幼馴染でマジカルなアレが固くなる

余るガム

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第二部 高校生編

ガノンのブッパは世界一ィィィィイ!!

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 超乱闘スマッシュブレイカーズ。
 略してスマブレ。

 十天堂より発売された新感覚格闘ゲームで、使用キャラは十天堂過去作の人気キャラばかり。
 敵を攻撃するたびに吹っ飛びゲージが上がっていき、画面外まで敵を吹っ飛ばしたら撃墜。
 また1VS1が主流の格闘ゲームでありながら最大16人で戦える。
 敵も味方も四方八方へ吹き飛び続ける様はまさしく『超乱闘』。

 その撃墜時の爽快感や奥の深いゲーム性で一躍大流行。
 晴れて『これのシリーズ出しときゃ安牌』シリーズの仲間入りを果たしたゲームである。

 そんな超人気格闘ゲームでの俺と渡辺の戦績は・・・。

「復帰阻止上手いな畜生!」
「インクオクトは隙を生じぬ二段構え・・・」

 俺の惨敗である。現在11戦2勝9敗。
 初心者特有らしい大技ぶっぱが刺さった以外では全く勝てていない。

「つーか使うキャラが弱いんだよ。全部カノンじゃねーか」
「良いだろカノン。横スマ41%でバースト出来るんだぞ」
「アレは流石にビビった・・・まあ0%メテオでバーストするけどな」
「そもそもメテオが強すぎ論」
「カノンの復帰が弱いんだよ」

 雑な講評も終え、時計を見ればそろそろいい時間。

「うし。じゃあ俺は帰る。コーラご馳走さん」
「おー、もうそんな時間か。やっぱ時間泥棒だわこのゲーム」

 おざなりな別れの挨拶と共に外へ。
 10歩も歩かずに自分の部屋につき、鍵を開けて・・・。

 ・・・鍵、かかってないな。
 閉め忘れたか?

「ただいま~」

 ゆるりとドアを開けていった挨拶を契機に、小柄な影が俺に飛び込んでくる。
 前もこんなことあったなと抱き留めれば、それは案の定なじみだった。

「おかえりなさい!」

 満面の笑みで迎えられては、こっちの頬も緩んでしまう。

「ああ、ただいま、なじみ」
「もう! ケーくん帰ってくるの遅いよ! 今日はケーくんが先に帰ってる日でしょ?」
「ごめんごめん、ちょっと友人と付き合いがあってな」
「・・・また女?」

 またって・・・。

「誤解だ。男とゲームしてただけさ」
「ふーん・・・すんっ・・・確かにそうみたいだけど、その前には仁科さんと会ってるよね?」
「ん、そういやそうだな。しかし単なる仕事の絡みだし、気にするようなことでもないんじゃ?」
「何言ってるの! そこから始まる恋もあるんだよ! オフィスラブは突然に! だよ!」
「オフィスじゃないし・・・」
「今はそこじゃなーい!」

 結構な剣幕に驚いて思考停止している内に脊髄反射でしゃべってしまったらしい。

「全くもう! ケーくんはカッコいいんだから、他の女が寄ってくるのは分かってるよ? でもちゃんと警戒しないと! 女なんてみんな送り狼だよ!」

 もしかして今の俺は貞操観念逆転世界とかにいるんだろうか。

「私みたいに『目は合わせない』『はい、いいえの5文字を主軸に会話する』くらいしないと!」
「実質三文字」
「位牌、遺灰、遺影って言えるから不埒な輩が出てきても安心院あんしんいん!」
「完璧に抹殺するつもりじゃん」
「人の恋路を邪魔する奴は、馬に蹴らせて死んじまえ!」
「馬を嗾けてるじゃねーか」
「とにかく、もう近づくなーとまでは言わないけど、ちゃんと彼女もちとして一線引いた対応をしてね」
「一緒に下校は不可?」
「うーん・・・三歩くらい空けるなら・・・いや、でも・・・」

