27 / 229
ヘイスレイブ王国編
第27話 怪物の秘密
しおりを挟む
「ケンキリケンギャワロック!ケンキリケンギャワロック!」
けたたましい怪鳥の鳴き声で目が覚める。
ツグル「、、ここは」
ヘイスレイブ城の玉座の間で四天王の一人カナメルと決闘していた。
火の鳥を躱したところで距離を詰められて、、、、
記憶が曖昧だ、その後のことを覚えていない、、、
酷い頭痛と気怠さに襲われ、もう一度眠ろうかと思った。
セリア「ツグル?目が覚めたの!?身体は大丈夫!?」
突然の大声により、頭痛が悪化する。
手渡された瓶の薬を一気に飲み干すと、少し身体が楽になった。
ダイス「おおお!マジで起きた!おはようツグル」
モモ「やっぱちゃんとお礼した方が良いかも」
泣きそうなセリアと寝癖をつけたダイス、床に座ってこちらを見つめるモモがいた。
ツグル「、、、おはよう」
おはようとは言ったものの、気になることがたくさんある。
ツグル「俺はカナメルとの戦いに負けたのか?」
ガチャ
ムー「全部説明してやる」
ユラユラと宙に浮きながら小屋に入ってきたのは、黒いローブをまとった男だった。
ダイス「おおおおおおおはようございます!!マー様!!!」
モモ「ムー様でしょ!!あの、私たちそろそろ出発しますね、お世話になりました!いくよ!!ツグル!!」
忙しなく動き出す二人を無視して、セリアはムーの左手を握る。
セリア「ムーさん!ツグルが目覚めました!本当にありがとうございます!」
ムーの左手はプルプルと軟体動物のように震えている。
セリア「あ!!すみません」
セリアが咄嗟に手を離すと、ユラユラと宙に浮く身体に合わせて揺れ出した。
ムー「いいさ、てめぇらには今後存分に働いてもらうからな」
ダイス&モモ「よ、喜んで!!」
ムー「それでだ、気になることは沢山あると思うが怪物。まずてめぇはカナメルとの決闘の最中、致死量のダメージを受けた途端、怪物に変異した。さっきの質問に答えるとすると、てめぇはカナメルに負けた」
ツグル「怪物?俺が?」
ムー「ああ、そうだ。自己紹介が遅れたな、トゥールの親友のムー様だ。てめぇを助けた命の恩人でもある。てめぇが寝てる間に少しばかり身体を調べさせてもらった」
ツグル「俺の身体はどこかおかしいのか?」
ムー「おっと、怪物に変異した張本人が自分の身体の異変に気付かないとはどんだけ平和的に生きてんだ?まぁいいや、とにかくてめぇは怪物だ」
ダイス「とにかくてめぇは怪物だって、そんな説明があるかよw」
ツグル「怪物、、、」
ムー「簡潔には説明出来ないから長いがよく聞け。てめぇの身体は過去になんらかの実験によって、身体中に闇属性の魔力が蠢いていやがる。そいつは時間が経つにつれてお前の身体を蝕み、怪物と化す。それを抑えるのがてめぇがいつも飲んでる薬だ。そいつは聖属性の性質を持っていて、てめぇの身体に取り込まれると体内の闇属性と中和される。定期的に飲むことで闇属性の侵食を抑えられるってわけだ」
ツグル「、、、、致死量のダメージを受けて、俺の意識が無くなったところを、体内の闇魔力とやらが俺を乗っ取ったのか?」
ムー「ほう、察しが良いな。それで怪物と化したわけだ」
ツグル「トゥールの言う自我失ってやつに似てる気がする。俺は自分が死んだと思った、でもその後も何となく記憶があるような、、無いような」
ムー「なるほど、自我失に似ているか。だが自我失は記憶が丸々抜け落ちる感覚だ、経験者は語る。だから自我を失っているわけではなさそうだな。もしかすると僕の知り合いのように体内の蠢く力を利用出来るようになるかもな」
ツグル「闇の魔力とやらを扱えるようになるってことか?」
ムー「まぁ、可能性の話だ。そんなことより重要な質問がある。ズバリてめぇにそのガラス瓶を渡したのはどこのどいつだ」
