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第二部 高校生編
シャドー殴ったら本物だった
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先週までの水曜日と、今週からの水曜日は意味が違う。
主な要因は俺の所属委員会、図書委員の仕事だ。
昼休みと放課後の蔵書の貸し出しを仲介するのが主な仕事の図書委員であるが、図書館で活動する集団にはもう一つ、文芸部と言うものがある。
本を読み、感想を言い合い、時に自分でも本を書く。
そういう活字中毒者のための部活である。文化祭での主な出し物は小説と、演劇部への脚本提供。
彼らの活動時間は主に放課後。
つまり放課後の図書委員は文芸部と同じ部屋にいるわけだ。
ここまでが公的な事情。
ここからが私的な事情。
俺は当時文芸部の友人と時間を潰すだけで仕事をしたことになる上、その友人がこういう機会でもないとなかなか校内で会えない上級生であるが故に会う機会として図書委員を選択、入会した。
同時期の仮入部から始まる一連の部活動紹介の中で、俺の友人である原島雄大が入会理由である上級生の友人に一目ぼれ。
その上級生の友人こそ、以前にしっぽり情を交わした仁科微である。
その時まで俺と微の関係は『友人』でしかなかったはずだが、その時に微の方から『愛人』の関係に変化。
それなりに長い付き合いである雄大の思い人を横からかっさらった形になるわけだ。当時は応援するとか言っときながら。
「いやあ、仁科先輩って知見が広いッ!」
「そんなことないわよ原島君。例えば恋愛経験なんて平均以下だしね」
「えっ!? じゃあ今彼氏とかいないんですか!?」
「そうね。私だけを愛してくれる、なんて人なかなか見つからないわ」
「へー、モテそうですけど・・・」
「ふふ、理想が高いのかもね」
そして瞬く間に『愛人にした女性と愛人にする前からその女性の事が好きだった友人の歓談を聞きながら仕事を捌く』という現在の針の筵が図書館に完成したのである。
なぜ今日この日に限って誰も来訪者がいないのか。普段から居ないけど。
今の話の流れ、微が意図して恋愛方面に流したわけだが、それって絶対傍で聞いている俺への攻撃だよね?
私だけを、とか言った時点で確定的だけどさ。
やべーよ、アピールしてるっぽい雄大の言動まで含めて胸がドキドキするよ色んな意味で。
雄大ってちょっと喧嘩っ早いところあるんだよな。超能力者になった俺にどの程度通用するのか知らないけど、微との関係知られたら絶対殴り掛かられる。
ちゃんと言っておくと、別に微に手を出したこと自体はそんなに後悔してない。
あのままの関係では微はドンドン苦しんでいっただろうし、それを気遣う俺の言動も微を傷つけるだけだろう。
だから多少形が異なるとはいえ、俺が苦しむ形に変わったのは微のことを思えばこそ、幸いというものだ。
しかしだからといって俺自身がその苦しみを幸いと思えるわけではない。超能力者でも苦しいものは苦しい。
「えっ!? 仁科先輩浮気されたことあるんですか!?」
ほらもうまた爆弾追加だよ。
「初恋の人に、ね・・・それ以来男の人が少し怖くて」
微ー、俺お前が軽度の男性恐怖症なのは知ってたけど、その原因が違うことも知ってるぞー。
言わないけど。
「でも今でもその人の事嫌いになれないの。我ながら未練がましいって、そう思うんだけれど」
「そ、そうなんすね・・・」
あ、雄大がへこんだ。
今の流れだとお前九分九厘勝てないもんな。
初恋拗らせた人間がどれくらいめんどくさいか俺は良く知ってるぞ。
まあ雄大にいわせりゃ『一途』ってことになるのかもしれないけど。
「安心院君」
「はい?」
「この本なのだけれど、返却してくれる?」
少し意識を飛ばしていると、微が処理を頼んできた。
図書を受け取ってタイトルを確認。
「えーと、『夜叉の御伽』ですね」
バーコードリーダーを操作して返却手続きを行う。