 そうして唸っている内に頭も冷えたのか、なじみはいつも通りの声で言う。

「一緒に下校はスキンシップ無しなら可」
「OK理解した。しかし微に対して敵愾心剥き出しだな、前の買い物のときは結構仲睦まじい感じだったのに」

 俺のその発言を聞いたなじみは『ふーう、やれやれ。呆れて脱力感すら湧いてくるよ』とでも言わんばかりの表情と溜息の合わせ技をかましてきた。

「どうした?」
「ケーくん・・・あの時行われていた熾烈な冷戦を見抜けないなんて・・・まだまだ女心を理解してないね」

 なんでもあの時のなじみは微としゃべる際、徹底的なまでに嫌味を吐いていたそうで、それは微も同じらしい。

 先日の会話の一部では『自作ブラで女子力マウントを取る微』と『バストの感触と生理が来ていない事でマウントを取るなじみ』という絵図が行われていたそうな。
 なじみの狙いの後者は外れたようだが。

 というか待て。
 それ以上に気になる事実に気付いたぞ。

「あー、色々聞きたいけど、とりあえず。『生理が来ていない事でマウント』ってことは、それを持ち出したなじみって・・・」
「あ、うん。生理来させてないよ」
「お前は何を言ってるんだ」

 そういうのってこう・・・遅くとも中学くらいで来るもんじゃないのか?
 というかなんだ『来させてない』って。なんで自動詞なんだよ。

「えーとね、まず小5くらいの時に初潮が来たの」
「お、おおう」

 あけすけななじみに少し動揺したが、自分の事ならこんなもんなのかもしれない。

「で、中2くらいの時の私ってケーくんと付き合ってるつもりだったから、いつ、その・・・よ、夜伽に誘われるか考えてたんだけど」
「だけど?」
「初潮来たってことは妊娠できるじゃん?」
「そうだね」
「でも妊娠したらお互い迷惑じゃん?」
「そうだね」
「でもケーくん以外を体内に受け入れるとか死んでも嫌じゃん?」
「・・・そんな覚悟だったのか」
「当然。でも妊娠しないためにはコンド・・・ゴムつけるじゃん?」
「そうだね」
「でも私がそれは嫌じゃん?」
「そうだね」
「でもピルは処方されないじゃん?」
「まあ、色々あるらしいからな」
「親に知られたくないしね。じゃあどうするか。私自身が、ピルになることだ・・・」
「お前は何を言ってるんだ」

 懇切丁寧に説明されても全く意味が解らん。

「要は妊娠したくない一心で色々やってたら案外行けたってことだよ」
「お、おおう」

 もうこいつ超能力者じゃね?

「しかしじゃあなんで最初の時に言わなかった?」
「あのタイミングで『卵巣の働きを意識的に止めているから妊娠しません。だから生でして』なんて言ったら色々台無しでしょ。終わってから言うつもりだったんだけど、ケーくんにパンツ見られたりしてる内にうやむやになって・・・ケーくんはケーくんで生でヤルの一切躊躇わないし・・・それはそれで嬉しかったけどね」

 あの初体験にはお互い超能力による避妊が行われていたらしい。
 てっきりここは幼馴染イチャラブ日常モノの世界観だと思っていたのだが、超能力セックスバトルの間違いだったのだろうか。

「だからケーくん」
「うん?」

 なじみは艶っぽい表情でこちらにもたれかかって。

「私の体、ケーくんならどれだけでも好きにしていいんだよ? 無責任に膣内射精したってオールオッケー。むしろ万々歳。おまけに今ならなじみちゃんの手料理もついてくるよ」
「・・・ふう、そんな風に言われても」

 なじみの体を大きく抱きかかえ、持ち上げる。

「今日は元々抱こうと思ってから運命は変わらんぞ」
「ふふ、やっぱり私達相性ピッタリだね」

 俺の首筋になじみが擦り寄ってくる。
 頸動脈の部分を舌で舐め上げられるのは、予想以上にぞわりと来る。

「それに、匂いも上書きしないとね」
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