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第28話 君と連休
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「ユウちゃ~ん!
ルカちゃ~ん!」
金曜日の朝、登校の待ち合わせ場所にハルが満面の笑みでやってきた。
「おはよー、ハル。
めっちゃ笑顔だけど何か良い事でもあったの?」
「おはようハル、朝から元気だな」
遥とユウに言われてハルは笑顔でとある用紙を見せてきた。
「じゃ~ん!
昨日の再テスト、無事合格しました~!」
そう赤点を回避したテスト用紙を2人へと見せつける。
「おお、おめでとう」
「というか、再テストですら赤点ギリギリだったんだ……」
遥は67点のハルのテスト用紙をマジマジと見ながらしんみりと答える。
因みに赤点は60点以下からである。
「いやいや前回より30点以上もアップしてるんだよ?
もっと大袈裟に褒めてくれても良くない?」
不貞腐れるハルに遥はテストの問題を見ながら口を開く。
「いや、これほとんど前回のテストと内容変わってないじゃん。
むしろこれで何で満点取れないのかが不思議」
「ねえ何で私赤点まぬがれてまでルカちゃんにマウント取られなきゃいけないの?」
不満を露わにするハルに遥はドヤ顔で答えた。
「まあでもこれも一重に私の教え方のお陰だね!」
「ほとんど東くんから習ったんだけど?」
「お前ハルと鈴木にはほとんど教えられてなかっただろ」
自信満々の遥にハルとユウはそれぞれ突っ込む。
「え!? そんな事……まあ確かに教えられてなかったかも」
「自覚はあったんだな」
遥が自覚したところで、ハルはとにかくと言葉をつづけた。
「これで安心して明日からゴールデンウィークを過ごせるよ~」
「まあ良かったな」
ハルとユウの言葉を聞き遥はハッと思い出す。
「そっか、そう言えば明日からゴールデンウィークだったか……。
……ん? という事は……」
「明日からしばらくの間、東くんと会えない!!?」
遥は衝撃の事実に頭を抱えた。
「まあ、ゴールデンウィークとは言え間の平日は普通に学校あるからな」
「いやでも祝日には東くんに会えないんだよ!!?
もう何でこんなに祝日だらけなの!?
祝日なんて消えてなくなればいいのに!!」
「到底学生らしからぬ願いだな」
遥の願いにユウは苦言を呈した。
「え~祝日なくなるなんて嫌だよ~普通に学校休みた~い」
ハルが遥の願いを否定すると、遥は必死に答える。
「学生の本分は勉強だよ!?
学校は通ってなんぼだよ!?」
「確かにあってはいるんだけどお前の場合100%下心だからな……」
こうして3人でなんやかんやと言っている間に、学校へと着いたのだった。
「おはよー東くん……」
「おはよう葵さん……って、何か今日暗くない? 何かあったの?」
いつもよりテンションの低い遥を心配して静夜が声をかけると、遥は静かに口を開いた。
「明日からゴールデンウィーク……はぁ……」
そうため息をつく遥に静夜は驚く。
「え? ゴールデンウィークが嫌なの?
学生にとってはむしろ嬉しい事じゃない?」
「東くんは嬉しく感じるの?」
遥の哲学的な問いに静夜は純粋に答える。
「うん。まあ休みは普通に嬉しい」
「ううぅ……そうだろうね……」
しかしその言葉に遥はショックを受けていた。
(そりゃそうだよね……東くんは私と会えなくても何も問題ないもんね……でも私には生きる為の栄養素的なものが不足しちゃうんだよなぁーこれまで週末の片方はケーキ食べに行ったり勉強会開いたりで会えていたからそんなに気にしてなかったけど3日休んで3日学校出たと思ったら今度は4連休……正直休みすぎだって……かと言って休みの日デートに誘う勇気も口実も何もない……というか東くんは逆に何か予定立ててたりするのかな?)
深刻そうな表情の遥に静夜がもう一度声をかけるべきか放っておくべきか悩んでいると、遥が静夜に質問をしてきた。
「東くん、ゴールデンウィークどっかに行ったりする予定ある?」
「え? まあ一応あるかな……後半は実家に帰る予定だし」
その答えを聞き遥は更にショックを受けた。
(え? 実家……って確か岐阜だよね?