微の学生証からも読み込んで照合。
「はい、確かに」
「ありがとう」
白魚の様な指がたおやかに揺れ、学生証を受け取る。
改めて思うとこの体を貪ったというのは感慨深いというかなんというか。
あのトイレであったときから、お互い随分成長したもんだ。
そんなことを考えながら、ペンを取って日誌を書きつける。
結局その日は、二人とも仕事上がりまで居座ったのだった。
*
いざ帰らんと鞄を手に取った時、微に呼ばれた。
『少し二人で話したいことがあるから』と、雄大を余所に。
雄大に入り口付近で待機しておいてもらい、その上で図書館の奥まった書架の所へ引っ張り込まれる。
ここでは入り口から何をしているか見えず、また多少大きな声を出さない限り聞こえないだろう。
入り口から近づいてくれば別だが、微に言いつけられたことを雄大が破るとも思いづらいので、まず何をしているかは分からないだろう。この言い方をすると微が悪女のようだが。
さて、引っ張り込まれた図書館の奥。
そこで俺は微に壁ドンされていた。
されていた、のである。
していたのでなく、俺が壁際に追い詰められているのである。
ただ、胸の圧が凄いので壁ドンと言うよりパイドンとでもいうべき状態の様にも思える。
そんな戯けたことを考えていると、微が口を開く。
「・・・なにか言いたい事、ないの?」
はて。
なにかあっただろうか、言うようなこと。
表情筋がボイコットする程度にはリラックスしているようだが、それでも感情を読み取ることは出来る。
それによると、不安と不満が、今微を苛んでいる感情らしい。
改めて。
何かあっただろうか、そんな風に感じること。
仕事は完璧に熟したし、何か気に障るようなことを言った覚えもない。
微の方だって、元々水曜日は文芸部は休みなのに来ている以上、差し迫った仕事などないはず。
勉学方面だって、お互い心配するようなことは何もないだろう。
人間関係は・・・色々ありそうだが、今言う事ではない。
微はそんな俺の表情をつぶさに読み取ってか、言葉をつなぐ。
「・・・まあ、私がイラついているのは本当に自分勝手な理由だと自分でも思うぐらいだから、分からなくてもいいのだけれど」
「ええ・・・じゃあ、なんです? 理由」
そして微が言ったのは、まあ本当に意外な理由だった。
「その・・・嫉妬とか、しないの?」
曰く、微は自分の想いを俺にも味わわせようとしていたのだそうだ。
その想いと言うのは、『自分が好きな人が自分以外ととても仲良さげにしている事』に感じる嫉妬であるそうだ。
「あなたとなじみちゃんの睦み合いを聞かされたこっちの身にもなって欲しいのだけど?」
「あー・・・」
「料理してる間、ずっと壁がドンドンうるさかったんだけど?」
「本当にすいませんでした」
我が家の風呂と微の台所は壁一枚挟んだ所である。
「この口かしら、この口が何人も女の子ひっかける口なのかしら」
ギリギリと抓られる頬が痛い。
ピンチ力が高いわけじゃないんだけど、ツボっていうか経絡っていうか、そういう所を絶妙に抓り上げてるせいですごく痛い。
「それとも・・・こっちかしら」
もう片方の手が下腹部をさする。
が、それより下には全くいかない。
「こ、こっちの、その・・・が悪い、のかしら?」
顔を真っ赤にして不慣れな事をしている微だった。
「・・・そんなに何人もひっかけてるつもりはないんですけど」
なじみ以外の女性に何かしらの形で言い寄ったことはない。
微はその言葉が心底予想外だったようで、ぽかんと呆けた。
頬の赤みもなくなっている。
「それ本当?」
「割とマジなつもりです」
少なくとも俺の目線からでは口説いた事実はない。
微がそうなっている以上、何かしらが微の琴線に触れたのだろうが、その自覚はない。
「えー・・・あっそうだ。話戻すけど、私が他の男と会話してても嫉妬しないの?」
「別に睦み合ってたわけでもなし、嫉妬するようなことじゃないですよ」
なじみだって漫画研究部では男子に囲まれている。
