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第二部 高校生編
光の糸を見たことがあるかね?
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「また新しい女引っかけやがったわねこのヤリチン」
「全くもって完璧に誤解である」
図書委員の仕事を終えてすぐ。
微は割と即応する様な速さで自宅に突撃してきた。
当然、なじみもいる状況でだ。
「しかも今度は子供にまで手を出して。私となじみちゃんはどっちも凹凸に富んでいるから今度は違うタイプを味見したいとでもいうのこのロリコン」
「だから違うって言ってんでしょうが」
「ケーくん、子供好きはちょっとどうなの・・・?」
「いいから、『完璧にアウト』って言って良いところだからここ。若干許容しようとするんじゃあない」
「この違法ロリコン!」
「ロリコンは大体全部違法だろうが」
これそんなに声を大にして言う事か?
「そもそも俺はなじ・・・じゃなくて、お前らみたいな起伏に富んだスタイルが好みなんだよ」
なじみに限定すると微が怒りそうなので補正した。
しかしこうするとなじみが怒りそうなので、後でフォローしておこう。
「確かに内面は十二分に尊敬できるし好感も持てる人だが、恋人がどうこうってのとは別。それは向こうも同じだろうさ」
「いーや、あれは完璧に恋する乙女の顔だったわ」
「だとしても! そういう関係になるつもりは無い。故に何の問題もない」
「あ、ちなみになじみちゃんは・・・」
「よしんばそういう関係なったとしても、私が正妻なのは確定的に明らか。だから割とどうでもいいかな」
「そ、それでいいの・・・?」
「側室には解らないかもしれないけど、主人の『コレクション』を大切にするのも妻の務めだから」
この前の搾乳(意味深)から、なじみも少し変わった。
具体的には外食の許容範囲が広がり、百合趣味が生えた。俺と一緒に第三者となる女の子を愛でる、という形で。
これまでは嫉妬に燃えていたなじみであったが、俺と第三者を愛でる事で優位性を確保し、その上で俺への従属欲求を満たすという形に昇華されたのである。上から俺、なじみ、その他という形のヒエラルキーを作り出そうとしている、とも言いかえられようか。
しかしこの変化は良かったのか悪かったのか・・・。
浮気認可と言えば聞こえは良いかもしれないが、いや聞こえは最悪だが、これは俺となじみの関係性の中に『外側』が流入した形でもあるのだ。
いくらなじみの言でも些か否定的になってしまう。
この辺りは先のフォローと合わせ、もう一度なじみとぶつかっておこう。
「ん、んー・・・まあ、そういうもの、なのかしら?」
女性をナチュラルにコレクション扱いしている部分にツッコミを入れるべきだろうか。
いや、そんなことを俺が言った所で二股している時点でおまいう案件だ。ここは沈黙を貫くが吉。
「じゃあ話も纏まったし、夕飯作ろっか! 仁科さんも食べていく?」
「え? じゃあ、せっかくだし・・・」
チラリとこちらを見る微。
とりあえず頷いておく俺。
「・・・ご相伴にあずかろうかしら」
「ここの台所に三人にはキツイから、ケーくんはここで待ってて!」
「その三人はキツイ台所に押し込めたのはあなた達よね・・・」
「もう仁科さんってば、まだ根に持ってるの?」
「中々強烈な体験だったから・・・」
だろうな。
*
人間、自尊心は大切である。
勿論相応の実力が伴ったものであるのは大前提だが、これがあるとないとでは行動の積極性に大きな隔たりが生まれる。
自己肯定感、と言い換えてもいいだろう。
しかしこの感情は構築が非常に難しい。
要は『他人より自分が優位に立っている事』を認識する事で生まれる感情であるからだ。
どこまで行っても相対評価である以上他人の存在は必要不可欠であり、またその他人が自分より優位であっては生まれるのは劣等感だ。そして大抵の場合、劣等感を抱くことになる人間の数の方が多い。
結果としてこの感情を得られる人間は常に半数未満、少数派である。
ではここで問題だ。
『絶世の美女二名が狭い台所で自分の為に手料理を作っている状況から得られる感情はどのようなものであるか』。
答えは簡単だ。
じわじわと這い回る様な喜びである。
自尊心? 自己肯定感?
