聖剣なんていらんかったんや~苦し紛れに放った暗殺者が魔王を倒して世界を救ってしまったのだが~

余るガム

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第4章 悪魔の金貨は誰のもの?

暗躍

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 さて、戦争を止める……というか、教国の勝利を止めるにあたり、幾つかのパターンを用意した。

 まず第1候補はクイームによる敵総大将の暗殺である。
 ワンパターンが過ぎる? 厄介者を排除するのに、暗殺という手段が便利で絶対的過ぎるのが悪い。それに、この一手は人類に仇なす魔王を弑するに至った由緒正しき一手である。縁起が良いというものだ。

 言うまでも無く、これが成功すれば極上と言える。
 なんといっても犠牲者の数が1名で済む。まぁ軍勢の総大将になれる様な人間と言うのは希少種なので、人材という意味では痛打にもほどがあるのだろうが、それは戦争なんぞを引き起こそうとした教国が悪い。

 実際問題、今回の戦争の全てが4人の考えたシナリオ通りに動いていくのであれば、確かに教国がこの大陸の覇権に王手をかける形になるだろう。
 しかし同時に、大陸の覇権を握るという点にだけフォーカスすれば、別にわざわざ戦争を引き起こす必要性が無いのも事実だ。

 圧倒的な人口、潤沢な資金、先進的な科学、そして魔法の力。

 戦争など起こす必要は無い。
 ただただ、現状維持をするだけで教国の力は増していき、やがては誰が口にするまでも無く、大陸の盟主……覇権国家となっていることだろう。

 そのプロセスを加速させるという意味では、今回の戦争もまんざら無価値とは言い切れない。
 しかし、そもそもプロセスを加速させる必要性自体は別に無い。

 まぁ、戦争というのは始めた方が悪いが、勝った方が正義だ。
 故に常勝無敗の教国が何をしようと止めようがない。

 それこそ、魔法でも使わない限りは。

「それで『魔法の様な手段』として暗殺が採用されるのも微妙な気分だけどな……」
「まあまあ、そこは皆さんから信頼の表れという事で……」

 クイームとシャーロットは一緒になって、町の外壁を偵察していた。

 クイームによる暗殺という一の矢が失敗に終わった時に放たれる二の矢。
 それは、シャーロットの演説による中断である。

 シャーロットの黄金の聖女としての名声は、教国の内外に広まっており、ある意味勇者をも超える威光である。
 特に、戦争に駆り出されるような敬虔な信徒となれば、或いはシャーロットの顔を直に拝んだ人間も多くいるはずだ。

 そんなシャーロットが失踪して失意の底に沈む教国民が、必要でもない戦争をおっぱじめようとした段階で、シャーロットがどじゃああんと登場して、戦争の非道を説き、帰還を促す。

 これが第2のプランである。
 これもまた、犠牲者が最小限に収まる方法だ。むしろ、1人も死なないという意味では、第1のプランよりも素晴らしいかもしれない。

 しかしこのプランには致命的な問題が存在する。
 それは失踪しているシャーロットの存在を、教国が確実に捕捉するという点だ。シャーロットを確認すると同時に、予備戦力扱いで持って来ていた密葬課を全投入してくる可能性もあり、そうなるとやや面倒臭い。

 4人としては、そうした『やや面倒臭い』の方が、適当な教国の将校の命よりも遥かに重大なのだ。

 さて、そうした演説をするために必要なのは、台本とお立ち台である。
 台本はまぁ、後で考えるとして、とりあえず良さげなお立ち台の下見に来たのが今の状況だ。

 カリンエルの方角からするに、恐らくは南東の方向から進軍してくるだろうと踏んで、そちら方面の偵察を特に密に行っている。

 街の代官も同じことを考えているらしく、こちらの方面には多く兵士が配置されており、下見をするだけでも結構な手間だ。それを素人同然のシャーロットを伴って行うことは中々難しいものがあるが、魔法も技術も使えるものは何でも駆使して作業を進めていく。

 例えば。

「……あれ? あの人、今完全にこっち見えてましたよね?」

 シャーロットが小さく呟く。
 それは、どう考えてもこちらを視認していた兵士が、その認識を務めてて無視したという不自然な動作に対する呟きだった。

賄賂ワイロだよ」
「えぇ……効くんですか?」
「たまにな。いや、基本的には効かないんだが……まぁ、何処にも怠け者と言うのはいるものらしい」

 全体主義、国家主義をファシズムと濁して露悪的に表現する事も、現代は随分と多くなったものだが。
 この戦国時代、教国ほど抜きんでた大国でもない限りは、国民一人一人にその様な思想が根付いている。

