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4.なぜ彼女を好きになったのか

もうシちゃったとか?

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 数時間後。
 3バカ……もとい、エドヴィン王子、アレクサンドラ、そしてニーナの3人が、エドヴィン王子の執務室に集まっていた。

「それで、どうだったのよ!」

 アレクサンドラが、自分が外からどう見られるのかお構いなしに、鼻息荒くエドヴィン王子に迫った。
 ちなみにニーナは、美女は鼻息を荒くしようが、なんだったら興奮のあまり涎が出そうになってもやはり美女に変わりはないんだなと1つ勉強になった。

「……何がだ」

 うんざりした表情で答えるエドヴィン王子は、すでに変装を解いていた。

「決まってるでしょう!?あの後2人でどこかに行ったんでしょう!?私たちあの後追いかけようとしたのに、すっかり見失ってしまったんだもの。もう宿屋を借りてシちゃったとか?」

 最近城下町では、いたすためだけに数時間だけ宿屋に滞在するというのが流行していた。

「ねえどうだった?ちゃんとデキた?」

 興味津々に聞いてくるアレクサンドラが、どんどん表情が輝いていく一方で、エドヴィン王子には影が差していく。

「…………何を、どうしたらそんな発想になるんだ」

 これについては、ニーナも同意。
 貴族の、それも王家の次に高貴な家柄のアレクサンドラがどうしてそういう文化を知っているのか。
 とはいえ、これも触れてはいけないんだろうな、とニーナは直感したので

「殿下。それは一旦置いておきましょう」

 と深く聞かないように先に止めた。
 
「アレクサンドラ様の言うことはともかくとして……殿下。本当にどこに行かれていたのですか?」
「………………聞きたいか?」

 含みのある言い方が気になったが、逆にここで聞かないという選択肢の方がありえないだろう。
 アレクサンドラとニーナは、顔を見合わせてから、大きく頷いた。

「そうか…………」

 それからエドヴィン王子は、ものすっごい長いため息をついてから……言った。

「俺とアレクサンドラの逢引き場所だ」
「「なんですって?」」
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