そんなものは女性をアクセサリーとしてしか見ていない男が感じるものだ。チ〇コ噛み千切って死ね。
「今日は手早く水炊き鍋です!」
「ポン酢でどうぞ」
なじみが土鍋を運んできて、微が茶碗に白米をよそう。
俺は全員分の小皿にポン酢を垂らしていた。
パカリと蓋を開ければ、大量の湯気から肉と野菜が顔を覗かせる。
「いただきます」
三人で一つの鍋をつつく。
あまり喋ることは無い・・・というより、喋る必要が無い。
ふいっと目線をやるだけで茶もポン酢も白米も追加してくれるだろう。勿論状況によっては俺もする。
そこに言語が介在する余地はなく、ただ察しと思いやりだけで食卓が成立する。
横から差し出された白菜を口に入れる。
なじみが食べさせてくれた形なので、お返しになじみへ豚肉を食べさせる。
微は鍋を挟んで反対側なので、やるには少々ハードルが高い。
その所為かなじみはより一層見せつけるように続ける。
されるがままというのも俺の気が済まないので返しているが、それが微を一層煽っている気がする。
事実、微はむくれ気味だ。
フォローしたいところだが、できないモノはできない。
最低限目礼だけして、フォローをするのは後になるだろう。
そんな風に進行していく夕食。
締めをどうするか少しもめたが、微の主張する麺で決まった。しかし締めと言ったって水炊きではなぁ・・・。
その後は温かい茶を一杯飲んで、お開きとなった。
直前に『一人の夜はいい加減肌寒いわ』と微が誘惑してきたが、ここでこの誘惑に負けると翌日に響く。日中の黙考もあって疲れていた。
風呂に入り、ベッドを整え、床に就く。
数分遅れてきたなじみは風呂でほこほことした体をベッドの中に沈め、その体を俺の両腕が抱き留める。
なんだか妙に疲れた。
腕の中に感じるなじみの体温と感触があまりにもいつも通りで、どっと疲れが出たような気がする。それと一緒に安心感というか・・・。
「ねえ、ケーくん」
「うん?」
なじみが何事かを聞いてくる。眠る前に問答とは珍しい。
「何か嫌な事でもあったの? 凄く疲れてるみたいだけど・・・」
「ん、いや・・・」
なんと言ったらいいやら。否、言えるならこうも疲れてはいないのだが。
「もしかして私? 私、ケーくんが疲れるような事何かしちゃった? ねえ、教えて?」
「違う。なじみじゃない。いや完全に違うとも言い切れないのか・・・」
「なに? 何があったの? 私ケーくんのためなら何でもするから、どんな女にもなるから、だからどんな女になったらいいのか教えて?」
暗闇の中でも分かる程になじみは不安げだった。
暗順応する前の視界では表情すら見えないが、声色と体の震えだけで十分伝わる。
「大丈夫、大丈夫だ。なじみは今のままでいいんだ。俺が少し変なこと考えちまっただけさ」
「変な事って何?」
「あー・・・このまま、なじみと一緒に生きていくとしてさ。どっちかはどっちかを看取るかもしれないだろ? その時が来たら、いや、そんなときは永遠に来て欲しくないなぁって」
「・・・」
「人間だから、いつか死ぬんだろうけど。それでなじみともう会えないのは嫌だなぁ、という事を考えていたら、なんだか妙に疲れてしまった」
「・・・そっか。そうだね、私達がいつまでも愛し合ってても、いつかは、死んじゃうんだもんね」
なじみは胸板に顔を埋めて、息を大きく吸った。
「死にたく、ないなぁ・・・」
それはどっちが言った言葉だっただろうか。
分からないが、きっと腹の底からの本心であるのは間違いない。
ただ暗いだけの部屋の中で俺たちは横たわっている。
もしもここが死の中なら、救いがあるのに。
なじみの事を感じていられるなら、ここが死でもいいのに。
「全くもって完璧に誤解である」
図書委員の仕事を終えてすぐ。
微は割と即応する様な速さで自宅に突撃してきた。
当然、なじみもいる状況でだ。
「しかも今度は子供にまで手を出して。私となじみちゃんはどっちも凹凸に富んでいるから今度は違うタイプを味見したいとでもいうのこのロリコン」
「だから違うって言ってんでしょうが」
「ケーくん、子供好きはちょっとどうなの・・・?」
「いいから、『完璧にアウト』って言って良いところだからここ。若干許容しようとするんじゃあない」
「この違法ロリコン!」
「ロリコンは大体全部違法だろうが」
これそんなに声を大にして言う事か?