 一言で表現するのなら、『お国の為に』という奴だ。

 例え安月給であっても、月給が出るだけマシ。
 例えキツイ仕事であっても、飯が食えるだけマシ。
 例え泥と糞便に塗れていても、生きているだけマシ。

 そう言う思想がほぼ全員に根付いている。
 ワークライフバランスなんて持っての他と言わんばかりだ。

 しかし、極稀ながらそうではない人間もままいる。
 いわゆる働きアリの法則の様に、集団全体がいくら働き者であっても、その中に怠け者がいる。

 そんな怠け者に効くのが、この賄賂という黄色いお菓子な訳だ。

 クイームとしても、再現性が低すぎて余り取りたい手段ではないが、今回ばかりは色んな意味で時間的に余裕がない。
 なにせこのような下見偵察根回しといった類の暗躍は、以前からのお約束通りに全てクイームの仕事だからだ。

 その分実際の戦闘では楽をさせてくれるのかと思えば、まさかの総大将の斬首戦術を一手に担わされるという始末。

 相手がこの3人じゃなかったから、とっくに三下り半を突き付けている仕事量である。

「まぁ、教国の軍がどういう方角からどういう陣容と陣形で来るかにもよるが……よし、これだけ候補を上げておけば、どれかしらは使えるだろう」

 演説に使えそうなスポットを5~6か所ほどピックアップして、メモに取ってシャーロットに預ける。

「セカンドプランの要だ。頼むぜ?」
「はい、勿論です!」

◆◇◆◇

 クイームの暗殺をファーストプラン。
 シャーロットの演説をセカンドプラン。

 ならばサードプランは、これはもう戦争の発生を止められなかったという想定で、クラウンによる教国軍への打撃となる。
 主幹的な戦力の大部分をクラウンが担当し、方々に散っていくことになるであろう細かい戦力はアンドリューが片っ端から片づけていく算段だ。

 そのために必要な地理情報……つまり、何処が戦場になりそうで、何処に布陣してきそうで、何処に逃げ出しそうか、といった予測情報をクラウンに渡さなければならない。

 流石にこれを地に足付けて、足で情報を稼ぐとなると時間が足りなさ過ぎるので、ここは禁じ手染みた魔物戦力を投入する。

 3号は偵察の為に『トンボの飛行能力』と『鷹の眼球』と『コウモリのエコーロケーション』を持たせてある。
 コイツに常時報告を上げさせ続けることで、周辺地理を詳細に把握する。

 その地理情報を元に作った、時代を遥か彼方へと置き去りにする超高精度の地図を見ながら、上述した予測情報をアンドリューが出していく。
 軍略や用兵においては、やはり傭兵団の長をやっていただけのことはある。

「はは、これほど高精度の地図があれば、戦争なんて盤上遊戯みたいなもんだぜ」

 アンドリューが地図を受け取って、30秒ほど地図を睨みつけた後に、最初に放った言葉がそれである。

 実際、地形情報というのは軍事機密に等しい。
 人工衛星による超高高度観測からなる、超高精度の世界地図を、いつでもどこでも閲覧できる様な環境にある人間には想像し難いことかもしれないが。

 どこが通れて、どこが通れなくて、どの道がどこに繋がっていて、森は、川は、水辺は、集落は、時間は……そうした行軍中に抱く無尽蔵の不安を、地図は容易く解決する。

 いわゆる『土地勘』という奴が心底重宝されるのも、そうした事情がある為だ。
 この場合は『地元民しか知らない獣道』みたいなものを期待されるので、また若干違ったりもするが。

 更に言えば、地図があるからこそ『ここにしか道が無い』という固定観念に凝り固まって、意外なルートからの奇襲でボコボコにされるというケースもままあるが。
 これにしたって、地図による地理情報を相手が知っていることがある程度前提になっている作戦だ。あまり実用的な懸念とは言い難い。