しかしそれを俺がどうして気にしないのかと言えば、充分な信頼があるからだ。
「そういう観点で見れば、仁科先輩の嫉妬心は正常なものですから自信を持ってください」
「それはそれでどうなのかしら」
微が少し悩む仕草をする。
「うーん、あなたを嫉妬させるには他の男と睦み言を交わせばいいというのは分かったけど・・・そんな男知らないし、知ってたとしてしたくないし、あなたを嫉妬させるのは無理ね。普通に好印象を積み上げていきましょう」
「その算段、俺が聞いてていいんです?」
「いいのよ、宣言だから。じゃあ私は少し準備があるから、原島君の所に先に行ってて」
「あいさー」
パイドン状態から解放され、出入り口へ向かう。
雄大は変わらずそこにいた。
「おお安心院! 仁科先輩は!?」
「なんか準備があるとかで、先に行ってろと言われた」
「そうか・・・しっかし許せねーよなッ!」
雄大は憤懣やるたかなしと言った様子。
「なにが?」
「何って・・・仁科先輩に二股掛けた男だよ!」
やめてくれ雄大、その攻撃は俺に効く。
「あんなに一途で美人でおっぱいもデカい人にだぜ!? どういう神経してるんだか」
「別に本命がいたとかじゃねーの?」
「そんなもん・・・あー、ウチのクラスだと蝶ヶ崎さんとかか」
「その理屈だと俺が二股掛けてることになるが?」
もしかしてお前超能力者?
よくそこでなじみの名前を出せたな。
そして事実大正解なのが笑えない。
「はー、もしそうならお前、マジで爆発四散しねーかな。あんな芸能人級の美女二人に二股掛けるとかどんな女運してるんだよ。『命を運んでくると書いて運命』って言うけど、お前の運命値どれくらい高いんだよ」
「さあ・・・織田信長ぐらいじゃないか?」
「現代にそんな戦国乱世の英雄要らねーよクソ」
どうしよう、エンコぐらいで許してくれるかな。
*
その後、微がやってきた。
物凄く小さく、そして一切表情を変えず、それでいて俺にだけは聞こえるように調整された舌打ちは、お手本の様に見事だった。
主な要因は俺の所属委員会、図書委員の仕事だ。
昼休みと放課後の蔵書の貸し出しを仲介するのが主な仕事の図書委員であるが、図書館で活動する集団にはもう一つ、文芸部と言うものがある。
本を読み、感想を言い合い、時に自分でも本を書く。
そういう活字中毒者のための部活である。文化祭での主な出し物は小説と、演劇部への脚本提供。
彼らの活動時間は主に放課後。
つまり放課後の図書委員は文芸部と同じ部屋にいるわけだ。
ここまでが公的な事情。
ここからが私的な事情。
俺は当時文芸部の友人と時間を潰すだけで仕事をしたことになる上、その友人がこういう機会でもないとなかなか校内で会えない上級生であるが故に会う機会として図書委員を選択、入会した。
同時期の仮入部から始まる一連の部活動紹介の中で、俺の友人である原島雄大が入会理由である上級生の友人に一目ぼれ。
その上級生の友人こそ、以前にしっぽり情を交わした仁科微である。
その時まで俺と微の関係は『友人』でしかなかったはずだが、その時に微の方から『愛人』の関係に変化。
それなりに長い付き合いである雄大の思い人を横からかっさらった形になるわけだ。当時は応援するとか言っときながら。
「いやあ、仁科先輩って知見が広いッ!」
「そんなことないわよ原島君。例えば恋愛経験なんて平均以下だしね」
「えっ!? じゃあ今彼氏とかいないんですか!?」
「そうね。私だけを愛してくれる、なんて人なかなか見つからないわ」
「へー、モテそうですけど・・・」
「ふふ、理想が高いのかもね」
そして瞬く間に『愛人にした女性と愛人にする前からその女性の事が好きだった友人の歓談を聞きながら仕事を捌く』という現在の針の筵が図書館に完成したのである。
なぜ今日この日に限って誰も来訪者がいないのか。普段から居ないけど。
今の話の流れ、微が意図して恋愛方面に流したわけだが、それって絶対傍で聞いている俺への攻撃だよね?