そんな……もしかしたら休日ぶらぶら歩いていたら外でばったり! なんて展開も微かに期待していたのにそれすら望み薄じゃん! もうダメだ私おわた人生詰んだ……)
まるでこの世の終わりかの様な遥に静夜が困惑していると、それを見かねた遥が頭を下げて謝る。
「ごめん東くん……私ゴールデンウィーク特に予定なくて1個でも予定がある東くんが羨ましかったんだ……」
「あ、そうだったんだ。
それなら予定を作ればいいのでは?」
静夜にそう聞かれて遥は暗く答える。
「そりゃあそうしたいけど……ユウちゃんは家族と遊びに行ったり趣味で忙しいだろうしハルは零のコンサート行くお金貯める為バイト詰めてるって言ってたし他に遊べる友達なんていないしそもそも友達を遊びに誘った事すらないし」
ぐちぐちと言う遥に静夜は驚きの声をあげた。
「葵さん遊びに誘ったりした事ないの?
むしろ逆にぐいぐい誘う側だと思ってたけど」
「もしかしてケーキ屋の事言ってる?
その節は本当ごめん無理矢理誘っちゃって」
「いやもう気にしてないから謝らなくていいって」
「うぅ……まあご存知の通り私って誰かを自然に誘うとか出来た事なくて」
「それならこれからやってみればいいじゃん」
さも当たり前の様に言われ遥は取り乱した。
「いやいやいや! 誰かを遊びに誘うなんてそんなハイレベルな!」
「え? ただ単に遊びに誘うだけだろ?
何がそんなに難しいの?」
静夜は陰キャの皮を被った陽キャだった。
「うわぁん東くんそんな純粋な目でさも当たり前の様に言わないでよ!
私にとってはタワマンの屋上から目薬を実行するレベルで難しいのに!!」
「そ、そうなんだ……?
何かごめん」
遥の嘆きに静夜が謝ると、遥は顔を赤らめながら口を開く。
「あ、謝るんなら……責任取ってどっか1日だけでも私と遊んでくれない?
(もう自然に誘うなんて無理だヤケだどうにでもなれ畜生)」
遥が半ばヤケクソで静夜に尋ねると、静夜は携帯のカレンダーを確認しながら答えた。
「……葵さん、ごめん。ゴールデンウィークはちょっと全部予定埋まってて無理かな」
「うわぁぁ!! 陽キャの極みじゃん!!
休みの日が全部予定で埋まってるなんて事ある!? 私なんてスケジュール帳買っても何も記す事がないのに!?」
「葵さん、一旦落ち着いて?」
「これが落ち着いていられるかぁ……。
どうせ私は1人寂しくゴールデンウィークを過ごすんだぁ……」
そう悲壮感漂わせる遥に、静夜が救いの言葉をかける。
「葵さん、ゴールデンウィークは無理だけどさ。
ゴールデンウィーク明けの次の週末なら遊びに行けるけど」
「!!?
ほ、本当!?」
静夜の思いがけない言葉にパッと遥は笑顔になる。
「うん。土曜日でもいいなら……」「何曜日でもオッケーです!
私は予定なんて皆無なので全て東くんに任せます!!」
「わ、分かった。じゃあ……」
(東くんとデート……! 東くんとデート!!♡
やったー!! 楽しみすぎるー!!
ダメ元で何でも言ってみるもんだね本当!!
どうしよう何処行こう何しよう!?
綿密にプラン練った方がいいかな?
それとも東くんがエスコートする気なのかな? どっちでも大丈夫な様にプランを色々練って……)
遥が脳内で盛り上がっている中、静夜は言葉を続けた。
「俺渡辺達に声かけるからさ、葵さんも呼びたい人誰でも呼んでいいから」
「え?」
静夜の言葉に遥は思考停止して固まる。
そんな遥の様子を見て静夜は聞き返した。
「ん? 遊びに行くって話だよな?」
「う、うん。遊びに行くって話……」
「みんなで行くんだよな?」
静夜の「遊びに行く」の常識が複数人で遊ぶ前提だった。
「……そ、そう! だね……」
一方それに気付いた遥は落胆しつつも哀愁漂う笑顔を溢した。
「まあまだ時間もあるし細かい事は今度決めようか」
「う、うん!」
(結果的にはデートでなかったとしても週末遊びに行ける結果は変わらないしこれはこれで良かったのかな……!
うん良かった良かった……はあ)
内心喜びつつも少し落ち込む、そんな乙女心に浸る遥なのであった。
一方ハルと徹人は。
「私67点!」
「あーくそ! 負けた!
俺65点!」
「やった~! 勝った~!
