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分裂のトルコネ編
第132話 ナレー大橋
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道中、リリの指導により創造魔法の練習をするモモとダイス。
あまり手応えを感じられないモモとは逆に、元々創造魔法を用いて戦っていたダイスは著しく成長していた。
リリ「よーし、ナレー大橋、異常なーし」
リリはヘリコプターを操作しながら意気揚々とナレー大橋の上を通過した。
モモ「このナレー大橋はかつてグレイスとフォールドーンの戦場となった場所ですよね?」
リリ「詳しいことは知らないけど、そうらしいね。拮抗し戦死者が増すばかりの不毛な戦を、ヘイスレイブの学生が単身で介入し、戦を治めたとか何とか。まぁ~どこまで本当か分からないけどね」
モモ「そんなこと不可能ですよね?」
リリ「さぁね~、私は無理だけど、トゥール達他の五人なら可能だと思うよ。この大陸にもそんな強者がいるとしたら、あり得ない話ではないね」
ダイス「そんな強者がいたとしたら、是非味方になって欲しいもんだな」
リリ「どーだろうねぇ、、、戦力的に高まり過ぎた人ってさ、何故か人の道を外してしまうもんなんだよねぇ。まぁ、私も仲間なんてものに正直興味はなかったし、タクティスは真っ当な人間?だけど、その他のメンバーは皆、頭のネジが何本が吹っ飛んでるでしょ?どうしてこんな私たちがまとまってられるのかなぁ?って考えたら、トゥールがいてくれたからだと思うんだ」
モモ「トゥールさんのことを皆慕っているんですね、だからこそ裏切りに関してはショックですよね」
リリ「いや、そーでもないよ。私たちは無の空間で途方もない時を一緒に過ごしてるんだ。トゥールが迷いやすいことも、優先順位がトチ狂っちゃうことも承知済みだよ。でもね、あいつほど心が澄んでる奴は他にいないんだよ。だからリキッドはトゥールを信じて、一旦凍らせるって道を選んだんだろうね。今は自分の目的の邪魔になると思ったから、実にリキッドらしい選択だよ」
ダイス「なんか良いなぁ!!そーゆー信じ合える関係って!」
リリはハッとしたように取り繕った。
リリ「ああ、いやいや、話が逸れちゃったよ。要するに強者ってのは何を考えてるか分からないから、敵か味方かなんて分からないってことだね」
ダイス「やっぱり?俺もよく何考えてるか分からないって言われるんだよなぁ」
モモ「ダイスの考えてることなんてアホらしくて誰も想像出来ないだけだよ」
ダイス「はぁ?これだから凡人は」
ドカン!!!!ピーピーピー!!!!
不意に何か赤い槍のようなものが複数本ヘリコプターに刺さり、機体は警告音を鳴らしながら不安定に揺れた。
モモ「うわ!!!敵!?」
リリ「ん~分からない、生体反応はこの辺りにないんだけど。超遠距離魔法か何か?どちらにしても一旦リメイクするよ」
リリはリメイクを唱え、一瞬にしてヘリコプターは新品へと姿を変えた。
ダイス「何度見ても、鮮やかすぎる創造魔法だ、、、」
ズドン!!ピーピーピーピー!!!