私だけを、とか言った時点で確定的だけどさ。
やべーよ、アピールしてるっぽい雄大の言動まで含めて胸がドキドキするよ色んな意味で。
雄大ってちょっと喧嘩っ早いところあるんだよな。超能力者になった俺にどの程度通用するのか知らないけど、微との関係知られたら絶対殴り掛かられる。
ちゃんと言っておくと、別に微に手を出したこと自体はそんなに後悔してない。
あのままの関係では微はドンドン苦しんでいっただろうし、それを気遣う俺の言動も微を傷つけるだけだろう。
だから多少形が異なるとはいえ、俺が苦しむ形に変わったのは微のことを思えばこそ、幸いというものだ。
しかしだからといって俺自身がその苦しみを幸いと思えるわけではない。超能力者でも苦しいものは苦しい。
「えっ!? 仁科先輩浮気されたことあるんですか!?」
ほらもうまた爆弾追加だよ。
「初恋の人に、ね・・・それ以来男の人が少し怖くて」
微ー、俺お前が軽度の男性恐怖症なのは知ってたけど、その原因が違うことも知ってるぞー。
言わないけど。
「でも今でもその人の事嫌いになれないの。我ながら未練がましいって、そう思うんだけれど」
「そ、そうなんすね・・・」
あ、雄大がへこんだ。
今の流れだとお前九分九厘勝てないもんな。
初恋拗らせた人間がどれくらいめんどくさいか俺は良く知ってるぞ。
まあ雄大にいわせりゃ『一途』ってことになるのかもしれないけど。
「安心院君」
「はい?」
「この本なのだけれど、返却してくれる?」
少し意識を飛ばしていると、微が処理を頼んできた。
図書を受け取ってタイトルを確認。
「えーと、『夜叉の御伽』ですね」
バーコードリーダーを操作して返却手続きを行う。
微の学生証からも読み込んで照合。
「はい、確かに」
「ありがとう」
白魚の様な指がたおやかに揺れ、学生証を受け取る。
改めて思うとこの体を貪ったというのは感慨深いというかなんというか。
あのトイレであったときから、お互い随分成長したもんだ。
そんなことを考えながら、ペンを取って日誌を書きつける。
結局その日は、二人とも仕事上がりまで居座ったのだった。
*
いざ帰らんと鞄を手に取った時、微に呼ばれた。
『少し二人で話したいことがあるから』と、雄大を余所に。
雄大に入り口付近で待機しておいてもらい、その上で図書館の奥まった書架の所へ引っ張り込まれる。
ここでは入り口から何をしているか見えず、また多少大きな声を出さない限り聞こえないだろう。
入り口から近づいてくれば別だが、微に言いつけられたことを雄大が破るとも思いづらいので、まず何をしているかは分からないだろう。この言い方をすると微が悪女のようだが。
さて、引っ張り込まれた図書館の奥。
そこで俺は微に壁ドンされていた。
されていた、のである。
していたのでなく、俺が壁際に追い詰められているのである。
ただ、胸の圧が凄いので壁ドンと言うよりパイドンとでもいうべき状態の様にも思える。
そんな戯けたことを考えていると、微が口を開く。
「・・・なにか言いたい事、ないの?」
はて。
なにかあっただろうか、言うようなこと。
表情筋がボイコットする程度にはリラックスしているようだが、それでも感情を読み取ることは出来る。
それによると、不安と不満が、今微を苛んでいる感情らしい。
改めて。
何かあっただろうか、そんな風に感じること。
仕事は完璧に熟したし、何か気に障るようなことを言った覚えもない。
微の方だって、元々水曜日は文芸部は休みなのに来ている以上、差し迫った仕事などないはず。
勉学方面だって、お互い心配するようなことは何もないだろう。
人間関係は・・・色々ありそうだが、今言う事ではない。
微はそんな俺の表情をつぶさに読み取ってか、言葉をつなぐ。
「・・・まあ、私がイラついているのは本当に自分勝手な理由だと自分でも思うぐらいだから、分からなくてもいいのだけれど」
「ええ・・・じゃあ、なんです? 理由」
そして微が言ったのは、まあ本当に意外な理由だった。