ツグル「父さんだ。俺は昔から身体が弱くて幼い頃は歩くことすらままならなかった、でもこの薬を飲んでから、、、、待てよ。さっきあんたがした説明通りだとすると」
ムー「ああ、てめぇの父親は息子が怪物だと知っていたはずだ。それはただの風邪薬なんかじゃねぇ、この世に二つとない禁術に禁術を重ねた魔法瓶だからな」
ツグル「、、、、、」
何となく察しはついた、このローブの男の言うことはおそらく真実だろう。
ムー「てめぇの父親はどうして怪物になることを知っているのか、何故わざわざその怪物を留めるための薬を持っていたのか」
少しの沈黙が流れる。
固唾を呑んで見守る三人の表情は、ムーの演説が進むにつれて悪くなっていった。
汗が滴る、具合の悪さからくる冷汗なのか、精神的なものなのか。いずれにしても今のツグルの状態は正常ではなかった。
「ケンキリケンギャワロック!ケンキリケンギャワロック!」
外の奇声は今も鳴っている。
グツグツと煮えている大釜は、今も盛大に沸騰している。
ツグルは今、絞首刑にかけられている気分だった。
ここで、一つの真実が明かされようとしている。
ムー「てめぇを怪物にしたのは、おそらくてめぇの父親だ」
言葉を失った、まさか、、父さんが?どうして。
そう思った、でも言葉に出来なかった。
セリア「そんな!!マイケルおじさんはいつも笑顔で、私にも優しくて、そんな危ないことをするような人じゃありません!」
言葉を発したのはセリアだった。
ムー「まぁ、推測の話だ。信じるも信じないも好きにすれば良い」
ツグル「、、、、信じる」
セリア「え?」
ツグル「父さんが何のために俺を怪物とやらにしたのかは分からない、でもちゃんと対抗しうる薬まで用意したってことは何か理由があるはずだ。思えば俺は肌の色が褐色になった頃から誰よりも足が速かったし、誰よりも力もあった。幼い頃からどうして皆そんなにモタついてるのか不思議だった。きっとそれは闇の魔力が影響してるんだろうと思う」
ムー「確かに、てめぇの父親は息子に力を与えたとも言えるだろうな。怪物と化したてめぇはカナメルの腕を落としたくらいだ」
セリア「私は納得出来ません」
ツグル「いいんだセリア、俺はまだ父さんが悪い人だとは思えない。母さんを重い病気で失った父さんが、なんとか俺だけを助けようとした結果なのかもしれない。色んな解釈が出来るだろ?どう解釈したって推測に過ぎない。だから今は怪物だろうがなんだろうが、前に進む。セリアを守るための力ならなんだって構わない」
セリア「ツグル、、」
ムー「よく言った。だがな、守るための力になるか、殺める力になるかはてめぇ次第だぞ怪物。そこでだ、今のてめぇらは弱過ぎて駒にもなんねぇ。せめて戦力になるくらいには成長してもらう」
ダイス「えっと、んーーーと、待って。ツグルの父さんの話からどーなってるんだ?あと今てめぇらって言ったよね、らって。俺たちも入ってる?」
モモ「なんかツグルは理解してるみたい、とりあえず私たち殺されずに済むってことじゃない?」
ムー「いや、死ぬ覚悟で鍛えてもらう」
ダイス&モモ「よ、喜んで~!!」
ムー「基礎の基礎の基礎の基礎を俺が叩き込んでやる。表に出ろ」
ムーはそういうとユラユラと外へ出て行った。
セリア「修行だって!皆!!あんな強い人が私達を鍛えてくれるって、やったね!」
ツグル「どうやら俺が寝てる間に物語は進んでいたみたいだな」
セリアとツグルは外へ駆け出した。
取り残されるダイス&モモ
「ケンキリケンギャワロック!ケンキリケンギャワロック!」
外の奇声は今も鳴っている。
グツグツと煮えている大釜は、今も盛大に沸騰している。
モモとダイスは絞首刑にかけられている気分だった。
ムー「僕が表に出ろと言ったんだ、それともあれか?その大釜でスープにしてやろうか?それが嫌ならさっさと来やがれ」
ダイス&モモ「よ、よ、よよよよ喜んでーー!!!」
二人の涙が大釜に注がれ、小さな蒸気が上がるのであった。
