心にしまい込むのだった。
結衣が布団で寝たいと言ってきた翌日。
いつもより早く起きた優志の目には、整えられた布団が映っていた。
「……見られたか」
寝顔を見られるのも癪だからと、早めに起きようと思っていた優志だった。
起きることに成功した記念に時計を見ると時刻は六時。
徒歩で高校に行ける優志にとってはかなり早い時間。
「……もう準備してんのかな」
結衣の朝の生態を優志は知らない。
その興味が眠気に勝り、優志は一階に降りた。
一階に降りると、結衣はリビングのソファで大人しく座っていた。
準備は終えたのか既に制服姿だ。
やけに真剣な顔でスマホを覗き込んでいるように見えた。
こっそり後ろに近づいていくと、スマホの画面にはメッセージアプリ。
画面を見るだけの結衣の手は動く様子がない。
「…………」
どういう状況か、なんとなく優志にも察しがついた。
結衣とそういう話はしないが。
親とも、連絡は取れているだろうから。
「…………」
「……はぁ」
後ろに近づいても気づかない結衣。
ため息を吐く結衣を見ると、無性に脅かしたくなった。
「ふー」
「ぅひっ!? なに!? あ、ゆーし!?」
「気づかなさすぎだろ」
ソファから転がり落ちる結衣。
振り返ると、耳を押さえながら立ち上がった。
「は、はぁ……び、びっくりしたぁ……ゆーしってそういうことするっけ……」
「流行りのASMRだ」
「え、なにそれ……」
相当驚いたのか顔を赤くする結衣。
数回呼吸をした後、ようやくいつもの顔に戻る。
「ふー……あ、おはよ……」
「ん。飯食ったか」
「ゆーしのクロワッサン貰おうと思ってたよ」
「俺が食いたい奴全部食べてくな」
呆れながら、結衣の手に持ったスマホに目をやる。
「で――」
「あ! そういえばゆーしの寝顔撮ったけど見る?」
「は? そんなに追い出されたかったのか?」
「え、いや、珍しかったから」
「珍しかったからで許されるなら警察はいらないんだよ」
「何も法は犯してないよ」
「俺の家では寝顔の盗撮は十年以下の懲役か百万円以下の罰金だ」
消すからスマホ出せ、と詰め寄る優志。
に対して朝から元気に逃げ回る結衣。
結局、メッセージのことには何も触れないまま、二人は余裕をもって家を出た。
◇◆◇◆◇
「こんにちはー」
放課後。
結衣は一人で手芸部の部室へ来た。
優志は職員室に用があったのだ。
ちなみに、優志の道具がないと結衣は何もできない。
ただ、そこまで厳しい部活ではないから、結衣は何も気にせず座る。
「……こんにちは」
「ん? ……あっ、一年生の!」
「……天坂です」
席に座ると、目の前に天坂がいることに気づく。
奇遇だねーという顔で話す結衣。
いきなり向かいに座ってきた結衣に困惑する天坂。
「入部したんだ」
「一応、そうですね」
「楽だしいいよね」
「そう聞いたので」
もう入部したらしい天坂は、話しながら手元で針をぷすぷす刺していた。
羊毛フェルトが気に入ったらしい。
「もう自分のも買ったんだねー偉いねー」
「……入部するならと思って」
「せっかくなら何か作りたいしねー」
うんうん、と笑顔で頷く結衣。
そんな結衣のことを、天坂はチラチラと見始める。
「……その」
「ん? どうかした?」
何でも聞いていいよ、と結衣は先輩の雰囲気を出す。
「……先輩は、何かしないんですか」
「うん、まだしないね」
「あ、そうなんですか……」
はっきり言われては仕方がない、と天坂は自分の手元に視線を戻す。
あまり積極的には関わりたくなさそうな天坂だった。
「ゆーしが道具持ってるからさぁ。待たないといけないんだよね」
「……あぁ」
こういう時、結衣は優志について話してもいい相手か考えながら話す。
たとえば、クラスで優志についてペラペラ話すと優志は恐らく不機嫌になるから話さない。
今は、優志の知り合いが相手だからいいか、という判断をしていた。
「そうだ。レアものの写真があるんだけどさー」
「……レアもの?」
「見る?」
「見ていいなら、見ますけど」
「一生に一度見れるかどうかって代物なんだけど」
暇になってスマホを触っていた結衣は、そう言って待受に設定した優志の写真を見せた。
