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24~雅彦視点~。
しおりを挟む半月後、やっと退院できた。
若潮雅彦となり、初めて皆守と家に帰る。
運転手に車を運転させ、後部座席に皆守と二人並んで座った。
「・・・雅彦さん、本当にもう良いのですか・・・?」
皆守は俺を心配して何度も聞いてくる。
「ああ、これ以上皆守と離れている方が辛い。」
「・・・!で、でも、まだ治ってないのでしょう?」
泣きそうな顔をする皆守に俺は笑う。
「医者も言ってただろう?無理しなければ問題無いと。皆守に会えるだけで力が漲ってくる。俺が半月も耐えたのは、治して皆守を抱く為だ。」
率直に言うと、皆守は耳まで赤くする。
「・・・雅彦さん・・・。」
その時、車が家の玄関に横付けされる。
話をしている内に家に着いたらしい。
「・・・雅彦さん、もう私の為に危険な事はしないで下さい・・・。」
「いいや、それはできないな。俺は皆守を守る為ならどんな事でもするさ。自分の女を守るのが男だろう?」
「・・・雅彦さん・・・。」
潤んでいた皆守の目から涙が零れる。
皆守の涙に、庇護欲と独占欲がむくむくと大きくなる。
皆守の涙を拭うと、皆守の顔を両手で挟んで近づける。
「愛してる。」
「・・・はい。」
皆守の涙味のキスをしていると、窓ガラスが叩かれる。
唇を離すと家令の爺さんが頭を下げドアを開けてくる。
「申し訳ございません。旦那様が帰って来たらすぐにお部屋に来るようにと仰っておられます。」
「は、はい。」
皆守は恥ずかしそうに頷く。
仕方が無いかと車から降りる。
皆守も降りて来て隣に来ると、俺を庇うように腕を触ってくる。
俺はその腕をポンポンと叩き、皆守の肩に腕を回した。
「あ・・・。」
皆守のあえかな声に反応しそうになるが、グッと我慢して歩き出す。
玄関を上がり、爺さんの部屋に向かう。
足音が聞こえたのか、俺が爺さんの部屋に声を掛ける前に内側から扉が開いた。
そこには、爺さんの満面の笑みがあった。
「おお!皆守、雅彦君お帰り!良い知らせだ!女が孕んだぞ!今年中にワシは曾孫を抱けるんだ!やったぞ!」
皆守は困った顔をしたが、俺には喜ばしい事だった。
「おめでとうございます!これで皆守は自由に過ごせますね!」
俺の言葉を聞いた皆守は涙目になる。
「ああ!そうとも!皆守!安心しなさい!これでもうお前に嫌な思いをさせなくて済む。我が若潮家も安泰だ!なに、生まれた子が女でも、皆守の精子は前回の物があるから、また取る必要も無い。これから忙しくなるぞ!まず名前を決めなければ!いや!家のリフォームが先だ!皆守!我が社のリフォーム担当を呼ぶんだ!」
爺さんは本当に嬉しそうだった。
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