それじゃあ今日お昼に飲み物奢ってね!」
「ちぇ~」
飲み物代を賭けてテストの点数の勝負をしていたとさ。
ルカちゃ~ん!」
金曜日の朝、登校の待ち合わせ場所にハルが満面の笑みでやってきた。
「おはよー、ハル。
めっちゃ笑顔だけど何か良い事でもあったの?」
「おはようハル、朝から元気だな」
遥とユウに言われてハルは笑顔でとある用紙を見せてきた。
「じゃ~ん!
昨日の再テスト、無事合格しました~!」
そう赤点を回避したテスト用紙を2人へと見せつける。
「おお、おめでとう」
「というか、再テストですら赤点ギリギリだったんだ……」
遥は67点のハルのテスト用紙をマジマジと見ながらしんみりと答える。
因みに赤点は60点以下からである。
「いやいや前回より30点以上もアップしてるんだよ?
もっと大袈裟に褒めてくれても良くない?」
不貞腐れるハルに遥はテストの問題を見ながら口を開く。
「いや、これほとんど前回のテストと内容変わってないじゃん。
むしろこれで何で満点取れないのかが不思議」
「ねえ何で私赤点まぬがれてまでルカちゃんにマウント取られなきゃいけないの?」
不満を露わにするハルに遥はドヤ顔で答えた。
「まあでもこれも一重に私の教え方のお陰だね!」
「ほとんど東くんから習ったんだけど?」
「お前ハルと鈴木にはほとんど教えられてなかっただろ」
自信満々の遥にハルとユウはそれぞれ突っ込む。
「え!? そんな事……まあ確かに教えられてなかったかも」
「自覚はあったんだな」
遥が自覚したところで、ハルはとにかくと言葉をつづけた。
「これで安心して明日からゴールデンウィークを過ごせるよ~」
「まあ良かったな」
ハルとユウの言葉を聞き遥はハッと思い出す。
「そっか、そう言えば明日からゴールデンウィークだったか……。
……ん? という事は……」
「明日からしばらくの間、東くんと会えない!!?」
遥は衝撃の事実に頭を抱えた。
「まあ、ゴールデンウィークとは言え間の平日は普通に学校あるからな」
「いやでも祝日には東くんに会えないんだよ!!?
もう何でこんなに祝日だらけなの!?
祝日なんて消えてなくなればいいのに!!」
「到底学生らしからぬ願いだな」
遥の願いにユウは苦言を呈した。
「え~祝日なくなるなんて嫌だよ~普通に学校休みた~い」
ハルが遥の願いを否定すると、遥は必死に答える。
「学生の本分は勉強だよ!?
学校は通ってなんぼだよ!?」
「確かにあってはいるんだけどお前の場合100%下心だからな……」
こうして3人でなんやかんやと言っている間に、学校へと着いたのだった。
「おはよー東くん……」
「おはよう葵さん……って、何か今日暗くない? 何かあったの?」
いつもよりテンションの低い遥を心配して静夜が声をかけると、遥は静かに口を開いた。
「明日からゴールデンウィーク……はぁ……」
そうため息をつく遥に静夜は驚く。
「え? ゴールデンウィークが嫌なの?
学生にとってはむしろ嬉しい事じゃない?」
「東くんは嬉しく感じるの?」
遥の哲学的な問いに静夜は純粋に答える。
「うん。まあ休みは普通に嬉しい」
「ううぅ……そうだろうね……」
しかしその言葉に遥はショックを受けていた。
(そりゃそうだよね……東くんは私と会えなくても何も問題ないもんね……でも私には生きる為の栄養素的なものが不足しちゃうんだよなぁーこれまで週末の片方はケーキ食べに行ったり勉強会開いたりで会えていたからそんなに気にしてなかったけど3日休んで3日学校出たと思ったら今度は4連休……正直休みすぎだって……かと言って休みの日デートに誘う勇気も口実も何もない……というか東くんは逆に何か予定立ててたりするのかな?)
深刻そうな表情の遥に静夜がもう一度声をかけるべきか放っておくべきか悩んでいると、遥が静夜に質問をしてきた。
「東くん、ゴールデンウィークどっかに行ったりする予定ある?」
「え? まあ一応あるかな……後半は実家に帰る予定だし」
その答えを聞き遥は更にショックを受けた。
(え? 実家……って確か岐阜だよね?
