上 下
13 / 26

第十三 みこすりはん

しおりを挟む
 どっかで見たことある画像が、目に浮かぶ。
 えっと、確か主人公が森で……、やられて……、そんでなんかエロいことたくさんして……。
 いろんな思考が巡るが、ぐちゅぐちゅとした音と荒い息遣いでまとまらない。

「え、あっ……! こら! こすってくんな」
「んっ、でも気持ちいいよ」
「そ、そうじゃねぇよ! 主旨がちがうだろうが」
「……ッ、しゅし?」
「け、ケツの穴から出てるぬるぬるを調べてんだろ!」
「……んっ、そうだったけ?」

 くっ、こいつ信用できねぇ。
 まったくもって話が通じていない。

「こら。乳首を揉むな。……あうっ」
「陥没だから、もみもみしないと出てこないね。かわいい」
「ふああっ……!」
 器用な手つきで乳輪を揉みしだき、男はずるりずるりと剛直をこすって、俺のジュニアの裏筋を刺激してくる。太ももはぬるぬると、奴の先走りと謎の粘液で玉筋まで濡れそぼっていた。
「いまの声、かわいい。もう一回言ってよ」
「そんなほめ言葉いらねぇよ。それっ、より……んっ。……ね、粘液……」
「ああ、傷じゃないね。血じゃないよ」
 平然と言い放って、後ろから穿つように腰を前後に動かしてくる。
 首筋に唇を押し当て、背後からそそり立つもの押しつけてくる。ビリビリとしたものが内側から体を駆け抜けていく。

 ……な。
 ……か、感じてねぇし。

「……じゃねぇッ……んぁっ……あ、あ、あ」
「いっていいよ」
 ふっと耳たぶに熱い息を吹きつけられた。
「いけ、ないっつうの……んっ」
「どうして?」

 オンリーちんぽでの刺激だけで、達したくない。
 本当は、手でゴシゴシとこすって欲しかったがそうも言えず、そのもどかしさがくやしい。


「はやっく、おわれ。……んっ、なんかへん、だ……あう」
「そっか。君のものを愛撫してなかったね」
「……んあ」
 
 大きな手のひらが、俺の両手首から離れた。
 きゅっと包むようにミラクル棒を握られ、親指で鈴穴を割れ目を広げるように中へ指をいれてきた。

「先っぽって性感帯なんだ。知ってた?」
「知らなっ……、……あっ」
「……ああ、そうだ。さっき、捕まえたやつがいたから飲ませてあげよう」
「え……」
 すっと、棒から包まれた温もりが消える。
 さっき捕まえたやつってなんだ。
 ……いや、あいつなんか捕まえてたな。
 そういえば、馬から降りたときに男はなにかを手にしていたのを思い出す。
 ……なんだっけ。なんか透明なぷるんとしたやつだった気がするけど。
 すぐに革袋にいれてしまっていた記憶が残っている。
 ああ、そうじゃない。
 さっさと逃げなければ……、と思って身じろいでいるとのしかかるように体重を乗せてきた。
「逃がさないからね」
「う……」
「ほら、これで吸い取ってもらおう」
「ぎゃっ!」

 俺のジュニアからぱっと手を離したと思った途端、ランスロットはぬるっとしたものを突き刺した。

「どう? きもちいい?」
「な、ななななな……」
「きもいいかな?」
「え、え、え、え……。あ、あ、あ、あ……」

 ひんやりとしたものが触れ、ぞくぞくと悪寒に似た寒気が背筋を貫く。
 膝ががくがくと震え、うねうねと蠢いている。
 視線を落とすと、なんと透明のゼリーが俺のちんぽをぐにぐにと動きながらまるっと包んでいるのだ。

「な、なんだこれ……」
「野生スライム、だよ?」
 顎をとらえられ、ちゅっとキスされる。
 全然ロマンチックじゃない。ちんちんにはスライムを突っ込まれ、素股されているのだ。この状況はなんといったらいいのか、どう説明すればいいのだろう……。

「た、たすけ……」
「大丈夫。このスライムは、精液を摂取して食べてくれるから」

 いや、まて。それもこわいだろうが。
 くそ。
 あ……、でもヒンヤリと気持ちいい……。
 いや、いやいやいや。そうじゃない。つうかこのままやられてたまるか……。
しおりを挟む
1 / 4

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!


処理中です...