幼馴染でマジカルなアレが固くなる

余るガム

文字の大きさ
50 / 117
第二部 高校生編

人を救うためのウソはあるのかもしれないが、少なくともそいつが救われた以上、救われなかった人は必ずいる

しおりを挟む
 結局十三回やった。

 三回目からぐったりして、七回目から喘ぎ声も上げなくなった。
 不意打ちの十一回目では絶望と歓喜に満ち満ちた複雑な顔だった。
 それでもエロステータスで悦んでいるのは分かったし、気持ちよさはエスカレートしていくばかりなので辞め時を見失ってしまったのだ。

 まあ何一つ後悔していない。

「うへへへ~」

 それになじみも嬉しそうにしているし、問題ないだろう。
 なじみが良いならそれで大体OKだ。

 今なじみはショーツの下にナプキンを装備し、ブラだけつけてにやけながら幸せそうに下腹部をさすっている。
 ナプキンで蓋をしているせいか、わずかにお腹が膨らんでいるようにも見えるのは気のせいだろうか。多少であればそうなっても仕方ないぐらいの量を注ぎ込んだが。

 一回当たりの射精量は当然三mlなんて生易しい量じゃない。
 二十か三十、そのレベルだ。

 なのでそもそも十回というのが少々ピンボケな話だったのだが。

 まあ、なじみも嬉しそうにしているし、問題ないだろう。
 なじみが良いならそれで大体OKだ。

「ケーくんの愛がこんなに・・・ああ、ナプキン使わないと入りきらないなんて」

 そう言ってからなじみは少し複雑な表情をする。

「どうした?」
「受け止めきれないくらいケーくんが愛してくれたのは嬉しいんだけど・・・ケーくんの愛を受け止めきれない私が、情けなくって」
「そうか・・・」

 なんと言ったらいいのかわからない。
 まさか『じゃあ受け止めきれない分は他の女に』なんて言えるはずもないのだ。まともな神経してたら。
 そもそも無限なので受け止めきれる存在が原理的にいないのだが、そんなことなじみに言っても仕方あるまい。

 『それってつまりケーくんの私への愛は無限ってこと?』なんて返答されて色々説明しようとするも暖簾で腕押しで『もうそれでいいや』となる未来が見える見える。

「うーん、ここ以外にも出してくれたらいいのかな・・・?」
「以外って、どこに?」
「お口とか・・・」
「顔に掛けたりとかは?」
「なんでケーくんの精液をわざわざ体外に?」
「そうか・・・」

 多分、ガリレオが地動説を唱えたときの周囲の反応は今のなじみとそっくりだったことだろう。

「いや、なじみにぶっかけるのは俺がやりたいかな」
「そう? ケーくんが言うなら別に良いけど・・・」

 果たしてそれで一体何があるというのだろう?
 なじみの表情からはその疑問がありありと浮かび上がっていた。

 この辺のロマンは女性たるなじみにはピンとこないだろう。
 しかし男性ならばある程度わかるはずだ。

「まあ、その辺はおいおいってことで。それより冷蔵庫に作り置きあったっけ? もう夕食時だけど」
「え、あっ!」

 そりゃまあ十三回もやれば過ぎ去る時間なんてまさしく光陰矢の如し。
 一回あたりに時間をそこそこかけていたというのもあって、窓の外はうっすらと夕日が沈んでいる。

 慌ただしい土曜の午後はそうして平和に過ぎていった。

 サボったバイトは・・・まあ、後日誠心誠意謝ろう、うん。



 そんな感じで開けて日曜。

 本日は圭希と信照を引き合わせる日である。
 信照は400m走が主題とのことだが、1500m以上走るこの付き合いにどういう名目でやってくるのか少々興味のあるところ。
 圭希の主題は知らん。興味もない。

 なじみを部屋に残して出ていき、多少走ったところで信照を待つ。
 10分ほど待ったところで来た。

「うし、来たな」
「おっおおおっおっおっ、おっおっおー」
「何言ってんだテメー」

 緊張故か人語を話さなくなってしまったようだ。
 まあ俺には関係ない。
 むしろここからどういう風に変遷するのか気になってしょうがないレベルだ。

「まあいい、行くぞ」
「勿論さぁ☆」

 情緒不安定かこいつ。



 到着した先で少し圭希を待てば、存外早く来た。
 今信照は俺の傍にいない。

「お待たせしました!」
「いや、さして待ったわけでもない」
「ありがとうございます」

 デブの肉体は相も変わらずぶるんぶるんだが、先週と比べて多少はシェイプアップしているのだろうか。
 正直見分けはつかん。

「じゃあ、早速行きましょうか」
「その前に」

 走り出す体勢を取った圭希を俺は呼び止める。

「なんです? あっ準備体操ですね!」
「違う。いやそれもあるけど、本題は別だ」
「本題?」
「ああ、先週お前に会いたいってやつが居るって言っただろ?」
「はあ、言ってましたけども」
「実はそいつが今近くにいてな、少し会ってくれないか?」