そんな……もしかしたら休日ぶらぶら歩いていたら外でばったり! なんて展開も微かに期待していたのにそれすら望み薄じゃん! もうダメだ私おわた人生詰んだ……)
まるでこの世の終わりかの様な遥に静夜が困惑していると、それを見かねた遥が頭を下げて謝る。
「ごめん東くん……私ゴールデンウィーク特に予定なくて1個でも予定がある東くんが羨ましかったんだ……」
「あ、そうだったんだ。
それなら予定を作ればいいのでは?」
静夜にそう聞かれて遥は暗く答える。
「そりゃあそうしたいけど……ユウちゃんは家族と遊びに行ったり趣味で忙しいだろうしハルは零のコンサート行くお金貯める為バイト詰めてるって言ってたし他に遊べる友達なんていないしそもそも友達を遊びに誘った事すらないし」
ぐちぐちと言う遥に静夜は驚きの声をあげた。
「葵さん遊びに誘ったりした事ないの?
むしろ逆にぐいぐい誘う側だと思ってたけど」
「もしかしてケーキ屋の事言ってる?
その節は本当ごめん無理矢理誘っちゃって」
「いやもう気にしてないから謝らなくていいって」
「うぅ……まあご存知の通り私って誰かを自然に誘うとか出来た事なくて」
「それならこれからやってみればいいじゃん」
さも当たり前の様に言われ遥は取り乱した。
「いやいやいや! 誰かを遊びに誘うなんてそんなハイレベルな!」
「え? ただ単に遊びに誘うだけだろ?
何がそんなに難しいの?」
静夜は陰キャの皮を被った陽キャだった。
「うわぁん東くんそんな純粋な目でさも当たり前の様に言わないでよ!
私にとってはタワマンの屋上から目薬を実行するレベルで難しいのに!!」
「そ、そうなんだ……?
何かごめん」
遥の嘆きに静夜が謝ると、遥は顔を赤らめながら口を開く。
「あ、謝るんなら……責任取ってどっか1日だけでも私と遊んでくれない?
(もう自然に誘うなんて無理だヤケだどうにでもなれ畜生)」
遥が半ばヤケクソで静夜に尋ねると、静夜は携帯のカレンダーを確認しながら答えた。
「……葵さん、ごめん。ゴールデンウィークはちょっと全部予定埋まってて無理かな」
「うわぁぁ!! 陽キャの極みじゃん!!
休みの日が全部予定で埋まってるなんて事ある!? 私なんてスケジュール帳買っても何も記す事がないのに!?」
「葵さん、一旦落ち着いて?」
「これが落ち着いていられるかぁ……。
どうせ私は1人寂しくゴールデンウィークを過ごすんだぁ……」
そう悲壮感漂わせる遥に、静夜が救いの言葉をかける。
「葵さん、ゴールデンウィークは無理だけどさ。
ゴールデンウィーク明けの次の週末なら遊びに行けるけど」
「!!?
ほ、本当!?」
静夜の思いがけない言葉にパッと遥は笑顔になる。
「うん。土曜日でもいいなら……」「何曜日でもオッケーです!
私は予定なんて皆無なので全て東くんに任せます!!」
「わ、分かった。じゃあ……」
(東くんとデート……! 東くんとデート!!♡
やったー!! 楽しみすぎるー!!
ダメ元で何でも言ってみるもんだね本当!!
どうしよう何処行こう何しよう!?
綿密にプラン練った方がいいかな?
それとも東くんがエスコートする気なのかな? どっちでも大丈夫な様にプランを色々練って……)
遥が脳内で盛り上がっている中、静夜は言葉を続けた。
「俺渡辺達に声かけるからさ、葵さんも呼びたい人誰でも呼んでいいから」
「え?」
静夜の言葉に遥は思考停止して固まる。
そんな遥の様子を見て静夜は聞き返した。
「ん? 遊びに行くって話だよな?」
「う、うん。遊びに行くって話……」
「みんなで行くんだよな?」
静夜の「遊びに行く」の常識が複数人で遊ぶ前提だった。
「……そ、そう! だね……」
一方それに気付いた遥は落胆しつつも哀愁漂う笑顔を溢した。
「まあまだ時間もあるし細かい事は今度決めようか」
「う、うん!」
(結果的にはデートでなかったとしても週末遊びに行ける結果は変わらないしこれはこれで良かったのかな……!
うん良かった良かった……はあ)
内心喜びつつも少し落ち込む、そんな乙女心に浸る遥なのであった。
一方ハルと徹人は。
「私67点!」
「あーくそ! 負けた!
俺65点!」
「やった~! 勝った~!
それじゃあ今日お昼に飲み物奢ってね!」
「ちぇ~」
飲み物代を賭けてテストの点数の勝負をしていたとさ。
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