けたたましい怪鳥の鳴き声で目が覚める。
ツグル「、、ここは」
ヘイスレイブ城の玉座の間で四天王の一人カナメルと決闘していた。
火の鳥を躱したところで距離を詰められて、、、、
記憶が曖昧だ、その後のことを覚えていない、、、
酷い頭痛と気怠さに襲われ、もう一度眠ろうかと思った。
セリア「ツグル?目が覚めたの!?身体は大丈夫!?」
突然の大声により、頭痛が悪化する。
手渡された瓶の薬を一気に飲み干すと、少し身体が楽になった。
ダイス「おおお!マジで起きた!おはようツグル」
モモ「やっぱちゃんとお礼した方が良いかも」
泣きそうなセリアと寝癖をつけたダイス、床に座ってこちらを見つめるモモがいた。
ツグル「、、、おはよう」
おはようとは言ったものの、気になることがたくさんある。
ツグル「俺はカナメルとの戦いに負けたのか?」
ガチャ
ムー「全部説明してやる」
ユラユラと宙に浮きながら小屋に入ってきたのは、黒いローブをまとった男だった。
ダイス「おおおおおおおはようございます!!マー様!!!」
モモ「ムー様でしょ!!あの、私たちそろそろ出発しますね、お世話になりました!いくよ!!ツグル!!」
忙しなく動き出す二人を無視して、セリアはムーの左手を握る。
セリア「ムーさん!ツグルが目覚めました!本当にありがとうございます!」
ムーの左手はプルプルと軟体動物のように震えている。
セリア「あ!!すみません」
セリアが咄嗟に手を離すと、ユラユラと宙に浮く身体に合わせて揺れ出した。
ムー「いいさ、てめぇらには今後存分に働いてもらうからな」
ダイス&モモ「よ、喜んで!!」
ムー「それでだ、気になることは沢山あると思うが怪物。まずてめぇはカナメルとの決闘の最中、致死量のダメージを受けた途端、怪物に変異した。さっきの質問に答えるとすると、てめぇはカナメルに負けた」
ツグル「怪物?俺が?」
ムー「ああ、そうだ。自己紹介が遅れたな、トゥールの親友のムー様だ。てめぇを助けた命の恩人でもある。てめぇが寝てる間に少しばかり身体を調べさせてもらった」
ツグル「俺の身体はどこかおかしいのか?」
ムー「おっと、怪物に変異した張本人が自分の身体の異変に気付かないとはどんだけ平和的に生きてんだ?まぁいいや、とにかくてめぇは怪物だ」
ダイス「とにかくてめぇは怪物だって、そんな説明があるかよw」
ツグル「怪物、、、」
ムー「簡潔には説明出来ないから長いがよく聞け。てめぇの身体は過去になんらかの実験によって、身体中に闇属性の魔力が蠢いていやがる。そいつは時間が経つにつれてお前の身体を蝕み、怪物と化す。それを抑えるのがてめぇがいつも飲んでる薬だ。そいつは聖属性の性質を持っていて、てめぇの身体に取り込まれると体内の闇属性と中和される。定期的に飲むことで闇属性の侵食を抑えられるってわけだ」
ツグル「、、、、致死量のダメージを受けて、俺の意識が無くなったところを、体内の闇魔力とやらが俺を乗っ取ったのか?」
ムー「ほう、察しが良いな。それで怪物と化したわけだ」
ツグル「トゥールの言う自我失ってやつに似てる気がする。俺は自分が死んだと思った、でもその後も何となく記憶があるような、、無いような」
ムー「なるほど、自我失に似ているか。だが自我失は記憶が丸々抜け落ちる感覚だ、経験者は語る。だから自我を失っているわけではなさそうだな。もしかすると僕の知り合いのように体内の蠢く力を利用出来るようになるかもな」
ツグル「闇の魔力とやらを扱えるようになるってことか?」
ムー「まぁ、可能性の話だ。そんなことより重要な質問がある。ズバリてめぇにそのガラス瓶を渡したのはどこのどいつだ」
ツグル「父さんだ。俺は昔から身体が弱くて幼い頃は歩くことすらままならなかった、でもこの薬を飲んでから、、、、待てよ。さっきあんたがした説明通りだとすると」