朝撮ったばかりの、新鮮な優志の寝顔だった。
「レアでしょー」
と、結衣は面白い写真としてそれを見せたのだが。
見せられた天坂は写真を見て固まっていた。
「……え……と」
「ん?」
「……二人は、一緒に住んでるんですか」
今度は結衣が固まった。
「…………いやいやそんなわけ! ははは! これは遊びに行ったら優志が昼寝してたから撮っただけだから! 大丈夫大丈夫! 安全だから!」
「あぁ……そうなんですか」
「そうそう! 優志三時間くらい昼寝するからさぁ!」
「えぇ……」
引き気味の天坂を見て結衣はさすがに言い過ぎたかと反省した。
「ま、まあ……だから特別な写真じゃないんだよ……うん……」
「……そうなんですね」
「そうなんですよ」
うまく誤魔化せた、と結衣は心の中で自画自賛した。
「……聞いていいのかわからないですけど」
「ん?」
「二人は……なんでそんなに仲が良いんですか」
ずっと気になっていたという様子の天坂。
付き合ってはいないと最初に会った時に話したから、それは知っているはずだ。
「1、幼馴染だから 2、優志が優しいから 3、実は仲良くない」
「……クイズですか」
「一つだけ外れがあります」
「3……ですか」
「ピンポーン」
正解した天坂は呆れたような顔をした。
「まあ、幼馴染だからじゃないかな。それ以外ないもん、繋がりって」
「でも、幼馴染って……そんなに続きますかね、普通」
「そこで2だよ」
結衣は指を二本立てた。
いきなりピースした結衣を天坂はまた呆れたような顔で見る。
「ゆーしは優しいからね。……名前も」
「名前……ああ、『ゆーし』って、そういう字なんですか」
「そうそう」
スマホに『木船優志』と漢字で入力して見せる。
天坂はありがたそうな、迷惑そうな顔をした。
「私は結構迷惑をかける人間だっていう自覚があるんだけど」
「自覚してるなら……」
「ゆーしは優しい人間だから付き合ってくれるんだよ」
ちょうど今、家がなくなった結衣を泊めてくれていることも。
迷惑だということは結衣も当然理解している。
自分は優志の優しさに甘えているのだと。
「ゆーしは人に優しくすることに快感を憶える人類だから――」
「俺の名前が聞こえたのは気のせいだよな」
「あ」
「うっ」
そこで振り向くと、気づかないうちに優志が後ろに立っていた。
あと、同時に天坂が針を指に刺した。
「お前、俺がいないところで――……『うっ』?」
「あ、いえ、何でも……」
「あー! 血出てる! ゆーしのせいだ!」
「あ……はぁ? いや……俺はただ来ただけ……」
「針持ってるのに脅かすなんて酷いんじゃない? ねぇ」
「お前……」
明らかに何か言いたそうな優志。
しかしそれ以上は何も言わず、鞄から絆創膏を取り出した。
「え、あの、自分で」
「……俺のせいらしいし」
結衣を睨みながら、優志は天坂の指に絆創膏を巻く。
ただ、そんな二人を見て結衣は、
「ね?」
優しいでしょ? と天坂に目で言う。
それに対して微かに頷いた天坂を見て、優志は不思議そうに首を傾げた。
「……なんか仕込まれたのか」
「私は何も…………指、もう離してください」
「あ、悪い」
「絆創膏貼るフリして触りたかっただけなんじゃない?」
「お前今日余計なことしか言わないな……」
結衣に今にも掴みかかりそうな勢いで隣までやってくると、優志は鞄を出して、結衣の分の道具を渡す。
「……どうせ何も活動してなかったんだろ、手芸部員」
「ありがとう」
「なんだその素直なお礼」
「ふへへ」
キモチワルッと口から漏らす優志。
優志に言ったら否定されるだろうけど、この通り優志は優しい。名前の通り。
だから、つい頼りすぎてしまう時がある。
優志は全く気にしていないだろうけど、その分自分が何も返せないことが結衣は申し訳なくなる。
「感謝は大事だからね」
――あの話は言えないなぁ。
『こっちに来てもいいよ』という離れた親からのメッセージ。
どんな状況でもなんだかんだで優しくしてくれる優志を想像しながら、結衣は相談したい気持ちを心にしまい込むのだった。
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