「そもそも俺はなじ・・・じゃなくて、お前らみたいな起伏に富んだスタイルが好みなんだよ」
なじみに限定すると微が怒りそうなので補正した。
しかしこうするとなじみが怒りそうなので、後でフォローしておこう。
「確かに内面は十二分に尊敬できるし好感も持てる人だが、恋人がどうこうってのとは別。それは向こうも同じだろうさ」
「いーや、あれは完璧に恋する乙女の顔だったわ」
「だとしても! そういう関係になるつもりは無い。故に何の問題もない」
「あ、ちなみになじみちゃんは・・・」
「よしんばそういう関係なったとしても、私が正妻なのは確定的に明らか。だから割とどうでもいいかな」
「そ、それでいいの・・・?」
「側室には解らないかもしれないけど、主人の『コレクション』を大切にするのも妻の務めだから」
この前の搾乳(意味深)から、なじみも少し変わった。
具体的には外食の許容範囲が広がり、百合趣味が生えた。俺と一緒に第三者となる女の子を愛でる、という形で。
これまでは嫉妬に燃えていたなじみであったが、俺と第三者を愛でる事で優位性を確保し、その上で俺への従属欲求を満たすという形に昇華されたのである。上から俺、なじみ、その他という形のヒエラルキーを作り出そうとしている、とも言いかえられようか。
しかしこの変化は良かったのか悪かったのか・・・。
浮気認可と言えば聞こえは良いかもしれないが、いや聞こえは最悪だが、これは俺となじみの関係性の中に『外側』が流入した形でもあるのだ。
いくらなじみの言でも些か否定的になってしまう。
この辺りは先のフォローと合わせ、もう一度なじみとぶつかっておこう。
「ん、んー・・・まあ、そういうもの、なのかしら?」
女性をナチュラルにコレクション扱いしている部分にツッコミを入れるべきだろうか。
いや、そんなことを俺が言った所で二股している時点でおまいう案件だ。ここは沈黙を貫くが吉。
「じゃあ話も纏まったし、夕飯作ろっか! 仁科さんも食べていく?」
「え? じゃあ、せっかくだし・・・」
チラリとこちらを見る微。
とりあえず頷いておく俺。
「・・・ご相伴にあずかろうかしら」
「ここの台所に三人にはキツイから、ケーくんはここで待ってて!」
「その三人はキツイ台所に押し込めたのはあなた達よね・・・」
「もう仁科さんってば、まだ根に持ってるの?」
「中々強烈な体験だったから・・・」
だろうな。
*
人間、自尊心は大切である。
勿論相応の実力が伴ったものであるのは大前提だが、これがあるとないとでは行動の積極性に大きな隔たりが生まれる。
自己肯定感、と言い換えてもいいだろう。
しかしこの感情は構築が非常に難しい。
要は『他人より自分が優位に立っている事』を認識する事で生まれる感情であるからだ。
どこまで行っても相対評価である以上他人の存在は必要不可欠であり、またその他人が自分より優位であっては生まれるのは劣等感だ。そして大抵の場合、劣等感を抱くことになる人間の数の方が多い。
結果としてこの感情を得られる人間は常に半数未満、少数派である。
ではここで問題だ。
『絶世の美女二名が狭い台所で自分の為に手料理を作っている状況から得られる感情はどのようなものであるか』。
答えは簡単だ。
じわじわと這い回る様な喜びである。
自尊心? 自己肯定感?