ムー「ああ、てめぇの父親は息子が怪物だと知っていたはずだ。それはただの風邪薬なんかじゃねぇ、この世に二つとない禁術に禁術を重ねた魔法瓶だからな」
ツグル「、、、、、」
何となく察しはついた、このローブの男の言うことはおそらく真実だろう。
ムー「てめぇの父親はどうして怪物になることを知っているのか、何故わざわざその怪物を留めるための薬を持っていたのか」
少しの沈黙が流れる。
固唾を呑んで見守る三人の表情は、ムーの演説が進むにつれて悪くなっていった。
汗が滴る、具合の悪さからくる冷汗なのか、精神的なものなのか。いずれにしても今のツグルの状態は正常ではなかった。
「ケンキリケンギャワロック!ケンキリケンギャワロック!」
外の奇声は今も鳴っている。
グツグツと煮えている大釜は、今も盛大に沸騰している。
ツグルは今、絞首刑にかけられている気分だった。
ここで、一つの真実が明かされようとしている。
ムー「てめぇを怪物にしたのは、おそらくてめぇの父親だ」
言葉を失った、まさか、、父さんが?どうして。
そう思った、でも言葉に出来なかった。
セリア「そんな!!マイケルおじさんはいつも笑顔で、私にも優しくて、そんな危ないことをするような人じゃありません!」
言葉を発したのはセリアだった。
ムー「まぁ、推測の話だ。信じるも信じないも好きにすれば良い」
ツグル「、、、、信じる」
セリア「え?」
ツグル「父さんが何のために俺を怪物とやらにしたのかは分からない、でもちゃんと対抗しうる薬まで用意したってことは何か理由があるはずだ。思えば俺は肌の色が褐色になった頃から誰よりも足が速かったし、誰よりも力もあった。幼い頃からどうして皆そんなにモタついてるのか不思議だった。きっとそれは闇の魔力が影響してるんだろうと思う」
ムー「確かに、てめぇの父親は息子に力を与えたとも言えるだろうな。怪物と化したてめぇはカナメルの腕を落としたくらいだ」
セリア「私は納得出来ません」
ツグル「いいんだセリア、俺はまだ父さんが悪い人だとは思えない。母さんを重い病気で失った父さんが、なんとか俺だけを助けようとした結果なのかもしれない。色んな解釈が出来るだろ?どう解釈したって推測に過ぎない。だから今は怪物だろうがなんだろうが、前に進む。セリアを守るための力ならなんだって構わない」
セリア「ツグル、、」
ムー「よく言った。だがな、守るための力になるか、殺める力になるかはてめぇ次第だぞ怪物。そこでだ、今のてめぇらは弱過ぎて駒にもなんねぇ。せめて戦力になるくらいには成長してもらう」
ダイス「えっと、んーーーと、待って。ツグルの父さんの話からどーなってるんだ?あと今てめぇらって言ったよね、らって。俺たちも入ってる?」
モモ「なんかツグルは理解してるみたい、とりあえず私たち殺されずに済むってことじゃない?」
ムー「いや、死ぬ覚悟で鍛えてもらう」
ダイス&モモ「よ、喜んで~!!」
ムー「基礎の基礎の基礎の基礎を俺が叩き込んでやる。表に出ろ」
ムーはそういうとユラユラと外へ出て行った。
セリア「修行だって!皆!!あんな強い人が私達を鍛えてくれるって、やったね!」
ツグル「どうやら俺が寝てる間に物語は進んでいたみたいだな」
セリアとツグルは外へ駆け出した。
取り残されるダイス&モモ
「ケンキリケンギャワロック!ケンキリケンギャワロック!」
外の奇声は今も鳴っている。
グツグツと煮えている大釜は、今も盛大に沸騰している。
モモとダイスは絞首刑にかけられている気分だった。
ムー「僕が表に出ろと言ったんだ、それともあれか?その大釜でスープにしてやろうか?それが嫌ならさっさと来やがれ」
ダイス&モモ「よ、よ、よよよよ喜んでーー!!!」
二人の涙が大釜に注がれ、小さな蒸気が上がるのであった。
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる