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第1章
朝礼の時間
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朝5:30いつものように寮の天井に設置されているスピーカーから朝の
放送が流れてくる。
「みなさん、おはようございます。8月4日土曜日、朝5時30分になりました。
今日の天気は快晴。気圧1011hPa。北北東からの風が爽やかに吹いています。
風力3。今日もしっかりと訓練に励んでいきましょう」
2度繰り返し放送される。
「はああ‥眠い」
「まじで眠い。昨日の操縦訓練で結構疲労たまったな‥」
自分のベッドの上からトモキの声が聞こえてくる。
「今日の朝メシ入るかな‥まあ、たぶん腹減ってるし入るだろ‥」
2mほど右にあるベッドの中からゲンジ、本名 久保田源四郎の声が聞こえてくる。
最初ゲンジの本名を聞いたときには昔の昔、江戸時代からでもタイムスリップしてきたのかと思った。もちろんそんなことはない。隊は違うが、寮ではいつも一緒に生活している。
なかなかの陽気ものだ。
カーテンを開ける。いつもと変わらない景色。ちょうど反対側にも同じような寮がある。だから15階といっても特にいい景色ではない。
「フン!」
気合があるようで気合の入っていない声を上げ、ゲンジがベッドから起き上がる。
「あと20分後にはグラウンドで朝礼だ。今日も頑張って行こうぜ!」
ゲンジがいつものように前向きに気合を入れる。
「うん‥」
「うぃいいい‥」
そして何ともやる気の感じられない返事をする。
「おう‥」
反対のベッドの上の方からリュウヤの声がした。今起きたようだ。
そして急いで制服に着替える。トイレに行き、朝礼に行く準備を済ませる。
他の3人もそれぞれに準備を済ませ、部屋を出る。
この朝礼にはすべての隊員、4万人が参加する。いうまでもなく、グラウンドは
とてつもなく広い。これでもご飯を作るおばちゃんたち、隊とは無関係の作業員たちは
除いた数だ。まあ、全部で100隊あるのでこのくらいはあって当然とは思うが‥。
この基地の大きさは例えるなら九州ぐらい。一応、所属は東京都になっているが、
実際は国際連合の協力などがあり、九州分の大きさの埋め立て地を太平洋に作ったらしい。
一応、本土とは10㎞の長い橋でつながっている。
こんな大人数の中、決して迷子にならないように、自分の隊が後ろにしっかりとついてきていることをちらちら確認しながら前に進んでいく。
並び終えるのと同時に基地長の挨拶が始まる。
「おはようございます。今日もいい天気に恵まれ、いい訓練日和となりそうです。
早速ですが、皆さんに重大なお知らせがあります」
会場がざわめきだす。
「今日未明、木星の第1衛星、イオより早急に援助をしてほしいとの通報がありました。詳細は不明ですが、我々は地球連合の中心、この通報を無視するわけにはいきません。
よって第1~10駆逐艦隊、イオに派遣することに早朝の会議で決定いたしました」
‥マジかよ‥
いままでこんなことはなかった。それほどイオでは緊急事態なのであろう。
周りでちょっとしたざわめきが起こっている。
「十分に柔軟性を持って行動し、地球連合の一員として使命を果してきてください。
派遣に関する事は各部長に伝えてあります。以上」
太陽系内なら移動時間はそれほどかからない。イオくらいであると、大体1日
あれば着くだろう。連合という名はあるが、実際にイオに行ったことがあるのは
100人にも満たない。地球人にとってはほとんど初めての惑星なのだ。
正直わくわくはしている。しかしそれと同時にたくさんの不安が込み上げてくる。
食べ物が合わなかったら‥得体のしれない感染症にかからないか‥アースシックになるかも‥。その前にイオにいる生物を見た瞬間気持ち悪すぎて吐くかも‥。
そうこうしているうちにいつの間にか朝礼は終わった。
「なあ、イオについて‥何か知ってるか?」
「‥一応、大気は地球とほぼ同じと聞いたことがある。カナは何か知ってるか?」
「私は何も知らない。リュウヤは?」
「大型の肉食動物がたくさんいるとか‥」
「大きさは?」
「人間よりもめっちゃでかいやつとか‥」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「死なないよね?」
カナが不安を隠しきれずに言う。
「‥知らん」
「・・・・・」
「まあ、まだ行ってもない星を決めつけるのは良くないよ。もっと、
なんか‥楽しいこと考えようよ!」
トモキがその4人を取り巻いていた静寂を破った。
放送が流れてくる。
「みなさん、おはようございます。8月4日土曜日、朝5時30分になりました。
今日の天気は快晴。気圧1011hPa。北北東からの風が爽やかに吹いています。
風力3。今日もしっかりと訓練に励んでいきましょう」
2度繰り返し放送される。
「はああ‥眠い」
「まじで眠い。昨日の操縦訓練で結構疲労たまったな‥」
自分のベッドの上からトモキの声が聞こえてくる。
「今日の朝メシ入るかな‥まあ、たぶん腹減ってるし入るだろ‥」
2mほど右にあるベッドの中からゲンジ、本名 久保田源四郎の声が聞こえてくる。
最初ゲンジの本名を聞いたときには昔の昔、江戸時代からでもタイムスリップしてきたのかと思った。もちろんそんなことはない。隊は違うが、寮ではいつも一緒に生活している。
なかなかの陽気ものだ。
カーテンを開ける。いつもと変わらない景色。ちょうど反対側にも同じような寮がある。だから15階といっても特にいい景色ではない。
「フン!」
気合があるようで気合の入っていない声を上げ、ゲンジがベッドから起き上がる。
「あと20分後にはグラウンドで朝礼だ。今日も頑張って行こうぜ!」
ゲンジがいつものように前向きに気合を入れる。
「うん‥」
「うぃいいい‥」
そして何ともやる気の感じられない返事をする。
「おう‥」
反対のベッドの上の方からリュウヤの声がした。今起きたようだ。
そして急いで制服に着替える。トイレに行き、朝礼に行く準備を済ませる。
他の3人もそれぞれに準備を済ませ、部屋を出る。
この朝礼にはすべての隊員、4万人が参加する。いうまでもなく、グラウンドは
とてつもなく広い。これでもご飯を作るおばちゃんたち、隊とは無関係の作業員たちは
除いた数だ。まあ、全部で100隊あるのでこのくらいはあって当然とは思うが‥。
この基地の大きさは例えるなら九州ぐらい。一応、所属は東京都になっているが、
実際は国際連合の協力などがあり、九州分の大きさの埋め立て地を太平洋に作ったらしい。
一応、本土とは10㎞の長い橋でつながっている。
こんな大人数の中、決して迷子にならないように、自分の隊が後ろにしっかりとついてきていることをちらちら確認しながら前に進んでいく。
並び終えるのと同時に基地長の挨拶が始まる。
「おはようございます。今日もいい天気に恵まれ、いい訓練日和となりそうです。
早速ですが、皆さんに重大なお知らせがあります」
会場がざわめきだす。
「今日未明、木星の第1衛星、イオより早急に援助をしてほしいとの通報がありました。詳細は不明ですが、我々は地球連合の中心、この通報を無視するわけにはいきません。
よって第1~10駆逐艦隊、イオに派遣することに早朝の会議で決定いたしました」
‥マジかよ‥
いままでこんなことはなかった。それほどイオでは緊急事態なのであろう。
周りでちょっとしたざわめきが起こっている。
「十分に柔軟性を持って行動し、地球連合の一員として使命を果してきてください。
派遣に関する事は各部長に伝えてあります。以上」
太陽系内なら移動時間はそれほどかからない。イオくらいであると、大体1日
あれば着くだろう。連合という名はあるが、実際にイオに行ったことがあるのは
100人にも満たない。地球人にとってはほとんど初めての惑星なのだ。
正直わくわくはしている。しかしそれと同時にたくさんの不安が込み上げてくる。
食べ物が合わなかったら‥得体のしれない感染症にかからないか‥アースシックになるかも‥。その前にイオにいる生物を見た瞬間気持ち悪すぎて吐くかも‥。
そうこうしているうちにいつの間にか朝礼は終わった。
「なあ、イオについて‥何か知ってるか?」
「‥一応、大気は地球とほぼ同じと聞いたことがある。カナは何か知ってるか?」
「私は何も知らない。リュウヤは?」
「大型の肉食動物がたくさんいるとか‥」
「大きさは?」
「人間よりもめっちゃでかいやつとか‥」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「死なないよね?」
カナが不安を隠しきれずに言う。
「‥知らん」
「・・・・・」
「まあ、まだ行ってもない星を決めつけるのは良くないよ。もっと、
なんか‥楽しいこと考えようよ!」
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