そんなものは女性をアクセサリーとしてしか見ていない男が感じるものだ。チ〇コ噛み千切って死ね。
「今日は手早く水炊き鍋です!」
「ポン酢でどうぞ」
なじみが土鍋を運んできて、微が茶碗に白米をよそう。
俺は全員分の小皿にポン酢を垂らしていた。
パカリと蓋を開ければ、大量の湯気から肉と野菜が顔を覗かせる。
「いただきます」
三人で一つの鍋をつつく。
あまり喋ることは無い・・・というより、喋る必要が無い。
ふいっと目線をやるだけで茶もポン酢も白米も追加してくれるだろう。勿論状況によっては俺もする。
そこに言語が介在する余地はなく、ただ察しと思いやりだけで食卓が成立する。
横から差し出された白菜を口に入れる。
なじみが食べさせてくれた形なので、お返しになじみへ豚肉を食べさせる。
微は鍋を挟んで反対側なので、やるには少々ハードルが高い。
その所為かなじみはより一層見せつけるように続ける。
されるがままというのも俺の気が済まないので返しているが、それが微を一層煽っている気がする。
事実、微はむくれ気味だ。
フォローしたいところだが、できないモノはできない。
最低限目礼だけして、フォローをするのは後になるだろう。
そんな風に進行していく夕食。
締めをどうするか少しもめたが、微の主張する麺で決まった。しかし締めと言ったって水炊きではなぁ・・・。
その後は温かい茶を一杯飲んで、お開きとなった。
直前に『一人の夜はいい加減肌寒いわ』と微が誘惑してきたが、ここでこの誘惑に負けると翌日に響く。日中の黙考もあって疲れていた。
風呂に入り、ベッドを整え、床に就く。
数分遅れてきたなじみは風呂でほこほことした体をベッドの中に沈め、その体を俺の両腕が抱き留める。
なんだか妙に疲れた。
腕の中に感じるなじみの体温と感触があまりにもいつも通りで、どっと疲れが出たような気がする。それと一緒に安心感というか・・・。
「ねえ、ケーくん」
「うん?」
なじみが何事かを聞いてくる。眠る前に問答とは珍しい。
「何か嫌な事でもあったの? 凄く疲れてるみたいだけど・・・」
「ん、いや・・・」
なんと言ったらいいやら。否、言えるならこうも疲れてはいないのだが。
「もしかして私? 私、ケーくんが疲れるような事何かしちゃった? ねえ、教えて?」
「違う。なじみじゃない。いや完全に違うとも言い切れないのか・・・」
「なに? 何があったの? 私ケーくんのためなら何でもするから、どんな女にもなるから、だからどんな女になったらいいのか教えて?」
暗闇の中でも分かる程になじみは不安げだった。
暗順応する前の視界では表情すら見えないが、声色と体の震えだけで十分伝わる。
「大丈夫、大丈夫だ。なじみは今のままでいいんだ。俺が少し変なこと考えちまっただけさ」
「変な事って何?」
「あー・・・このまま、なじみと一緒に生きていくとしてさ。どっちかはどっちかを看取るかもしれないだろ? その時が来たら、いや、そんなときは永遠に来て欲しくないなぁって」
「・・・」
「人間だから、いつか死ぬんだろうけど。それでなじみともう会えないのは嫌だなぁ、という事を考えていたら、なんだか妙に疲れてしまった」
「・・・そっか。そうだね、私達がいつまでも愛し合ってても、いつかは、死んじゃうんだもんね」
なじみは胸板に顔を埋めて、息を大きく吸った。
「死にたく、ないなぁ・・・」
それはどっちが言った言葉だっただろうか。
分からないが、きっと腹の底からの本心であるのは間違いない。
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