 こうして、精巧極まる地図から、教国軍の侵攻ルートと撤退ルートを6パターンにまで予測したメモをクラウンに引き渡す。

 ここまでの作業で、丸3日。

「さて……連中、いつ攻め寄せてくる?」

 答えは、分からない。
 分からないが、分からないなら分からないなりに、打てるだけの手を打つだけだ。

 そう腹をくくったクイームは、シャーロットに声を掛ける。

「シャーロット、今良いか?」
「はい、なんですか?」
「『門』を開いて欲しい」
「分かりました。どちらまで?」

 シャーロットも、時間が無い事を理解しているのだろう。
 必要なはずの問答の全てを信頼によって塗りつぶして、最速最短でそう返してくれた。

「向かうは北……西方海洋互助団、発祥の港町だ」 

◆◇◆◇

 クイームが次の暗躍の為に、港町から『門の創造』で外部に出ているころ。

 その知らせはやって来た。

「来た、らしいな」
「そのようですね」

 そう、よりにもよって一の矢であるクイームが、暗躍の為に外出している最中に、教国軍は街の目の前まで迫って来たのである。

 実際の戦闘はまだまだ先の話だ。
 事実、教国軍は街の外壁から矢が届かないぐらいの距離を取って、天幕を張ったり柵を張り巡らせたり竈を拵えたりと、陣を敷くことに徹している。

 この後、この街の方から『邪魔だからどけ』という使者か、教国軍の方から『従わないなら殺す』という使者のどちらかが派遣され、その使者が持ちかけた話を何らかの形で破談にする。
 一番物騒なのは、使者の首を刎ねて相手方に届ける形。
 逆に一番穏当なのは、明確に書簡を持って相手方に否を突き付ける形だ。

 その後、お互いに色々と交渉し、調整し、それでももはやどうにもならぬ、とお互いが国際社会全体に言い訳できるぐらいには、平和的解決の努力をした振りをして……まだ戦争にはならない。

 さらにこの後、お互いがお互いに兵士や戦力を布陣して、その上で諸々の口上を言い合って士気を高めて、初めて戦争だ。

 つまり、軍団が来たこと自体は実はそこまで問題でも無かったりする。
 単純な時間的猶予に限れば、まだまだあるのだから。

 だが、『敵総大将の暗殺』というファーストプランの猶予時間は、この瞬間から刻一刻と失われていく。

「……これは、もう最初からセカンドプランで行った方が良いかもしれんな」
「ですね。いつ帰ってくるかわからない援軍を待つことにそれほど意味はありませんし」
「ドライだねぇ」

 ちなみに、だが。

 実はこの戦争を教国の負けで終わらせるためのプランは、今の所フォースプラン……四の矢まで作られている。

 その四の矢の実態は、まぁ『プラン』と呼ぶのもおこがましい、単なる力押しである。
 つまりは『覚醒したシャーロットの魔法で、何もかも消し飛ばす』という事だ。

 これ以外の3つも、まあ多分に力押しである事は、横に置いておくことにする。

◆◇◆◇

 勇者パーティの3人がそんな言葉を交わしているころ。

 街の外壁に攻め寄せてきた教国軍の中でも、同じ様に軍議が行われていた。

「ですから、持久戦ではどうにもなりませぬ。こちらはカリンエルに間借りしている状態で、補給線は弱々しい。半面、あちらは後ろが港です。その気になればいくらでも魚介類を取って持久戦が出来るし、時間があれば有力者を船に乗せて脱出させることも可能。逆にどこかの貿易相手や同盟国から引っ張って来た兵士が供給されるやもしれませぬ」
「つまり、我々の戦術目標は短期決戦。そういう事だな?」
「間違いなく。そもそも今回の戦争では、我々は劇的かつ圧倒的に勝たなければなりません。そういう意味でも時間をかけてだらだらと続けることは理にそぐわないかと」
「確かにな……で、そっちはどう思う?」

 天幕の奥の男に話を振られた男は、何処か苦々しいような面持ちで言葉を返す。

「……至極、ごもっともかと。ならば」
「ならば武器人間を投入する、という事で良いな?」
「お待ちください! あれは教国でも秘中の秘! いやむしろ貴方様の秘儀でございます! ここは温存のしどころかと!」
「何を言う。今回の戦争を圧倒的に終わらせることができれば、戦争は終わる。大陸中で、だ。そうなったら温存した武器人間は、次にいつ輝くと言うのだ」
「しかし、しかし……アレは、あまりにも……」
「何でもいいのだよ。戦争なんて、勝てさえすればな。誇りだなんだと拘る貴殿の事、嫌いではないが……ちと、理想主義が過ぎると思うぞ」
「ですが!」
「あぁ、わかったわかった。では、初日の内は、貴殿に一任する。よっぽど出来栄えがよくないかぎりは、明日以降は武器人間だ」
「ははっ!」

 天幕の奥の男が、どこかへと去った。

「……あんな、あんなものが戦士であってたまるかッ」

 その男を呟きは全員に聞こえていたが、誰も否定も肯定もしなかった。
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