「その・・・嫉妬とか、しないの?」
曰く、微は自分の想いを俺にも味わわせようとしていたのだそうだ。
その想いと言うのは、『自分が好きな人が自分以外ととても仲良さげにしている事』に感じる嫉妬であるそうだ。
「あなたとなじみちゃんの睦み合いを聞かされたこっちの身にもなって欲しいのだけど?」
「あー・・・」
「料理してる間、ずっと壁がドンドンうるさかったんだけど?」
「本当にすいませんでした」
我が家の風呂と微の台所は壁一枚挟んだ所である。
「この口かしら、この口が何人も女の子ひっかける口なのかしら」
ギリギリと抓られる頬が痛い。
ピンチ力が高いわけじゃないんだけど、ツボっていうか経絡っていうか、そういう所を絶妙に抓り上げてるせいですごく痛い。
「それとも・・・こっちかしら」
もう片方の手が下腹部をさする。
が、それより下には全くいかない。
「こ、こっちの、その・・・が悪い、のかしら?」
顔を真っ赤にして不慣れな事をしている微だった。
「・・・そんなに何人もひっかけてるつもりはないんですけど」
なじみ以外の女性に何かしらの形で言い寄ったことはない。
微はその言葉が心底予想外だったようで、ぽかんと呆けた。
頬の赤みもなくなっている。
「それ本当?」
「割とマジなつもりです」
少なくとも俺の目線からでは口説いた事実はない。
微がそうなっている以上、何かしらが微の琴線に触れたのだろうが、その自覚はない。
「えー・・・あっそうだ。話戻すけど、私が他の男と会話してても嫉妬しないの?」
「別に睦み合ってたわけでもなし、嫉妬するようなことじゃないですよ」
なじみだって漫画研究部では男子に囲まれている。
しかしそれを俺がどうして気にしないのかと言えば、充分な信頼があるからだ。
「そういう観点で見れば、仁科先輩の嫉妬心は正常なものですから自信を持ってください」
「それはそれでどうなのかしら」
微が少し悩む仕草をする。
「うーん、あなたを嫉妬させるには他の男と睦み言を交わせばいいというのは分かったけど・・・そんな男知らないし、知ってたとしてしたくないし、あなたを嫉妬させるのは無理ね。普通に好印象を積み上げていきましょう」
「その算段、俺が聞いてていいんです?」
「いいのよ、宣言だから。じゃあ私は少し準備があるから、原島君の所に先に行ってて」
「あいさー」
パイドン状態から解放され、出入り口へ向かう。
雄大は変わらずそこにいた。
「おお安心院! 仁科先輩は!?」
「なんか準備があるとかで、先に行ってろと言われた」
「そうか・・・しっかし許せねーよなッ!」
雄大は憤懣やるたかなしと言った様子。
「なにが?」
「何って・・・仁科先輩に二股掛けた男だよ!」
やめてくれ雄大、その攻撃は俺に効く。
「あんなに一途で美人でおっぱいもデカい人にだぜ!? どういう神経してるんだか」
「別に本命がいたとかじゃねーの?」
「そんなもん・・・あー、ウチのクラスだと蝶ヶ崎さんとかか」
「その理屈だと俺が二股掛けてることになるが?」
もしかしてお前超能力者?
よくそこでなじみの名前を出せたな。
そして事実大正解なのが笑えない。
「はー、もしそうならお前、マジで爆発四散しねーかな。あんな芸能人級の美女二人に二股掛けるとかどんな女運してるんだよ。『命を運んでくると書いて運命』って言うけど、お前の運命値どれくらい高いんだよ」
「さあ・・・織田信長ぐらいじゃないか?」
「現代にそんな戦国乱世の英雄要らねーよクソ」
どうしよう、エンコぐらいで許してくれるかな。
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その後、微がやってきた。
物凄く小さく、そして一切表情を変えず、それでいて俺にだけは聞こえるように調整された舌打ちは、お手本の様に見事だった。
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