思想学部

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一年生

遺書

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あなたは、考えたこと、あるだろうか?

自分が死んだ時のこと。

この創作の題名は…そう、遺書としよう。

エンディングノートでもなんでも良かった。

しかし、言葉としては、それが1番相応しいのかもしれない。

人は死んだ後、どうなるのか?

想像しただけでも怖い。意識はそこに残り続けるのか、消えてなくなってしまうのか。

そうして、先の世界とされる天国と地獄という場所。

それは存在しているのか?

けれども、僕は、この考えることのできる頭さえあれば、どんな世界でも必ず天国にできると信じている。

それは創作という力。人から共有したもの、新しく作り出した自分だけのそれを考え続ければ、その恐怖から逃れることが出来る。

創作とは、何か外部の特別なものが必要とはならず、自分の頭と少しの経験さえあれば、無限の創作をつくりだすことができる。

現実逃避とも言えるが、人はいつも目を逸らそうとする。

仕事、勉強、どんなことにおいても、避けては通れない、死という現実を。

だからこそ、僕は肯定する。現実逃避を。

地獄に居るのならば、今までの楽しいことを振り返って、今のことを忘れてしまう程のめり込む。

そして、意識があり続けても、創作をする限り、苦しみは永遠には続かない。

創作とは、多くの人を救い、多くの人を望んだ世界へと誘う。

何か特別な道具が必要ではなく、想像さえできれば、この楽しい時間を永遠に創り出すことができる。

僕はどんな時でも、創作し続けよう。

そして、僕が居なくなった後の世界。

どう考えているだろう?

悲しんでいて欲しい、覚えていて欲しいなど色々あるだろう。

しかし、僕は覚えている必要はないと考える。

誰かで自分の人生を埋めつくしてしまうのは、外の世界が苦しいものに変わってしまう。

相手がどうであろうと、囚われすぎず、自分の心躍る何かに頑張って欲しい。

しかし、囚われてしまうこともあるだろう。

僕はそんな時も、創作をする。

創作をしている間は、誰でも、自分のそばに居てくれる。

誰かがかける事はなく、本当に居たい人、本当に楽しい時を永遠に感じていられるもの…それが創作。

これによって、自分はいつも救われていた。

そして、悲しむ人は居るかどうか、僕はそれは要らないと思う。

本当に相手のことを思うのなら、悲しんでいる姿は見たくはないはずだ。

悲しい気持ちになれば、自分も悲しくなる。

それなら、楽しんでいる姿を望むことこそ、本当に思いやることではないだろうか?

多くのことで、人は、自分のことを考えすぎている。

そんなことよりも、残った人。それは、頑張って生きていかなければいけない。

なら、その先の未来が幸せであること、それを望んで居なくなるとしようじゃないか。

これが僕の遺書。

また人生を歩んでいく最中、変えるかもしれない。

創作とは、時を重ねるにつれ、とても強くなっていくのがそれであるから。

僕は変えていく。

そう思った時、近くにあったノートがパラパラとめくれていった。

───────

もうそろそろ僕はこの世を去らなければいけない。

男には、それが分かった。

いつになるかは分からない。

けれども、自分の心がそれを告げていること。

それだけは分かった。

この世に未練なく、最後まで何かをするには、どうしたらいいか。

昔は、プロのスポーツ選手になる、有名人になるなどとても分をわきまえない夢を抱いたものだ。

しかし、達成した後のこと、それを考えると本当にそれがいいものなのか…。

分からなくなってくる。

最後の時でさえ、その答えは分からなかった。

けれども、今まで続けていたもの。

それは変わらずあった。

ノートをつけること。

昔書いたこと、それを振り返ってみると、こんな事を考えていたのかと懐かしく思って、あの日のことが浮かんでくる。

今では、ものは違えど、変わらないものがあった。

今日もそれを書く。

誰かの葬式、それを悲しむ人は数少ない人。

皮肉なことに、その最中、笑顔だったり、楽しく生きている人も多い。

全く関係ない誰か、その不幸を何も思わないかのように、人は楽しく生きようとする。

けれども、それでいい。

苦しみは広がる。
けれども、それと同時に、楽しいこと、幸せも広がる。

僕はそれを知っていた。

だから、悲しむことはない。

精一杯、今を楽しく生きることこそ、みんな、そして、誰かを幸せにすること。

僕はそっとそれを書くと目を閉じた。

明日は目を覚ますかどうか分からない。

けれども、今日はゆっくりと眠れる気がした

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