思想学部

ケーキ

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一年生

制限の力

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僕はとても強大な力を持っている。

ある特定の時間、とても強い力を発揮できる。

その能力、それは…。

僕は学校に向かう途中、時間を気にしていた。

今日も時間を気にしながら、1日を過ごした。

僕の誕生日は6月20日、この日になるととても強い力を発揮できる。

しかも、それは、毎日のように強くなれる。

というのも、6時20分になったら、それを得られるのだ。

しかし、19分、21分だと力は出ない。

だからこそ、時間を気にする必要がある。

次の日の早朝、「ときくん今日もランニングですか?」と話しかける人がいた。

「はい。」

腕時計をチラチラ見ながらこたえた。

「毎日偉いですね。」

「ありがとうございます。」

そうしてわかれる。

毎日必ず6時過ぎに家を出て、ランニングする。

この時間に走っている理由、それは、6時20分になった時のためだ。

これに気付いた時、それは、小学校の頃だった。

当時、アニメにハマって、強い力を持った人が、多くの人たちを助ける姿を見て、自分と重ね合わせる。

僕の能力、それは、誰かを助けるためにあるんだと…。

そうしている内に、怪我をしている男性を見つけた。

僕はすぐさまその人に駆け寄る。

「大丈夫ですか?」

とても苦しそうなので、肩にのせて、時間を逐一確認しながら、20分になった瞬間、走り出した。

すると、とてもすごい勢いで、風が周りに吹き付ける。

─────

一分後、病院に到着する。

彼は少し驚いていたが、「ありがとう」と告げた。

僕の能力、これを毎日、何かに役立てるため、早朝のランニングをしている。

1分だけなため、できても、1つくらいだが、それでも、満たされた何かをいつも感じている。

──────

どこかでアニメが放送されていた。

そこでは、決まって、悪いものがいいものに倒される。

男はそれがどうしても許せなかった。

「何故、いつもこうなのか…。」

そうして考えた。

もし、それが許されるとするならば、俺の行動も許されるはずだ。

その日、男は決意する。

本当の悪というものを倒すことを。

───────

それは僕が家に帰っている時の事だった。

何事もない帰り道、これがとても素晴らしいことだ。と、夕方の空気にあたりながら思った。

すると、「助けてー」との声が聞こえてくる。

僕がすぐさまその声の元へ駆け寄ると、男の人が襲われていた。

毎日肌身離さず持っている腕時計を見ると、丁度6時20分に近いところ。

「何をしているんですか?」

僕はそう言って、2人を引き離す。

襲われていた男の人は沢山殴られたアザがあった。

「この人が急に襲いかかってきて…」

相手を指さして言った。

彼はなんだか悪びれる様子がなく男をにらみつける。

「そいつが悪いからいいんだよ。」

「何があったんですか?」

僕はその男に話しかけると、同時に、襲われていた人は逃げていった。

それを追おうと、加害者の男が走り出す。

その時、6時20分になり、彼の目の前に立って通すのを防いだ。

「何をする。」

「理由を聞かせて欲しいんだ。」

「お前は何もしていない。攻撃するなら、お前もあの男と同様に…」

「すればいいさ。」

僕がそういうと、男は殴りかかってきた。

それに避けることはせず、ただ、殴られる。

それに、なんとも微動だにしていない僕を見て、驚いていた。

「これで気が済んだか?」

それに呟く。

「あいつは、上司とかいうやつの愚痴をいったんだ。」

「うん。」

「俺は子供の頃からずっと、アニメについて、おかしさを感じていた。」

「どんなアニメにも、必ず悪人と善人が登場する。

善人というやつは、たとえ、悪いところがあってもそれを帳消しにするように正義のことをやっているからいいとなる。」

「そして、悪人には何をしてもいいかのように、いためつけるんだよ。どれだけ嘆いても、昔したあやまちによって、永遠に苦しみ続けなければならない。」

「おかしいだろう。」

「俺は正義だからこそ、相手をどうしてもいい。その考え方を、今、あの男で見せてやったんだ。」

「俺は何も悪いことはやっていない。

自分は正義だからこそ、悪と呼ばれるあいつを叩きのめした」

僕は言った。

「僕は、悪人は、どうしたっていいとは思わない。

誰かを傷付けない正義があってもいい。」

男はそれを聞いて「そうか…」と言ってすっかり日が落ちた街に消えていった。

暗闇が多く包んでいる世界、しかし、空には美しい星や、月がただ綺麗に光っている。

ときはそっとそれを見つめた────────
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