しかし、またも赤い物体が突き刺さり、機体は揺れた。
リリ「ん、下からだね。一旦地上に降りよう」
リリが魔法を唱えると、三人は腕にプロペラが取り付けられ、強制的に外へと投げ出された。
ダイス&モモ「うわぁぁああ!!!!」
プロペラは高速回転しながら乱暴に落下したものの、地上付近で着地出来る速度へと変わった。
リリ「発見」
リリはナレー大橋に立つ少女を確認した。
リリ「魔改造!!ヘリゴール!!!」
警告音を発しながら落ちていくヘリコプターは大きな手足を生やし、ドスン!!と音を立て着地した。
ヘリゴール「グォォオオオ!!!!」
獣のような大口を開け、ヘリゴールと呼ばれた鉄の化け物は少女目掛けて駆け出した。
リリはリモコンのようなものでその怪物を操作しているようである。
少女の周りには血溜まりが出来ていた。
その血が瞬時に固まり、槍のような形へと変わる。
少女が手をかざすと、大きな槍がヘリゴール目掛けて放たれる。
ヘリゴールはそれらを華麗に避け、ついに少女の元へと辿り着いた。
ヘリゴール「グォォオオオ!!!」
そして、ヘリゴールの鋭い爪が少女を引き裂いた。
少女はバラバラに引き裂かれ、地面へと広がった。
リリ「ふぅ、生体反応がなかったとはいえ。一件落着」
リリはわざとらしく、かいてもいない汗を拭いながら言った。
モモ「まだ幼い女の子のように見えたけれど、あれだけの魔術を使って襲い掛かってきたということは無の神に関係する敵だったんでしょう、というかそう思いたい」
ダイス「なーんか、どっかで見たことある気がするんだよなぁ、、、、、」
モモ「何、そのロリコン発言」
ダイス「いや、今のどこがロリコン発言なんだよ!これがマジで見たことあんだよなぁ。気のせいじゃない、、、はず」
モモ「あんな魔法使う女の子見たことないでしょ」
ダイス「思い出した!!あれはズミさんのところで、、、、」
ズドーン!!!!!
ふと顔を上げると、鉄の化け物は赤い槍の餌食となり、行動を停止していた。
リリ「リモコン操作不能っと、んじゃさよなら」
リリが指を鳴らすとヘリゴールは爆散し、モクモクと煙が立ち昇る。
リリ「さてさて、思わぬ奇襲だったけども、気を取り直してヘリコプターに乗りますか」
ダイス「いや、待って!!リリさん!!あの少女は、、、」
煙の中から小さな足音が近づいてくる。
「さて、気を取り直して、狩りの始まりよ」
そこにはチェーンソーを持つ、フリフリスカートの少女が無傷で、そこにいた。
あまり手応えを感じられないモモとは逆に、元々創造魔法を用いて戦っていたダイスは著しく成長していた。
リリ「よーし、ナレー大橋、異常なーし」
リリはヘリコプターを操作しながら意気揚々とナレー大橋の上を通過した。
モモ「このナレー大橋はかつてグレイスとフォールドーンの戦場となった場所ですよね?」
リリ「詳しいことは知らないけど、そうらしいね。拮抗し戦死者が増すばかりの不毛な戦を、ヘイスレイブの学生が単身で介入し、戦を治めたとか何とか。まぁ~どこまで本当か分からないけどね」
モモ「そんなこと不可能ですよね?」
リリ「さぁね~、私は無理だけど、トゥール達他の五人なら可能だと思うよ。この大陸にもそんな強者がいるとしたら、あり得ない話ではないね」
ダイス「そんな強者がいたとしたら、是非味方になって欲しいもんだな」
リリ「どーだろうねぇ、、、戦力的に高まり過ぎた人ってさ、何故か人の道を外してしまうもんなんだよねぇ。まぁ、私も仲間なんてものに正直興味はなかったし、タクティスは真っ当な人間?だけど、その他のメンバーは皆、頭のネジが何本が吹っ飛んでるでしょ?どうしてこんな私たちがまとまってられるのかなぁ?って考えたら、トゥールがいてくれたからだと思うんだ」
モモ「トゥールさんのことを皆慕っているんですね、だからこそ裏切りに関してはショックですよね」
リリ「いや、そーでもないよ。私たちは無の空間で途方もない時を一緒に過ごしてるんだ。トゥールが迷いやすいことも、優先順位がトチ狂っちゃうことも承知済みだよ。でもね、あいつほど心が澄んでる奴は他にいないんだよ。だからリキッドはトゥールを信じて、一旦凍らせるって道を選んだんだろうね。今は自分の目的の邪魔になると思ったから、実にリキッドらしい選択だよ」
ダイス「なんか良いなぁ!!そーゆー信じ合える関係って!」
リリはハッとしたように取り繕った。
リリ「ああ、いやいや、話が逸れちゃったよ。要するに強者ってのは何を考えてるか分からないから、敵か味方かなんて分からないってことだね」
ダイス「やっぱり?俺もよく何考えてるか分からないって言われるんだよなぁ」
モモ「ダイスの考えてることなんてアホらしくて誰も想像出来ないだけだよ」
ダイス「はぁ?これだから凡人は」
ドカン!!!!ピーピーピー!!!!