 圭希は露骨に嫌そうな顔をして。

「・・・まあ、安心院さんの頼みならしょうがないです」
「悪いな。今度なにかで埋め合わせするから」
「ん? 今なんでもするって言いましたよね?」
「言ってない。俺にも限度はある」
「そうですか・・・」

 何やら沈んでいる様だが、一体何を言うつもりだったのか。

「生憎今は金欠なんで、大したものは出せないが」
「いえ! 安心院さんから貰えるなら何でも嬉しいです!」
「そうかい」

 こいつに言われてもな感が凄い。
 まあなじみに言われたところで今更感が凄いのだが。

 電話一本で呼び出した所『すぐ行く』とだけ言い残して電話を切った。
 その後、鬼の様な速度で信照が走ってくる。

 何を勘違いしたのかシルバーアクセをギラギラさせながらグラサンを掛けた状態で走ってくる。

 流石に笑うわこんなん。

「ぶふっ・・・」
「えぇ・・・」

 その様子を見て圭希は言葉もないらしい。

 圭希の目前で『ズザァアッ!』って感じの音を立てて立ち止まり、ゆっくりとサングラスを外す。
 すべての仕草が徹底的に気障だ。

 信照自体は割とイケメンなので、一応絵面は良いのだが、俺からするとちょっと笑えてしまう。

 圭希の方は、どういう反応をすればいいのか困惑仕切りといった様子。

「久しぶり・・・覚えてるかな、俺の事」
「え? ああ、まあ、はい・・・」
「本当かい!? ああ、今日はなんていい日なんだ! 君みたいに美しい女性に俺の名前が覚えられているなんてッ!」
「は、はは、そうですね・・・」

 きっと、ここで俺が信照の為に出来ることは飛び蹴りの一つでも叩き込んで正気に戻すことなんだろう。
 しかし俺はそんなことしない。
 だって、暴力は何も生まないのだから!

 正直なところは面白いからもうちょっと見ていたい。

「SHIKASHI・・・俺は君に謝らなければならない・・・昔の君に、俺はとてもとても心無いことをした。あいやッ! その事実は決して拭えぬ俺の業・・・許してくれなどとは言わん。しかしもし謝ることが許されるなら、誠心誠意、謝らせてほしい。どうだろうか?」
「はい、どうぞ、お好きなだけ・・・」
「おおっ、その慈悲深い心、まさに女神さながら!」
「あ、あはは・・・」

 圭希がこちらを見るが俺にだって予想外なんだ。こんな面白ゲフンゲフン大変なことになるなんて。
 なので俺に責めるような視線を向けられても困る。

「DAKARA!! 本当に済まなかった。当時の私は本当に愚かだったんだ。すいませんでした」

 信照はしっかりと頭を下げ、変でもない言葉づかいできちんと謝罪した。
 が、そこに至るまでが面白すぎて何も感じられない俺である。

「は、はい。謝罪を受け入れます」
「OH! 流石顔が美しい人は心まで美しい・・・いやさ、これはあなただけの事でしょうね」
「ははは・・・」

 完全に引き攣った顔をしている圭希。
 軽くトリップしている信照。
 半笑いの俺。
 奇妙なものを見る周囲の人々。

 ふう、地獄だ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

女子ばっかりの中で孤軍奮闘のユウトくん

菊宮える
恋愛
高校生ユウトが始めたバイト、そこは女子ばかりの一見ハーレム?な店だったが、その中身は男子の思い描くモノとはぜ~んぜん違っていた?? その違いは読んで頂ければ、だんだん判ってきちゃうかもですよ~(*^-^*)

幼馴染みのメッセージに打ち間違い返信したらとんでもないことに

家紋武範
恋愛
 となりに住む、幼馴染みの夕夏のことが好きだが、その思いを伝えられずにいた。  ある日、夕夏のメッセージに返信しようとしたら、間違ってとんでもない言葉を送ってしまったのだった。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

まずはお嫁さんからお願いします。

桜庭かなめ
恋愛
 高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。  4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。  総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。  いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。  デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!  ※特別編7が完結しました!(2026.1.29)  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想をお待ちしております。

俺が宝くじで10億円当選してから、幼馴染の様子がおかしい

沢尻夏芽
恋愛
 自他共に認める陰キャ・真城健康(まき・けんこう)は、高校入学前に宝くじで10億円を当てた。  それを知る、陽キャ幼馴染の白駒綾菜(しらこま・あやな)はどうも最近……。 『様子がおかしい』 ※誤字脱字、設定上のミス等があれば、ぜひ教えてください。  現時点で1話に繋がる話は全て書き切っています。  他サイトでも掲載中。

処理中です...