不意に何か赤い槍のようなものが複数本ヘリコプターに刺さり、機体は警告音を鳴らしながら不安定に揺れた。
モモ「うわ!!!敵!?」
リリ「ん~分からない、生体反応はこの辺りにないんだけど。超遠距離魔法か何か?どちらにしても一旦リメイクするよ」
リリはリメイクを唱え、一瞬にしてヘリコプターは新品へと姿を変えた。
ダイス「何度見ても、鮮やかすぎる創造魔法だ、、、」
ズドン!!ピーピーピーピー!!!
しかし、またも赤い物体が突き刺さり、機体は揺れた。
リリ「ん、下からだね。一旦地上に降りよう」
リリが魔法を唱えると、三人は腕にプロペラが取り付けられ、強制的に外へと投げ出された。
ダイス&モモ「うわぁぁああ!!!!」
プロペラは高速回転しながら乱暴に落下したものの、地上付近で着地出来る速度へと変わった。
リリ「発見」
リリはナレー大橋に立つ少女を確認した。
リリ「魔改造!!ヘリゴール!!!」
警告音を発しながら落ちていくヘリコプターは大きな手足を生やし、ドスン!!と音を立て着地した。
ヘリゴール「グォォオオオ!!!!」
獣のような大口を開け、ヘリゴールと呼ばれた鉄の化け物は少女目掛けて駆け出した。
リリはリモコンのようなものでその怪物を操作しているようである。
少女の周りには血溜まりが出来ていた。
その血が瞬時に固まり、槍のような形へと変わる。
少女が手をかざすと、大きな槍がヘリゴール目掛けて放たれる。
ヘリゴールはそれらを華麗に避け、ついに少女の元へと辿り着いた。
ヘリゴール「グォォオオオ!!!」
そして、ヘリゴールの鋭い爪が少女を引き裂いた。
少女はバラバラに引き裂かれ、地面へと広がった。
リリ「ふぅ、生体反応がなかったとはいえ。一件落着」
リリはわざとらしく、かいてもいない汗を拭いながら言った。
モモ「まだ幼い女の子のように見えたけれど、あれだけの魔術を使って襲い掛かってきたということは無の神に関係する敵だったんでしょう、というかそう思いたい」
ダイス「なーんか、どっかで見たことある気がするんだよなぁ、、、、、」
モモ「何、そのロリコン発言」
ダイス「いや、今のどこがロリコン発言なんだよ!これがマジで見たことあんだよなぁ。気のせいじゃない、、、はず」
モモ「あんな魔法使う女の子見たことないでしょ」
ダイス「思い出した!!あれはズミさんのところで、、、、」
ズドーン!!!!!
ふと顔を上げると、鉄の化け物は赤い槍の餌食となり、行動を停止していた。
リリ「リモコン操作不能っと、んじゃさよなら」
リリが指を鳴らすとヘリゴールは爆散し、モクモクと煙が立ち昇る。
リリ「さてさて、思わぬ奇襲だったけども、気を取り直してヘリコプターに乗りますか」
ダイス「いや、待って!!リリさん!!あの少女は、、、」
煙の中から小さな足音が近づいてくる。
「さて、気を取り直して、狩りの始まりよ」
そこにはチェーンソーを持つ、フリフリスカートの少女が無傷で、そこにいた。
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